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Last-modified: 2017-11-08 (水) 00:44:00

覇王家温泉

 

エフラム「ふぅ……いい湯だな」
エイリーク「そうですね、カムイのところも気持ち良かったですけど、兄上の家の温泉も気持ち良いです」

 

 初っ端から衝撃的な光景を作り出しているが当の2人にはどこ吹く風といった雰囲気。
 そもそもこうなった原因は下校時にばったり会い、談笑して歩いていたところ突然のにわか雨にあい、2人共ずぶ濡れになってしまった。
 そのため帰宅後2人は服を乾かし、体を暖める為覇王家の温泉に入ることになったのだ。はじめはエイリークに先に入って貰おうとしたのだが、彼女も兄を心配ししばらく譲り合う。それから埒があかないと結局一緒に入ることになったのだ。
 色々ぶっ飛んでいるがこの2人、少し前までは2人で入浴等当たり前の事であり、どちらも疚しさも劣情も一切なかった。

 

エイリーク「兄上、お背中流しましょうか?」
エフラム「ああ、助かる、そうしたらお前の背中も流すか?」
エイリーク「お願いします」

 

 そして2人は洗い場へ向かう、互いにタオルは着けている、照れとかではなく当然のエチケットだ。

 

エフラム「ありがとう、エイリーク、中々気持ち良い、だがもう少し強くても良いぞ」
エイリーク「こうですか?」
エフラム「ああ、とても良くなった」
エイリーク「兄上の背中、とても逞しいですね」
エフラム「そうか? まぁみんなの為だから、鍛えてはいる、次はこちらが洗おう」
エイリーク「お願いします」
エフラム「………どうだ?」
エイリーク「さすがです、力加減が絶妙で、文句がありません」
エフラム「お前にそう言って貰えるなら光栄だ……肌、綺麗だな、エイリーク」
エイリーク「そ、そうでしょうか?///」
エフラム「ああ……エイリーク、今、幸せか?」
エイリーク「はい、リオン、ラーチェル、ターナ、ティアモ、みんなと楽しく過ごせてて、とても幸せです!」
エフラム「ならよかった、これからも、みんなと仲良くな、兄として、お前の幸せを祈っている」
エイリーク「では私も、妹として、兄上の幸せを祈っています、これからもみんなと仲良く、そして、決して無理をなさらないで下さい」
エフラム「ああ、解った、ありがとうな」
エイリーク「ええ……ですが、今だけは、甘えさせて下さい……お兄ちゃん……」
エフラム「ああ……体が冷える、湯船に戻るぞ」
エイリーク「はい♪」

 

 それから事態を知った両嫁婿達は真偽を確かめるため押し掛けるが、2人の澄んだ表情での疚しい事のない発言。
 そして浴室担当で陰ながらのぞ……もとい、護衛していたロプトメイドの証言にはより安心はしたが。
 それでも嫉妬がなかった訳ではなくその後両家ともその夜は非常に激しい物になった。

 

シグルド「以前のエフラムとエイリークは、特にエイリークの方が、時折センサーに反応があったのだが、今は完全に100%親愛だ。安心して良い」
セリカ「相変わらず、意味不明な精度ね」
シグルド「……それよりも、近頃、たまに妙な反応を拾ってしまう……まるで、爆弾が着々と組み上げられているような……」
セリカ「爆弾って……表現が大げさじゃない?」
シグルド「いや、これは勘だが、爆弾どころではない規模のような……」

 

兄弟家に、過去最大の嵐(カオス)が吹き荒れる! かも!