元高木

Last-modified: 2024-01-24 (水) 21:41:17

大人になった元高木さん(苗字が結婚して西片のため)は西片と結婚し、天真爛漫てんしんらんまんな娘の『ちー』を授かっていた。西片は職場である学校へと向かい、まだ幼い娘の『ちー』は元高木さんが幼稚園へと送り届けた……自宅へと戻り、溜まった家事を一通り片付け、ソファーへと座り少し休憩する元高木さん。

長い茶髪をハーフアップのように後ろでまとめ、肩出しのパーカーにスキニーパンツというラフな格好でソファーへと腰掛けてスマホを弄る。温かい陽の光が窓から差し込み、陽だまりとなっているソファーの上で思わず欠伸をしてしまう元高木さん……「あの時は夕焼けだったな」と意味深な独り言を呟いて、ゴロンと身体を横にしようとした瞬間、後頭部と背中が『なにか』にぶつかって動きが止まった。

「ん……久しぶりだね私」
「あ……そうだね、中学生以来かな私」

背中と後頭部を合わし、視線を少しだけ後ろに向けて話をする彼女達……視界の端で軽く相手を見ただけで、いや、背中の感触と声色で『自分が2人に増えている』という奇妙な事実に気づいた様子の元高木さん。中学生の時にも経験している+『あの日のことを思い出してる』最中であった為か、以前にも増して冷静に対応する元高木さん達。

背中合わせで他愛もない話を繰り返し、時間だけがゆっくりと過ぎていく。以前に死闘を繰り広げた仲とは思えないほどに、ほんわかした雰囲気が2人の元高木さんの間に流れている……まるで、窓から差し込む明るく温かい陽の光と同じように。

「ねぇ、久しぶりにさ……」
「そうだね、久しぶりに……」

「「……『勝負』しよっか??」」

大人になった元高木さんの勝負が幕を開ける。

『勝負』
「何の勝負しよっか? 傷跡残るかもだから、顔のビンタとか噛みつきは止めてくれると助かるけどな」

「……消える頃には傷跡も無くなってると思うけど、大人になって激しい喧嘩はちょっとねー。合わせるよ?」

カーテンを締め切り、薄暗くなった寝室のベッドの上で2人の元高木さんが四つん這いの姿勢で向き合っている。精神の成熟故か、『西片』を巡る争いでもない故か、交わしている言葉から中学生の頃のような激しい勝負は望んでいない様子の彼女達……舌を出しての挑発や、『ふふん♪』と馬鹿にしたように笑うことはあっても、以前のような敵意剥き出しの気色きしょくは感じられない。

「なら……」と静かに呟きながらパーカーのファスナーを下ろし、中学生の頃よりも膨らみのある綺麗な胸を曝け出した片方の元高木さん。それを見たもう一人の元高木さんも、パーカーを脱ぎ捨て綺麗な胸を露わにして距離を詰めると、膝立ちで胸を軽く押し合って静止した。

「……傷跡もないし、Cカップくらいには成長したね」
「特別に小さくもないし、大きくもないよね私達」

「「……『3秒間、上を取ったら勝ちにしよっか』」」

薄暗いベッドの上で、膝立ちで軽く胸を押し当て合う元高木さん達の様子は何処か幻想的で美しい。潰そうとするわけではなく、柔らかな感触を確かめるように、相手の胸の大きさを測るかのように優しく、そして悠々と胸同士を重ね合わせる……その状態でルールを決め、相手の背中に腕を回してそっと引き寄せ合うと、そのまま枕の置いてある方向へと倒れ込んだ。

脚をきつく絡ませ、背中を抱き締めた状態でベッド上を激しく転がる元高木さん達……相手の顔を手の平で押し退け、唇の脇に手を入れて横へと引っ張り、ブリッジのように腰を高く上げてそのまま反転するという、相手に『痛み』を極力与えないようにしている様子の彼女達。平均的な胸が均等に潰れ合い、横倒しで顔を押し退け合い、頬を掴んで引っ張り合う元高木さん達の勝負は中学生の頃のような殺伐とした物とは違う、じゃれ合いそのもの。

