ゲーム化ヒート短編集2

Last-modified: 2013-08-14 (水) 22:55:03

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男の日記

このあいだ、近所のゲーム屋行ったんです。ゲーム屋。
そしたらなんか人がめちゃくちゃいっぱいで並んでるんです。
で、よく見たらなんか垂れ幕下がってて、TOO HEAT150円引き、とか書いてあるんです。
もうね、アホかと。馬鹿かと。
お前らな、150円引き如きで普段来てないゲーム屋に来てんじゃねーよ、ボケが。
150円だよ、150円。
なんか男友とかもいるし。一人でゲーム屋か。おめでてーな。
よーし限定版買っちゃうぞー、とか言ってるの。もう見てらんない。
お前な、150円やるからそこどけと。
ゲーム屋ってのはな、もっと殺伐としてるべきなんだよ。
棚の隣に並んだ奴といつ喧嘩が始まってもおかしくない、
刺すか刺されるか、そんな雰囲気がいいんじゃねーか。女子供は、すっこんでろ。
で、やっと入店できたかと思ったら、隣の奴が、ツンデレ萌え~、とか言ってるんです。
そこでまたぶち切れですよ。
あのな、ツンデレなんてきょうび流行んねーんだよ。ボケが。
得意げな顔して何が、ツンデレ萌え、だ。
お前は本当にツンデレに萌えてるのかと問いたい。問い詰めたい。小1時間問い詰めたい。お前、ツンデレって言いたいだけちゃうんかと。
ゲーム屋通の俺から言わせてもらえば今、ゲーム屋通の間での最新流行はやっぱり、素直ヒート、これだね。
素直ヒートの妹ヒート。これが通の攻略対象。素直ヒートっての常に叫んでる。そん代わり胸が少なめ。これ。で、それに妹。これ最強。
しかしこれを頼むと次から店員にマークされるという危険も伴う、諸刃の剣。
素人にはお薦め出来ない。
まあお前、素直クールにでも萌えてなさいってこった。

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男友「いよいよこの日が来た…」
女友「TOO HEATⅡ…」
男友「さぁ、今から並びn」
男「どこに並ぶんだ?ん?」
男友「イャァドコニモイカナイヨハハハ」
男「(またウイルス作らなきゃか…)」

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男友「あれ?女ちゃんじゃないか。女ちゃんもTOO HEATⅡやるの?」
女「当たり前だあああぁぁぁぁぁぁ!!!昨日やっとパソコン買い換えたんだ!!!この日をどんだけ待ちわびた事かああああぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」

男「…しかたない、女のだけは爆発しないように何とか…」

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コンシューマー版も年末商戦でちゃんと出たようですゲーム化ヒート。

男友「女ちゃん『Too Heat』もう買った?」
女「もちろんだぁ! ただ、パッケージに主人公が描かれていないのが納得いかんん! 主人公なのにぃ!」
男友「(いや、そんなギャルゲーないから……)。で、プレイしてる? どんな感じ?」
女「それが、なかなかうまくいかないんだぁ……」

ゲーム「ヒロイン『わたしの手作り弁当を食べてくれぇええええええ!!!!!!』」
 →『もちろんだよマイハニー』
  『恥ずかしいだろ、みんなの前で』
  『だが断る』
女「このヒロインは実に好感が持てるな! 『もちろんだよマイハニィイイイイイ!!!!!』」

女「──という感じなんだが、恋愛ゲージもなかなか上がらないし、フラグも立たないんだぁ!」
男友「……それってさ、『だが断る』が正しいんじゃないかな?」
女「そんなわけないだろぉ!」
男友「???そう???かな???」
女「まったく仲良くなる気のないセリフじゃないか。だいたい実生活でそんなこと言ったら一瞬で嫌われるぞぉ!」
男友「?????うん……?????そう?????だね??????」

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かなりハマってるようですゲーム化ヒート。

女「男ぉおおおお!!!!! 一緒に学食行こぉおおおおお!!!!!」
男「まあ、ついてくるのはおまえの勝手だしな」
敵女「あら、私も一緒に行くわよ!」
女「おまえは邪魔だぁああああ!!!!!」
敵女「アンタこそ!」
男「やっぱ一人で行くわ」

女「おのれ、敵女ぁあ!!」
男友「あ、女ちゃん知ってる? 『Too Heat』に敵女ちゃんにそっくりのキャラがいるだろ? コンシューマー版では敵女ルートが追加されたんだぜ」
女「そうなのか。……よ~し、家帰って、憎っくき敵女を攻略してやるぜぇええ!!!!」
男友「(色々見失ってるな……)」

女「──よぉし、ここで、敵女をデートに誘ってやるぅ!」
ゲーム「敵女『え? 私を? あの子はいいの?』」
ゲーム「敵女『ねえ、夢みたいよ。こうして男くんと一緒にいるなんて』」
ゲーム「敵女『アイス食べよう! アイス!』」
ゲーム「敵女『あの子のことを考えてるんでしょ?』」
ゲーム「敵女『わかってるの』」
ゲーム「敵女『いいえ、あなたは優しいだけなのよ』」
ゲーム「敵女『今日は一日、本当に幸せだったわ。私はそれでいいの』」
ゲーム「敵女『あの子のところに帰ってあげて』(攻略失敗)」
女「ううっ、敵女ぁああ……」

