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Last-modified: 2017-11-04 (土) 22:30:14

シャナム「ふっふっふ、女の肌より札束の触り心地よのぉ……」
イリオス「いや、いきなりなに言ってんだよ社長」
セーラ「怖いからいきなりな変態発言辞めてよね」
シャナム「酷くね? 私、今やシャナン以上の評判よ?」
ユアン「今はね、向こうがガチロリコン広まって評判落としたから」
ドロシー「ですが今は更正し、評判も戻りつつあるみたいだから、すぐ抜かれますよ」
シャナム「ぐ……い、いいんだ、私は私で業績を伸ばせばいいんだから……」
シャーロッテ「次は何するんです?」
シャナム「新たな映画作品を作成する、魔符きゃぷたーサクラとマジカル忍者☆エリーゼをコラボさせた映画作品だ」
イリオス「悪くはねぇかな」
ドロシー「どちらも人気のある番組ですからね、収益はあると思います」
シャナム「新番組もあるぞ、女性の身ながら男装し動乱のルネスの地で戦う主人公エリックの物語『ルネサイユのバラ』!」
セーラ「ちょっと待ちなさいよ、まさか名前からその主人公って……」
シャナム「勿論、優女王に依頼した」
ユアン「だ、大丈夫なの? 流石のエイリーク様も怒ったんじゃ……」
シャナム「ああ、幼馴染で恋人役を覇王にキャスティングしたらOKしてくれた」
セーラ「何でそこで覇王なのよ、リオンじゃないの?」
シャナム「といってもな、その役柄騎士だし、イメージ的になぁ……」
イリオス「まぁ、色々怒られない様にな」

 

シャーロッテ「(小声)あれ? 確かこの恋人って……」
ドロシー「(小声)確かに途中で亡くなってしまう悲恋ですがそれは仕方ないかと……しっかり結ばせてしまったらティルフィングが吹き荒れますし」
シャナム「まぁ、気を取り直して、もう1つ、今や町の各地に広がる相撲ブームに乗じた作品だ、タイトルは『嗚呼、アルマーズ』」
イリオス「おい、それって……」
シャナム「うむ、今絶賛されるシグレ先生の相撲漫画のスピンオフ……と言うか前日譚だな。
     新横綱に就任したアルマーズは『敗北したら引退』を宣言しその破天荒さと強さで大人気になるが旧態依然の相撲協会からは睨まれる。
      そこから送り込まれる力士達との激しい取り組みを描いた物だ、作中で彼を慕う2人の姉妹と出会い結婚に至る物語もある」
セーラ「意外と悪く無いけど……また随分なチョイスしたわねぇ、元ネタ解る人なんてどれくらいいるのかしら」
ドロシー「メタですよ、セーラさん、それに、セーラさんこそよく知ってますね……」
セーラ「し、仕方ないじゃない! ヘクトル様が角界入りしてから相撲物色々調べたらつい見てたんだから!」
ドロシー「意外にも仲間思いなんですね、でもお陰でセーラさんの実況で相撲中継できるからいいんですが」
シャナム「うむ、白夜を中心に視聴率がいいからな」
セーラ「ま……まぁ、あたしの実況なら当然よ」
シャーロッテ(本人が興奮しまくって熱の入った実況が受けてるだけだけどな)

 

prrrr

 

イリオス「はい、こちらFETVです……はい、すぐ変わります。
     社長、マッケのミシェイル社長から電話だぞ」
シャナム「解った……はい、ミシェイル社長、御無沙汰しております、それで用件ですが……
     はい、映画の件、これはお耳が早い! コラボ……ええ、勿論結構でございます、それで……使用料としましてですね……」
イリオス「まぁこうして周囲に広がって、業績が上がるのはいいことだが」
セーラ「これで給料も上がればねぇ」
ユアン「と言いたいけど……」
ドロシー「社長の値切り術はかなりの物ですから、よくて雀の涙でしょうね」
シャーロッテ「チッ……ドケチ社長が……」

 

シャナム「スポンサー様からの要請だ」
イリオス「へ? なになに……『魔符きゃぷたーサクラとマジカル忍者☆エリーゼのコラボに、隠密を覚えたティニーをくのいちキャラでゲスト出演させろ』って?
     いやいやいや、詰め込み過ぎになるっての」
シャナム「もう一度言うぞ。スポンサー様からの要請だ」
イリオス「この変態成金ドケチ社長が……!」
シャナム「やかましい。どうにかしてみせろ、仕事だ」
イリオス「……サクラとエリーゼの、愛しの兄様、お兄ちゃんを、腐道に引き摺り込もうとする腐忍者ティニーとゲルプリッター(腐)を、主役二人が協力して倒す、って、強敵相手に別作品の主人公が組む王道展開なら、シナリオ書けるが……」
シャナム「映画ボスか……分かった、その方向で打診する。
     あと、他のシナリオも早く書けよ」
イリオス「給料増やしやがれクソ社長」

 

オルエン「大丈夫? 目の下の隈が凄いことになってるけど……」
イリオス「……スポンサーからの映画シナリオ詳細要求が、今朝の9時までなんだよ……。
     3日間で睡眠時間、合計2時間だ……」
オルエン「ごめんね……私が上からの無茶な要求を通したせいで……」
イリオス「やれますやれますって安請け合いしたのはうちの社長だ……お前は別に悪くねーだろ」
オルエン「…………やっぱり、イリオスは優しいね」
イリオス「こんぐらいの業務なんて、うちじゃ普通だ普通。
     ……せめて残業代はきっちり取ってやる……」
オルエン「ふふふ……イリオスったら」

