梅雨時コミュニケーション２

スパイダー菊池：

何故だ。

何故、こうなった？

私は、前の価値観(神崎玲子)を破壊したかった……

固定した価値では、未来がない。次の時代を築けない。
だからこそ、すべてを一度ブチ壊したかった。

そのための第一歩として、無謀とも言える三連戦に挑戦して……
その、一人目で。

何だ？　何が起こっている？

何でコイツは、ぶちのめしても、ぶちのめしても、
また起き上がってくる？

相手は格下の挑戦者。
いつもならば、取りこぼすことの無い相手だ。

なのに、何度倒してもこいつは起き上がってくる。

くそ！
今日はこの後、まだ２人と戦わなくちゃならないって言うのに……

いつのまにか、意識が一瞬飛んで……

―カンカンカンカン！―

アナウンサー：

決まったぁぁぁっ！
ス、スリーカウント！！まさかまさかの結末！！

菊池、なんと一人目でベルトを失った！！
新チャンピオンは……麗 雫(うらら しずく)だぁーっ！！

スパイダー菊池：

気づけば、私は……すべてを失っていた。

私に勝った麗も呆然としている。会場の雰囲気も、異様だ。

私は知っている。この空気を……
何かの価値が、法則が変わってしまった時の、この戸惑いの空間を……

ああそうか……唐突に、理解してしまった。

これまでの価値観を覆そうと頑張っていた私だが……何のことはない。

私もまた、壊される側の人間だったんだ。

ここからは、あかりの視点で物語が進みます。

　
―ＦＷＷＷオフィス―

ＦＷＷＷ 覇軍 ナイトメア
マーメイド塩味：

ようこそ、いらっしゃいませ～。今回は、私が案内しましね～。

東京女子プロレス 正規軍 サンデーモーニング
あかり：

わあ、塩味さん久しぶり～！

マーメイド塩味：

あかりさんこそ、お久しぶりです～。

ごめんなさいね～、何か東女が大変なときに。

あかり：

いやいや。誰がチャンピオンになっても、
私たちには関係ないし……

……とも、言えなくなっちゃたんだよねー。

マーメイド塩味：

ですよね～。

あかり：

うん。ディスティニーが持っちゃうとね……

マーメイド塩味：

ええ。もう「どこにベルトが転がってもおかしくない」
状態になってしまいましたし。
こうなると、今まで静観していた上の方々も……

動かざるを得ないでしょうし……

あかり：

そうそう、そうなんだよねー。

ＦＷＷＷ 覇軍 ナイトメア
小早川 ぽひ：

あかりさんいらっしゃいませー！

あかり：

あ、ぽひちゃん久しぶり～。

小早川 ぽひ：

はい、おひさしぶりですっ。

そろそろ移動の時間だというので、呼びに来ましたっ！

あかり：

あ、もうそんな時間なんだ。

マーメイド塩味：

それじゃ、会場に向かいましょうか～。

急な話だったから……悪いけど、今日はウチで一番下の子とやってね。

小早川 ぽひ：

あっ、はい。私ですねっ！

それでは、本日の試合。よろしくお願いしますっ！

　
ＦＷＷＷ 覇軍 ナイトメア
リトルデビル鈴木：

むー……私、今日は試合の無い予定だったのに。

試合前
“ゆるゆる小悪魔”
リトルデビル鈴木

急に「試合やれ」と言われてしまったのだ

勝利時
あかり：

今、ナイトメアで一番のしたっぱて鈴木さんなんだ？

マーメイド塩味：

え、そうよ～。

リトルデビル鈴木：

え？　急に試合を組まれた上に、なんで私がディスられてるのだ？

小早川 ぽひ：

違いますよっ、鈴木さんは一番下なんかじゃありません！

ナイトメアで一番のしたっぱは私ですっ！

マーメイド塩味：

いや……ぽひちゃんは、もうウチでも真ん中くらいだから。

じゃ、なくて。誰が下とか弱いとかはどうでよもくて～。

私たち、東女さんに確認しなきゃいけない事があるのよ～。

あかり：

何？

