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Last-modified: 2018-02-17 (土) 22:24:41

キヌ「バレンタインの贈り物ってさ……やっぱ手作りの方がいいのかな?」
ミタマ「それはそうなのではないですか?」
カザハナ「あたしも作ってみたいとは思うんだけど……暗夜風のお菓子作りなんて全然経験なくて」
セツナ「私も……お菓子作りは……」
アクア「でも、どうせなら手作りでというのはあるわね……」
サクラ「それなら皆で作りましょう! 今ならまだ練習する時間もありますし、白夜女子でチョコを作っちゃいましょう!」

 

サクラ「作り方はエリーゼさんから教わってきました。最初は複雑な工程を必要としないものをということで生チョコというのを……」
カザハナ「まずこのチョコを刻めばいいんだよね? 刃物……包丁を使うなら任せて」
アクア「じゃあ私もそれを……」
セツナ「……その間に鍋で生クリームをで温めておく……と……」
ミタマ「その他の道具の準備はこっちでやっておきますわ」
キヌ「術とか呪いで一気にできちゃえばいいんだけどねえ。アタシがもっと力をつけたらお菓子も簡単に作り出せるようになったりするのかな?」
カザハナ「よし、チョコを刻むのはこれでよしと」
アクア「こっちも片付いたわ」
サクラ「あの……アクア姉様……まな板にずいぶん跡がついてますけど……大丈夫ですか?」
アクア「……ちょっと刻むときに力を入れ過ぎちゃって」
ミタマ「あら……生クリームを温めるのは沸騰直前までと書いてありますけど……もういいのでは?」
セツナ「あ……お鍋で温めてるのを見るの楽しくて……忘れてた……」
サクラ「あ、危ないですよ?」
ミタマ「まあ何かあってもお稲荷様が何とかしますわ」
キヌ「アタシの力とか奇跡前提で話されても困るよ!?」
カザハナ「……とりあえず、次は温めたやつをチョコを入れた器に入れるのよね」

サクラ「……次は、湯気が出なくなる頃合いになったら混ぜるんですね」
アクア「じゃあ私がやるわ、声を聞かせて……!」
カザハナ「す、凄い勢いで混ぜてるけど……大丈夫?」
セツナ「気合十分……」
キヌ「何の声を聞くんだろう……チョコの声?」

 

ベキッ

 

アクア「あっ」
カザハナ「……ヘラが……壊れて……」
セツナ「気合入りすぎ……」
ミタマ「何でしょう……私、生まれて初めてお菓子作りの光景で怖いと思いましたわ」
サクラ「あの……泡立て器がありますから……それを使いましょう」
キヌ「混ぜたものを入れる器も用意してあるから……こ、この作業なら何か壊れることもないでしょ」
アクア「……ごめんなさい、変に気を使われる方が辛いわ」

 

セツナ「……う……ん……もう食べられない……」
ミタマ「……ん……エフラムさん……もっと私を食べて……」
カザハナ「寝言は似てても夢は全然違う……」
セツナ「……じゃあ今度は私がエフラムを食べちゃう……」
キヌ「同じだった!?」
サクラ「二人ともそろそろ起きて……もうチョコは十分冷えましたから……冷凍庫から出して端を落として……好みの大きさに切る……」
アクア「最後にココアをまぶして……これで完成かしら?」
キヌ「いいじゃんいいじゃん! すごくお菓子っぽい!」
カザハナ「お菓子そのものだけど……まあ言わんとすることは分かる」
アクア「結構いい出来じゃない?」
サクラ「じゃあ次はお酒入りのとか……何か入れるのを……」
カザハナ「お酒も聞き捨てならないけど何かって何!?」
サクラ「その……サラやシグルーン義姉様から色々聞いたのが……その」
ミタマ「興味深いですわ」
キヌ「あ、起きた」