聖霊石と神霊兵器/ケンシロウ
Last-modified: 2024-01-03 (水) 20:44:03
- 会話1
- ナレーション「ケンシロウ。核の炎により崩壊し荒れ果てた暴力の世界にて、伝説の拳法・北斗神拳により悪を打ち砕く世紀末の救世主。
ある日発生した次元の歪みに巻き込まれ、漂流したケンシロウがたどり着いたのは、核戦争が起こっていない並行世界(パラレルワールド)の日本だった。
異世界へ迷い込んだケンシロウは、あてもなく彷徨うしか無かったのだが・・・?」
- 北斗「この街は失われたはずの文明や自然が残っている・・・だが何だ?あの不吉な空は・・・?」
- 会話2
- きら「何をそこで突っ立っている、そこのデクの棒!」
- ケンシロウ「・・・子供か。ここがどこか教えて欲しい」
- きら「このきら様に不遜な態度で物を問うな、このバカが!図体がデカいだけの能無しの質問に答えてやるほど暇では無いわ!」
- ケンシロウ「・・・そうか。ならお前より少し長く生きている俺が知っていることを教えてやる。
子供が背伸びをして悪ぶるのは止めておけ。お前より強く、そしてより狡猾な大人の悪党に食い物にされるだけだからな。」
- 会話3
- きら「馬鹿なっ!?このきら様のスライムが・・・素手の拳に劣るだとぉっ!!」
- ケンシロウ「どういう理屈かは知らぬが、お前の乗るその液体・・・あまりにも人間の真似ができるように作り過ぎたな。
人体により近い構造であれば・・・人体同様経絡秘孔も通じる!アタァッ!!」
- きら「あぁぁ~っ!そんなバカな・・・スライムが・・・木端微塵に・・・!」
- ケンシロウ「経絡秘孔「新伏免」・・・液体を内側から破裂させた。」
- きら「・・・クソッ!殺すならさっさと殺せ!このきら様、敗北の辱めを受けたまま生きてはおれんわ!」
- ケンシロウ「そういう態度を取る所が子供だと言うんだ。俺は子供を殺す気は無い・・・反省して改めることだ。
そのスライムとやらも、散らばった分を集めれば蘇生が間に合うはずだ・・・」
- きら「おのれ~!!どこまでもバカにしおって!覚えておけよ!」
- 会話4
- ゼニア「・・・・・・そこの貴様。ここで何をしている?」
- ケンシロウ「俺はただの旅人だ。道に迷っていてな・・・」
- ゼニア「稚拙な嘘だな。貴様の隙の無い歩き方と漂う血と泥の匂い・・・プロであるこの私に対して誤魔化せると思うな。・・・暗殺者(アサシン)か?」
- ケンシロウ「誤魔化そうとなどは思っていない。ただ無用な争いは避けたかっただけだ」
- ゼニア「御託は無用。この場所で私と相見えた、貴様の不運を恨むことだな」
- 会話5
- ゼニア「・・・何故、その拳を突かない?もう一寸踏み込めば、私をたやすく絶命できたはずだ」
- ケンシロウ「お前の眼には邪心が無い。口では挑発していても、俺を本当に殺す気など無いという事も分かる」
- ゼニア「何もかもお見通しという事か。そうだ、私は任務でこの場所に来た。聖霊石の確保という任務でな・・・」
- ケンシロウ「聖霊石・・・?」
- ゼニア「この空を見ただろう。日本上空に発生している次元の歪み・・・これを封じる為に必要な高純度のエーテル体の結晶、それが聖霊石の原石だ。
次元の歪みは聖霊界などの異世界に繋がり、超常現象をこの地に引き起こしている。」
- ケンシロウ「この空にある歪みが、異世界に繋がる・・・だと?という事は俺は・・・!」
- ゼニア「・・・なるほど。私が貴様を見た時に感じた違和感の理由が分かった。・・・貴様は、こことは別の世界から次元の歪みを通ってきたのだな。
