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Last-modified: 2018-11-04 (日) 22:28:57

孤児院近くのカフェ

 

アイク「失礼する、呼んだ場所はここで良かったか?」
エレミヤ「あ、はい……あの、突然お呼び立てしてしまい申し訳ありません」
アイク「いや、構わん、丁度余裕もあった時期だしな、それで話とは……」
エレミヤ「あの……先日の、秋の祭の日の事なのですが……」
アイク「……やはりその事だったのか」
エレミヤ「え?」
アイク「そうだな……取り繕うのは苦手だから単刀直入に言うが……あの日は何もなかったぞ」
エレミヤ「ええ!?」
アイク「ハッキリ言ってしまうとあんたは酔って脱いだ後直ぐに眠ってしまった、服はあれから間もなく他の奴が出来上がったので着させられなかった」
エレミヤ「そ、そうだったのですか……」
    (な、何でしょう……ホッとしたような……でも物凄く残念なような……)
アイク「だが……」
エレミヤ「?」
アイク「あのときの事は、よく覚えている……あの夜、あんたが言ってくれた言葉も……」
エレミヤ「言葉………!!」

 

『だって私が前から想ってた方なんれすから』
『知り合ってずっと前からなのに…なんで気づいてくれないんですか!?』

 

エレミヤ「あの……それは……///」
アイク「すまない……だが、改めてあの意味を聞かせて欲しい、単に酔った勢いなのか、それとも……」
エレミヤ「………//////」
アイク「………」
エレミヤ「言葉を放ったのは……確かに酔った勢いです……でも、言葉は、確かに私の本心です……」
アイク「そうか……とても嬉しいが、俺などが、良いのか?」
エレミヤ「最近は接する事も多くて、貴方の強さ、大きさ、暖かさに触れて来ました、そして、その内にあなたにどんどん惹かれていったんです」
アイク「そうか……なら、俺はお前も迎えたいと思う、俺もお前を想っている。」
エレミヤ「いいのですか? 私などを……」
アイク「お前が子供達と接する暖かさもよく思ってたし、話には聞いてたが、先日見た悪戯好きな所も、お茶目でかわいいと思う」
エレミヤ「あぅ……///」
アイク「エレミヤ……お前がいいのなら、俺の所に来て欲しい」
エレミヤ「アイクさん……嬉しいです、お慕いしております……でも……」
アイク「?」
エレミヤ「先程言われたように、私は悪戯が好きで、結構悪いこともします、そんなときは、私をお仕置きしてくださいね」
アイク「わかった、何度でも、止めてやるさ」

 

物影

 

カタリナ「……良かったですね、エレミヤ様……」
クライネ「ねぇ、聞いて良い?」
カタリナ「何でしょう?」
クライネ「あんた、エレミヤ様が何もないこと、気付いてたんじゃないの?」
カタリナ「ええ、気付いてましたよ?」
クライネ「ええと……まず何でそれに気付いたの?」
カタリナ「少し下世話な話になりますが、先日の反応からして、エレミヤ様は乙女……つまり未経験なんですよね」
クライネ「え?………あ………」
カタリナ「私もクリスと経験があるからそうなんですが、始めての翌日と言うのは違和感とか色々が凄くて……
     いくら慌ててたからとその状況からダッシュで戻ってってできないです、それに、それならその他の残滓もあるはずですし」
クライネ「あ……そう……///
     それなら、何でそれを教えなかったのよ?」
カタリナ「それはそうですよ、教えてしまったら元の悪ぶったヘタレ……もとい乙女に戻ってしまうじゃ無いですか」
クライネ「うゎ……しっかりいってるじゃない………気持ちは解るけど(小声)」
カタリナ「結果はこうして確認し、ちゃんと告白と進展までできましたから、結果オーライです」
クライネ「そうね……何でここまでしたの?」
カタリナ「まぁこれまで何度もいってますが、これで私も晴れてクリスとの時間が作れますし、いよいよ結婚まで進むことが……それに」
クライネ「それに?」
カタリナ「私だってエレミヤ様には幸せになって貰いたいですから、だって孤児だった私達を拾い、ここまで育ててくれた、お母さん……なんですから」
クライネ「……そうか……そうよね、あんたも色々考えてたのね」
カタリナ「当たり前ですよ、だからクライネ……あなたも相手を見つけて、幸せになってくださいね」
クライネ「ふん、私は私でやるわよ、随分上から目線じゃない」
カタリナ「上からと言うより姉目線ですよ、血の繋がりはなくとも、あなたは大切な妹ですから」
クライネ「ふん……」
カタリナ「例えそれが百合でも女王嫁でも私は応援しますからね」
クライネ「誰のこといってるのよ!」