マーメイド塩味：

えっとね、これは内々の話で公の決定じゃないんだけど……

ほら……今度、私たち(ナイトメア)とそっち(東女)で対抗戦やるって話あるでしょ？

あかり：

女帝直下まわり(姫小路さんたち)とだよね？

マーメイド塩味：

そう、それ。

あかり：

知ってるよー。今回私が来たのも、その前調整みたいなものだし。

マーメイド塩味：

なら、話が早いんだけれど……どうなるのかなーって。

あかり：

何が？

マーメイド塩味：

私たちが姫小路さんに勝ったら、菊池さん(チャンピオン)に挑戦できるって話。

正直、私も今回菊池さんが負けるなんて思ってなかったから……

そのあたりの約束、どうなるのかしらって。

あかり：

あー……なるほど。聞いてみるね。

リザルト

ぽひがもう中堅で……私が一番のしたっぱ！？　納得いかないのだ！！

敗北時

これが実力というモノなのだ♪

あかり：

塩味さーん。昨日のアレ……
ナイトメアと女帝直下で勝った方がって話だけど……

会社に聞いたら一ノ瀬さんが今晩、時間とってくれるって。

マーメイド塩味：

まあ。一ノ瀬さんが？懐かしいですね～。

じゃあ、夜に影響しないよう……
今日も試合は軽く流してもらった方がいいでしょうか？

鈴木さん、用意しておきます？

あかり：

あ、鈴木ちゃんはノーサンキューかな。

歯ごたえなさ過ぎると、魔力が乱れるというか、
試合カンがいおかしくなるというか……

マーメイド塩味：

そうですか～。

じゃあ昨日、本人の希望もあったことですし……
自称の方のしたっぱさん、ご用意しておきますね～。

　
小早川 ぽひ：

よーし。今日はあかりさんに、
私が一番のしたっぱって認めてもらわなくっちゃ！

試合前
“さすらい幽霊”
小早川 ぽひ

だから……こっちから、いきますよーっ♪

勝利時

小早川 ぽひ：

ううー……あかりさんは、やっぱり強いです。
手も足も出ませんでした……

あかり：

いや、結構強くなっててびっくりしたかな？

小早川 ぽひ：

強くなれているとしたら、それは１００パーセント、
カンちゃんのおかげです！

あかり：

……神崎さんのコーチって、まだ続いてるの？

小早川 ぽひ：

はいっ、しゅーさんでっ！

あかり：

しゅ……週３？

小早川 ぽひ：

はい、山奥でトックンです！
あったかくなって虫が多くなってきました！！

あかり：

（神崎さん、何やってんのかなー）

マーメイド塩味：

お待たせしましたー。

それじゃ、行きましょうか？

小早川 ぽひ：

塩味さん、おでかけですか？

マーメイド塩味：

ええ、一ノ瀬さんとお食事に。
ぽひちゃんも一緒に行きますか～？

小早川 ぽひ：

が、がいしょくですか！？

マーメイド塩味：

そうよ～。
ちょっとお高いお店でおいしいわよ～。

小早川 ぽひ：

お、お高いお店！？

それはその……ちょっとお高いの「ちょっと」は、
どれくらい「ちょっと」なんでしょうか？

マーメイド塩味：

そうね～、そのお店のおすすめは……

５０００円くらいの、ステーキだったかしら？

小早川 ぽひ：

ごっ！？

マーメイド塩味：

来るなら、おごるわよ～？

小早川 ぽひ：

おごっ……

ごっ……おっ……ごせっ…………おごっ……

わ……

わ、私にはムリですーっ！
（だだだだだっ）

あかり：

涙目で逃げたけど？

マーメイド塩味：

あの子、いつまでたっても昔の間隔のけないんですよね～。

贅沢は、おごりでもダメなんですよ？不憫というか……

あかり：

ふーん。

塩味さん。

マーメイド塩味：

はいー？

あかり：

でも今のは、わざとだよね？

マーメイド塩味：

かわいくて、ついいじりたくなっちゃうんです～。うふ♪

それじゃ、一ノ瀬さんの所に行きましょうか～。

