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Last-modified: 2018-01-17 (水) 23:29:02

マチュア「ここが前から話題のご利益があることで有名な稲荷神社ね……」
ブライトン「……行くなら一人で行けばよかっただろ……なんで他人を巻き込むんだ」
マチュア「こんなとこに女一人いるの誰かに見られたら『彼氏がいない女が神頼みしに来た』って思われるでしょうが」
ブライトン「事実じゃないか」
マチュア「うるさい。お賽銭は……思い切って1000Gくらい……どうか素敵な彼氏ができますように……と」
キヌ「そっかー、なるほど」
マチュア「わ、いつの間に!?」
ブライトン「……君は?」
キヌ「アタシ? キヌだよ、一応ここの神様やってるんだ。よろしくね」
マチュア「は、はあ……」
ブライトン「神様を生で見るのは初めてだな……」
マチュア「私も……」
キヌ「ところでお姉さん、彼氏欲しいってのがお願いだよね?」
マチュア「あ、うん……できればあんまり大声で言わないで欲しいんだけど」
キヌ「まーかせて、後ろ暗いことじゃないならアタシもちゃんとやるから」
マチュア「本当!?」
ブライトン「驚いたな……神本人からご利益を保証されるとは」
キヌ「ただ……あ、ごめんちょっと電話……エフラム、どしたの? うん……あ、そうなんだ。今日はみんな早めに帰れると思うから……ん、じゃあね、愛してる♪ ……っと、ごめんねー」
ブライトン「神様もスマホを持っているのか……」
キヌ「そりゃあ持ってるよ、ないと不便でしょ?」
マチュア「あの……失礼だけど、さっきの電話の相手はもしかして……彼氏?」
キヌ「あはは……彼氏っていうか、旦那様」
マチュア「……あ……そうなのね……やっぱり……」
キヌ「さっきの続きなんだけど、絶対に叶うとかじゃなくて本人の努力を後押しするみたいな感じになっちゃうんだよね。結局は人の気持ちの問題だから」
ブライトン「つまり、勝手にいい男が告白してくるといった甘すぎる話はないということか」
マチュア「はあ……まあご利益があるって直接聞けただけでもいいわ」
キヌ「よかったらおみくじとかもやってみてねー」

 

ミタマ「おみくじはお一人100Gですわ」
ブライトン「ふむ……どうだ? ……末吉か」
マチュア「私も……あ、末吉……」
ブライトン「……またコメントに困るな」
マチュア「……大凶引いてウケを取るくらいのことがあった方がましかもね」

 
 

ノール「……大凶……ですか……」
サクラ「あ、あれ、おかしいな……今日は大凶は入れてないはずなのに……」

 

マチュア「白夜まで来たんだから焼酎飲んで帰ろうそうしよう」
ブライトン「また私が肩貸して帰るんかい!?飲み過ぎてゲロって背中擦るんかい!?」
マチュア「やめてよね大きな声でそういうこと言うの。彼氏寄り付かなくなったらどうすんの」
ブライトン「…事実だろうに…」
アサマ「おお、それならば白夜名物御神酒がありますぞ。ささ、どうぞどうぞ」
マチュア「わーいさんきゅー」
サクラ「あの…お神酒は神様に捧げるものですから参拝客に売るものでは…」
アサマ「細かい事はいいのです。異人さんにはどうせよくわかりゃしないんですから。観光気分で財布の紐が緩い時になんでも売っておけばいいのです」
マチュア「んっ……まぁぁぁぁぁぁぁぁぁいっ!もう一杯!焼き鳥もある?」
アサマ「ありますとも。ユンヌ焼き鳥をどうぞ。これは八百万の神ユンヌ神話由来の一品でして」
ミタマ「他所の神まで適当に取り上げちゃって…」
キヌ「そんな神話あったっけ?」
サクラ「あるわけないでしょう」