はしりやもの リンゴなパラダイス

Last-modified: 2018-01-01 (月) 02:42:00

はしりやもの リンゴなパラダイス 掲載室です。
今期のみ、画像付きです。
 

 

前置き

ーーーここは、交通機関の大きく発達した世界線。各地が新高速道なる新しい高速道路で繋がれ、自動運転車が一般生活の常識となった。それが為、峠道は勿論のこと旧高速道路も閉鎖。次第に人々は手動自動車のことを忘れ、モータースポーツは消滅するかと思われた。
しかしある時、「クルマの楽しさ」を思い出させようとする人々が現れた。彼らの活躍でモータースポーツ界は再燃、閉鎖された旧道を再整備し、サーキット化する動きが高まる。そして数年後、旧道サーキット化構想は実現したのであった。
 
無印プロローグ.jpg
 
 
 
…と、ここまではよくある「公道レースを安全化する設定」であるものの…さて、どうなることやら…。
 
 
 

1話

はしりやもの 1話
聖林檎楽園のやま
 
 
 
ここは聖林檎楽園市。
 
ここでは時計台が鳴ると、大抵何かが起こる。まぁ別におかしなところはないね(
この町にも、旧「旧道」とも言える、「公道サーキット」があるわけで…。まぁまぁ走る人はいる。
 
聖林檎楽園峠、通称「りんご山」。なんだかかわいい名前だけど、ストリートレーサーはいる。
今夜、なんだかレースが始まるとかなんとかで、人が来てるとか来てないとか。
 
観客「なんだか雑だなぁ…。」
 
それ言うのはやめて。痛い。
 
時計台「ゴーン」
 
駐車場にギャラリーカーはもう何台か来ている。どれも変な車ばかりだ。ダンボールボディの外国車。中古と思われるタクシー。木の板でボディをつくられたイタリア車。ダンボルギーニ、リアル「TAXi」、板車(イタシャ)だ。
…まとも車がいない。きっとレースする車もまともじゃないんだろうなぁ…おや、また何か来たぞ…?
 
やっとまともな車が到着。どんな車かと言うと…
超低価格の軽量2シーターFR。この小説の世界ではなく、現実において、全国各地に需要があり、四輪最安級の維持費を誇る。そんな車の内の1車種だ。
 
要するに軽トラである。.jpg
 
すんません調子乗りました。要するに軽トラです。ミゼットも軽トラでしょう。多分((
 
ゴーン
 
なんだかんだでそろそろレースの始まる頃合い…
 
 
 
K「ちなみに、ミゼットもモブです。ややこしいでしょう?」((

 
 
戦うマシンは…ハチロクとシルビア。かなりまとも。というか、走り屋車の典型。
 
シルビア乗り「申野 走屋(モブノ ソウヤ)です。」
ハチロク乗り「一話 限(ヒトワ ゲン)だ。宜しく。」
 
スタートに並ぶのは両者のマシン。…と、様々な意図で追い掛けようとするゴロツキ達だ。このゴロツキ達を如何に対処するか。ライバルとの一騎討ちを望む彼らにとって、それが問題となる。
 
カウントの人「それじゃあカウント始めっぞ!!」
 
5秒前!4!3!2!1!
 
各車一斉に加速する。.jpg
 
GO!!
 
各車一斉に加速する。本来ならシルビア(S15)がハチロク(トレノ)の前に出るはずだが、おジャマ・カーがいるからか、加速が抑えられる。
 
ゴロ1「は、速ぇ!!」
ゴロ2「こいつらナメてかかってたぜ…!」
 
走屋「なんでこう、『ゴロゴロ』が出てくるかなぁ…1対1で勝負しようってときに…。」
限「周りで見てる分には車数が多くて楽しかったが…当事者になると面倒になるな…。」
 
ゴロ3「そう簡単について行けたりはしない…か。」
ゴロ4「コーナーアプローチからが速い!あの突っ込み相手じゃ追いきれない!」
 
ゴロゴロ達を引き離す。.jpg
 
…しかし、ゴロゴロ達を引き離すのに手間取ったことで、互いに集中力が削がれている。
 
 
 
