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Last-modified: 2018-04-26 (木) 22:39:02

ヴェロニカ「……もう……かえりたいんだけど……」
スルト「何を言うか、存分に楽しんでいくがいい……」
ロキ「そうよぉ、せっかくご招待したんだから……うふふ」
エフラム「ここは……どこに召喚された?」
ヴェロニカ「エフラム……」
エフラム「ヴェロニカ、珍しく家にいないと思ったら迎えに来て欲しいから今すぐ召喚するとか急に連絡をよこしたり……どうしたんだ?」
ヴェロニカ「エフラム……帰る……すぐ」
エフラム「いや、話が全く見えないぞ」
ロキ「あら、まだ帰るには早いんじゃない? せっかくご招待したのに」
エフラム「招待?」
スルト「一応エンブラとは組んでいるからな、その娘をもてなしてやろうと食事に招待したまでよ。どうだ、気が利いているだろう?」
エフラム「それはありがたい話じゃないか」
ヴェロニカ「ぜんぜん……招待っていうより半分むりやり連れてこられたし……ちょっと、このおでん何でもいいからたべてみて」
スルト「遠慮はいらん、お前も存分に食らうがいい」
エフラム「では遠慮なく……!? か、辛くないか!?」
ヴェロニカ「そうよ……こいつらの用意してる料理はとにかく辛すぎるの! こんなのたべられるわけないでしょ!?」
スルト「どうだ、わしら自慢のおでんは? 美味いだろう!」
ロキ「鍋もありますわよ、いかが?」
ヴェロニカ「……どうせそれもむやみに辛いんでしょ? いらないから」
スルト「子供のくせに妙に遠慮する奴よ……あの男などあまりの美味さに震えているというのに」
エフラム「あの男……? あれはマークス先生じゃないか、なぜここに?」
スルト「あの男はこの娘の不登校を気にしていたからな、ついでに面談でもやればいいと呼んだのよ。どうだ、わしの熱い気遣いは?」
ヴェロニカ「よせばいいのにせっかく招待されたんだからって料理を食べてあのざまよ……まだ悶絶してるし」
エフラム「……事情は分かった。じゃあ俺たちは帰らせてもらいます」
スルト「料理はこれからが本番だというのに……」
ヴェロニカ「……帰るから」

 

スルト「本当に帰るとは……最近の若者は遠慮しすぎではないのか?」
ロキ「まだ料理はたくさんありますのに……」
マークス「うう……やっと落ち着いて……」
スルト「おお、まだ腹が減っているであろう? 存分に食え」
マークス「いや、私はもう……」
ロキ「おでんもいい具合よぉ、辛子味噌はいかが?」

 

レーギャルン「やっぱり強引にでも止めた方がよかったような気が……」
レーヴァテイン「………………」(無言で鍋に具を投入している)

 
 

ヴェロニカ「とんでもない目にあった……」
サラ「大変だったわね、まあ……やっと中辛のカレーがおいしく思えるようになったヴェロニカには辛い料理は早かったんじゃない?」
ヴェロニカ「……あれにくらべれば普通のカレーなんてなんでもないわ……辛口でも何でももってこいって気分……」
エリーゼ「ご飯できたよー、今日はカレーです!」
サクラ「小さい子もいますから、ちゃんと甘口、中辛、辛口と三種類用意してますよ」
ファ「ファはあまいのにするー」
サラ「私は辛口にしようかしら」
ヴェロニカ「エフラムにハグされてるときはとにかく甘さを要求するくせにカレーは辛いのがいいのね……」
サラ「言うようになったじゃないの……じゃあヴェロニカは何にするつもり?」
ヴェロニカ「……中辛で」
サラ「…………」
ヴェロニカ「……なによ?」
エフラム「いや、好きなのを食べればいいだろ……」

 

ヴェロニカ「あのムスペルの連中…とんでもないもの食べさせるんだから…」
サラ「兄様にキスでもしてもらって口直しでもしたら?」
ヴェロニカ「…そ、そう?…まあ…そういうならしてこないでもないけど」
サラ「兄様と舌を絡めたり、歯茎を丹念に舐められたりするのが…」
ヴェロニカ「いやそこまでは聞いてないし…ていうかみんな体験してるでしょうが」
ミルラ「サラはお兄ちゃんとキスするの大好きだから語りだすと長いんですよね…」