リザルト

ご、ごせんえんのステーキ……はわわわ（知恵熱）

敗北時

どうですか、あかりさん。私が一番のしたっぱって理解してくれましたか？

―前日、某所―

東京女子プロレス 正規軍 女帝側近
一ノ瀬 栞：

まず、結論から言うと……約束は守るわ。

鈴森と姫小路、その勝者にベルトへの挑戦権を与える。
すでに社長の了承済みだから、安心して。

マーメイド塩味：

よかったぁ。てっきり、菊池さんがチャンピオンじゃなくなったから、
反故にされるものかと……

一ノ瀬 栞：

ま、この世界って信頼が大事だからね。
できる範囲なら、約束は守るわよ。

一ノ瀬 栞：

ただし、麗への挑戦は……野々村が先。

三連戦のお膳立てしたのは野々村だったからね。
第一挑戦権は、あの子にあるわ。

マーメイド塩味：

はい。それは、鈴森さんも異存ないと思います～。

じゃあ……麗さんと野々村さんの勝者に、
挑戦させてくれるんですね？

一ノ瀬 栞：

ええ。麗と野々村の試合も、なるべく早く用意するわ。
出来れば、姫小路と鈴森戦と同時期に。

あかり：

意外だなー。

一ノ瀬 栞：

何が意外？

あかり：

いや、何か……前向きだなって思って。

私、鈴森さんに挑戦させるのは……
相手(ホルダー)が菊池さんだからだと思ってた。

一ノ瀬 栞：

ああ、菊池なら鈴森に負けるはずないからって？

まあ、その時には確かにそれもあったわ。
「東女なめんじゃないわよ」って……

けど、状況が変わったから。

あかり：

変わったんだ？

一ノ瀬 栞：

そ、変わったのよ。

去年までは、玲子が絶対王者だった。
それが菊池の手にベルトが渡って……
時代が少し動いたように感じだけれど……

あくまで、少しだったのよね。
相変わらず、ベルトはトップ陣のものだった。

ベルトにふさわしいのは、正規軍なら日高、結城(ソニック)、滝沢……

凶獣なら、山口や菊池だってね。そういう、固定概念があった。

あかり：

それが崩れた……から？

一ノ瀬 栞：

そう。

偶然でも、神の悪戯でも、ベルトがそういう固定概念の外に飛び出した。
少しでは無く……本当の意味で、時代が動きかけている。

なら、それを後押ししてあげると、楽しくなるかなって♪

あかり：

わー、さすが一ノ瀬さん。狂宴幹事♪

一ノ瀬 栞：

「立場は人を作る」

どの世界でもありえる事だけど……
プロレスではそれが特に顕著。分かるでしょ？

あかり：

うん。

一ノ瀬 栞：

だから。ベルトをとったばかりの麗は……今の麗は、だたの麗。
結城や山口がベルトを取りに来たら、菊池がリベンジしたら……
次は１００％負ける。今は(・・)ね。

でも、ベルトを持ち続けたら……分からない。
その立場に居続けることが出来たなら……成長できたなら。

だから、今のうちに……野々村や鈴森という「先約」があるウチに、
若い世代でベルトを回してもらう。急成長してもらう。

あかり：

つまり……私たちの世代でベルトの抗争をする？

一ノ瀬 栞：

そう。繰り返すけれど……立場が人を作る。

ベルトという重圧を受けながら戦う人間は……伸びる。

そして、伸びるチャンスは……あなたたちにも、あるのよ？

その可能性に比べれば、ベルトが団体外に流れる
リスクなんて取るに足りない。そう思わない？

だから……楽しませてちょうだいね。
あなたたちも、含めて。

　
あかり：

いやー、一ノ瀬さんは相変わらずだったねー。

マーメイド塩味：

ですね～。

　
あかり：

なんで水着？

マーメイド塩味：

今日は、私があかりさんのお相手しようと思いまして～。

だって、あんなお話聞いたら……疼いちゃいますでしょ？

試合前
“人魚姫”
マーメイド塩味

これも一種の、前哨戦ですかね～♪

