姫新線

Last-modified: 2017-02-11 (土) 13:49:45

路線概要

中国山地の山間を通るローカル線で、沿線に湯郷温泉などの温泉地への入口林野駅、蒜山高原への入口中国勝山駅などがあり、1960年代までは、山陽地方と山陰地方を結ぶ陰陽連絡路線の一つであった。しかし1970年になると中国自動車道が開通して自家用車や観光バスに観光客が転移し、国鉄も高速バス(中国ハイウェイバス)を開業させたことから陰陽連絡路線や津山市と京阪神とを結ぶ役割を事実上喪失し、急行「みささ」・「みまさか」が軒並みに廃止され、追い打ちをかけるように智頭急行線が開業したことにより、以後は地域輸送が中心となっている。

運行形態

運転系統はおおむね姫路駅 - 佐用駅または上月駅間・佐用駅 - 津山駅間・津山駅 - 新見駅間の3つに分かれ、全列車でワンマン運転が行われている。あお、全線を通して運転される列車はなく佐用発新見行き・中国勝山発美作江見行きがあるほか播磨新宮駅で乗り換えとなる列車もある。
姫路~作用駅間は高速化事業の完成により、2010年3月13日のダイヤ改正から2年間のみ試験的に増発された。
姫路駅 - 播磨新宮駅間で1時間あたり2本程度、播磨新宮駅 - 佐用駅間(一部は上月駅発着)は1 - 2時間に1本運行されている。朝夕を中心に姫路鉄道部への出入りを兼ねた姫路駅 - 余部駅間の系統も設定されており、2015年3月14日の改正で、平日朝に1往復区間運転が増発(昼前の物は土曜・休日のみに変更)された。
上月駅を過ぎると列車本数が少なくなり、上月~津山駅間は1日10往復程度で、2時間以上運行のない時間帯がある。津山駅を過ぎるとさらに列車本数が少なくなり、津山駅 - 中国勝山駅間は1 - 2時間に1本程度、中国勝山駅 - 新見駅間は2 - 3時間に1本程度(1日8往復:日曜日・祝日は7往復)である。
なお、佐用駅以西では朝晩を中心に、一部の駅を通過する快速運転も行われている。これらの快速列車は、線内で使われる車両の方向幕に「快速」を含むパターンが少ないこともあり、方向幕には行先のみを掲出、前面窓に「快速」(白地に赤文字)と記載された方向板を挿入して運転される。

使用している車両

キハ40・47系
キハ120系?
キハ122系・キハ127系?

過去の運行形態

戦前・戦後の一時期には、芸備線と一体のダイヤが組まれ、大阪駅・姫路駅 - 津山駅 - 新見駅 - 備後落合駅 - 三次駅 - 広島駅間を通しで運転する列車が設定されていたことがあったがもちろん現在はあるわけがない。
2001年3月3日のダイヤ改正以前までは佐用駅まで1時間当たり1本程度であったがどんどん減便されていった。しかし、2010年3月時点では姫路駅 - 播磨新宮駅間でおおよそ1時間に1本程度(姫路駅 - 本竜野駅間は2本)、播磨新宮駅 - 佐用駅間は2時間に1本程度であった。2010年から2年間にわたって2001年時点でのダイヤに近い形で運行されたが、試験増発が終了した直後のダイヤ改正では、姫路駅 - 播磨新宮駅間の本数はほぼ据え置かれたものの播磨新宮駅 - 佐用駅間では1 - 2時間間隔に見直された。
なお、国鉄時代は姫路駅の最終は23時20分頃であり、その後2001年3月2日までは23時台後半(針磨新宮駅到着は翌日)であったが現在もそのまま据え置かれている。

姫新線高速化事業

姫路駅 - 上月駅間では、たつの市に事務局を置く姫新線姫路上月駅間電化促進期成同盟会が沿線自治体などで結成され、高速化工事が実施された。内容としては、本竜野駅と播磨新宮駅の橋上駅化、PC枕木化、カント改良のほか、余部駅・太市駅・本竜野駅・東觜崎駅の4駅には安全側線が設置され、最高速度も100㎞/hに引き上げられた。高速化工事の完成後には100㎞/h運転が開始され、所要時間を姫路駅 - 播磨新宮駅間で8分、姫路駅 - 上月駅間で18分短縮した。事業費は約80億円となり、JR西日本と県、沿線自治体などが負担し、工費をまかなうための募金活動も行われた。

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