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Last-modified: 2017-10-31 (火) 07:20:32

エフラム「ん? 外出か、ピzーーヘクトル」
ヘクトル「おう、お前も嫁さんと出かけるとこか、ロリコnーーエフラム」
ファリナ「エフラムさん、こんにちは」
フロリーナ「た、高いところから、失礼しましゅ……!」
エフラム「こんにちは、ファリナ義姉上、フロリーナ義姉上。
     ……それにしても、義姉上たちを両肩に乗せていると、ますますデカく見えるな、お前」
ヘクトル「横綱として鍛えてっからな。
     相撲に関わる連中全ての頂点として、最強じゃねぇといけねぇ。
     土俵の上じゃ、お前や、アイク兄貴にだって負けられねぇからよ」
エフラム「なるほどな……」
アクア「そういえば、シグレが描いている漫画に登場したそうね」
ヘクトル「横綱アルマーズ、って名前になってたがな。なんか前に、実在の人名使って問題起こしたらしいぜ」
アクア「あの子は…………はぁ……」
エフラム「どんな漫画なんだ?」
ファリナ「角界入りした主人公のセンシガルシャノムスコロズが、横綱を目指す話だったわね」
フロリーナ「ヘクトル様、じゃなくてアルマーズは、最終目標のラスボスです!
      シグレ先生の絵ってスゴい迫力で! 横綱の強さが溢れてて! スッゴくカッコよくて! それでそれで!」
ヘクトル「おーい。興奮するのも良いが、体乗り出すと落ちちまうぞー」
フロリーナ「ふあっ!? す……すみません……」
ヘクトル「良いって良いって。ビビって縮こまってるより、元気な方がよっぽど良い」
ファリナ「男嫌いで誰かの背中にくっついてたこの子が……何か感慨深いわねー」
ヘクトル「お前は相変わらず、金にがめついけどな」
ファリナ「あったりまえでしょ! 漫画の取材とかイベント参加とかでも稼げるけど、あんたは勝って稼いでなんぼなんだから、しっかりやんなさいよ!」
ヘクトル「へいへい。まあ、任せとけって。
     んじゃ、またなエフラム」
エフラム「ああ。またな、ヘクトル」

 
 

アクア「ふふ……あんな夫婦の形もあるのね」
エフラム「そうだな……だが、どんな形にしろ、それがあいつと義姉上たちにとっての幸せなら、それで良い」
アクア「私たちみたいに?」
エフラム「勿論、『普通』でなかろうと、周囲からどう言われようと、俺はお前たち全員を幸せにし、幸せになるため、全力を尽くす」
アクア「一時期は、迷ったりもしたけどね」
エフラム「その迷いがあったから、今の俺なのだと思う」
アクア「あら。すっかり覚悟を決めちゃって、からかえないわ。
    だったら……前にンンやサラが他の男の話をして嫉妬していた時のことを……」
エフラム「ぐ……! それは……。俺もまだまだ未熟だ……」
アクア「良いんじゃない? 二人とも、嬉しそうだったわよ?」
エフラム「むぅ……」

 

シグレ「うわっ! 今週、ファンレター多いですね!」
ダニエラ「アンケートも好調。この調子でよろしくお願いしますね、先生。
     くれぐれも、インフレさせて収拾がつかないなんてことはないように……」
シグレ「わ、分かってますって! 横綱っていう強さの上限が居るおかげで、前みたいなことには……」
ダニエラ「ファンレターも、半分以上が横綱関係……横綱登場回は売上が伸びますし……この漫画を切っ掛けに相撲を観戦して横綱ファンになった読者も……。
     万が一、横綱ファンを怒らせるような展開にしたら……今度は個人テロじゃすまないかも……」
シグレ「脅さなくても分かってますよぉ……。今までで一番好評だったのが、横綱に1日密着取材した時のレポ漫画ですもん……」
ダニエラ「アレは確かに受けましたね。横綱の奥様姉妹は漫画に登場しないんですか、ってお手紙も、沢山来てますよ」
シグレ「うーん……リファナさんとリフローナさんって名前にして……キャラ付けを少し変えないとですね……」
ダニエラ「しっかりもので女将の姉と、おっとりと帰りを待ち癒す妹、みたいにすれば良いでしょ」
シグレ「……横綱主人公の嫁たちとの日常ものの方が売れるんじゃないかな……」
ダニエラ「ああそうです、先日貰った原稿について、相撲協会から『この態勢では腰が入っていない』と修正が」
シグレ「またですか!?」
ダニエラ「ガチの相撲ファンも読者層なんですから、その人たちが満足するレベルの作画が最低ラインです」
シグレ「うう……分かりましたぁ……」