聖霊石と神霊兵器/ギース・ハワード

Last-modified: 2024-01-28 (日) 14:00:45
  • 会話1
    • ナレーション「ギース・ハワード。サウスタウンを金と暴力の力により影から支配する、非情なる古武術家。かつて日本で起こった『東京事変』『関東大事変』、およびそれに関連した『高次の存在』への進化に興味を持ち、西欧聖霊庁により隠蔽された情報を独自のハワード・コネクションを利用し調べ上げる。日本各地に次元の歪みが大量発生したという情報を聞き、自らの野望を達成せんが為に単身で日本に渡った。
    • ギース「秦の秘伝書・・・オロチの力・・・デビル因子・・・あらゆる方法を以ってしても成し得なかった『不死身の力』・・・今度こそ我がものとしてくれる!」
  • 会話2
    • ギース「まずは『聖霊力』という力を高める必要があるな。次元の歪みを調べれば何か分かるか・・・?」
    • フィオナ「あの~・・・すみません、ちょっとよろしいでしょうか・・・」
    • ギース「(メイド服・・・?だが衣装とは明らかに不釣り合いな武具を纏っている・・・おかしな娘め。無視しておくか)」
    • フィオナ「・・・・・・はぁ、やっぱり普通の人にエーテル体の私は見えないですよね・・・はぁ、お姉さま達ともはぐれてしまって、誰に道を聞いたらいいのでしょうか・・・」
    • ギース「普通の人に見えない・・・だと?貴様、聖霊か!・・・これは良い収穫だ。小娘、いくつか質問に答えてもらうぞ・・・」
    • フィオナ「ひ、ひぇ~!!!いきなりなんなんですかぁ、貴方~!!?」
  • 会話3
    • フィオナ「うぅ・・・私の剣がかすりもしないなんて・・・」
    • ギース「その剣、大仰なのは見た目だけか?素人剣術などこの私の古武術の前では無意味だ!・・・小娘、貴様の顔を調査データで見たことがあるぞ。イギリスの『メイフィールド事件』の失踪者・・・フィオナ・メイフィールドか。成程、元人間の貴様が今は聖霊となっているという事は、この私も聖霊・・・貴様の言う『エーテル体』になることは可能ということだな?」
    • フィオナ「・・・どこでそこまで調べたのかは分かりませんが、エーテル体になりたいなんて、止めたほうがいいですよ?私も最初は楽しかったけど、今は・・・」
    • ギース「余計な口を利くな。お前は私の質問にだけ答えればよい。・・・『東京事変』に関わっているとされる元英国聖霊庁長官、ミルドレッド・アヴァロン・・・この名に覚えはあるか?」
    • フィオナ「そんな!お姉さまの起こした事件のことは西欧聖霊庁に秘密にされているって・・・・・・あああっ!!」
    • ギース「フッ、奴もグズな部下を持ったものだ・・・おかげで色々と知ることができた。貴様にもう用は無い。失せろ!」
    • フィオナ「きゃあああああ・・・・!!」
    • ギースは次元の歪みにフィオナを放り込んだ。その衝撃で、次元の歪みから聖霊石の原石が落ちてきた。
    • ギース「この石・・・今まで感じたことの無い異質な力を感じる・・・これはいい、何かの役に立つかもしれぬな。」
  • 会話4
    • アンジェリア「おい、そこの人間。聖霊力高まってるから私が見えるだろ?こっち向けよ。」
    • ギース「その金髪と風貌・・・ほう、これは獲物が向こうから寄ってきたと見える。これもこの聖霊石の恩恵か。貴様・・・ミルドレッド・アヴァロンか?」
    • アンジェリア「バーカ。私はミルドのお姉ちゃん、アンジェリア・アヴァロン様だ!もっとも、ミルドも居るけどな。おーい、出て来いよ!」
    • ミルドレッド「すでにここに居るよ、姉さん。・・・・・・お前か。フィオナに手を出した人間は・・・覚悟はできているな?」
    • アンジェリア「お前、運が悪いな~。あのベソかきメイドはミルドのメイドで私のメイド・・・つまりは子分でもある。子分の仇を討ってやるのも親分の親分による親分のための役目だ。いじめちゃうぞ~?」
    • ギース「『高次の存在』と言えど、所詮は仲間の復讐などとつまらぬ感情に囚われるような愚物に過ぎんか。よかろう・・・支配者と支配される者との格の差を教えてやろう!」
