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目次 |
- The Enemies of Energy 解説追加 -- 2017-02-06 (月) 02:20:02
- The Next Step 解説追加 -- 2017-02-20 (月) 05:25:07
East Coast Love Affair
The Enemies of Energy
# | タイトル | 解説 |
1 | The Enemies Of Energy | タイトルは自作の詩から。「詩の中でエナジーと言っているのは前向きな創造エネルギーのことだ。的というのは、創造の営みの息の根を止めようとするものすべてを指す。詩は、そういった創造を敵対視するものを征服するという内容なんだ」[1]イタリアのシチリア島サンビートで作曲。「これは心の共鳴と振動(resonance and vibration)に関係している曲だ。ヴァンプのハーモニー的な強度をテーマにしている」[2] |
2 | Grant | いくつかの異なるセクションを巡るアップビートな曲だ。楽譜的にとてもリニアな曲(linear tune)で、メンバー全員をフィーチャーしている。[2] |
3 | Cubism | 1小節ごとに転調し12の長調全てが登場する12小節の曲。[2] |
4 | Number Ten | 「グルーヴ」「メロディー」「リリース」をテーマにした曲。[2] |
5 | The Polish Song | テナーギターを演奏。年老いたポーランド女性が裏庭で歌っている場面を連想して録音した即興曲。[1] |
6 | Point Of View | スコット・キンゼイ作曲。次曲"Christmas Song"とメドレーになっている。[2] |
7 | Christmas Song | |
8 | Dream Of The Old | |
9 | Synthetics | |
10 | Hope And Fear |
- ギター・アルバムというより、バンド・サウンドや曲に焦点を当てた。[1]
- 使用ギターはギブソンES-335。#5のみテナー・ギター[1]
[1]ジャズライフ 2000年2月号
[2]ライナーノート
Intuit
Under It All
この作品はオリジナル曲中心のThe Enemies of Energyの続編、姉妹作的な位置づけで、’Under It All’が異なる点はポスト・プロダクションを行なっていないこと、ギター・シンセサイザーを中心に用いていることである。カートはギター演奏ではなく曲中心の作品であることと、ギターシンセ中心の演奏であることが、新しいギタリストとして売り込みたかったヴァーヴ側の意向にそぐわなかったのだろうと語っている。You Tubeをはじめネット中に散在しているため、現在はこの作品のリリースにあまり関心がないらしい。[16]
The Next Step
# | タイトル | 解説 |
1 | Zhivago | 変則チューニングによる曲。[1] |
2 | Minor Blues | |
3 | A Shifting Design | 変則チューニングによる曲。[1] |
4 | Path of the Heart | |
5 | Filters | |
6 | Use of Light | 変則チューニングによる曲。6弦はB♭、5弦をはGに下げ、4弦は通常のD、3弦は1音高いA、2弦は半音下のB♭、1弦は通常のE。[1] |
7 | The Next Step | |
8 | A Life Unfolds | 変則チューニングによる曲。[1] |
[1]ジャズ・ギター・ブック10: 石澤功治
Heartcore
# | タイトル | 解説 |
1 | Heartcore | ギターのコードトーンをサンプリング、再配置し、その上でインプロヴァイズした。[1] |
2 | Blue Line | |
3 | All the Way to Rajasthan | "Tone Poem"のドラム、ベース、ギターをサンプリングしたものを再構成した。[1] |
4 | Your Vision | |
5 | Interlude | |
6 | Our Secret World | 1コーラス42小節で、内訳は[A]16小節、[B]15小節、[C]11小節。[3] |
7 | Dream/Memory | |
8 | Love in the Modern World | キーボードでインプロヴァイズしたものをベースにしてオーケストレーションを書いた。[1] |
9 | dcba//>> | |
10 | Thought About You | |
11 | Tone Poem | ベン・ストリートの弟が作った曲のアイディアを膨らませたカルテットによる生演奏。(実際にそうするかどうかは別として)次回作の予告的な楽曲を目指した。[1] |
- Qティップをプロデューサーに迎えた作品。[1]
- いかにもヒップホップといった曲はないが、今作のテーマの1つであるビート、グルーヴ的な面ではヒップホップ、Qティップのセンスに影響を受けている。[1]
- 楽曲を作る面でもヒップホップ的な手法を採用している。Qティップからサンプラー(アカイMPC3000)を借り、彼の膨大なドラムサンプルを使ってトラックを作っていった。[1]
- 当時インスピレーションを受けている存在としてレディオヘッド(『Kid A』)とJディラを挙げている。[4]
- 作曲とレコーディングを一体化させ、「Digital Performer」で曲の骨組みを作った。制作に要した期間は2年ほど。[1]