勝利時
マーメイド塩味：

はうぅ。一歩リード、されちゃいました～。

あかり：

一歩リードって……まだ早いよ、そんな話。

マーメイド塩味：

早くないですよ～。

ええ、全然早くないです。一ノ瀬さんの言葉を真に受けるなら……
むしろ、もっと急いでもいいくらい……

　
あかり：

もしかして、塩味さんって結構、野心家？

マーメイド塩味：

野心家なんかじゃないですよ～。

ただ、プロレスラーとして……普通なだけです。

リザルト

そういうものですよね～。私たちって

敗北時

ふふ。まずは、一歩リードです♪

あかり：

そういえば、今回って……塩味さんの他に、
あまりＦＷＷＷの人たち見かけないねー。

マーメイド塩味：

ええ、鈴森さん達は姫小路さん達との対決が控えてるから……
あまり、東女の人と会うとか、そういう心境じゃないみたいです。

でも、絶対に会いたくないってほどじゃないと思いますから
……何なら、呼んできましょうか～？

あかり：

ううん。私の方も、別に会いたいってほどじゃないからいい。

　
マーメイド塩味：

あかりさんって……何て言うか、正直な方ですよね～。

あかり：

よく言われる。

うーん、でも……正規軍の人たちには会いたいんだよねー。
そのために今回志願したというか……

マーメイド塩味：

レジスタンスの人たちですね～？

あかり：

そうそう。

ほら……勇者とか、僧侶とか、何かヒロインっぽいのとか。
私たち(サンモニ)的においしい人材が揃ってるから。

個人的に、正規軍とつなぎとってみたいかなって。

マーメイド塩味：

わかりました～。

じゃあ、今日の試合が終わったらレジスタンスの人に連絡をとってみますね～。

あかり：

うん、お願い。

マーメイド塩味：

それで……

今日は、どなたと試合したいですか～？

あかり：

え……決まってないの？

マーメイド塩味：

ええ。あかりさんのカードは特別枠にしていますので。

あかり：

……どんな人がいるの？

マーメイド塩味：

そうですねー……じゃあ、鈴木さんにします？

ぽひさんにします？

それとも……わ・た・し？

あかり：

選択肢がなさすぎる！？

マーメイド塩味：

冗談ですよ～。
ちゃんと、今日の対戦相手は上玉を用意してますから。

あかり：

……上玉？

マーメイド塩味：

えぇ。きっと、いい経験値になるかなって。

　
ＦＷＷＷ 覇軍 ナイトメア
グレムリン御門：

ヒャッハー!　あたしゃ、人を壊すのが……
だぁーいすきなんだ！！

試合前
“新世代テロリスト”
グレムリン御門

だから、ぶっ壊して、ぶっ壊す！！

勝利時
グレムリン御門：

あー、くそっ！　全身がガタガタいってるぜ。
キモチいいなー、おい！！

ったく……魔法少女ってな、ガンガンきやがる。

あかり：

まあ、私はガンガンいく魔法少女だし。

それはそれとして。
上玉でいい経験値になるって……

その子にとっての私、って事なんだよね？

マーメイド塩味：

さすが魔法少女。察しがよろしくて……

あかり：

マジカル・タイキック！！
（ビシィッ！！）

マーメイド塩味：

あひゃんっ！！

マーメイド塩味：

もー、いたいですあかりさん。
若手の育成は、業界全体の義務なんですよ？

あかり：

あいにく、私の魔力は仲間のために使うので
いっぱいいっぱいかなって。

で、正規軍はどう？繋ぎいれてくれた？

マーメイド塩味：

んー、レジスタンスなんですけどね。最近ね、色々と不穏なんです。

あかり：

不穏？

マーメイド塩味：

えぇ。前までは「勇者・ブレイブ勇子」を中心に捉えていたんですけれど……

フロントがさらに別枠で色々スカウトしてきたから……

色々ピリピリしちゃって……