  • 会話5
    • ギース「これが人を超えた神の力か?話にならんな」
    • アンジェリア「ぐえっ!ち、ちくしょ~!私は物質界だと場所によってはエーテル不足で力が足りなくなるんだ!聖霊界で闘えば、お前なんて~!!」
    • ギース「ならばチャンスを与えてやろう。私の肉体をエーテル体にする方法・・・貴様たちのように『高次の存在』になる方法を吐け。そうすれば、改めて聖霊界で決着を着ける機会をくれてやる。悪い話ではあるまい?」
    • アンジェリア「本当だな!・・・まぁ、一番確実なのは私やミルドがやろうとしたみたいに聖霊界と物質界の境界溶融現象起こすやり方だが、あれやると物質界壊れちゃうからなぁ~」
    • ミルドレッド「そもそもその方法で『高次の存在』になれるのは聖女だけだから、はっきりいってこの男では不可能なんじゃないかな、姉さん・・・」
    • アンジェリア「そうだな~それじゃ、次元の歪みに飛び込むか?すっっっごく確率低いけど、運が良ければエーテル体になれるぞ?ベソかきメイドみたいに。」
    • ギース「私は不確定なギャンブルに頼るつもりはない。その確率を上げる方法は無いのか?」
    • アンジェリア「よし!じゃあお前、次元の歪みから聖霊石を沢山集めて持ってこい!そうしたらこの天才の私が何とかしてやる!」
    • ギース「フッ・・・交渉成立だな。このギース・ハワードと取引を交わした以上、契約違反は許さんぞ?」
    • ミルドレッド「(・・・姉さん、本当にこの男を聖霊界に連れていく気かい?はっきり言って善人では無いし、フィオナの件についてもまだ私は彼を許せないよ)」
    • アンジェリア「(別にいいだろ?こいつ悪人なら聖霊界に連れ去った方が物質界にとってはプラスだし、失敗したらそれはそれでアイツめっちゃ悔しがりそうだし、私としてはどっちでもいーんだよ。)」
  • 会話6
    • ギースはヴァイスと出会う。ヴァイスは聖霊石を持っていた。
    • ヴァイス「民間人、警告する。違う‥‥‥そこの貴女、お願いです。作戦行動の阻害は強制排除、いえ、私の邪魔をしないでください‥‥‥?」
    • ヴァイスはギースに警告してきた。
    • ヴァイス「‥‥‥一般的な日常会話は失敗率が高い‥‥‥その聖霊石の原石における所有権を放棄、原石を置いて、撤退。立ち去ってほしい」
    • ギース「ほう、このギース・ハワードに聖霊石を放棄して立ち去れ、か。そんな大胆不敵なセリフをほざく度胸だけは褒めてやる。」
    • ヴァイス「交渉の余地無しと判断、無力化し、奪取…ではなく‥‥‥こちらの要求に応じないのならば手荒く譲ってもらいたい‥‥‥できた!」
  • 会話7
    • ヴァイス「‥‥‥よし!殺さないように手加減できた!もう私は機関の戦処女ではない‥‥‥もう敵を殺す必要もない、殺さなくていい」
    • ギース「・・・手加減、だと?小娘の分際で、あまりこの私を舐めるなよ?」
    • ヴァイスは何か呟いていた。
    • ヴァイス「民間人の所有する。貴女の持っていた聖霊石の原石は譲ってもらった。私は次の任務に向かう」
    • ヴァイスは立ち去った。
    • ギース「・・・なるほど、どこぞの組織のネズミか。決して逃がしはせんぞ!」
  • 会話8
    • ギースはヴァイスを追って種子島に来た。ヴァイスはある人物と出会っていた。
    • ヴァイス「シャルラッハロート、ここにいたのか。消息を絶ったのは機関の最後の計画を阻止する為だと予測していたが」
    • シャルラッハロート「そう、神霊兵器の起動を阻止する。ソフィー、貴女のいる世界を護るために。私と、貴女の、世界を護るために」
    • ヴァイス「何故、単独で動いた?私とふたりで作戦にあたれば、速やかに解決でき」
    • シャルラッハロート「私は貴女のためにひとりで行動した!それなのに貴女は追いかけてくれない!私の為に、動かない!私の為に!」
    • するとシャルラッハロートはヴァイスを拘束し、聖霊石の原石を全て奪った。
    • ヴァイス「シャル‥‥‥ラッハ‥‥‥ロート‥‥‥放せ‥‥‥どうした‥‥‥?聖霊石の原石を‥‥‥どうする気だ‥‥‥?」