- ポスト・プロダクション、ハードディスク・レコーディングを用いてはいるが、トータスをはじめポストロックは詳しくないらしい。[2]
- (ハーモニーは作曲の段階でかなり綿密に指定しているのかと聞かれて)「指定しても、結局は変わっていくからね。これはハーモニーに限らないんだけど、最初に録ったものの上に新たなパートを重ね、それをより活かすために最初に録ったものに変更を加えるという手法はよく使った。例えば、ある曲ではジェフ・バラード(ds)に叩いてもらい、数々のループを作り、それを元に楽曲を組み立てていった。そこに再びジェフに来てもらい、ドラム・パートを入れてもらう。僕は、それを聴いて他のパートに変更を加える。今度はドラム・トラックを完全に抜いた状態にして、さらに変更を加え、それを聴いてもらってジェフに再び叩いてもらう。そして、最終的にサンプル・ドラムとジェフのプレイを50%ずつでミックスするといった具合さ。(略)僕の頭のなかで鳴っていたのは、オーガニックとシンセティックなサウンドの融合なんだ。その2つのサウンドの中間にある、未知のサウンドを追求していたんだ。あたかもコンピューター上の話のように聞こえるかもしれないけれど、これは実際のバンドにおいても変わらない。」[1]
[1]ジャズライフ2003年10月号 金沢隆志/石沢功治
[2]CMJ New Music Report
[3]ジャズギターブック27 石澤功治
[4][Heartcore]
Deep Song
# | タイトル | 解説 |
1 | The Cloister | |
2 | Brooklyn Sometimes | |
3 | The Cross | |
4 | If I Should Lose You | |
5 | Synthetics | |
6 | Use of Light | |
7 | Cake | |
8 | Deep Song | |
9 | Gesture | |
10 | The Next Step |
[1]ジャズ・ギター・ブック10: 石澤功治
[2]Deep Song – 2005
The Remedy: Live at the Village Vanguard
# | タイトル | 解説 |
1-1 | Chords | 6/8拍子のファストテンポ。ドラムのプッシュを受けカートならではの独特なニュアンスを伴った流れるラインが連なり、最後はスウィープで決めている。[1] |
1-2 | The Remedy | |
1-3 | Flute | アドリブ・パートではベースがE音とB音を繰り返しており、そのEトーナル・センターの上でギターは様々なフレーズを展開している。[1] |
1-4 | A Life Unfolds | ディレイを効かせたコード・ワークが展開されている。[1] |
2-1 | View From Moscow | 軽快な6/8拍子。ドラマチックなコード進行。[1] |
2-2 | Terra Nova | |
2-3 | Safe Corners | |
2-4 | Myrons World |
[1]Jazz Guitar Book 23(紙面上では譜例付きで紹介しています)
Reflections
# | タイトル | 解説 |
1 | Reflections | 「(Time00:35~)はメロディを単旋律でプレイしながらコードを挟み入れるジャズの伝統的なアプローチだが、注目は2~3小節目。B♭m7→Bm7→Cm7とコードをクロマティックで上げていく中で、単音を交えた4弦の動きがメロディに対してカウンター・ラインの動きとなっているのだ。また、4小節目のF7では♭9thを最低音に持ってきたヴォイシングも実にユニークである」[1] 「僕はドミナント・コード上にできる別のトライアドやハーモニーにのっとったアドリブをよく演奏する。例えばこの曲の終盤に出てくるB♭m7→E♭7のカデンツァでは、E♭7のところでEマイナーを弾いている(Eマイナーによるスーパーインポーズ)」[1] |
2 | You Go to My Head | 「この曲には、余分なものは必要ないと思った。ここでのイントロは、昔聴いていたビッグバンドのアレンジにインスピレーションを受けている」[1] |
3 | Fall | Qティップの楽曲"Vibrand Thing"のリズムを用いている。最初は12/8拍子の曲だったが、Qティップがレコーディングの前日にスタジオに遊びに来ていたため、エリック・ハーランドが冗談でQティップの曲のドラムパターンを叩いて演奏したところ採用された。また、ドラムのイントロが拍裏から始まるため、テーマ後、拍子の表と裏が逆転するようなトリックも用いている。 |
4 | East Coast Love Affair | オリジナル曲。複雑なコード進行を持つ曲。[1] |
5 | Ask Me Now | |
6 | Ana Maria | |
7 | More Than You Know | |
8 | You've Changed | エラ・フィッツジェラルドとカウント・ベイシー楽団のレコードのアレンジがもとになっている。[1] |
- カートは3日間の録音の際、30曲のスタンダードを演奏している。[1]
- その中にはミディアム、アップ・テンポの曲もあったが、アルバムの選曲をしているうちにバラッドが多くなってしまい、結果的にバラードアルバムにしたという。[1]
- 複雑なコード進行を持つ曲が多い。
- イタリアのビルダーのドメニコ・モッファ製作のシグネイチャーモデルを使用。弦はトマスティックの013からのセットを使っている。[2]
[1]ジャズライフ2009年12月号 石沢功治