「んん~っ、邪魔しないで」
「んぅっ~、暴れないで」

ギシッ、ギシッィとベッドが軋む音が薄暗い部屋へと響き、2人の元高木さんの上下が目まぐるしく変化していく。転がる中で掛け布団が身体へと纏わりつき、「はぁはぁ……」と荒れた息を吐いている元高木さん達の体温と勝負の熱を更に上げ、胸の押し合いも白熱していく……横倒しで睨み合う2人は、身体に纏わりついた掛け布団とは別の、お父さん(『西片用』)の布団を手に取り広げると、その布団の中へと入り込んだ。

サウナのように熱く、息苦しくも大好きな西片の香りがするであろう布団の中で背中を抱き締めて胸を潰し合う2人の元高木さん……ひたすら無言で押し付け合ってはいるものの、その内に秘めた感情は『負けたくない』『自分の方が大きい』といった静かな主張のよう。薄っすらと汗をかき始め、コリッ、クリッと乳首同士が潰し合う胸の中で埋もれながらに弾き合い、甘い声をあげる元高木さん達。 

「ァァァッ、こ、このッ、ンンッ!」
「ンッゥゥァ、く、くぅっ、ァァァッ!」

熱い空間に耐えきれなかったのか、布団をバサッと盛大に放り捨てて膝立ちで同時に起き上がった2人の元高木さん……手と手を強く握りしめ、身体を前へと突き出して胸を押し合い、相手を後ろへと押し倒そうとしていく。ググッと片方の元高木さんが身体を押し込み、もう片方の元高木さんの腰が反って倒れそうになるが、クリッ、クリッとわざと乳首を擦り合わせて快感を与えて怯んだところを逆に押し込み返す。

やってはやり返されるという悪循環、同じことの繰り返し。ベッドの上、膝立ちで行われる乳首攻め……快感に身体を震わせ+甘い声を上げ、ピンッとたった乳首をチャンバラ合戦のように切り結び、時にはドリルのように突き刺し合う。ビクン、ビクンと身体を揺らして程よい大きさの胸を潰し合うこと数分――グラッと揺れた相手に覆い被さる形で、片方の元高木さんが背後へと押し倒した。ゆっくりとカウントを数え終わり、「私の勝ち♪」と言って笑顔を見せる元高木さんと、組み敷かれて悔しそうな顔を浮かべる相手。

「ふぅー♪……まだやる?」
「ハァハァ……もう一回やろ」

「ふふ♪」と笑いながら余裕そうに上から離れる勝った方の元高木さんと、荒れた息を吐きながら立ち上がる負けた方の元高木さんの姿は正反対で優劣が決まったようにも見えた。汗で蒸れて少し湿ったスキニーパンツを脱ぎ捨て、ピンク色のショーツ姿になる彼女達……負けた方の元高木さんがベッド上で背を向けて四つん這いになり、お尻を突き出す姿勢を取ると意図を察したようにもう片方の元高木さんも同じ姿勢を取って相対あいたいした。

張りのある引き締まった綺麗な美尻を突き出して対峙する2人の元高木さん。少しだけ身体を後ろに引いた瞬間――バチィッン! とほぼ同時に美尻を叩きつけ合った。ベチッ、バチッンと鈍い音と乾いた音が不規則に響き渡り、引き締まった尻肉同士が喰い込んでは揺れ動き、圧され合う。

「……ンッ! 随分と好戦的じゃない?」
「……ンッゥ! 負けた分は取り返さないとね」

美尻同士が激突する度に甘い声をあげる2人の元高木さんは、上から圧し潰すように美尻を高く上げたり、横から叩きつけて吹き飛ばそうとしたり、グリグリと擦り合わせてベッドの脇へと押し出そうとしたりと工夫を凝らして攻め立てる。綺麗な美尻は真っ赤に腫れ、四つん這いの姿勢を保てずに顔がベッドへと埋もれる両者……腕立て伏せのような姿勢でなんとか顔と腰を上げ、高い位置で美尻同士を擦り合わせて押し合っていく。

ベチッ! バチッン!と幾度となく響き渡る快音と、「ァッ! ンンッ、ンクッ!」という喘ぎ声。尻肉同士が喰い合い、均等に潰れては激しく押し合うという互角の尻相撲はこのまま続いていくと思われた――が、ズルっとベッドのシーツで手を滑らせた片方の元高木さん。その隙を見逃す訳もなく、上から圧し潰すように美尻を突き出して文字通り『尻の下に組み敷く』もう片方の元高木さん。うつ伏せで倒れた相手の背中に、わざとらしくお尻を擦り付けて座り込んだ元高木さんはしってやったりの得意げな表情。