    • シャルラッハロート「このまま貴女を殺して私も死ねば、私たち、ずっとずぅっと、一緒でしょ?貴女は私のもの、私は貴女のもの‥‥‥それなのに」
    • シャルラッハロートはギースを見る。
    • シャルラッハロート「邪魔する奴がいる‥‥‥ソフィー、待っててね。先に殺さなきゃいけない奴がいるから」
    • ヴァイス「‥‥‥何を言ってる?私たちは機関から解放された。もう誰も殺す必要もない!」
    • ギース「じゃれあいは終わったか?・・・では、ドブネズミはさっさと駆除しなければな!」
  • 会話9
    • シャルラッハロートはギースに敗れた。
    • ギース「さぁ、命が惜しければ、貴様の持つ聖霊石を全てよこすがいい。」
    • シャルラッハロート「あはは‥‥‥ふふふ‥‥‥どうして邪魔するの‥‥‥?どうして私とソフィーの邪魔するの?死ねばいいのに。みんな死ねばいいのに。死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ねうふふ‥‥‥あはははははははは!!」
    • 聖霊石の原石は全て何処かに飛んで行く。
    • ギース「ヌゥ!おのれ、それは私の聖霊石だ!絶対に誰にも渡さんぞぉぉぉ!!!」
  • 会話10
    • シャルラッハロートによって起動した神霊兵器がギースの目の前に見えていた。
    • ギース「神を模したロボット兵器か。下らぬオモチャで私の邪魔をしおって・・・!」
    • 「聖霊エネルギー供給源、聖霊核接続。1番、2番、3番、4番、5番、接続完了。聖霊エネルギー補給開始」
    • 神霊兵器の各部が機動し始める。
    • 「特殊聖霊貫通弾「グングニル」起動。推進用聖霊エネルギー充慎開始。弾頭聖霊コーディング起動。8連聖霊クラスターロケット「スレイプニル」起動。推進用聖霊エネルギー充慎開始。」
    • 神霊兵器は富士山火山の方角を見る。
    • 「日本列島沈没作戦攻撃座標指定、FJ35-2139YM138-4339、富士山火口設定完了。」
    • 神霊兵器は起動する。
    • 「神霊兵器「ラグナロク」設定完了。グングニル充慎完了までカウント30。スレイプニル充慎完了までカウント60。ラグナロク射出までカウント70。‥‥‥69‥‥‥68‥‥‥67‥‥‥66‥‥‥65‥‥‥64‥‥‥63‥‥‥62‥‥‥61‥‥‥」
    • ギース「私の計画のためには、聖霊石が不可欠なのだ・・・その機体から、全ての石を剥ぎ取ってくれる!」
  • 会話11
    • 「聖霊エネルギー補給源、喪失。聖霊エネルギー補給不能。防衛システム沈黙。」
    • ギースに聖霊石の原石を奪われた神霊兵器は崩れ始める。
    • 「オーディン、スレイプニル、グングニル、聖霊エネルギー充填シークエンス停止。神霊兵器「ラグナロク」射出シークエンス、実行不能、緊急停止」
    • ギース「You're not worth my disgust!・・・聖霊石の原石、確かに返してもらったぞ・・・」
  • クリア後
    • 数日後
    • アメリカ・サウスタウンのギースタワー屋上で待つギースの前に、次元の歪みを通ってアンジェリアが現れた。
    • アンジェリア「待たせたな!・・・ほれ、聖霊石を持ったまま、この薬を飲め。そうすれば聖霊石の聖霊力がすべて体に取り込まれて、お前はめでたく『高次の存在』の仲間入りだ。」
    • ギース「ご苦労。・・・フフフ、これで私の長年の野望、完全なる不死身の存在への進化が達成されるのだ!」
    • アンジェリア「一応言っておくが、エーテル体化した肉体を物質体に戻す方法は私でもまだ分かってないぞ?・・・・・・本当に人間辞めて後悔しないか?お前と闘ったベソかきメイド・・・フィオナは事故でエーテル体になったけど、今でも物質体に戻りたがって毎日メソメソしているぞ?」
    • ギース「フン、そんな小娘と一緒にするな。何物にも侵されぬ、永遠に衰えぬ力が手に入るのであれば・・・私は人間を捨てることになど何のためらいもない!」
    • ギースがアンジェリアから受け取った薬を飲み干すと、ギースの体に膨大な聖霊力が漲る。