ならば話は早い。聖霊石を集めろ。それが元の世界に戻る鍵になるだろう。・・・持っていけ」
- ゼニアが懐に隠していた聖霊石をケンシロウに渡した。
- ケンシロウ「・・・お前もこの石を集めるのが任務では無かったのか?」
- ゼニア「フン、任務など失敗したとでも言えば済む話だ。帰る所がある者はそこにさっさと帰れ。・・・それが帰るべき場所も既に失った私からの助言だ。」
- 会話6
- はぁと「あーっ!見つけたーっ!聖霊石の原石!それ、私に譲って下さい!どこか安全な場所に捨ててきますから!」
- ケンシロウ「断る。この聖霊石は誰にも渡せぬ。俺自身の為と、この石を託してくれた強敵(とも)の為に・・・」
- 会話7
- はぁと「こ、この人すっごく強い・・・手加減してくれなきゃ全然相手にならなかったよ・・・」
- ケンシロウ「愛の拳か。異世界でこのような拳と手合わせできるとはな・・・」
- 会話8
- ケンシロウはヴァイスと出会う。ヴァイスは聖霊石を持っていた。
- ヴァイス「民間人、警告する。違う‥‥‥そこの貴方、お願いです。作戦行動の阻害は強制排除、いえ、私の邪魔をしないでください‥‥‥?」
- ヴァイスはケンシロウに警告してきた。
- ヴァイス「‥‥‥一般的な日常会話は失敗率が高い‥‥‥その聖霊石の原石における所有権を放棄、原石を置いて、撤退。立ち去ってほしい」
- ケンシロウ「それで交渉をしているつもりか。ならばその溢れる殺気を抑えてから話に来るべきだったな。」
- ヴァイス「交渉の余地無しと判断、無力化し、奪取…ではなく‥‥‥こちらの要求に応じないのならば手荒く譲ってもらいたい‥‥‥できた!」
- 会話9
- ケンシロウ「何を考えているのかは知らぬが、太刀筋に迷いが見える。そんな剣ではこの俺は斬れんぞ!」
- ヴァイス「‥‥‥よし!殺さないように手加減できた!もう私は機関の戦処女ではない‥‥‥もう敵を殺す必要もない、殺さなくていい」
- ヴァイスは何か呟いていた。
- ヴァイス「民間人の所有する・・・貴方の持っていた聖霊石の原石は譲ってもらった。私は次の任務に向かう」
- ヴァイスは立ち去った。
- ケンシロウ「聖霊石を奪われた・・・!?おのれ、どこへ行こうと逃がしはせぬ!」
- 会話10
- ケンシロウはヴァイスを追って種子島に来た。ヴァイスはある人物と出会っていた。
- ヴァイス「シャルラッハロート、ここにいたのか。消息を絶ったのは機関の最後の計画を阻止する為だと予測していたが」
- シャルラッハロート「そう、神霊兵器の起動を阻止する。ソフィー、貴女のいる世界を護るために。私と、貴女の、世界を護るために」
- ヴァイス「何故、単独で動いた?私とふたりで作戦にあたれば、速やかに解決でき」
- シャルラッハロート「私は貴女のためにひとりで行動した!それなのに貴女は追いかけてくれない!私の為に、動かない!私の為に!」
- するとシャルラッハロートはヴァイスを拘束し、聖霊石の原石を全て奪った。
- ヴァイス「シャル‥‥‥ラッハ‥‥‥ロート‥‥‥放せ‥‥‥どうした‥‥‥?聖霊石の原石を‥‥‥どうする気だ‥‥‥?」
- シャルラッハロート「このまま貴女を殺して私も死ねば、私たち、ずっとずぅっと、一緒でしょ?貴女は私のもの、私は貴女のもの‥‥‥それなのに」
- シャルラッハロートはケンシロウを見る。
- シャルラッハロート「邪魔する奴がいる‥‥‥ソフィー、待っててね。先に殺さなきゃいけない奴がいるから」
- ヴァイス「‥‥‥何を言ってる?私たちは機関から解放された。もう誰も殺す必要もない!」
