マウスの飼い方

Last-modified: 2010-10-19 (火) 14:43:09

■性質について
マウスはやさしく取り扱うことが必要とされる、臆病で、社会性の縄張り行動をする齧歯類である。マウスは脱走の名人で、昼夜を問わず活動的である。

マウスの社会体系は、雄の階層性から成る。成獣の雄は、最初にケージに一緒に入れられたときにケンカをするかもしれない。子持ちの雌は、自分の巣を守ることがよくある。マウスを乱暴に扱ったり、驚かせたりすると、歯で噛まれたり挟まれたりするかもしれない。
■食餌について
食餌については、市販の齧歯類の餌(蛋白量 14%以上。理想を言えば20~24%)が、ペットマウス用の食餌に推奨される。3週齢以下のマウスには柔らかいペレットがよい。こどもはだいたい2週齢あたりからペレットをかじったり水を飲んだりし始め、3週齢で離乳する。人工飼育は難しいが、4時間毎にボトルで行うことはできる。

種子を主体とした箱詰めされた食餌は、マウスには不十分で適当ではない。マウスがよい品質のペレット食を食べ、新鮮な水を飲んでいれば、甘い物、野菜、チーズ、液体ビタミン、塩の塊は、マウスには奨められない。
■住まいについて
マウスの住まいについては、提唱される最小の囲いの大きさは、それぞれの成獣のマウスに対して12~15インチ×12~15インチ×高さ6インチである。子持ちの雌では、通常の空間の2~3倍の大きさが必要である。マウスの住まいは金属(標準ワイヤーメッシュで齧歯類タイプ)、プラスチック(上にメッシュあるいはスロットバーが付いている靴箱型のもの)あるいは、安全な金属メッシュのふたが付いた改造された水槽がよい。

住まいは運動用の回し車、巣の領域および食餌の領域の設備を備えた十分に大きいものであるべきである。寝床は、小さく破った紙、松あるいは堅木の削りくず、あるいは再生紙から作られたペレットがよい。杉の削りくずは、皮膚や粘膜を刺激する可能性があるので奨められない。また、肝臓の代謝を阻害する芳香性のオイルが含まれているので奨められない。ティッシュペーパー、ペーパータオル、ティッシュ、古い靴下あるいは二叉手袋が、マウスにとって大変すばらしい巣の材料となる。

全ての寝床は、最低でも週に2回は交換されるべきで、臭い、尿/湿気あるいは糞便が積もったら、もっと頻繁に行うべきである。ケンカを避けるために雄の家は別々にする。以前に1頭でケージに入れられてきたマウスは、他のマウスを導入したときに、よりケンカをする傾向がある。30~70%の湿度で 16.7~29.4℃(平均℃22.2)の室温が理想的である。
■予防看護について
・よい管理、衛生、食餌
・コロニーあるいは繁殖世帯において、潜在性の感染症に対してコロニー代表の動物の日常的なスクリーニングを行う。
・大きなコロニーにおいて、フィルターケージと特別な塩素で消毒された水が疾病抑制のために必要となるかもしれない。