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Last-modified: 2017-12-13 (水) 03:14:21

ケンプッフーライドチキン事務所

 

ケンプフ「な……何だこれは!!」
オルトフ「生憎ながら事実です、そこに書かれているようにここ最近の業績悪化は著しくなっています」
ケンプフ「ふざけるな! 貴様が無能だからこんなことになってるんだろう!」
オルトフ「(ムッ)……この件に関してですがお客様アンケートを実施し原因を探らせて頂きました、こちらになります」つ アンケートの束

 

・味は悪くは無いが店長の態度が悪い
・こちらを見下してくるのを感じる
・正直他店の様に目玉となる店員がいないので無理して来る気が無い

 

ケンプフ「な………」
オルトフ「アンケートの結果店長、つまり貴方による態度であることが示されています」
ケンプフ「俺が悪いと言うのか!!」
オルトフ「アンケートが示すなら、それで業績を考えるならもう少し改めるべきです」
ケンプフ「チッ! ………だがもうすぐクリスマスだ、この時こそ書入れ時に……」
オルトフ「その前にこちらを御覧下さい」
ケンプフ「何だそれは?」
オルトフ「街角調査をさせた際映った映像です」

 

ミカヤ『もうすぐクリスマスね〜』
エリンシア『そうですわねぇ、お姉様、今年もチキンはケンプで購入しますの?』
ミカヤ『いいえ、今年はしないわよ』
エリンシア『あら、そうなのですか?』
ミカヤ『何言ってるのよ、貴女のお店でクリスマスチキンとオードブルの注文受けてるじゃない』
エリンシア『あ……そうでした』
ミカヤ『他の兄弟もみんなそうすると思うわ、と言うわけでチキンとオードブル、注文しておくわ』
エリンシア『あら、オードブルもですの?』
ミカヤ『ええ、今年はみんなお嫁さんお婿さんと過ごすだろうから、ローラやセフェラン達と過ごすわ』
エリンシア『解りました、詳しい人数が決まったら教えて下さい』
ミカヤ『解ったわ』

 

ケンプフ「……………」
オルトフ「と、この様により美味しいものを求めればエリンシア弁当店、一人暮らし等で手軽さを求めればローソン等コンビニでもチキンが容易に手に入ります。
      更にライバルのマケドナルドではかのラッキーセットにチキンナゲットメインを用意したりと工夫をされています。
       最早チキンと言えばケンプ……という時代ではなく、様々な工夫しなくては生き残れません」
ケンプフ「グググ……ど、どうすれば」
オルトフ「まず一番簡単なのがケンプフ様が態度を改めるべきでしょうな」
ケンプフ「ふざけるな! 平民なんかに俺が媚びへつらえと言うのか!!」
オルトフ「そうですね、現状を考えるとサービスから考えねば……」
ケンプフ「ぐぐ……待てよ、サービス……サービスか……」
オルトフ「?」
ケンプフ「おい、確かアンケートの中には目玉となる店員がいないと言うのもあったな」
オルトフ「ええ、確かにそうですね」
ケンプフ「ならあいつなら……まぁ見た目なら結構な物だし……どうせ女ごときが重要な仕事をするくらいならファーストフードの売子位が……
     それにそうできればむこうで気を使わず堂々といびれる……くくく……素晴らしい作戦じゃないか……」
オルトフ(何だかろくでも無いことかんがえてるんだろうな)
ケンプフ「おい、俺は少し出かけて来る、留守の間しっかりやっておけよ」
オルトフ「畏まりました」

 

フリージ電力専務室

 

ブルーム「許可はできん」
ケンプフ「な、何故ですか!? 高々1人をクビにすることくらい!」
ブルーム「これは来年度発表することなのだがな……我がフリージ電力はここ最近のライバル企業の台頭に押され、遺憾ながら事業縮小を余儀なくされている」
ケンプフ「は……はぁ……」
ブルーム「その結果、残念ながら幾人かの社員を切らねばならない状態だ」
ケンプフ「そ、それなら尚更、彼女を切っても損益は……」
ブルーム「彼女、オルエンは切ることはできん」
ケンプフ「何故ですか……」
ブルーム「縮小した電力事業の代わりにFETVを吸収し、エンターテイメント事業に乗り出すため今計画が進んでいる。
     彼女は元々向こうとの交流があり関係も良い、その為チームリーダーとして就任して貰う予定だ」
ケンプフ「何を! それなら私は彼女の上司です、私がつくのが筋でしょう!」
ブルーム「生憎、君には任せられんよ、向こうの人員は曲者揃いだ、君のようにただ上から押し付ける人間では御しきることはできん」
ケンプフ「ぐ……ぐぐ……」
ブルーム「それに……君は自分の心配をした方が良いのではないか?」
ケンプフ「私が? 何故?」
ブルーム「先日、我がフリージが向こうの映画作成に際し要望を通した時だ。
     君はその作成期限……態と縮めたな?」
ケンプフ「ギクッ……そ、それは……」
ブルーム「それで企画が落ちたら、どうするつもりだったのだ?」
ケンプフ「そ、それは向こうの責任でしょう……それに……」
ブルーム「通された案を持っていったオルエンの責任にするつもり……だったか?」
ケンプフ「」
ブルーム「白暗夜の忍に届かぬがフリージの情報部は優秀だ、すでに調べは付いている」
ケンプフ「ぐ……ぐおぉ……」
ブルーム「己の感情で社に損害を与えかねない事したんだ。
     はっきりいうが君の方がリストラ候補になっていることを言っておこう、そうでなくても減給は確定だ」
ケンプフ「」
ブルーム「話は終わりだ、今後の業務態度を改め、取り戻すことだな、そして君の事業の方は、まぁ頑張りたまえ」
ケンプフ「はい……」

 

 その後、ケンプッフーライドチキン名義でのスタッフ募集が提示されたが、彼自身の部下の対応が有名になっていた結果、募集は難航した。

 

終わり