    • ギース「・・・ク、ククク!いいぞ!この感じだ!これこそがこのギース・ハワードが求めていた力だ!肉体を捨てることがこれほどに素晴らしいとは思わなかったぞ!!」
    • アンジェリア「それじゃ、行くぞ。着いて来い」
    • ギース「着いて来い?聖霊界で決着を着けるという件なら、もう少し待て。」
    • アンジェリア「そうじゃなくて、お前はもう物質界には長く居れない存在になったんだよ。物質界はエーテルが聖霊界に比べると極端に少ない。このままだとお前エーテル不足で消滅するぞ?人間にとっての酸素不足を起こすようなもんだ。」
    • ギース「何っ・・・!?貴様、そのことを隠していたな!」
    • アンジェリア「エーテル体が何のリスクも無しに物質界に居れたら、今頃物質界は聖霊や魔族に支配されているぞ?今そうなってないって事には理由があるぐらい、普通言わなくても気づくだろ?バカなのか、お前?」
    • ギース「ぐぅうぅうう・・・おのれぇぇぇ!!!!」
    • アンジェリア「はいはい、キレるなら聖霊界に戻ってからな。あと、私と約束した戦いのやり直しもちゃんとやれよー?今度こそコテンパンに叩きのめしてやるんだからな!」
    • ギース「・・・よかろう、アンジェリア・アヴァロンよ、このギースを嵌めたことを聖霊界にて存分に後悔させてくれる!!」
    • ギースが聖霊界に渡り、数か月後。聖霊界のアンジェリアが住むベースキャンプに、聖霊より届け物が送られる。
    • フィオナ「たたた、大変ですぅ~!!!お姉さまにお姉さまのお姉さま!聖霊さんからこんなものを渡され・・・ふぎゃっ!!」
    • アンジェリア「おーどうした、ドジっ子メイド?いつもより盛大にコケているなー。」
    • ミルドレッド「落ち着いて、フィオナ。聖霊から何を受け取ったんだい?・・・これは、手紙・・・いや、招待状か。差出人は・・・・・・ギース・ハワード・・・姉さん。」
    • アンジェリア「ふーん。あいつ、どうやって私たちの居場所調べたんだろうな?ミルド、何のお誘いだ?パーティーか?」
    • ミルドレッド「・・・いや、どうやら格闘大会への招待状だ。あの男、聖霊界の一区画に自分の街『ネオ・サウスタウン』を築き上げ、今は元から住んでいた聖霊を奴隷にして支配しているそうだ。その街を舞台にした異種格闘大会『ザ・キング・オブ・ファイターズ』を開催するので、姉さんをゲスト選手として招待する・・・と書いてあるね。」
    • アンジェリア「やたら時間かかってると思ってたけど、しっかり再戦の約束を果たす準備してたんだな。あいつ悪人のくせに律儀だなー。」
    • ミルドレッド「姉さん、どうする?ちなみに、参加人数の制限などは無いそうだから、もし姉さんが行くつもりなら私も参加する。・・・フィオナ、君はどうする?」
    • フィオナ「・・・わ、私も行きます!聖霊界に戻ってから、私も剣の特訓を頑張りました!あの人に住んでいた所を追い出されたり、捕まっている聖霊さんたちを助けてあげないと・・・!!」
    • アンジェリア「おいおい、何言ってんだ?我らアンジェリア探検隊はいつでも一心同体。留守番するって言っても無理やりにでも連れてくぞ!待ってろよ、ギース・ハワード!アンジェリア探検隊改め、チーム・アンジェリアがお前をぶっ飛ばして泣かせてやる!!」
    • 聖霊界のネオ・サウスタウン。聖霊界には不似合いなビルの一室の椅子に腰かけ、ギース・ハワードは悠然と佇む。
    • ギース「そうか、奴らに招待状が届いたか・・・フフフ、元の世界を離れるのは不本意ではあったが、それならば聖霊界に私の帝国を築けば済むだけのこと。こうしてまた余興も開くことができたしな・・・さぁ、早く私の元まで辿り着けアンジェリア。貴様たちに本物の恐怖というものを教えてやる・・・!!」
    • ナレーション「『高次の存在』となる念願を叶えたものの、その代償として聖霊界に留まらざるを得なくなったギース・ハワード。だが彼は聖霊界でも己の野望を果たさんと、その魔の手を伸ばし始めている。更なる力と権力を付けていくギースが、聖霊界をその手に支配する日もそう遠くないのかもしれない・・・?」