艦船一覧/神通

Last-modified: 2018-12-25 (火) 01:18:03

※ステータスはLV100、好感度愛時点のもの

レアSR→SSR
艦種軽巡
陣営重桜
建造建造不可
CV金元寿子
絵師卑しい人间
 
耐久447→2310→2550
軽装甲
装填70→167→172
火力29→135→155
雷装65→308→373
回避29→75
対空53→249→264
航空0→0
消費3→10
対潜24→87

主兵装補正 +5%
雷撃補正 +15%
赤字は改造込みの数値

 
スキル
華の二水戦自身が戦闘不能にならない限り、同じ艦隊の軽巡・駆逐の雷撃と装填が5.0%(MAX20.0%)アップ
不屈の神通自身の受けるダメージが20.0%軽減。
戦闘不能にならない限り、同艦隊の駆逐・軽巡の魚雷クリティカル率が4.0%(MAX10.0%)アップ。
(※スキルレベル6で追加)さらに魚雷クリティカルダメージが5.0%(MAX30.0%)アップする
全弾発射-川内型I自身の主砲で12回(IIで8回)攻撃する度に、全弾発射-川内型Iを行う

赤字は改造にて追加


水雷戦隊の旗艦となるべく建造を計画された5500トン級軽巡洋艦、その最後のクラスとなる川内型の2番艦「神通」。第二次大戦時に戦場で活躍した巡洋艦として見ればかなり小柄な艦はしかしながら、当時の日本の持てる限りの技術で作られた最新鋭の艦と最高練度の人員を集め、常に戦場の魁であり続けた第二艦隊第二水雷戦隊、人呼んで「華の二水戦」の最も有名な旗艦である。

 

二水戦は当時最も水雷戦を重視した日本海軍において最強と目され、つまるところは世界最強の水雷戦隊であった。その二水戦において最も長く旗艦を務めたのが神通である。
その練度の向上のために常軌を逸した(時には大量の死者さえ出たほどの)訓練を繰り返し、
海軍条約下にあっても質で米英に対抗しようとしていた日本の水雷戦隊であったが、その水雷戦自体が航空戦力の台頭により時代遅れとなり思わしい戦果を上げられず、魚雷によるロングレンジ攻撃にこだわったスラバヤ沖海戦では「軟弱者」と評されることもあった(台詞を聞くと分かるがどうもアズレンの神通はこれを大分根に持っているようだ)。

 

その神通、そしてその指揮下水雷戦隊がその真価を発揮したのがコロンバンガラ島沖海戦である。
このコロンバンガラ島沖海戦で神通は敵の位置を探照灯で照射し味方に敵の位置を知らせるが、同時にセントルイス・ホノルル・リアンダーからの集中砲火を受ける。3隻の軽巡から述べ2,600発という砲弾を受けた上に駆逐艦からの魚雷を受けて神通は没したが、神通に攻撃が集中している間に日本海軍の駆逐艦が魚雷で連合軍艦艇を攻撃。結果として日本軍は神通が撃沈されるが、連合軍はセントルイス・ホノルル・リアンダーの3隻が大破。また駆逐艦グウィンが沈没した他、回避行動を取ろうとして衝突した駆逐艦2隻も大破することになる。また艦の後部が沈んだ後も辛うじて浮いているだけの前部1番砲塔が反撃を続けていたとも言われ、結果としてごく僅かの生存者を除いてほとんどの乗員が戦死するという壮烈な最後を遂げている。

 
神通の活躍について

この戦いもあり、後に海戦史を著すサミュエル・モリソンに「神通こそ太平洋戦争中、最も激しく戦った日本軍艦である」と称されたという説があるが、実際の所は前述の砲塔での反撃なども含めて詳細には不明とされる点も多く、神通の活躍に対しては猜疑的な意見があるのも事実である。
しかし、神通による探照灯照射を受けて砲雷戦を行った連合国の軽巡3隻は同じ軽巡とは言うものの、ホノルル・セントルイスは排水量1万トン、リアンダーですら7000トンを超える。砲門数で言えば神通が14cm砲7門に対し連合軍側は15cm砲38門と言う差であり、これらを相手に探照灯照射を続けるということがどういう結末をもたらすかは神通の乗員達にも明白だっただろう。防御力の面で駆逐艦より優れる軽巡が旗艦として敵の攻撃を引きつけつつその間に駆逐艦による雷撃で敵を撃破というのは当時の日本水雷戦隊の基本戦術として考えられていたとはいえ、その覚悟とそれがもたらした戦果は間違い無く日本海軍屈指の武勲艦と呼ばれるに相応しい。

 
 

アズールレーンでは2018年1月19日に実装。また同時に改造も実装されており、真価はその改造を施して初めて発揮される。以下の性能の解説も改造を前提としている。

 