翌日
女「敵女ぁああ! 今までゴメンんんん!!!! おまえのことを誤解してたぁあああああ!!!!!」
敵女「アンタ大丈夫? 熱でもあるんじゃないの?」

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真夜中は別の顔、ゲーム化ヒート

朝礼。
教頭「(前略)……最近は、こんぴゅうたあげえむというものが非常に流行っているようです。しかし……(中略)
……えー、ですから、あまりにゲームに熱中し過ぎると、寝不足、集中力の定価が起り、また眼にも悪いです。みなさんには学生の本分は勉強であるという自覚を持っていただき……(後略)」
男友「(話長げ~。)」
女友「……あふ」
女「(ううう、叫びたい、叫びたいぞぉおおお!!!!)」
男「(叫ぶなよ……頼むから叫ぶなよ……)」

夜。
教頭「ええいぃいい!!! 教頭ルートは! 教頭ルートは無いのかぁあああ!!!」

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変な電波を受信しちまったじゃねえかゲーム化ヒート。

ゲーム「カラカラカラカラ(車椅子に座る教頭、それを押す男)」
ゲーム「教頭『男くん……』」
ゲーム「男『なんですか? 先生』」
ゲーム「教頭『私は……もう長くはないようだよ』」
ゲーム「男『何を言うんですか先生! もっと気を強く持って下さい』」
ゲーム「教頭『いいんだ。自分の身体のことは、自分が一番よくわかってる』」
ゲーム「男『……』」
ゲーム「教頭『思えば、君と会ってからもう随分になる。初めて会った時は、君はまだ学生だったな』」
ゲーム「男『はい。今の僕たちがあるのも、すべて先生のおかげです』」
ゲーム「教頭『楽しかったな』」
ゲーム「男『……ええ』」
ゲーム「教頭『男くん』」
ゲーム「男『なんでしょう?』」
ゲーム「教頭『最後に、最後に一度だけ、私の想いを遂げさせてもらえないだろうか?』
ゲーム「男『だが断る』」
ゲーム「教『ああ! それでこそ男くんだ! お、男くん!(ハアハア、ハアハア、ハ……)』」
ゲーム「男『先生?』」
ゲーム「教頭『──』」
ゲーム「男『先生!? 先生!!』」
ゲーム「男『先……生……』
ゲーム「男『………………』」
ゲーム「男『……、あーおーげーば~♪ とーうーとーし~♪ わーがーしーのーおーんー♪』」

女「うおおぉおお!!! 目から水がぁあああああ!!!!!」

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男友「なあ女ちゃん。もしかしてさ、男に『Too Heat』やらせたら、男はどんなデートが好きかとかわかるんじゃね?」
女「そ、そそそそそ、それだぁあああああ!!!!!」
女友「面白そうね!」

男の家。
女&男友&女友「男~くん~♪ あーそびーましょ♪」
男「……お前ら120パーセント確実になんか悪巧みしてるだろ」
男友「いやだなあ、たまにはゲームでもして遊ぼうと思っただけさ」
男「うちゲーム機とかないぞ。俺ゲームしないから」
女「ハードごと持ってきたぁあああ!!!」
女友「テレビに繋ぐわよ?」
男「どういうチームワークだ!?」
女「さあやってみろぉ!!!」
男「やってみろって、操作方法もわからんが」
男友「教えてやるから。ほら、このときはこのボタン」
男「お前ら見てるだけなの?」
女友「いいからいいから」
男「なんなんだ……? ヒロインを攻略するんだよな? えーと……」
男「これ選ぶんだよな?」
男「ふんふん、こうして……」
男「……」
ゲーム「女友『わたし、こうして男くんと二人でお昼食べるの結構好きよ』」
男「……あれ?」
女「うわあああんんん!!!!! 男のバカぁあああああ!!!!!(ドガシャァア!!!)」
男友「(……男の頭部はゲーム機よりも固かったか……。でもなんだこのモヤっとした気持ちは?)」
女友「(お、男くん、もしかしてわたしのことを? いけないわ、わたしは女ちゃんの友達なのに。ああ、背徳の香り……)」
男「(こんな……ことも……あろうかと、攻略本だけ熟読しといてよかった……、ヒロインルートに進んだりしたらなに言われるかわからんからな……)(──ガクリ)」

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友「ふふふ…ようやく手に入れたぜ!『魔法少女リリカルひ~と』!序盤から女たちがあられもない姿になるという…!早速プレイだ!」
…………
………
……
友「うわーまーけーたー」
友(よし!さっそく素敵シーンktkr!)
女『な…なにこの触手…い、嫌…嫌あぁぁ!!』
友「ワクテカワクテカ」
 
触手『は…入りました…』
阿部『あぁ…次はションベンだ…』
友「な…!女のハレンティエなシーンが全て阿部さんに差し替えられているッ!」
阿部『アァッ!アッ…ぁ…アァ―――!!』
友「うるせぇっ!!」

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コードヒート 反逆の女

女「男、男、男ぉ~!大好きだよ男。お前の心だけは静かだ。やはりお前はいい」
男「女…」
女「オーストラリアに家を…ってバルバトスの次はマオかあぁぁぁぁぁぁ!!!」
男「カメラ回ってるから」
女「やってられるか!口調的にも私がC2だろおぉぉぉ!!!」
男「中身が真逆だからな」
妹「そこまでだマオおぉぉぉぉ!!兄ぃは私のものおぉぉぉ!!」
女「妹がルルーシュかよおぉぉぉ!ちくしょう裏山だぁぁぁぁ!!」
妹「差しで勝負すると見せかけて実はギアスをかけた警官隊を待機させてあるぞっ!」
女「差しで勝負すると見せかけて実はギアスをかけた警官隊を待機させているなっ!?」
妹「うおぉぉぉ思考を読まれたあぁぁぁ!ならば次の手で」
女「無駄だあぁぁぁ!私のギアスは世界一ぃぃぃぃぃ!!!」
男「あーピザウマス」

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