- ケンシロウ「・・・どうやら何者かに操られているようだな。年端もいかぬ少女を殺人鬼に仕立てるとは・・・外道どもめ!」
- 会話11
- シャルラッハロートはケンシロウに敗れた。
- ケンシロウ「秘孔「定神」を突いた・・・今は気を失っているが、目が覚めれば正気を取り戻すだろう。」
- シャルラッハロート「・・・・・・」
- ヴァイス「彼女を止めてくれたことは感謝する。だが、これでは神霊兵器の場所を聞き出すこともできないな・・・・・・む、何だ?」
- 突如、聖霊石の原石が全て何処かに飛んで行く。
- ケンシロウ「しまった、聖霊石が!・・・まさか、飛んでいった先にあるのが、神霊兵器・・・!?」
- 会話12
- 5つの聖霊石が集まったエネルギーにより起動した起動した神霊兵器がケンシロウの目の前に見えていた。
- ケンシロウ「これが神霊兵器・・・どこの世界も、下らぬ破壊兵器を造る愚か者が居るということか・・・」
- 「聖霊エネルギー供給源、聖霊核接続。1番、2番、3番、4番、5番、接続完了。聖霊エネルギー補給開始」
- 神霊兵器の各部が機動し始める。
- 「特殊聖霊貫通弾「グングニル」起動。推進用聖霊エネルギー充慎開始。弾頭聖霊コーディング起動。8連聖霊クラスターロケット「スレイプニル」起動。推進用聖霊エネルギー充慎開始。」
- 神霊兵器は富士山火山の方角を見る。
- 「日本列島沈没作戦攻撃座標指定、FJ35-2139YM138-4339、富士山火口設定完了。」
- 神霊兵器は起動する。
- 「神霊兵器「ラグナロク」設定完了。グングニル充慎完了までカウント30。スレイプニル充慎完了までカウント60。ラグナロク射出までカウント70。‥‥‥69‥‥‥68‥‥‥67‥‥‥66‥‥‥65‥‥‥64‥‥‥63‥‥‥62‥‥‥61‥‥‥」
- ケンシロウ「訂正しろデカブツ。その刻まれるカウントダウンは貴様が破壊されるまでの時間だ!」
- 戦闘後
- 「聖霊エネルギー補給源、喪失。聖霊エネルギー補給不能。防衛システム沈黙。」
- ケンシロウに聖霊石の原石を破壊された神霊兵器は崩れ始める。
- 「オーディン、スレイプニル、グングニル、聖霊エネルギー充填シークエンス停止。神霊兵器「ラグナロク」射出シークエンス、実行不能、緊急停止」
- ケンシロウ「人々が平和に暮らす世界に破壊をもたらす兵器は不要・・・闇の歴史の中に永遠に眠れ!」
- クリア後
- ナレーション「神霊兵器に備わった聖霊石がケンシロウに破壊された直後、突如種子島上空の次元の歪みから光が降り注いだ。
強烈な光が消えた後、ケンシロウの姿はそこには無かった。残されたヴァイスは理解のできぬ出来事に困惑しながらも、眠るシャルラッハロートを抱えてその場を後にした。」
- 光に包まれたケンシロウが目を開ける。
- ケンシロウ「ここは・・・・・・帰ってきたのか?」
- ケンシロウが周囲を確認すると、そこは荒れ果てた荒野だった。空は曇っているが、次元の歪みは現れていない。
- バット「あっ!ケンが見つかったぞ!どこへ行ってたんだよ、ケン!」
- リン「急に居なくなるから心配したのよ!」
- ケンシロウは駆け寄る2人の頭に手を当てる。
- ケンシロウ「何も無かったよ・・・大丈夫だ。さぁ、次の街へ行こう。」
- ナレーション「こうしてケンシロウの異世界の旅は終わった。次元の歪みという運命のいたずらにより一つの世界が救われたが、
ケンシロウの本来の世界は、まだまだ暴力による支配が溢れ、救世主が現れることを弱き人々が望んでいる。
世紀末に平穏が訪れるまで、ケンシロウの旅に終わりは無い!」