今は、外部と接触させる時じゃ無いって。会社に止められちゃいました～。

あかり：

えー、つまんなーい。
それじゃ、今回ＦＷＷＷに期待意味がー……

マーメイド塩味：

ごめんなさいね～。

リザルト

さっきのタイキック……綺麗だったな……ふむ

敗北時

あぁー？　東女の魔法少女ってな、大したことねぇなぁ！？

―東女オフィス―

あかり：

っていうわけでね。

ＦＷＷＷの正規軍のガードが思いの外、堅くて……

東京女子プロレス 正規軍 ソニックファミリー
ソニックキャット：

へー。

あかりちゃん、勇者ちゃんたちに会うの楽しみにしてたのにねー。

あかり：

本人が避けてるんじゃ無くて、
向こうのフロントが邪魔してるかんじで……

ねー、ソニえもん。なんとかならない？

ソニックキャット：

もー、しょうがないなぁ。あかり太くんはなのー。

あかり：

あれ、何とかなっちゃうの？半分冗談だったのに……

ソニックキャット：

さすがに余所様の会社だから、なんとかなると断言はできないの。

でも、何とかできそうな人に心当たりはあるの。

（ぷるるるるる……ぷるるるるるる……）

東京女子プロレス 正規軍
女帝・神崎 玲子：

私だ。

ソニックキャット：

（あっ、レーコちゃん。あたしだぉ）

神崎 玲子：

なんだ、結城か。何の用だ？私は今、忙しいのだが……

東京女子プロレス 正規軍 フラワリングフラッフィ
社務 さわり：

あ、神崎さん！赤いヤツが侵入してきやがりましたよっ！！

神崎 玲子：

ほう。

なるほど……ＦＷＷＷの正規軍か……

社務 さわり：

ふへへへ、嬲ろう、嬲っちゃいましょうコイツ！

神崎 玲子：

わかった。心当たりのヤツがいる……
話を通してみよう。

社務 さわり：

私が白で、赤狩りなんて新鮮くひゃーっ♪♪

ソニックキャット：

レーコちゃんが何とかしてくれるかもって。

あかり：

神崎さんの向こうから聞こえてきた奇声が
少し気になるんだけど！？

　
―ＦＷＷＷ試合会場―

　
ＦＷＷＷ レジスタンス
ラヴ・オニキス：

本日は私、ラヴ・オニキスがお相手します！

試合前
“放浪トラベラー”
ラヴ・オニキス

それじゃ……いきますよっ！

勝利時
マーメイド塩味：

あかりさん、どんな魔法を使ったんですか～？

私がフロントに聞いた時は、東女選手であるあかりさんを
レジスタンスに接触させるなって……

結構厳しめに言われましたのに～。

あかり：

そこはほら、私魔法少女だし♪

っていうのは冗談として……

どうやったの？

ラヴ・オニキス：

あ、あの……神崎さんに頼まれたので。

私ね。もう悪いこととか、狡いこととか、
そういうのはもうしないって決めてるんです。

たとえ、どんな結果になっても汚い手は使わないって。
お天道様に顔向け出来ないことはしないんだって。

でも……

あかり：

でも？

ラヴ・オニキス：

神崎さんのためなら……少しはいいかなって。

あかり：

なにしたのかなー？

ラヴ・オニキス

あ、具体的な方法ですか？ええと、まず……

あかり：

あ、やっぱりいい。深くは聞かない。

ラヴ・オニキス：

というわけで、残すは明日明後日の二日間ですけれど……
この不肖、ラヴ・オニキスがあかりさんの案内をさせていただきます。

塩味さん、お疲れ様でした。

マーメイド塩味：

はいー。それでは、お願いしますね～。

リザルト

明日は、レジスタンスの皆さんと引き合わせますね

敗北時

ナイスファイト……です

ラヴ・オニキス：

あかりさん、レジスタンスの新しい人連れてきましたよ！

あかり：

ありがとー。

ラヴ・オニキス：

彼女が、今月入ったばかりのレジスタンス新戦力なのですが……

ＦＷＷＷ レジスタンス
メカレスラーＺ

コンゴトモヨロシク.

