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Last-modified: 2018-01-31 (水) 22:45:43

ファ「よーちえんバスが雪で来れなくなっちゃったの。ヴェロニカおねーちゃん、引率してー」
ヴェロニカ「…なら休園でいいでしょ…寒いしこたつに入って寝てた方がいいわ。どうしても行きたければメイドにでも…」
メイド1号「うわー!雪かきが忙しすぎる!手が離せないー!」
メイド2号「こんな日に限って先輩方が休暇でお仕事がいっぱいいっぱいにー!」
メイド3号「他の奥様方も旦那様もたまたま偶然ご都合が!ああっ!ファ様毎日笑顔で幼稚園通うの楽しみにしてるのに!ああっ、どなたか連れてってくださらないものか!」
メイド1,2,3号 チラッ
ヴェロニカ「……あんたら……!」
ファ「えへへ、ありがとーおねーちゃん♪」
ヴェロニカ「わ…わかったわよ…仕方ないわ」

 

玄関

 

メイド1号「ヴェロニカ様、コートでございます」
メイド2号「そーれマフラーまきまきまき〜」
メイド3号「おみ足を上げてくださいね。長靴長靴」
ヴェロニカ「こんな完全装備じゃないと通えない状況ならやっぱり休んだ方が」
ファ「ファのかいきんしょーとぎれちゃうの?…ぐす…」
ヴェロニカ「……わ、わかったってば……」
メイド1,2,3号「いってらっしゃいませー!」

 

メイド1号「…で、ヴェロニカ様の外出の機会作ったはいいけど…大丈夫なのかなあ」
メイド2号「尾行尾行、影から守るが暗器メイド」
メイド3号「あんたら面白がってない?」

 

ヴェロニカ「…って、ファの幼稚園ってそもそもどこにあるのよ」
ファ「んーっとね。いつもバスの中でお友達と遊んでるから…よくわかんないっ!」
ヴェロニカ「道覚えてないのね…ま、いいわ。スマホで調べて地図出して…あった。このルートを…」
ファ「おねーちゃん。あるきスマホはあぶないよー」
ヴェロニカ「あいたぁぁぁぁぁっ!?」

 

メイド1号(物陰)「ヴェロニカ様が電柱に衝突なさったー!?」
メイド2号(物陰)「そーれリブロー!」
メイド3号(物陰)「ほんと、外歩き慣れてないな。あの方…」

 

ヴェロニカ「なんか回復したし…流れ矢ならぬ流れリブローかしら…」
ファ「おねーちゃん、おでこ大丈夫?ぶつからないよーにファがお手手握ってあげる!」
ヴェロニカ「だ、大丈夫だし。幼稚園児に手を引いてもらわなくっても別に…まぁ年上として手を引いてあげなくもないけど」
ファ「あー、信号だ」
ヴェロニカ(やばい。外出なさ過ぎて交通ルールが思い出せない)
ファ「青は進め、赤は待て、だよー」
ヴェロニカ「し、しし、知ってるし。そのくらい。青になったわ。行きましょ」
アンドレイ「ひゃっはー!暴走だー!」

 

メイド1号(物陰)「あっ!もう大昔のネタだけど暴走族のバイゲリッターが信号無視して突っ込んでくる!」
メイド2号(物陰)「このままじゃお二人が危ないよー!」
メイド3号(物陰)「まきびし!まきびし!投げまくれまきびし!」

 

アンドレイ「あっ、なんか踏んだ…のうおおおおお!?」(どがしゃーん)
ヴェロニカ「事故かしら…危ないわね。やっぱり外なんか出るものじゃないわ」
ファ「見えてきたのーよーちえん!」
ヴェロニカ「はい、ここまででいいでしょ…じゃ帰りは誰か迎えによこすから」
ファ「おねーちゃんも小学校だよ?」
ヴェロニカ「は?…私は学校なんて」
ファ「よーちしゃから小中高大いっかーん」
ヴェロニカ「あっ!?同じ敷地の中に学校が何件も!?ずっと行ってないから場所も何も全部忘れてた!?」
マークス「おおヴェロニカ君!登校する気になったか!ささ、入り給え!」
ヴェロニカ「ち、ちょっと待って!私は…」
サラ「あら校内で会うのは初めてかしら」
ヴェロニカ「図ったわね!?」
サラ「なんのこと?」

 

メイド1号「お役目ばっちり!」
メイド2号「サラ様からお小遣いもらえるー!」
メイド3号「実際ずっとお引き籠りになられて心配だったしね。キヌ様が遊びに引っ張り出したり旦那様とデートで外出はなされてたけど」

 

教室

 

ヴェロニカ「………」(汗だらだら)
マークス(めちゃくちゃ緊張してるな…ずっと出てきてないし無理もないが)
ロス「誰だっけあいつ?転校生?」
ユミナ「あの席。ずっと誰も使ってなかったけど…」
サラ「兄様の嫁で私の姉妹よ」
ユミナ「ああ納得…あんたのとこたくさんお嫁さんいるものね」
ロス「俺もユアンやコープルたちと兄弟って事になんのかな。これ。いや、なんか違うのか?」
マークス(生徒たちが超進んでる件。わ、私が時代遅れなのか?)
ヴェロニカ(もう帰ってネトゲしたい…)

 

ヴェロニカ「疲れた…」
サラ「一日学校行っただけじゃないの」
ミルラ「でもちゃんと登校しただけでも凄い進歩じゃないですか」
サラ「またファの引率頼もうかしら」
ヴェロニカ「なんで人の前で堂々と謀る計画たててるの…?」