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Last-modified: 2019-07-09 (火) 23:45:37

時系列は、その6とエピローグの間、帰還直後です

 
 
 

[原作寄り異界サイド]

 

ラーチェル「………………こしが……うごかせませんわ……」
エフラム「…………戻ったか……お帰り、ラーチェル」
ラーチェル「……よく、『わたくし』だと分かりましたわね」
エフラム「顔を見れば分かる」
ラーチェル「ふふふ……そうですか……。ええ、ただいまですわ、エフラム」
エフラム「ああ。……本当に、良かった」
ラーチェル「……その割りには、あちらのわたくしを相手に、随分と激しくなさったようですが。というか、腰が凄まじく痛いのですけれど?」
エフラム「そうだな……気絶させなければと、かなり無理をさせてしまった」
ラーチェル「そのようですわね。まったく、ケダモノですわ」
エフラム「……そうしなければ、もうお前に会えないかもしれない、と思ったらな……」
ラーチェル「っ!? あ、あら? やけに素直ですわね?」
エフラム「口が上手くないなりに、想いは伝えるべき……らしい」
ラーチェル「……同じわたくしとはいえ、他の女性の影響を見せられては、嫉妬しますわよ?」
エフラム「む……すまん。やはり俺は、良い言い回しができんな……」
ラーチェル「……冗談ですわ。もう……。そんなに落ち込まないでくださる?」
エフラム「……そうだな。ようやく会えたのに、沈んでいるのは、もったいないか」
ラーチェル「その通りでしてよ。分かっているではありませんか」
エフラム「ああ。ラーチェル、会いたかった、もう会えないのかと不安でたまらなかった、愛している、2度と離さない」
ラーチェル「ちょちょちょちょっと!? いきなりの連続攻撃ですの!?」
エフラム「上手い言葉は、俺には言えん。この感情を伝えられる語彙も無い。言わなくても、お前なら分かってくれるかもしれん。それでも言わせてくれ」
ラーチェル「分かりました! 分かりましたから! わたくしもあなたを愛していますっ!!」
エフラム「っと……抱きついてきて大丈夫なのか?」
ラーチェル「……頭まで痛くなるくらい腰が痛いですけど、平気ですわ。……10日も会えなくて不安だったのが、自分だけだと思いますの?」
エフラム「……いや、そうだな。不安にさせて、すまなかった」
ラーチェル「どうしてあなたが謝りますの……。ねえ、エフラム?」
エフラム「何だ?」
ラーチェル「…………キスを……してくださいますか……?」
エフラム「ああ、もちろんだ」

 

[三傑異界サイド]

 

エイリーク「ラーチェル、大丈夫ですか?」
ラーチェル「……エイリーク……エイリーク……うぅ……わ、わたくしは……」
エイリーク「はい。どうしました?」
ラーチェル「わたくしは浮気者ですわぁっ!!!」
エイリーク「……ええっと……今回の件については、やむを得ない事態として……」
ラーチェル「分かっています……! 分かっているのですけれど……!」
エイリーク「では、どうして?」
ラーチェル「なんかもうスゴかったんですのぉっ!!!」
エイリーク「はい?」
ティアモ「えっと?」
ターナ「…………ああ……」
リオン「……エフラム……君はどの世界でも、君なんだね……」
ラーチェル「スゴく激しくて、腰が痛いし息もできなくて苦しいのに、的確に弱いところを攻められて!」
エイリーク「…………」
ラーチェル「それでいて、あくまで『わたくし』だからと、キスはしない気遣いまでされて!」
エイリーク「……ふむふむ……」
ラーチェル「途中からわたくし、もっと、だとか、イイ、だとか口走って、エフラムにしがみつきすらして!」
エイリーク「…………なるほど……」
ラーチェル「頭の中を真っ白にされて……後半は自分が何を言ったかも覚えていませんの……」
エイリーク「……そうですか……」
ラーチェル「わたくしは……わたくしは……うわきものですわぁ……」
エイリーク「………………ラーチェル」
ラーチェル「…………はい……」
エイリーク「その話、もう少し詳しく」
優女王家一同「「「「!?!?!?」」」」