限「くっ!アンダー出した!」
走屋「よっしゃあ!チャンスは今!」
 
出口ギリギリまでS15を抑える。.jpg
 
コース中盤、トレノがアンダーを出す。その隙を狙い、S15が詰め寄る。トレノはアンダーを出しつつも、出口ギリギリまでS15を抑える。
しかしその根気も空しく、15に抜かれたのである。
 
峠ではそうそう何度もポジションが変わることはない。そんな現象は常軌を逸した天才或いは異端同士の戦いでないとお目にかかることはできないだろう。まして凡人には、前の車を抜き去ることだって簡単なことではないのに…。
…かくして、トレノの前に出たS15は、その性能差を有効に使い、そのまま差を広げゴール。バトルが決着した。
 
バトル決着 モブvsモブ.jpg
 
 
 
はしりやもの 1話 おわり
 
 
 
K「ここまでリハビリです。実質2話からが本編。」((
 
 
 

2話

はしりやもの 2話
アップルパラダイスなさんにんぐみ
 
 
 
さぁて、ここから本編みたいなものです。
タイトルが漢字じゃないのも無意味じゃないのよ()
 
ゴーン
 
 
 
さて、モブオンリーのフリーレースから数日…
なんだか変な3人組が。3人組と言っても、ズッコケとか忍卵とかとは全然違う。
 
ツインテちゃん「…そうそう、ちょっと前のバトルの話聞いたか?」
三つ編みちゃん「ん~?あ、ハチロクとシルビアのバトルっていうあれ?でもあれ、よくあることでしょ?普通の走り屋の勝負なんて。」
緑髪ちゃん「………。」
ツインテちゃん「いや、まぁ、その、それはそうなんだけど。」(^ ^;)
 
 
 
森部 蘭(モリブ ラン)
赤のメッシュが生えているらしい三つ編みちゃん。ときどき、ぶっとんだ(変な)発想をする、らしい。
 
平良 美鈴(タイラ ミスズ)
男口調なツインテールちゃんだぜ。いっつもニコ目だぜ。変だぜ。(^ ^ )
 
映空 麗杏(エクウ レイア)
緑髪ちゃん。クール。無口。空気(( メガネノッポさん。いくら食べてもいくら食べなくても体重が変わらないらしい。その上、大食漢…というか大食女。たくさん食べても太らないなんてずるい!((
 
 
 
…とかなんとかっていう、3人組。変だぜ。
 
ゴーン(時計台がなっても、時々何も起こらない)
 
K「なんか、ごちうさ的命名法というか、なんというか」((
 
らん「………あ、そうそう。シューくん達と集まるのって、明日ね。」
れいあ「………そうね。車でね。」
みすず「そうだぜ。『おやま』で集まるんだぜ。」
 
なんだかんだ、遡ること少し前、三人はマイカーを買ったのでした。え?カーチョイス?いや、まぁ、その。(^^;)
 
 
 
らんの車.jpg
らんの車。廃車場(湾岸1話でZが置いてあったような所)で貰ったアメ車。絶対ハチロクより古いよね((
 
かなりまともだぜ。.jpg
みすずの車だぜ。インプレッサだぜ。3人の中で(走り屋として)かなりまともだぜ。
 
走り屋じゃなければ一番まとも。.jpg
れいあの車。中古。ミニの古いタイプのクーパー。(走り屋でなければ)一番まとも。でも、軽トラでドリフトするのが普通なんだし、軽いし、まぁまあ走れるでしょ。そうそう、てけてけ走る小さい車って、かわいいよね。…って、話逸れた。
 
 
 
…あれ?みすずだけ新車?
みすず「知り合いから貰ったんだぜ。だから中古だぜ。」
K「…変だぜ。」(^^;)
みすず「それわたしの台詞だぜ。気に入ってんだぜ。取っちゃやだぜ。」
 
 
 
みすず「うじゃ、明日の夜、だぜ。」
れいあ「………また明日~。」
らん「うじゃ~。」
 
 
 
はしりやもの 2話 おわり
 
 
 
説明回になっちゃったや。普通、ここまでプロローグで次回が1話になるんだろうけど…。
…そうそう、次回からは、何かが起こるようです。((そりゃ何もないなんて事はなかろうに。
 