その性能だが、一言で言えば「最強の雷撃能力を誇る巡洋艦」。
単体として見ても基本ステータスの時点で雷装値、魚雷補正、装填値で軽巡トップである。
特に雷装周りに関してはレベル100・愛の状態で雷装値373、魚雷補正180%という驚異的な数値を誇る。ちなみに次点の性能を誇るエイジャックス改、阿武隈改でそれぞれ(321・160%)、(309・175%)でありその差は圧倒的。
そもそもスキルを加味しない雷撃力では重桜駆逐艦ですら神通に敵わない艦がザラにいることを考えるといかに狂った数値かが分かる。

 

これだけの基礎スペックに加え、スキル「華の二水戦」は陣営を問わず全ての駆逐艦・軽巡の雷装・装填を最大で20%増加させる。よくある「○○指揮・△△」系のバフスキルが特定の艦種のステータスをどれかひとつ最大15%上昇なのに対しこの効果範囲と上昇量はまさに破格であり、神通1隻でかなり攻撃性能を底上げできる。装填値の強化も相当な高さなため、最悪艦隊を組む艦が雷装艦でなくとも十分な恩恵がある。

 

第2スキルである「不屈の神通」は自身の被ダメージカットと自艦隊の駆逐・軽巡の雷撃のクリティカル率上昇に加え、さらにスキルレベル6以上で魚雷クリティカルダメージにボーナスがつくようになる。クリティカルダメージの上昇だが、クリティカルは通常のダメージに+50%のダメージボーナスがつく所、更に最大+30%の計80%まで伸びる。与ダメの期待値としては、素のクリティカル率を8%と仮定するとスキルレベル10で丁度10%の上昇。期待値としての上昇量はあまり大きいわけではないが、時に戦艦主砲さえ上回る魚雷攻撃が切り札の重桜艦にとっては必殺の破壊力を大きく増すことができるスキルである。
とはいえ、このスキルで何より嬉しいのは自身の被ダメージカット。基本的なスペックは高い神通だが唯一耐久値が2550とかなり低く、このスキルを得るまでは柔らかさが目立ってしまう。自身が戦闘不能になるとその時点でスキルの効果が消えてしまうため、生存が第一目標となる神通には非常にありがたい。幸いスキルレベル1の時点で被ダメージカットは20%と最大限恩恵を受けられるためなるべく早く改造で取得したい。

 

また主砲補正は重桜の雷装特化艦ということもあってあまり高くないが、実は火力は軽巡中4位と高め。また全弾発射が通常弾を扇形に6発放つものなのだが、1凸の時点でそれを4回、完凸するとなんと6回も放つ。通常弾であるため中装甲以上の相手になると極端にダメージが落ちるが、驚異的な攻撃の持続時間を誇り小型艦の殲滅力は侮れないものがある。装填周りの性能が非常にいいため発動しやすいのもポイント。

 

とにかく攻撃性能に関してはかなり高水準にまとまった神通だが、一方で耐久面には若干の難がある。
前述の通りレベル100・愛の時点でも耐久値は2550しかなく、これは軽巡として見てもかなり低い部類で回避も軽巡としては並程度。スキルで被ダメージをカットできるが、これは火災による炎上ダメージには効果が無い。現状の9、10章といった高難易度海域や演習環境では戦艦クラスの榴弾が猛威を奮っているため決して無視出来ない。また神通のスキルはどちらも神通が戦闘不能になった瞬間効果が消えるため、やはり耐久を補うことは不可欠だろう。自動装填機構や酸素魚雷といった装備も神通にとっては非常に効果的なため、こういった装備に枠を割けないのは(贅沢な話であるが)残念な点とも言える。

 

そして最大の欠点であるが、入手性にとにかく、非常に、クッソ難がある。
SRとはいえ同日実装された新海域の最深部10-4のボス限定ドロップであり、期間限定実装のような艦を除けば実装時点では間違い無く最も入手が難しい超レア艦。10章限定艦はこの他セントルイス・ホノルルがあるが、セントルイスは小型建造、ホノルルは道中ドロップがあることを考えるとやはり入手難易度は数段上と考えていいだろう。同日に海域危険度システムが実装されたとはいえ、それでも10章はこれまで最高難易度を誇った9章より明確に高難易度であり入手には十分な装備とそれ以上の油が必須となる。言うまでもないが指揮官レベル70が無ければ挑戦権すらない。
また真価の発揮は改造を実施してからであるが、元がSRということでフル改装には金設計図10枚、紫と青もそれぞれ13枚ずつ、資金も3万弱必要とコストは非常に重い。

 
 

しかしである。
常に最前線で指揮を執り続けた艦としての自負からか、入手時の神通の台詞の多くは1人で艦隊運用について考えている旨のものばかりであり、一見すると冷たくあしらわれているかのようにも見える。だが本当は、時に厳しくも、当時指揮下にあった駆逐乗り達からは「親父」とも呼ばれ慕われたのが神通であり、それこそが憧れの「華の二水戦」である。歴戦の勇たる彼女のその素顔を垣間見るためには、彼女が認め、安心して背中を預けられるほどでなくてはならないのだ。そのためには10章の強敵相手にとて躓いている暇はないし、資金・設計図不足などもっての他である。彼女の信頼を勝ち得るため全力で挑まれたし。そのあかつきにきっと神通は応えてくれるだろう。