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Last-modified: 2018-07-15 (日) 16:23:01

サラ「水着のチキが新たにお披露目になったわね」
チキ「うん、今度泳ぎに行くときは新しい水着にするからね! 写真もいっぱい撮って欲しいなあ」
エフラム「ああ、楽しみにしてるぞ」
サラ「ということで、兄様が海とかプールに行くときのためのことについて話があるから」
ミルラ「何なんですか一体……?」
ンン「どうせまた変なことなのです」
サラ「悪いけど兄様、上を脱いでくれる? 真面目な話だから」
エフラム「あ、ああ……別に構わないが」
ノノ「なになに? もう始めるの!?」
ンン「何脱ごうとしてるんですか!?」
サラ「違うから。はい、兄様の上半身に注目、軽い引っ掻き傷とか噛み傷が割と目立つでしょ?」
ミルラ「ああ……はい、そういうことですか……」
ノノ「それはもうしょうがないじゃん、みんな気絶しないように必死なときもあるんだし」
サラ「兄様が私たちや家族とだけ泳ぎに行くならいいけど……友達とかと人目のある場所に泳ぎにいくときは流石に気をつけた方がいいんじゃないかと思うの」
ンン「まあ……そう言えなくもないですね」
サラ「全部シャツで隠れるってわけでもないときもあるしね、だから気をつけてって話なの、特にそこの二人」
キヌ「あ、あはは……」
ベロア「…………」
サラ「全員が気をつける話なんだけど……特にだからね、あなたたち二人は」
キヌ「アタシも注意はしてるんだけど……どうしても爪とか牙がね……」
ベロア「どうにも夢中になると自制が……」
サラ「まあある程度はしょうがないけど、この時期はなるべく注意して」
ヴェロニカ「……何かさっきからわざと無視してることない? キスマークだってついてるでしょ? 一番キスマークつけてるのサラだけどそれはいいの?」
サラ「……キスマークはちゃんとケアすれば消えるの早いし」
ヴェロニカ「エフラムにつけられるのも好きだよね……それこそ自分が泳ぎに行くときはどうするの?」
サラ「私たちはいいのよ、最悪私か竜王家が持ってるプールとかビーチにしか行けばいいし」
ミルラ「力技ですね……」
サラ「とにかく、兄様にそういう予定が入ったら気をつけるようにということ、分かった?」
キヌ「話は分かったけど……具体的にどうすればいいのかな?」
ベロア「分かりました、傷が消えるまで着衣やバックからを中心にしろと」
キヌ「そ、そういう話?」
サラ「まあ、だいたいあってるわ」
キヌ「あってるの!?」
ノノ「あとは手を繋ぎながらっていうのも」
ンン「……相変わらずこういうときだけ的確な補足をするのです」

 

ベルベット「私たちも気をつけた方がいいのかしら…?」
レテ「うむ…私は獣牙だからな、爪や牙が…アイクは気にするなと言うが」
エルフィ「私も夢中になるとつい全力で抱き着いちゃうんだけどいいのかしら…?」
レテ「…今の今までそれでアイクが大丈夫だったんだから気にしない方がいいのかもしれん」

 

アメリア「浮き輪付きって…チキ泳げないの?」
チキ「あ…あははは…だ、だって竜になれば海の上飛べるし…」
アメリア「んーん、水泳の楽しさを覚えよう!体動かすのっていいよ。とっても!教えたげるよ!気合と根性があればすぐに覚えられるよ」
ヴェロニカ「…体育系ってどうしてこう周りを引っ張り込みたがるのよ…暑苦しい…」

 

ヴェロニカ「べつに泳ぐとかおもしろそうでもないし、つまらなそうだからいい……」
アメリア「そんなことないよ、体動かすとストレス解消にもなるし!」
チキ「でも、やっぱり泳げるようになった方がいいのかな?」
サラ「そうね……いい機会だから練習でもしてみたら? あなたも行くのよ」
ヴェロニカ「は? いやあたしは行かな……」

 