 
 

3話

はしりやもの 3話
おやまのおいわ
 
 
 
らん、みすず、れいあの3人は、りんご山でシューくんという人と、その仲間に会うのだそう。
みすずとれいあは先に頂上に着いたんだけど・・・。
 
 
 
みすず「や!☆」
れいあ「………来たわ。」
 
シューくん「れいあも来たネ。それとみすずもネ。あれ?らんはどうしたネ?」
 
彼がシューク・リムル。シューくんネ。黒髪碧眼ヨ。カタカナ混じりの日本語で、語尾が「ヨ」「ネ」ネ。いろんな人種の血を引いてるケド、東北出身ネ。
…言葉遣い真似するの疲れた((
 
 
 
シューク「そんな~…それより、他の仲間も紹介しなきゃネ。」
 
女の人「初めましてだね。佐藤 かりんよ。宜しく。」
 
緑髪で眼鏡をかけてるお姉さんキャラってじの人。しっかりものなイメージ。なんだか考古学してそう((ノンノンジー
 
 
 
男の人A「ハロー、麦太郎でーす。」
男の人B「ハロー、米太郎でーす。」
男の人C「ハロー、玉吾郎でーす。」
 
ムギタロウ、コメタロウ、タマゴロウ。農作物みたいな頭をしたメガネ・スリー。シューク達より年上の3つ子。ノンノンジー…じゃなくて、かりんさんと同年代。ちなみにシュークはらん達と同年代ネ。それよりこの3つ子、早口言葉みたい。それに話し方のジャガー感。ネタ満載だなこの人達((
…それより、なんでひとりだけゴロウなんだろう?まぁいいか。
 
 
 
シューク「それより…らんはどうしたネ?(二度目)」
 
一方らんは…
 
ゴーン
 
 
 
…って、紹介してる間に来たのね。
 
シューク「らん遅かったネ。どうしたネ?」
らん「にえ~ん。りんご山の入り口に大きな岩がドシーン!って感じで置いてあったのよ~!」
かりん「えぇ~、え?(^^;)」
みすず「へn」
れいあ「変なの。」
みすず「………。(^^;)」
らん「信じてないでしょ!信じてないでしょうけど、じゃあ確認しに来てよ!絶対あるから!」
 
「何かが起こるようです」ってなんか大したことなく終わりそうだなぁ…。
 
らん「だから見に行くって行ってるでしょ~!」
 
いや、まあ、その。
 
 
 

麦太郎「あらーないねー。」
シューク「無いネ。」
れいあ「………。」
みすず「見間違いじゃないのか?」
らん「あったのよ~!本当にあったんだってばどってん☆ばってん★~!」
かりん「何かの見間違いとかあるんじゃないかしら。例えば~そうね~、『ケセランパサラン』か、『風に吹かれた綿菓子』か、『マルチーズ』か、『ティラミス』か『トゥクトゥプ』か、まぁ、そんなものよ、きっと。」
玉吾郎「かりんさん意地悪いー。」
かりん「いや、まあ、その。」
 
かりん「…じゃあ、今度同じ時間に確認しに来ましょう。そしたらわかるんじゃないかしら?」
シューク「そうですネ。マァ、とりあえず、今日は帰るネ。」
米太郎「じゃあなんで集まったし?」
シューク「顔合わせダケしところと思ったんデスヨ。ではでは。」
早口言葉3兄弟「ではー僕らもー。」
かりん「次々帰るって…フリーダムよね。(^^;)」
れいあ「………そうですね。(・・;)」
 
なんだか息ピッタリ。落ち着いた緑髪同士ってことかしらん?
 
らん「本当にあったんだもん…。」
みすず「まぁまぁ、次確認に来るんだから、もうそれでいいだろ。」
 
 
 
今だ!IN TO THE VRAINS!
…嘘!車紹介!
 