　
あかり：

え……ＦＷＷＷは……

一体、どこへいこうとしているの？

ＦＷＷＷ レジスタンス
蓮根

まったくです。

　
あかり：

私、ココ(ＦＷＷＷ)だとツッコミポジションになっちゃいそう！

蓮根：

それは大変ですね。

試合前
“科学の勝利”
メカレスラーＺ

ギギギ……ガシャン……ガシャン

勝利時
？？？：

ちょっ……あかりさん。
顔部分は思いっきり蹴らないでくださいよ～！

あかり：

……誰？

ラヴ・オニキス：

今戦った人の、中身です。

メカレスラーＺ：

結構壊れやすいんです……私の頭部。

蓮根：

それ、ギミックレスラーとして致命的なのでは？

あかり：

えっと……

ラヴ・オニキス：

改めて紹介しますね。
岡山の団体で活躍していた、メカレスラーＺさんです。

見ての通りの奇天烈(ロボット)ギミックで、
マイナー人気があったりするんですけれど……知りません？

あかり：

うん、知らない。
（キッパリ）

メカレスラーＺ：

まあ、それが現実ですよね……
地元の地方紙や、ローカル局には、
何度か取りあげてもらったんですけど……

まったく……存じ上げない？

あかり：

ごめん。記憶の片隅にも……

メカレスラーＺ：

そうですか……

あかり：

あ、その……

ホントにごめんねっ！

メカレスラーＺ：

あまり謝られると、かえって惨めになりますのでっ。

ラヴ・オニキス：

彼女は、ウチにしては珍しく……
入団する前から、このギミックだった人です。

蓮根：

かぶり物という点で、文字通り私とかぶるので。
結構、戦々恐々としています。蓮根なだけに。

ラヴ・オニキス：

と、まあ……彼女のように、
小さい団体で活躍していた選手をどんどん取り入れてるんですよ。今……

あかり：

頭数だけ増やしてる感じ？

ラヴ・オニキス：

そうですね～。

余力のあるウチに、めぼしいレスラーを抱えられるだけ抱えて
……その後、役立たずは用済みにするって方針ではないかと。

ストレートに言っちゃえば、ですけれど。

あかり：

うわ、シビアー。

ラヴ・オニキス：

過渡期なんですよ。
だから、今は東女の選手と会わせたくないんじゃないかなと。

あかり：

つれないなぁ。

そっち(ＦＷＷＷ) の新人とか、今ウチ(東女)で預かってるのに。

ラヴ・オニキス：

ええ、だから今回、

ちょっと(・・・・)強引にあかりさんを引き合わせましたけれど……

フロントの立場になって考えれば、
心情も理解できなくは無いというか、必死というか。

あかり：

それって……

やっぱり、鈴森さんたち(ナイトメア)が原因？

ラヴ・オニキス：

そうなりなりますね。
ナイトメアは今、フロントのコントロール不可ですから。

リザルト

あー……これ、修理よりも作り直した方が早いかも

敗北時

ショウリ……ピピピ……

ＦＷＷＷ レジスタンス
ブレイブ勇子：

ようこそいらしゃいませ、ＦＷＷＷへ！

プリーステス聖光院：

歓迎します、あかりさん。

ラヴ・オニキス：

って言っても、あかりさんは今日までなんですけどね。

あかり：

ううん、会えただけいいよー。

それに、一度連絡先さえ交換しておけば……

後ででも交流できるし。

プリーステス聖光院：

そうですよねー。ええと、それじゃ……

あかり：

はい、これ私のスカイプＩＤ♪

プリーステス聖光院：

これ、私のラインです。

あかり：

あ、私、ラインやってないんだー。

プリーステス聖光院：

私も、スカイプは……

　
ラヴ・オニキス：

ま、まあ私が全員の連絡先預かってますので！

ブレイブ勇子：

そうだね。今日は、挨拶と顔合わせで！

あかり：

そうだね……それにしても……

（※レジスタンスメンバーの登場…セリフ・紹介なし）

（いんこ、ルーシア、ブロディア、メカレスラーＺ）
（スジャータ、八重嶽、孫、ラヴ・トパーズ）
（ピオーネ、マナコ、スクイッド多子、蓮根）
（ラヴ・アクアマリン、ラヴ・スフィーン、ラヴ・アメシスト、姫麻呂）
（光子、サクリファイ子、ナース小田藤、電撃エレナ）
（笠松、赤ずきん、ギガント森住、京伏）
（アルセナ、アンジェ、サギリ）