「ふふ♪ 今の勝負は私の勝ちかな……さっきの負け帳消しに出来た感じかな」

「お、重いよ。……たまたまだから、たまたまシーツで手が滑っただけだから。ねぇ、もう一回勝負しよ?」

「『ちー』も迎えに行かないとだし……最後にしよっか」

『尻に敷いた』相手を解放してそのままベッドから降りた元高木さん達は、障害物のない開けたスペースで向かい合った。背中へと手を回して強く引き寄せ合い、背後に回した腕で相手の胸を鷲掴み、残った片胸を直接押し合って横目で睨み合う……掴んだ胸を乱暴に揉みしだき、身体を揺すって直接押し合う片胸同士を擦り合わせ、空いた片腕で秘部をショーツ越しに刺激する。

遠目から見れば、肩を組むような姿勢で抱き合う仲の良い親友同士という姿形ではあるが、元高木さん達の間に流れるバチバチとした雰囲気がれっきとした『勝負』であるということを伝えてくる。直接勝負している片胸は強く潰れながらも反発し合い、掴んでいる片胸は乱暴に揉まれてグニャッと形を変えて手の中へと消え、手で擦る生地(秘部)には愛液の染みが形成されていた。横目で睨み合いながら、「貧乳~♪」「まな板~♪」と罵り合う元高木さん達の様子は何処か怒っているようで、何処か楽しんでいるかのよう。

「……っぅ、うるさい口寄越して」
「……ぁっ、悪いこと言う口はチャックだよ」

「「……ンッゥ、レロッ、ンンッ~チュッ、ンッ!?」」

悪口を封じる形で、相手を求めるように『キス』をしていく元高木さん達。舌を蛇のように絡ませて、大人の色気たっぷりで余裕そうにディープキスを展開していく……掴んでいる相手の胸の乳首をコリッ、クリッと回す+強く摘まんでいき、押し合う片胸も身体を上下に揺すって激しく擦り付け合わせ、ショーツの中に手を入れて秘部を直接弄いじくり回して愛液を更に出していく。

全身を使っての逝かせ合いと言う名の『絡み合い』は、妖艶でとても美しい……口から零れ落ちた唾液が押し合う胸の隙間に垂れ、潤滑油のように胸の押し合いを加速させ、ビクンッ! ビクッ!と身体を震わせる様子が元高木さん達をラストスパートへと走らせた。身体を激しく揺する+両手を素早く動かし、喘ぎ声を口内で響かせ合い、乱れた水音が絶え間なく秘部から漏れ出していく。そうして――ブシュッ! という噴き出し音と共に、元高木さん達のショーツに大きな染みを形成した瞬間、2人はその場へと倒れ込んだ。

「……ンッ、ハァハァ、わ、私の勝ち」
「……ゥッ、はぁはぁ、絶対、私の勝ち」

「……っぅ、こんなに漏らしててよく言うよ」
「ひゃっ!? ふーん、じゃあこれは何かな~?」

「んぶっ!? や、やったな~!」

自分の勝利を主張し合い、手に付いた愛液を相手の顔へと塗りたくりながら笑い合う2人の元高木さん。軽く抱き締め合って横へと倒れた彼女達は、耳元で囁き合う。

「ねぇ、学生時代はどっちが勝ったか覚えてる? 今回は……強情な私に譲って『引き分け』で良いけど、あの時の私達はどうだったんだろうね?」

「そうだね~今回は意地っ張りで負けず嫌いな私に免じて『引き分け』でいいよ……そんなに勝敗って大事かな? あの時のことか~覚えてるけど聞きたい?」

「ホントにっ!? 勝った!? 負けた!?」 

「ふふ♪ ……それはね~〇○○○○かな?」

片方の元高木さんが口パクで大事な部分を隠して話し終えた瞬間――最初から存在しなかったかのように、突然に姿を消した。脱ぎ捨てたはずの服もいつの間にか着用し、顔やショーツに付いていたはずの愛液も消えていた。少し寂しそうな顔をして、元高木さんはこう呟いた。

「……なーんだ、そうだったんだ。でも、今回は私の『負け』かな。また会えるといいな~私」

『からかい上手な元高木さん』達の勝負は幕を閉じる。