サラ「ここ私の家で持ってるプールだから、好きなだけ泳ぐといいわ」
エフラム「いきなりプールで泳ぎを教えてくれと頼まれたが……そういうことか」
チキ「よろしくね、頑張って覚えるから!」
ヴェロニカ「……百歩譲ってむりやり連れてこられたことはいいとしても……チキは例の新しい水着なのはわかる、なんであたしの水着がスクール水着なの?」
サラ「だって泳ぎにすら行ってなかったみたいだから水着自体持ってなかったでしょ、だから体型に似合うのを用意してあげたんじゃない」
ヴェロニカ「なにそれどういう意味? どういう意味!?」
チキ「ま、まあまあ……今度私が水着選ぶの付き合うから」
アメリア「じゃああたしは向こうの25メートルのところで水中ウォーキングしてるから」
サラ「私はプールサイドで適当にのんびりしてるから、頑張りなさい」
ヴェロニカ「……しっかりデッキチェアと飲み物まで用意してあるし」
エフラム「じゃあ始めるか、まずは足の着くところでやるから気楽に行こう。まず準備体操から……」

 

エフラム「二人とも水に潜るのが怖いとか浮けないとかはなさそうだから……まずはバタ足からだな。俺が手を引くからやってみるんだ」
チキ「うん! よーし……いち、に……いち、に……」
エフラム「結構できるじゃないか、足がしっかり水面を蹴れているぞ」
チキ「えへへ……思ったよりいけるかも」
サラ「チキはレッスンとかで普段から体を動かしてて元から体力結構あるしね」
エフラム「じゃあ次はヴェロニカの番だぞ」
ヴェロニカ「えー……別にやりたいわけじゃないんだけど……しょうがないなあ……いきなり手を離したりしないでよ、ぜったいだからね」
サラ「兄様、それ離せって意味だからね」
エフラム「そうなのか?」
チキ「芸能人でもそういう芸風の人はいるけど……」
ヴェロニカ「なに言ってんの!? 離しちゃダメだからね!? ……よし……ふっ……う~……はっ……!」
エフラム「……足が水面まで来てないな」
サラ「どれだけ体力ないのよ……」
ヴェロニカ「……このやり方があたしに合ってないだけかもでしょ」
サラ「じゃあまずあっちで体力つける?」
アメリア「ふう……5往復目と……まだまだ!」
ヴェロニカ「……こっちでいい」

 

エフラム「じゃあ次は自由にやって感覚を掴んでみるか」
チキ「え、もう? できるかな……」
ヴェロニカ「……できる気がしないんだけど」
エフラム「大丈夫だ。サラ、頼む」
サラ「はい、ちゃんと用意してあるわよ」
チキ「……なにこれ?」
エフラム「これはヘルパーといって、身体に巻きつけて浮かぶためのものだ。これで溺れることはないぞ、ビート板もあるから自由にやってみるといい」
チキ「分かった! えっと……巻きつけて……わー、浮いたよ! おもしろーい!」
ヴェロニカ「身体に巻きつけ……こうね……で……ビート板を……を!? バ、バランスが……わぷっ!?」
エフラム「……大丈夫か?」
サラ「バランス感覚も鍛える必要がありそうね……」
ヴェロニカ「ち、ちがうし……あたしはスマホより重いものは使ったことないだけだし」
サラ「そんな重いものでもないでしょ……だいたい家でスマホより重いゲーム機持ち歩いたりしてるじゃないの」
エフラム「まあ、急ぐようなことでもないし、ゆっくり慣れればいいさ。……そろそろ休憩するか、その間に俺は……アメリア!」
アメリア「はい!」
エフラム「水中ウォーキングするから、ウェイトを貸してくれ」
アメリア「分かりました、つけるのお手伝いします!」
チキ「気付かなかったけど、アメリアって足にウェイトつけてやってたんだ……」
サラ「兄様だと全身につけるわよ、素人にはおすすめできないってやつね」
ヴェロニカ「……見てるだけで疲れそう」