あかり：

これが、正規軍全員？

プリーステス聖光院：

いえ、何人かは都合で集まれませんでした。

でもまあ、大半ではあります。

あかり：

ふーん……

濃いね、ＦＷＷＷ！！

プリーステス聖光院：

サンデーモーニングもたいがいと伺ってますけれど？

あかり：

え？

一緒にしないでよ！！

プリーステス聖光院：

ケンカ売りに来たんですかアナタは！？

ラヴ・オニキス：

まあまあ、あかりっさんは正直なだけなんです。
悪意は無いんです。

蓮根：

それ、何のフォローにもなってませんよね？

試合前
“ホーリーライト”
プリーステス聖光院

ああもう、今日は私が相手をします！

勝利時
プリーステス聖光院：

く……流石ですね。

あかり：

プリーステスさんも結構やるねー。
あれだけマジカルキック叩き込んだのに、二本の足で歩いてるし。

ラヴ・オニキス：

まあ、それはそれとしてですね。
レジスタンスの皆さんが集まったのは、
聞きたいこともあるみたいで……

あかり：

聞きたいこと？

ラヴ・オニキス：

ええ、先週のことですよ。タイトルマッチ。

やっぱり、事件じゃないですか。
あの、スパイダー菊池さんが…格下の相手に負けるというのは。

あかり：

あー……

ラヴ・オニキス：

その後の東女の雰囲気って、どうなっているのかなって。

あかり：

雰囲気ねー。

菊池さんに関しては、私もわかんないよ。
今週は東女お休みだし。
そうなると私、凶獣との接触ないから。

ラヴ・オニキス：

そうですか……

あかり：

正規軍は表向き平常運転だけど……
やっぱり何か、緊迫している感じ？

ラヴ・オニキス：

緊迫している……というと？

あかり：

っていうか……そんなに気になるなら、
対抗戦に出てくればいいんじゃない？

今度、鈴森さんとウチでやるでしょ？
それに便乗すれば……

プリーステス聖光院：

そりゃ、それができたらしたいですよ。

あかり：

出来ないの？

プリーステス聖光院：

えぇ。

ラヴ・オニキス：

ほら、昨日言ったじゃないですか……
ナイトメアは、制御不能だって。

あかり：

うん。

ラヴ・オニキス：

実際、今のＦＷＷＷはナイトメアがいないと興行が成り立たないので、
フロントも強くは言えないんです。

そうでなければ……あんなにあっさり、
鈴森さんと姫小路さんの対決なんて決まりませんよ。

あかり：

あ、もしかして今度の対抗戦って、ナイトメアの独断！？

ラヴ・オニキス：

まさに、その通りです。団体としてみたら……
普通は認められるわけがないです。

いくら相手が業界ナンバー１で、
勝てばそのベルトに挑戦できるとはいえ……

そのハードルとして出てくるのは、あくまで一派閥の姫小路さん、
対する鈴森さんは、現在のＦＷＷＷの絶対王者。

もしも負けたら、ＦＷＷＷの受けるダメージは深刻です。

あかり：

あー……

つまり、あなたたち(レジスタンス)は鈴森さんの保険？

プリーステス聖光院：

不本意ながら……ええ。

ラヴ・オニキス：

鈴森さんが不覚をとったら、その責任を追及する形で……
正規軍を復活させる腹づもりみたいで。

蓮根：

故に、その決着がつくまで私たちを
東女には関わらせないつもりのようです。

ブレイブ勇子：

忸怩たる思いです。
それもこれも、実力が及ばなかった故……

あかり：

そっかー、大変なんだねー。

プリーステス聖光院：

ええ、いろいろと。

あかり：

難しいものだね…。

プリーステス聖光院：

本当に……

あかり：

そういう難しい話とか、暗い話はおいておいて……

楽しい話をしようよ。これからの♪

プリーステス聖光院：

へ？

リザルト

楽しい話、ですか……

敗北時

ふー、スカッとしました！！

赤鬼編（初心者向け）
桐咲 真梨：

あ、ふたばさん来たよ～。

赤鬼 ふたば：

よっしゃ、練習相手になったるんよ～。

試合前
“泣かす赤鬼”
赤鬼 ふたば

ドーンとくるんよ。ドーンと！

勝利時
赤鬼 ふたば：

この後……何回ヤればいいんよー？

リザルト

お風呂でも浸かって待ってるんよ

敗北時

もっとドーンときてもいいんよ？

赤鬼編（中・上級者向け）
桐咲 愛音：

では、頑張ってきてくださいね。

赤鬼 ふたば：

が、がんばるんよー。
ここで印刷費分くらい、ボーナスもぎとったるんよー。

試合前
“泣かす赤鬼”
赤鬼 ふたば

今年の夏こそはっ！

勝利時
桐咲 愛音：

お疲れ様です。

赤鬼 ふたば：

こ、これじゃ今晩原稿やる体力が……
あ、いや……何でもないんよ……

リザルト

ま、 まだ〆切まで時間があるんよ……

敗北時

あ、何か今……いいネタ浮かんだんよ

青鬼編（初心者向け）
桐咲 愛音：

ひとみさん。それでは、お願いしますね。

青鬼 ひとみ：

はいはい。スパーリングね……

試合前
“冷たき獄卒”
青鬼 ひとみ

じゃ、軽く流しましょうか

勝利時
青鬼 ひとみ：

これで終わり……ってワケじゃないんでしょ？待ってるわよ。

リザルト

今のうちにシャワーをっと

敗北時

あれれ、こんな動きにもついて来れないの？

青鬼編（中・上級者向け）
桐咲 真梨：

さあ、タフネスマッチの始まりだよー。

青鬼 ひとみ：

ま、負けても罰ゲームとかないわよね？

試合前
“冷たき獄卒”
青鬼 ひとみ

とにかく、いっくわよー！！

勝利時
桐咲 真梨：

おつかれさまーっ！

青鬼 ひとみ：

今のうちに、少しでも休んでおかないと。

リザルト

今日は……ぐっすり眠れそう……

敗北時

ふはー……つっかれたぁ……