おかきだネ。.jpg
シュークの車ネ。中古ネ。R32の「GTS-t Type M」っていう2Lターボ仕様ネ。R34じゃなくてR32、シカモGT-Rでもないってのが渋いネ。
 
 
 
撮影機材が少なかった。他キャラと被らない緑色の車がこれしかなかった。(本音).jpg
これがかりん先輩の車。スピリットRの新車購入だとかなんとか。かっこいいわ~。でも、外車乗ってても似合うと思うんだけどね。う~ん、うじゃうじゃ((
 
◆撮影機材が少なかったとか、たまたま他キャラと被らない緑の車がこれだけだったとか、決してそんな理由でFDになったわけではない。いいね?◆
 
 
 
リアル「TAXi」.jpg
早口先輩×3の車。これじゃ「リアル『TAXi』」だっての!((
中古で拾ったタクシー3台をカラーチェンジしていろいろした車たち。
(中古の元タクシー車だから)安いぞ!
(改造元がセドリックだから)FRだぞ!
低価格FRほど走り屋の的になる車はない。
 
(ちなみに、1話に登場したモブでは)ないです。
 
 
 
はしりやもの 3話 おわり
 
 
 
おまけ
みすず「………ところでらん。」
らん「ん~?」
みすず「シューくんと話したとき何て言ってたっけ。」
らん「『にえ~ん。』だっけ?」
みすず「そうそう。それからもうひとつ。」
らん「今度は何?」
みすず「1円玉を作るのに掛かる1枚ごとの費用は?」
らん「にえ~ん(2円)。…って、どういうことよ?というかなんでよ?」
みすず「いや、まあ、その。………変だぜ。」
 
ゴーン
 
 
 
今度こそ終わり。
 
 
 

4話

はしりやもの 4話
おやまのおいわ その2
 
 
 
翌日…ゴーン
 
シューク「あったネ。」
れいあ「………あったわね。」
らん「だからあるって言ったでしょ!ほら!」
かりん「まぁ、事実ではあるんだけど…やっぱり、突然道路の真ん中に岩が現れるって…」
みすず「変だぜ。」(^^;)
らん「まぁ、でも、とにかく、事実確認はできたわけだし、次は、これをどうにかしなきゃいけないわね。」
シューク「そうだネ。」
 
れいあ「………あれ?麦太郎さんたちは…?」
かりん「仕事の都合らしくて、多分しばらくは来ないわ。三兄弟揃って岐阜まで出張なんだって。」
 
 
 
らん「とりあえず、押してみようかしら。」
スッ
らん「あれ?これ通り抜けるっぽいわ。」
スッスッ スッ スッ
シューク「本当だネ。」
れいあ「………投影されたビジョン…とか?」
みすず「まっさか~。SFものか竹本ものじゃなきゃそれはないぜ。」
かりん「あったわよ、投影機っぽいの。」
みすず「だーっ!!」(ズッコケるイメージ)
 
SFものではないけど、竹本ものではあった。   ゴーン
変な話が加速していく感じがするのは予定調和なんだけど…ちゃんとバトルシーン入れられるかな…。まぁどうにかなるか((爆
 
らん「これなんで置いてあるのかしら。」
ミーッ!ミッミー!ミッミミミーッ!
れいあ「………黄色いねずみ?」
かりん「なんだか『穴空けねずみ』みたいね。光線銃持ってないのかしら。」
カタカタッ スタコラスタコラサッサッサーッ
みすず「投影機持ってったぜ!」
らん「追い掛けるわよ!」
 
穴空けねずみたち「ミッミミッミ!!」
 
 
 
追い掛けた先…
 
らん「…岩が山積みになってるわね。」
れいあ「………穴空けねずみ…だっけ、がこっち見てる。」
みすず「仲間にしますか?」
かりん「何それ。…というか、穴空けねずみそっくりってだけで、穴空けねずみじゃないと…」
ウィーン キコーキコー ガチャ ピッピッピッピガー
らん「…何これ?レコードプレーヤー?」
レコードプレーヤーのようなもの(以下RP)「…これは、あなた方に『穴空けねずみ』と呼ばれている私達が、あなた方のような他文明の生物と意思疎通を行う為の翻訳機です。」
かりん「彼らは穴空けねずみね。この超高度文明からして間違いないわ。まぁ実際名乗ってるわけだし。」
 
