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Last-modified: 2018-05-17 (木) 21:43:20

フォレオ「ふぅ……」

 

白暗夜家の部屋で少女…もとい少年はため息をついた。
机の上には一台のスマホ。その中では大英雄戦で手に入るユリウスが三人。
全て星5でスキル継承もされて超強化されていた。
3人。そう、手に入るのは3人。あと1人は自分を入れたいがまだ実装されてない。
可愛らしい彼の部屋には手縫いのユリウスのぬいぐるみが置かれていてこれまた可愛らしい。
サイドテーブルには彼と撮った写真が写真立てに収まっている。
一緒にお出かけする事も多く、最大のライバルだったセリスは既に結婚し…
残る壁はそう…性別だった。
未だにカミングアウトもできない。逃げられたらと思うと怖い。
とはいえユリウスにいつまでも誤魔化しを続けるのも誠実ではない事もわかっていて、
こうして頭を抱えざるを得ないのだ。

 

フォレオ「僕はどうすればいいんでしょうか…」
ミコト 肩ポン
フォレオ「きゃっ!? み、ミコト様!?」
いつの間に部屋に入ってきたとかそういう事はさておいて…
ミコト「心配はいりません。殿方同士でも愛し合い交わる事はできるのです」
フォレオ「いえ、それ以前の問題というか」
ミコト「大丈夫大丈夫。ユリウス君の新世界の扉なんてとっくに半開きなのです。ちょっと押せば開きます」
フォレオ「は…はぁ…」
ミコト「そもそも男の娘とホモは別ジャンル。大概の殿方にとって男の娘は女の子の範囲に入ります」
フォレオ「その大概っていう情報がどこソースなのか僕、気になります」
ミコト「愛は当たって砕けよ。待っていても進むものではありません」
フォレオ「く、砕けたくないですけどそれはチキンの発想になっちゃうんでしょうね」
ミコト「最後は愛ですが…とても大切な事は…胃袋と下半身を握れば勝ちです」
フォレオ「ぶっちゃけすぎじゃありませんか!?」
ミコト「うちのカムイとゼロだってありなのです。大丈夫」
フォレオ「さっきホモと男の娘は別ジャンルって言ったばかりのような!?」

 

…気が付いたらお口やお尻で尽くす方法を教わっていた…
フォレオ「…つ、使う機会あるんでしょうか…でもユリウス君が望むなら僕は…」
ミコト「あら、機会は作るものですよ?」

 

その頃の竜王家
ユリウス「ふぇっくしぃっ!?」
ユリア「兄様、風邪ですか?」
ユリウス「ん、調子は悪くないんだけどな……?…明日はフォレオと買い物行くし今日は早くねよーっと♪」
ユリア「…モテて浮かれてますね。もう」
ユリウス「うるさいほっとけ、あんな可愛い娘に好かれて浮かれない男がいるか?ないだろ」
ユリア「否定はしませんけど」

 

シグルーン「なるほど…ミコト様のおっしゃることにも一理ありますね」
サナキ「いったい何のことじゃ」
シグルーン「いえ、私が普段から心がけていることなので」
サナキ「…それはお前が用意した食事や飲み物に妙なものを入れたりすることがあるやつか?」
シグルーン「胃袋はともかく夜はアイク様に主導権を取られたりしますが…それはそれで」
サナキ「せめてもう少し大人しくやろうとは思わんのか」
シグルーン「この愛を抑えるなど私にはできそうもありませんわ」
サナキ「いい話にしようとしているが単純にお前に我慢するつもりがないだけじゃろ!?」