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Last-modified: 2018-01-17 (水) 23:25:27

レヴィン「はぁ……」
シグルド「どうしたんだ? 珍しくお前から相談があると言って呼んだら」
フィン「これまた珍しく溜息をついて悩んでいますね」
レヴィン「珍しくって言い過ぎじゃね? 俺だって悩みはあるんだよ」
フィン「それで、どうしたんですか、不用意な発言でもして奥さん達を怒らせたとか?」
レヴィン「俺ってそんなイメージなのな……俺じゃなくてセティの事なんだよ」
シグルド「君の弟だったな、確か家のリーフの同級生らしいがあいつと違って優等生らしいじゃないか」
レヴィン「まぁ、優秀だよ、性格も良いしな……でも最近な……喪を拗らせちまってエロゲに嵌まってるんだよ」
フィン「そ……それはまた……」
シグルド「喪を拗らせたって……彼は優秀で性格もよく尚且つイケメンだと聞いてる……そんな彼なのに彼女がいないのかい?」
レヴィン「ああ……あいつなぁ、初恋のティニーをいつまでも引き摺って……他に目を向けないんだよな」
フィン「そ、それはまた……しかしティニーは……」
レヴィン「ああ……あの娘はシグルドの弟に目を向けていて全くチャンスがない……だと言うのにいつまでもそうして、それに……」
シグルド「何かあったのか?」
レヴィン「ウチの部下にな、あいつを好きな女の子がいたんだよ……だと言うのにあっちばかり目を向けてたら……その娘、百合に走っちまった」
フィン「」
シグルド「」
レヴィン「そしてあいつは……昼はティニーに変わらず目を向けて、夜はエロゲで自家発電……流石に不憫になってきてなぁ」
フィン「そうなんですね……それにしても随分真剣に悩んでますね」
レヴィン「言っちゃ何だが俺はちゃらんぽらんなダメ兄だよ……ずっとあいつに苦労かけてた自覚位あるさ……だからな、あいつには幸せになって貰いたいんだ……なのに……」
フィン「成程……結局の問題は、いつまでも彼がティニーに拘って、他の女性に目を向けないことにあるんですね?」
レヴィン「ああ……」
シグルド「君は、彼に言わないのか?『昔の恋に何時までもしがみつくな』と」
レヴィン「ああ……正直……あいつ自身に気付いて貰いたかったのと、さっきも言ったけど俺自身ダメ兄の自覚があるしな……威厳と無いから言いにくかったんだよ」
シグルド「だがそうして置いといたのがここまできた原因だろう?
     確かに一途なのは素晴らしいがそれにしがみついては駄目だ、ほんの少し回りに目を向ければ他に見てくれる人はいる。
     私はディアドラとラケシスの2人から、それを教わったよ」
レヴィン「そうなんだよなぁ……だけど……フィンの事があって、変に希望持っちゃってんだよ」
フィン「確かに私は待ち続けた結果ティルテュと結ばれました。ですがそれは彼女も私を思ってくれているのを知っていましたから。
   もし彼女が家に戻ってから政略でも結婚していたのなら、潔く諦めましたよ。
   彼女がそれで幸せを持てたのなら、それで満足ですから……」
レヴィン「幸せ……幸せかぁ……そうだな、その娘は相手がどうあれ、その相手を想っているの、幸せなんだよな……が口出しできる事じゃ……無いのか?」
シグルド「そうだろうな……私としても、リーフに目を向けていて幸せかは疑問はあるが……だが彼女がそれを選んだのは事実だ」
フィン「そうですね……そしてリーフ様もあの娘を憎からず思っているのも事実です。彼女もだからこそ追っているんですよそしてナンナ達も……」
レヴィン「そっか……そうだな……そうやって考えるのはあいつの為だけじゃない、その娘のためにもなるのか……ありがとうな、参考になったわ」
シグルド「気にするな、友人だろう」
フィン「お役に立てたのなら、幸いですよ」
レヴィン「あいつに話せるかの不安はあるけど、なんとか考えて見るさ、ありがとうよ、2人とも。
     礼がわりと言っちゃ何だが、ここの飲み代、奢らせてくれや」
シグルド「解った、有り難く頂こう」
フィン「貴方も、頑張って下さいね」