K「自分で書いててあれだけど…SFだわ…SFは慣れないね…。」
 
かりん「…山の麓に岩を投影すると、そこが通り辛くなるから止めて欲しいのだけど、良いかしら?」
RP「ピピッ、ガガッ、その点、私達も考えている所ではありますが、私達には実験を行う場所が足りないのです。それが為、あの場所が今、唯一の実験場です。しかし、あなた方の主張も、また理解可能。互いに引くことができないならば、勝負して決める他ありません。」
らん「勝負?」
RP「あなた方は、自動車を使い、ここを頻繁に訪れます。そして、ここで速さを競っています。私達にも唯一、それに対応可能な車両があります。ここはあなた方の土俵で、勝負しましょう。」
れいあ「………それでいいの?そっちが不利では?」
RP「私達の文明には、自動車を含めた様々な乗り物に、運転を補助する機能があります。それを含めれば、丁度の均衡が保たれるでしょう。」
みすず「…んじゃ、話も決まったっぽいし、始めるか。」
 
かりん「…で、ルールは?」
RP「少なくとも、ここを走行する人間の大半は『下り1本勝負』というルールを好んでいます。私達もそれにのっとり、勝負をしましょう。ピッガッ」
みすず「だったら決まりだぜ。頂上まで先に行ってるぜ~!」
かりん「行動が早いわね。私達も行きましょ。ねずみさんたちも準備始めてるみたいだし。」
れいあ「………そうですね。」
らん「…車回送しなきゃ。」
 
 
 
数分後
らん「なんで私が走ることに~…。」
なんで私が走ることに~・・・。.jpg
みすず「羨ましいぜ。なんせ『チーム トゥインクルスター』の初戦を担当するんだからな~。羨ましい。」
らん「適当に調子とろうとしてるでしょ。というか、いつからチームなのよ。」
かりん「さっきからね。ちなみにリーダーは私ね☆」
らん「えぇ…(困惑)」
れいあ「………トゥインクルスターの先鋒として、初戦頑張って。」
シューク「フレ~。 フレ~。」
らん「………。」(^^;)
 
シューク「…あ、来たネ。」
 
みすず「ハチロクだとォ!?」.jpg
みすず「ハチロクだとォ!?」
れいあ「………赤城のNo.2みたいなリアクションね。」
らん「やめて、負けフラグになりそうだから。」
かりん「…厄介ね。」
シューク「NAエンジンの軽量FR…峠にはもってこいですネ…。」
みすず「…まぁ、カウントするか。」
 
 
 
みすず「それじゃあカウント始めっぞ!」(電D風)
5秒前!
4! 3! 2! 1!
 
GO!!
 
両車ゼロ発進加速。どちらも旧式FRだけあって、加速は良い勝負か。
 
シューク「さてと、どうなるんだろうネ。」
れいあ「………どうにかして勝つでしょ。」
かりん「いや、まぁ、その、ねぇ?」
みすず「………。」(^^ )
 
 
 
旧車はコーナーがお嫌い?.jpg
序盤、ハチロクは知っての通りのコーナリング性能。一方らんのアメ車はというと…アンダーが強そう。
らん「う~ん、やっぱり曲がりにくい…。年代の問題かな?」
70年代くらいの車両は曲がりにくい、というか、挙動が極端だったとか。2000GT然り、フェアレディ2000然り、コスモスポーツ然り。…って今はそんなことはどうでも良い、重要なことじゃない。
アンダーがきついのは、下りといえど苦しい。弱アンダー辺りなら扱いやすいが、きついアンダーは典型的なタイムロス。さて、どう攻略するか。
 
 
 
中盤まで、やはりアンダーは強い。しかし…
らん(…あれ?序盤よりはアンダーが緩くなってるような…。)
らんはアンダーを消すために大きく回ずドリフトを使用していた。それによりリアのグリップが落ち、僅かながらアンダーが軽減されていたのだ。
らん「だったら…。」
 
 
 
「アンダーの車こそドリフト」.jpg
らん「…コーナー手前から予め滑らせておく!」
 
「アンダーの車こそドリフト」
かのレーシングドライバー、土屋氏の残した台詞である。アンダーなら、少しでも早く旋回を終わらせ、加速を始めないと速くならない。早く旋回を終わらせるため、リアも滑らせて出口を向かせるのである。
 
