月探査に必要な技術とその概要
前回の打ち上げまでで月探査に必要な下記の技術がアンロックできました
・Basic Avionics and Probes
・Lunar Range Communications
これを活用し、今回は月周回軌道投入をやっていきます
ミッション概要の説明の前に、
1.アビオニクス種類とその役割
2.通信回りの仕様
について筆者が理解した範囲内で記載後、ミッション概要と流れを記載しようと思います
1.アビオニクス種類とその役割
- RP-1では3種類のアビオニクスが実装されています
1.Sceience-Core
2.Near-Earth
3.Deep-Space
重量は 1<<2<3 で重くなり、コストも同様の順番で高くなります
また2,3は制御可能な機体重量に応じて、自重も重くなっていきます
それぞれのできることは下記の通りです※1 Onの間、Sceience-Core同様の振る舞いになるのと引き換えに消費電力を大幅(1/20?)に削減するDeep-Space Near-Earth Sceience-Core ステージング操作 〇 〇 〇 探査機器のOnOff 〇 〇 〇 EGのOnOff 〇 〇 〇 EGスロットル 〇 〇 × RCS操作 〇 〇 × SAS制御 〇 〇 × マニューバノード設定 〇 〇 × 冬眠モード※1 〇 × × 地球から71572km以遠での操作 〇 △※2 △※2
長期間のミッションではこれがないと電源が持たない為、事実上必須
※2 Sceience-Coreと同様の操作のみ可能※3 打ち上げ後長時間たってからフルコントロールが必要な場合などが該当Sceience-Core 無誘導ロケット,スピン安定のキックステージ,無誘導プローブ Near-Earth 誘導ロケット,近地球用アッパーステージ Deep-Space 月または惑星間探査機,冬眠モードが必要※3な衛星
筆者は当初このことを知らずにNear-Earthのコアで打ち上げて↓の様になりました…
2.通信回りの仕様について
- RP-1では通信回りにも大幅に手が入っています。具体的にはReal AntennasというModが導入されており、その仕様に変更されています
Real Antennas wiki(英語)
https://github.com/DRVeyl/RealAntennas/wiki
詳細な解説は↑に譲るとして(筆者は無線関係素人な為間違ったことを書く可能性大なので)
ゲームを進める上で最低限必要なことだけ書こうと思います
1.Lunar Range CommunicationsのComms Tech Level 1を購入
2.実際に通信するアンテナのTech Levelを1以上にする
3.Antenna Planningを使って月レンジで実際に通信ができる距離まで(消費電力とも相談しながら)Transmit Powerを調整する
ミッション概要と打ち上げ機体
- ミッション概要
今回実施するミッション(とその達成要件)は下記2つです
1.月フライバイ(月まで5000km以内に接近し、観測データを何らかの手段でKSCに送る)
2.月周回軌道投入(AP500km以内、PE20km以上の月周回軌道に投入し、観測データをKSCに送信する)
月接近中に1を達成後、周回軌道に投入することで2つのミッションを1つの機体で達成可能です - 探査機概要
今回の探査機概要です
基本構成は前回打ち上げた静止衛星の流用ですが、観測機器は現状搭載可能なデータ送信可能なものをフルコース搭載です
予定軌道は、PEは10㎞程度、APは40km程度なので、過不足のないΔVとなる様燃料を搭載します
この予定軌道とした理由は、月の高軌道と低軌道の境目が20kmにあることを利用して探査機1個で両方のデータを収集する
かつ離心率を0.04以上という一部観測機器の動作条件を満たすためです
3段目アビオニクスは、月軌道での制御の為前述のDeep spaceコアを採用します - 打ち上げ機体
打ち上げ機体は前回改良したLV01Bです
この時点では150t射場は無事完成していますが、機体重量は60t以下なので60t射場で飛ばします
打ち上げと月周回軌道投入
- 打ち上げ
早速打ち上げます。今回は月周回軌道に投入するため
投入軌道面が月軌道面に一致していることが望ましいです
しかし月軌道面は地球の自転軸に対して傾きがあるため、軌道面が一致するタイミングは1日2回です
手動では多少なりとも誤差が生じるため、今回MechJebにお任せします
(現状の技術レベルではEG点火は1段1回のみなので、軌道投入時に月と軌道面を一致させておく必要があります)
ターゲットに月を選択後、MechJebのAscent GuidanceのでLaunch into plane of targetのボタンを押して
Engage autopilotを押します
すると軌道面が一致する時刻までタイムワープ後、自動で打ち上げが始まります
エンジンに不調もなく、無事月と同一軌道面に投入できました - 月遷移軌道投入
月遷移もMechJebのお世話になります
Manewver Pnanner→bi-impulsive (Hohrmann) transfer to targetで設定後
Maneuver Node Edhitorで微調整します
RCSをOnにしてからExecute next nodeを押すと、MechJebがRCS操作して機体の向きを調整してくれます
自分で調整するよりもこちらの方が燃料節約でき、かつ高精度です
設定完了後マニューバーノードを実行します。
ここで気づいたのですが、マニューバノードで使用予定のEGをOn(スロットルは0にする)にしておくと
適切なタイミングでMechJebが自動でRCSでアレッジ用加速→EGスロットルOnの動作を実行してくれます
マニューバーノード完了後軌道ですが、予定と若干ずれる為修正マニューバーを設定し微調整します
本環境のMechJebでは、RCSもマニューバノードの推力として活用してくれるため
RCS微調整もマニューバノードに設定してしまえば自動実行可能です - 月周回軌道投入
月影響圏に進入しましたので、温度計などのすぐデータが取れる探査データを転送してフライバイの依頼を達成します
念のためこの時点で周回軌道投入マニューバ時の姿勢に調整します
月に近づいてきました。ストックではすぐMunに行けますが、この環境ではここまで来るのが長かった・・・
周回軌道投入マニューバ実行します。今回もMechJeb自動実行です
残念ながら自動実行ではステージを進めてくれないため、アレッジ用加速ができたら手動でステージ進めると
その後は自動実行してくれます
無事予定の周回軌道に投入できました。高軌道と低軌道をまたぐ軌道、かつ離心率も0.07と申し分ないです
探査機器を一通り動作開始してミッション終了です
後は大量のサイエンスが送られてくるのを、次回打ち上げ予定のモルニヤ軌道用衛星を建造しながら待ちましょう
(最後にRCSの微調整で軌道周期を11時間58分±2分に合わせること以外には新規要素がないため、詳細は割愛します) - おまけ
探査機の運用開始約100日後のデータ転送状況です。サイエンスは約100回収できましたが、
データ転送速度は0.2B/sしかないのに、転送待ちが2.6MBも溜まっています
改めてこの探査機で取得予定の全データ容量を概算すると約10MBもあることが発覚しました
転送完了するのに約578日かかる計算です・・・転送完了前にソーラーパネルが寿命を迎えるかもです(笑)
やむを得ずデータ容量の半分を占める磁力計データを破棄し、データ転送の目途が立つまで運用休止します
今後に向けて
月周回軌道投入成功により、
・金星および火星のフライバイ契約
・月着陸契約
などが出現しました。がこれらの契約を履行するには技術開発の進展および、350t(で足りるかなぁ)射場の完成を待つ必要がありそうです
当面先になりそうです
一方大気圏突入関係の技術をアンロックすると、それ関係のミッションが出現するみたいです
次回はそちらを進めようかなと思います