 

セーラ「あのバカ、いつになったら告白すんのかしらね」
ユアン「彼女に見合う自分になったら、とか、ダラダラ引き延ばすのに千ゴールド」
ドロシー「ありそう……」
シャーロッテ「はー見てらんねー。逆玉目の前にして、なぁにチキってんのか」

 

フレッド「ふん、あんな平民がいくら頑張った所でお嬢様は……」
ユアン「じゃああんたはさ、同じ事できるの?」
フレッド「む?」
ユアン「イリオスみたいにさ、急すぎる上に期限の短い仕事を仕上げる為にほぼ寝ずに働けるの?」
フレッド「そんなもの関係無いだろう、どんなに働こうと所詮平民である以上お嬢様に釣り合う訳が……」
ユアン「あのさ、あんたずっと昔から平民が貴族がって言ってるけど、今はもうそんなの関係無くなってるでしょ?」
フレッド「関係ないだと? そんなはず……」
ユアン「三傑が良い例でしょ、カムイさんは兎も角、アイクさんとエフラムさんは歴とした一般庶民。
    だけどそのお嫁さん達はベグニオンだったりロプトだったり、果てにはラグズの王族だったりと相当だよ?」
フレッド「ぐっ……!」
ユアン「結局さ……あんたが一番身分に拘って、オルエンさんに想いを伝えられないヘタレなのに好かれてるイリオスに嫉妬してるだけじゃないの?」
フレッド「ば、馬鹿な、何を言うか! 私があんな平民に!」
ユアン「ならさ、いちいち口だす事無いでしょ?
    イリオスのムッツリでヘタレなのは目につくけど、それを差し引いてもオルエンさんはイリオスが大好きなのは丸わかりで……」
フレッド「ば……馬鹿を言うな、あんな平民ではお嬢様を幸せに等……」
ユアン「それならさ、どんな人なら彼女を幸せにできるの?」
フレッド「そ、それは……由緒ある貴族の……」
ユアン「ふーん、例えばケンプフとか?」
フレッド「馬鹿を言うな! あんな陰険な……」
ユアン「じゃあ、イシュトーさん?」
フレッド「ぐ……そ、それなら、家柄も本人もまともで……」
ユアン「腐リージの一員にするの? ヒルダさんの義娘で……」
フレッド「な! それは……」
ユアン「他の貴族って言うと、ラウス家? それともベグニオン元老院?」
フレッド「どいつも評判最悪なやつらばかりではないか!」
ユアン「まぁこれで、貴族に嫁いで幸せになるの?」
フレッド「………」
ユアン「キツいことだけど云わせて貰うよ、ヘタレなのはイリオスも同じだけどさ、あんたの場合自分のヘタレを棚に上げて八つ当りしてるようにしかみえないんだよ!」
フレッド「! 八つ当り……俺が……?」
ユアン「一度、考え直して見たら?」

 
 

ユアン「……………」
セーラ「珍しいじゃない、あんたがあんなこと言うなんて」
ユアン「まぁね……自分でもらしくないのはわかってるけどさ……
    でも、あの言い分がさ……まるで、僕達を否定されたみたいだったから」
ドロシー「あ……そう言えばユアン君達の相手は」
ユアン「うん、ヒノカ先生は歴とした白暗夜家の令嬢、対して僕達はさ……
    僕やロスのような平民、或いはチャドやデューのような孤児もいる……それでも先生は僕達を受け入れて、愛してくれた……それを否定されたみたいだったから……」
セーラ「あんたも色々考えてんのねぇ、普段はただのセクハラ小僧なのに」
ユアン「先生のお陰かな? 色々視野が広がった気がするんだ」
ドロシー「でも、今は見守りましょう」
セーラ「そうね、結局はあのヘタレ共自身がどうにかするしかないんだからさ」
ユアン「うん、解った、ありがとう」

 

イシュトー(ライザのことは幸せにしてやりたい…だがもれなく母上や)\チラ/
ティニー「ロイド×ライナス兄弟丼ハアハアついでにデュフフ」
イシュトー(もれなく腐リージがついてくる…こんなところにライザを迎えるなんて…)\ウッ/
イシュタル(ああ、イシュトー兄様…あんなに眉間にシワが相当悩んでいらっしゃるのね…)
ティニー「悩んでいるイシュトー兄様も素敵ですねえ…今度これもネタに…」
イシュタル「…ティニー?一応あなたのせいでもあるのだけれど?」\ゴゴゴゴゴ/
ティニー「えっ?」

 

リーフ「別に羨ましくなんてないよ。僕もエロゲの中では同じ思いしてるしね。ふふん」
ティニー「ネットのDL販売のユーザーからメールが来てますね」
リーフ「…せめて突っ込んでくれないかな…どれどれ」
ナンナ「次回作は身分差のある主人公とヒロインが家柄や財産の差を乗り越えて結ばれる的なのを作ってほしい…だそうです」
リーフ「うん、そのメールくれた人、だいたい誰だかわかった」

 

イリオス「このエロゲ主人公共め!」
ドロシー「…安い給料でキツい仕事してて浮かび目の無い感じのオタが、、
     学生時代ちょっと知り合いだった可愛い巨乳のセレブお嬢様と再会していい感じになるなんて現実ではまずありえませんよ。
     普通ならそのまま浮かばれず終わるだけなのに凄い話じゃないですかこれこそラノベ主人公かなんかですよ」
イリオス「…何気に物凄く毒吐かれてるのはわかるぞ…疲れてるのか…お前」
ドロシー「すみません…独りだけ普通の人なのも楽じゃないんです…」