 
  
フランジ削って走ってやがる!(削ってません。).jpg
弱ドリフトでハチロクに並び、S字ヘアピンへ!
らん「少し外を回って立ち上がりでも相手に並ぶ!」
S字の途中でインとアウトが入れ替わる!今、らんの方がイン側にいるのだ!
らん「ギリギリのターンインポイント!」
ザン! ギャシィ!
らん「縁石乗り上げたかも…?でも前には出られた。…後することは1つ!」
 
…それは逃げ切ること。一度前に出さえすれば、それはそう難しいことではない。余程のことがなければ、峠で何度も抜いたり抜かれたりを繰り返すことはない。…って、前もこんな話したっけ?
 
 
 
FINISH!!
 
 
 
それからは、穴空けねずみたちが道で何かの実験をすることもなく、麓に大きな岩が置いてあるなんてことはなくなったのでした。
 
…ところで、どうやって運転してたんだろ?新文明の補助がどうこうってのがあるのかな?まぁいいか((
 
 
 
らん「ところで…あれ何の実験だったんだろ?」
れいあ「………さぁ?別文明なんて謎だらけだもの。」
みすず「もしかしたら物体をデータ化するとか?」
かりん「質量保存云々があって無理じゃないかしら。」
シューク「マァ、それを打ち破るのが超高度文明だったりしてネ。」
 
なんだかんだ、謎の多い文明でした。
 
みすず「変だぜ。」   ゴーン
 
 
 
はしりやもの 4話 おわり
 
 
 

5話

はしりやもの 5話 やまあるき
 
 
 
穴空けねずみの話から数日後…どっかのガレージ((
ゴーン
 
らん「まぁまぁセッティングできたかも。」
れいあ「………良かったわね。」
シューク「あ、そうダ(唐突)。この機会になんかニックネーム付けようヨ。ずっと『アメ車』ジャ、後々わかりにくくなるカモしれないからネ。」
みすず「じゃあ『メッシュカー』でどうだぜ?」
らん「なんでよ?」(^^;)
みすず「だってらんのメッシュ引っ張ってもとれなかったもん。」
かりん「…。」(^^;)
れいあ「…………変ね。」
シューク「変だネ。」
 
ずし~ん………ずし~ん………
 
シューク「今の、何の音だろうネ?雷とか?」
かりん「100万ボルトの瞳よ~キラリ~ン☆なんつって。」
れいあ「………のんのんじー。」
みすず「晴れだぜ。」
らん「じゃあなんだろ?」
 
らん「…って」
 
らん「山が!ない!」
れいあ「………本当ね。」
シューク「そうだネ。」
かりん「見えないわね。」
みすず「変だぜ。」
 
らん以外皆「「「「………って、え?」」」」
 
 
 
みすず「こ、こ、これも全部、乾巧って奴の仕業なんだ!」
かりん「なんだって?それは本当かい?」
れいあ「………誰?」
シューク「誰?」
らん「あう。」
 
かりん「それはともかく…また穴あけねずみが何かしたのかしら。」
シューク「物体を隠す実験とか?」
みすず「変だぜ。…とか言ってる場合じゃないぜ。」
らん「じゃ、元々山があった場所、略して元山に行きましょ。」
みすず「本山?誰?」
らん「いや、まあ、その。」(^^;)
 
とかいったわけで元山へ。
 
 
 
…んで、元山。
かりん「完全に山が消えてるわね。隠されてるとかじゃなくて。」
らん「あ、でも、なんか大穴はいくつかありますね。」
れいあ「………これは間違いないわ。」
らん・みすず・かりん「「「???」」」
れいあ「これはUFOの着陸跡『ミステリーサークル』だわ。」
らん・みすず・かりん「「「ΩΩΩナ、ナンダッテー!?!?」」」
れいあ「…………。」
シューク「…今の、れいあの渾身のボケだったと思うんだけど…。」
らん「え。」
かりん「あ、あら~。」
みすず「変だぜ。」(^^;)
 
