聖霊石と神霊兵器/結城晶

Last-modified: 2024-01-28 (日) 23:11:37
  • 会話1
    • ナレーション「結城晶。八極拳を基礎として日本の武術を掛け合わせた『結城流八極拳』を使う、世界最強を目指し己を鍛える格闘家。武者修行の為に日本を訪れていたところ、日本各地に次元の歪みが発生する。異変解決のために動く一人の聖女との出会いにより、アキラの運命が動き始める。」
    • アキラ「久しぶりに日本を訪れてみたが、何だこの空は・・・?嫌な予感がするな・・・!」
  • 会話2
    • アキラ「空が暗いせいか、道に迷っちまった・・・あの2人に聞いてみるか・・・」
    • 美凰「博士、この地の次元の歪みから想定外に強力な聖霊力が検出されます。聖霊界からのエーテル流入以外の要因が・・・・・・」
    • 明芳「美凰!あの次元の歪みで光ってるの・・・・・・聖霊石・・・・・・それも、天然物の原石じゃない!欲しい!あれ欲しい!美凰よろしく!」
    • アキラ「なぁ君達、ちょっといいか?・・・・・・ッ!!何をするッ!」
    • 美凰「聖霊石の確保作業中の阻害行動に対する防衛行為です。今は博士の命令の遂行中です。邪魔しないで下さい。」
    • アキラ「ただ声をかけただけで殴り掛かることはないだろう!常識ってもんが無いのかよお前は!」
  • 会話3
    • アキラ「あらゆる流派の拳を複合させた中国拳法か・・・なかなかやるな。だが俺の結城流八極拳の前では敵では無い!」
    • 美凰「・・・・・・博士、先程の私の行動はいわゆる人間の『非常識』に当たるのでしょうか?」
    • 明芳「そうねぇ、身の危険を感じた時ならともかく、作業中に声をかけられたぐらいで反撃行動に出るのは良くないわね。以後、気を付けなさい。」
    • 美凰「わかりました。博士。」
    • アキラ「一体何なんだ。すぐに暴力に訴えることなど論外なことぐらい、相応の年頃の人間なら普通に分かる事だろう。」
    • 明芳「あぁ、ゴメンなさいね。この子・・・華美凰は見た目は人間だけど、この華明芳が造った超汎用ヒューマノイドなの。今は一般社会への適合のための勉強中だから、まだ色々と覚えていないこともあるのよ。」
    • アキラ「彼女がヒューマノイド・・・つまりはデュラルのようなものか。アイツと違って見た目はほとんど人間と同じだな。」
    • 明芳「ところで貴方、美凰との手合わせを見て気づいたけど相当の拳法の達人のようね?もしよければ、しばらく私たちと一緒に行動して、うちの美凰に色々と手ほどきをしてくれないかしら?私も知らない技も使っていたようだし、美凰が覚えればより戦闘技術が向上できるわ!」
    • アキラ「随分と強引だな・・・まぁいいだろう。さっきみたいにいきなり人に襲い掛かるような状態ではほっとけないからな。」
    • 美凰「博士、聖霊石の原石を確保しました。・・・臨時学習プログラムの一環として、この方の弟子となることも承知しました。博士ともども、よろしくお願いします。・・・あの、貴方の名前をお聞かせ下さい。」
    • アキラ「・・・結城晶。アキラでいい。武道家としての心構えも含めて、俺の出来る範囲でお前に教えてやる。」
  • 会話4
    • ゼニア「お前は・・・機械人形か。聖霊石の原石を確保したのか・・・」
    • 美凰「貴女は、ゼニア・ヴァロフ。・・・何のご用でしょうか?」
    • ゼニア「何、貴様と同じ任務だ。しかし、まさか機械人形如きに先を越されるとはな・・・・・・」
    • 美凰「私を侮っている限り、幾度でも貴女は後れを取るでしょう。慢心を棄てるべきと助言します。」
    • ゼニア「ほう、機械が人間に説教か。面白いこともあるものだ。」
    • 美凰「・・・私は、アナタを笑わせるために・・・むぐっ」
    • アキラ「・・・オイ、お前。さっきから機械機械と・・・仕事仲間なんだろう、それなのに何だその言いぐさは。」
    • ゼニア「部外者は口を挟むな。貴様に指図される言われはないし、私は事実を述べただけだ。」
    • 美凰「アキラ、貴方は何をするつもりですか?挑発行動を取られたのであれば、対象である私が対応を・・・」
    • アキラ「・・・美凰、教えてやる。会ってまだ短い付き合いとは言え、友人を侮辱された場合は、人間はその行為に対して怒ってもいいということをな。」
  • 会話5
    • アキラ「俺に言わせれば、お前のような奴のほうが、ヒューマノイドの美凰よりも『心』が無いんだよ!」
    • ゼニア「・・・言いたいことはそれだけか?私は別地区で引き続き任務を続行する。・・・せいぜい、その機械人形に青臭い精神論でも説いていろ。」
    • 美凰「・・・ゼニア・ヴァロフの撤退を確認。博士も貴方も、軽率な挑発行為は控えて下さい。」
