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Last-modified: 2017-10-11 (水) 23:37:28

 今日はベロアの誕生日、エフラムに愛され至福の一日となるが彼女を祝ってくれるのは彼だけではない。
 兄のフランネル、覇王家の面々、そして……

 

メイド一同『お誕生日おめでとうございます、ベロア様!』
ベロア「は……はい……」

 

 その光景に流石のベロアも圧倒されてしまった、彼女はこれまで……というかそうそう居並ぶメイドに誕生日を祝われることなど無いだろう。

 

メイドA「流石に全員と言うわけにはいきませんので幾人かのチームより送らせていただきます、先ずは私達から」
メイドB「私達からはこの廃材アートです」
ベロア「す……凄い、前衛的で、とても素晴らしいです」

 

ナナ「私達からは、こちらをどうぞ」
ルル「先日ナナが武器レベルDに上がりまして、それまで使っていた暗器を手放すことにしました。
 そして私からもこれまで愛用していた相棒を手放し、ベロア様にお贈りさせて頂きます」
ベロア「年季が入ってます、刃毀れも芸術的です」

 

エマ「私は……その、お皿洗い中に欠けてしまったお皿を……」
ベロア「こ……これは、割れきる寸前で罅が止まってる……奇跡の一品です、端の小さな欠けもワンポイントで可愛いです」

 

メイドX「私達からは……その、エフラム様の使い古したタオルを……」
ベロア「!!! い、いいんですか! そんな素晴らしいものを頂いて良いんですか、とても嬉しいです、ありがとうございます!!」

 

メイドα「わたくし達からは、ベロア様のコレクションを飾る為の飾り棚でございます」
メイドβ「竜王家の方よりいただきました古い竜骨を加工しました、形は武骨ですが非常に丈夫です」
ベロア「ありがとうございます、これなら宝物を綺麗に並べられて、掃除で奪われることもありません。それにデザインも素敵です。
    みなさん、本当にありがとうございます、エフラムさんに愛されてみなさんに祝って頂いて、今までで最高の誕生日です」

 

 表情は可愛らしく微笑み、されど尻尾は千切れんばかりに振って喜びを現す彼女の姿にメイド達全員がメロメロになった。

 

メイドB「材料……というか廃材集めてきましたよー」
メイドA「ありがとうございます。……この壊れた剣、構想中の物にちょうど良いですね」
メイドB「違いが分かりません」
メイドA「私も最近になってようやく分かるようになりました」
メイドB「もう副業で芸術家にでもなったらいいんじゃないですか?」
メイドA「ベロア様に差し上げるために作っているだけなので、売り物にする気はありませんよ」

 

メイドY「タオルコレクションの中でも、厳選した1品を、泣く泣く……」
メイドX「ベロア様も、とても喜んでくださったわ」
メイドZ「コレクション発言はスルーなのね……」