ずし~ん…ずし~ん…
 
らん「わっ!なんだなんだ!?」
みすず「A.花の種」((違
かりん「向こうに白い大きな毛玉みたいなのが見えるわ。」
れいあ「………もしかしたら、あれが鍵なのかも。」
シューク「行ってみようヨ!」
らん「うじゃ、早速出発ね。」
みすず「全速前進DA!!」((社長
 
 
 
毛玉にエンカウント!((
かりん「『やまあるき』ね。」
れいあ「………柔らかそう。」
シューク「毛玉だもんネ。」
らん「…そんなことより、山を返してもらわなきゃ。山、やまあるき達が運んでったみたいだし。(どうやって運んだんだろ?)」
 
やまあるき「…。」じーっ
みすず「…。」じーっ
 
みすず「わにゃ、わにゃにゃ、わーにゃにゃ?」
他4人「「「「!?!?」」」」
やまあるき「わにゃにゃ、わにゃわにゃにゃ、わーにゃ。」
みすず「わにゃーわにゃにゃ、わにゃわにゃーわにゃ。」
やまあるき「わにゃにゃー。わにゃ、わにゃにゃにゃ。」
 
K「以下略。自分でも頭が痛くなってくるわ。日本語喋ってちょうだいよ。」
 
 
 
数分後
みすず「山返してもらえることになったぜ。」
らん「ちょっと待った。あの『わにゃわにゃ』って何よ?」
みすず「なんとなく『やまあるき語』だと思っての台詞だぜ。当たってて良かったぜ。」
かりん「えぇ…。」
れいあ「………変ね。」
シューク「変だネ。」
 
らん「…ところで、何で山を持っていったのかしらね。」
みすず「さぁ?そこまではわからなかったぜ。」
れいあ「………まぁ、山が戻ってきて一見落着ってところね。」
 
 
 
かりん「うじゃ、みすず、いつもの〆、お願いね。」
みすず「あ、だったらいっそのこと全員で。」
 
かりん「変だわ。」
れいあ「………変ね。」
シューク「変だネ。」
らん「変よね。」
 
みすず「変だぜ。」
 
 
 
K「変だぜ。」
 
 
 
はしりやもの 5話 おわり
 
 
 

X話

はしりやもの パラレル&パラダイス
 
 
 
サヨ「…どこよここ?」
どうやら峠サーキットの入り口。「聖林檎楽園峠」と書いてある。
サヨ「世界渡ったことだし、紅魔に連絡してみよ。」
 
ツー、ツッツッツー、ツー、ツッツッツー。
 
紅魔「ハローもしもしお元気ですか。」
サヨ「私は今日も元気です。…ってそういう話じゃないっての。その妙な台詞は紅魔で間違いないわね。要件は2つあるわ。」
紅魔「会ってそんなに経ってないのに名前呼び捨てかいな。」
サヨ「黙らっしゃい。要件1つ目。走り屋始めることにしたんで連絡。」
紅魔「ってことは伝言はちゃんと伝わったな。そいじゃ、行く先々の有名処に話付けとくから。」
サヨ「どうやって並行世界の実力者と無名のビギナーを勝負させるってのよ。」
紅魔「安心せい。話が通るだけの運命は見えてる。それから、勝負だけじゃなくて単純に教えてもらうってのもあるから。それに、お前には実力はいまいちだが適性…まぁ言えば才能があるしな。」
サヨ「『運命は見えてる』ってのが謎だけど、才能があるって言われちゃ、俄然やる気が出てくるわ。そんなこんなでお願いね。」
紅魔「あいよ。」
サヨ「それからもうひとつ。『パラレルパラレル』って何よ。多分並行世界関連の言葉なんだろうけど。」
紅魔「それか…説明しにくいな…。あえて説明をするなら、俺たちは物語のキャラで、俺たちの世界の運命を操ってる作家みたいな奴らがいると。そんで、そいつらの作り続けている沢山の世界があって、その中でも他の世界と繋がりのある世界のことをパラレルパラレルと呼ぶ、って感じかな。」
サヨ「なんだそれ。完全に陰謀論じゃないの。」
紅魔「そう思われかねないから説明しにくいんだよ。要件は済んだろ?切るぞ。」
サヨ「走り屋の先生のこと宜しく~。」
紅魔「へいへい。」
 