    • 明芳「もう、前も言ったでしょ。挑発じゃなくて、私と貴女の名誉を守るための抗議だって。しかも今回は知り合ったばかりの人がわざわざ貴女のために怒ってくれたのよ?」
    • アキラ「義を重んじ、その為に行動する意思・・・それが武侠の心だ。」
  • 会話6
    • 美凰「あれは・・・リーゼロッテ・アッヒェンバッハ・・・強い敵意を感知しています。狙いはこの聖霊石・・・?」
    • リーゼロッテ「どいて、おもちゃ人形。・・・私の標的はそっちの男。」
    • アキラ「誰だお嬢ちゃん?俺はお前なんて知らないぞ?」
    • リーゼロッテ「ゆるさない。」
    • アキラ「・・・・・・は?」
    • リーゼロッテ「絶対ゆるさない。ゼニア・ヴァロフは私の・・・・・・なのに・・・・・・。」
    • アキラ「ゼニアだと?じゃあ君はさっきの女の・・・?」
    • リーゼロッテ「・・・・・・死んじゃえ。」
  • 会話7
    • アキラ「人形を使った暗殺術か・・・さすがに、初めて闘うタイプの相手だったな。」
    • 美凰「アキラ・・・彼女は、貴方に敗北したゼニア・ヴァロフの復讐で挑んできたようです。リーゼロッテ・アッヒェンバッハが抱いていたのは、先程ゼニア・ヴァロフに怒った貴方と同じ感情だったのでは無いでしょうか?」
    • アキラ「・・・そうだな。人間は・・・特に、俺たちのような人同士で勝敗を決める格闘家という人種は、勝負をして勝った相手やその仲間から本人も知らないような恨みを買う事も多い。美凰は、そういう時にどうすることが正しいと思う?」
    • 美凰「そのケースへの対応方法は・・・自身の戦闘力を高め、如何なる相手からの復讐行為に対しても撃退できるように備える・・・でしょうか?」
    • アキラ「違うな。いくら力が強くなろうと、寝込みなど油断している所を襲われたら意味が無い。俺は、だからこそ武闘家としての心・・・『武徳』を積むべきだと考える。闘わない時でも武人としての戒めや誇り、胆力を高め、義を守り人と良き交わりを得る。そうして不必要な恨みを他人から買うことを少なくすることが、闘いの中に常に身を置く者には必要な心構えなんだ。」
    • 明芳「そうそう、良いこと教えてくれるわね師父アキラ。私も戦闘兵器として美凰を造ったわけじゃないしね。」
    • 美凰「武人であるからこそ、戦闘に関わらない時のことを高める必要がある・・・それが『武徳』・・・学習しました。」
  • 会話8
    • 結城晶はデュラルが暴れている所に遭遇する。
    • 明芳「な、何あの光り輝くマネキン人形みたいなの!?」
    • アキラ「あれはデュラル!なんでこんなところで・・・しかも暴走して人を襲っているぞ!」
    • 美凰「目標確認・・・『デュラル』なるヒューマノイドのボディ部分に聖霊石が埋め込まれているようです。強制的に聖霊石のエーテルを活動エネルギーに転換した影響により、暴走を起こしていると推測されます。」
    • 明芳「随分と無茶苦茶なことをするものねぇ。あれじゃあのヒューマノイド自身への負担も半端ないわよ。」
    • アキラ「デュラルとは何度か戦ったことはある。感情などは感じられない奴ではあるが、あの状態はとても見てはいられん。要するに、聖霊石をあいつの体から取り出せばいいんだな?俺がやろう。」
  • 会話9
    • 結城晶はデュラルを倒し、聖霊石を摘出した。
    • アキラ「あのデュラルはサイボーグじゃなかった・・・おそらく、どこかの軍事組織がデュラルそっくりに作ったコピーロボットってところか。」
    • 明芳「マズいわね。ドレクスラー機関の残党以外の組織にも聖霊石の原石が目をつけられるなんて・・・早く他の原石も回収しないと!」
    • アキラ「ドレクスラー機関?そいつらが今回の騒動の黒幕って訳か。」
    • 美凰「聖霊石の原石の確保も、ドレクスラー機関が聖霊石を狙っているため先手を打つための行動なのです。・・・もっとも、博士は聖霊石の原石をご自身の研究材料として使いたいという目的もあるようですが。」
    • 明芳「まぁまぁ美凰、きっちりと仕事はしている訳だからそこについては別にイイじゃないの!さっ、次の聖霊石を回収に行くわよ!」
  • 会話10
    • 同行する美凰が感じる強い聖霊力を辿り、結城晶は種子島に来た。
    • 美凰「博士、アキラ、目的地に到着しました。不可解な聖霊力はこの周囲を中心に発生しているようです。」
    • アキラ「聖霊力というのは俺には分からないが、強い殺気は感じるな。・・・誰だ!?」
    • シャルラッハロート「ここには、ドレクスラー機関が完成させた神霊兵器が格納されている。‥‥‥日本を沈没させるためのね」
    • そこには3つの聖霊石を持っている少女が居た。