ピッ
 
サヨ「さて、このリンゴ山?っていうんだっけ?攻略してやりましょうか。」
 
 
 
~走り込み中~
 
 
 
サヨ「さてと、そろそろゲージが…溜まってない。どゆこと?走ったらゲージ溜まるんじゃないの?もしかして対人戦必須?」
 
ヴゥゥゥンヴゥゥゥンヴゥゥゥン…
 
丁度現れた他の走り屋たち。
 
らん「やっぱり同じメンバーでずっと走ってるのは面白くなくなってくるわね~。」
れいあ「………そうね。」
みすず「暇だぜ。」(^^ )
 
サヨ(あ、丁度いいところに。)
 
サヨ「こんばんは~。ここのホームチームですか~?」
みすず「そうだぜ。もしかして最近ここに?」
サヨ「まぁそんな感じで。」
れいあ「…デロリアン、珍しいですね。」
らん「峠コースじゃなかなか見かけないもんね。」
 
サヨ(どうやってレースする方向に会話を持っていこう…あ、そうだ!あの手があった!)
 
サヨ「え~と、おい。」
 
らん「うぇ?」
みすず「お、これは。」
れいあ「みすず、お願いね。」
 
サヨ「…バ、バトルしろよ。」
みすず「バ↑トルだァ!」
サヨ「うぉい、びっくりしたぁ…。」
 
 
 
サヨ(丸目の白いインプレッサ…インプレッサ速いらしいからなぁ…地元だし…。)
 
らん「デロリアンと赤いドライバー…性能も実力も未知数…。」
れいあ「…賢そうに聞こえる台詞だけど、当たり前のことしか言ってないわよね。」
みすず「………。」(^^;)
 
 
 
らん「スタート用意!」
 
5!4!3!2!1!GO!!
 
両車加速する。インプレッサが先行することは想像に難くなく、実際に第一コーナーを先に抜けたのはインプレッサだった。
 
サヨ(やっぱり加速は向こうが上か…。幸いにも旋回性能ではこちらが上。コーナリング区間が鍵!)
 
みすず(走り屋バトルでは先行絶対有利、というわけにはいかない…けど、0加速から前を取った訳だし、とにかく全速前進だぜ。)
 
 
 
中盤連続コーナー
サヨ「インプレッサがアンダーを出した!早い応答ですぐさまインへ!届け!」
みすず「内側に入られた!けど、次のコーナーのイン側は側溝!この瞬間にセッティングの効果が発揮される!」
 
ザッ!ガキャッ!
サヨ「インの側溝を跨いだ!?どうやって!?」
 
キュッ!キョァァァァ!!
 
みすず「これでまた半分前に出た!アウトから抑えることができれば!」
サヨ「まだまだ!ブレーキ勝負!!」
みすず「ここでブレーキを遅らせる!?漫画か何かじゃなきゃ無茶だぜ!!」
 
 
 
サヨ「私はできる!才能がある!前みたいに怖がったりしない!曲がれっ!!」
 
 
 
みすず「…嘘だぜ!あれだけブレーキを詰めて曲がるなんて…!近づけても抜き返せる自信がない…無理。」
 
 
 
FINISH!!
 
 
 
みすず「完敗だぜ…。あれだけのレイトブレーキングでよく曲がれたぜ。」
サヨ「ついさっき、『実力はないが才能がある』って言われたばかりでさ。できるって思ったらできたの。」
みすず「自分を信じる、本当に大事なことなんだぜ。それって、実力は関係ないからな。」
 
サヨ「…あ、そうそう。あの溝跨ぎどうやったの?漫画みたいだったけど。」
みすず「あれ?あれはな、足回りのセッティングで挙動を変えてあるんだぜ。」
サヨ「セッティングか~。苦手な領域だわ~。」
みすず「まぁまぁまぁ。車はセッティング次第でいろんな走り方をするようになるぜ。セッティングって大事。まぁ、グッドラック、だぜ。」
 
 
 
サヨ「…あ、ゲージ溜まってる。やっぱりバトル必須なのね。」
 
 
 
パラレル&パラダイス おわり