    • シャルラッハロート「私が持ってる聖霊石の原石は3個、あなた達は2個、合わせて5個もあれば神霊兵器の起動エネルギーは足りる。」
    • 明芳「ま、聖霊石の原石の使い道なんて、膨大な聖霊力を何に使うかってだけよね。それが噂の神霊兵器ってのは予想外だけど。」
    • シャルラッハロート「‥‥‥私はきっと、機関に操られている。理由なんかない。ただ聖霊石の原石を集めてくることだけを考えていた。けど、それでいいじゃない。それで。ソフィーが私を追いかけてきてくれれば。ソフィーが私を止めてくれれば。それなのにソフィーは来ない!ソフィーじゃない!あなた達、何なの!?死にたいの!?殺されたいの!?」
    • シャルラッハロートは3人に問いかけた。
    • シャルラッハロート「ソフィーがいない世界なんて滅んじゃえ。滅んで壊れてみんな死んじゃえ。それって最高!あははははははははは!」
    • アキラ「なるほど、洗脳か・・・サラの時と同じようなヤツだな。全く、悪党というのはどこの組織もやる事は変わらないな!」
  • 会話11
    • シャルラッハロートは結城晶に敗れた。
    • アキラ「人は我を侵さず、我もまた人を傷つけず、これぞ我が武道の心得なり。・・・だが外道はその限りにあらず!ドレクスラー機関の親玉め!とっとと出てこい!」
    • 美凰「シャルラッハロート、教えて下さい。神霊兵器はどこに格納されていますか?起動を阻止します。」
    • シャルラッハロート「ドレクスラー機関が某大戦から数十年かけて復活させ、完成された神霊兵器‥‥‥もう止められないんじゃないのかなぁ?」
    • 聖霊石の原石は全て何処かに飛んで行く。
    • 明芳「ちょっ!?あーっ、そんな!聖霊石の原石が引っ張られちゃった!・・・・・・神霊兵器ね、何てこと・・・!」
    • シャルラッハロート「死んじゃえ死んじゃえ。みんな死んじゃえ。死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね私も死んじゃえ‥‥‥あはははははははは!!」
  • 会話12
    • シャルラッハロートによって起動した神霊兵器が3人の目の前に見えていた。
    • 明芳「ついにお出ましね、神霊兵器・・・。聖霊工学を志せば一度はぶつかる謎の存在、ついに出会えたわね・・・!」
    • 「聖霊エネルギー供給源、聖霊核接続。1番、2番、3番、4番、5番、接続完了。聖霊エネルギー補給開始」
    • 神霊兵器の各部が機動し始める。
    • 「特殊聖霊貫通弾「グングニル」起動。推進用聖霊エネルギー充慎開始。弾頭聖霊コーディング起動。8連聖霊クラスターロケット「スレイプニル」起動。推進用聖霊エネルギー充慎開始」
    • 神霊兵器は富士山火山の方角を見る。
    • 「日本列島沈没作戦攻撃座標指定、FJ35-2139YM138-4339、富士山火口設定完了」
    • 神霊兵器は起動する。
    • 「神霊兵器「ラグナロク」設定完了。グングニル充慎完了までカウント30。スレイプニル充慎完了までカウント60。ラグナロク射出までカウント70。‥‥‥69‥‥‥68‥‥‥67‥‥‥66‥‥‥65‥‥‥64‥‥‥63‥‥‥62‥‥‥61‥‥‥」
    • 美凰「戦闘対象の聖霊力、こちらの数値を遥かに上回ります・・・このままでは、こちらが勝てる確率は極めて低い・・・!!」
    • アキラ「美凰、そんな数値の比較をして勝手に負けた気になどなるな。結城流八極拳の真髄は、磨き上げた肉体と心により限界を超えて引き出される・・・!それを今から見せてやる!」
  • 戦闘後
    • アキラ「今だ、合わせろ美凰!・・・鉄山靠!!!」
    • 美凰「兵装による打突用意・・・鳳凰崩戟・・・噴破ッ!!」
    • 「聖霊エネルギー補給源、喪失。聖霊エネルギー補給不能。防衛システム沈黙。」
    • 2人の技による攻撃で聖霊石の原石を破壊された神霊兵器は崩れ始める。
    • 「オーディン、スレイプニル、グングニル、聖霊エネルギー充填シークエンス停止。神霊兵器「ラグナロク」射出シークエンス、実行不能、緊急停止」
    • アキラ「所詮は殺戮のための心を持たぬ兵器。そんな鉄クズが俺たちに勝つなんて・・・10年早いんだよ!!」
  • クリア後
    • 数日後
    • アキラ「聖霊力・・・神霊兵器・・・いずれも俺には分からない世界の話だったが、良い経験だった。あのヒューマノイドの女の子・・・美凰も今回の闘いが、武の心を学ぶ上での勉強になったのなら良いのだがな・・・」
    • 明芳「あっ!見つけたわよ美凰!おーい!師父アキラ!どうして勝手に旅立とうとしているのよ!」
    • 美凰「アキラ、私は臨時とは言え貴方の下に就いた弟子です。弟子に挨拶も無く旅立とうとするのは、武闘家としての『義』に欠ける行為ではないでしょうか?」
    • アキラ「俺は何も特別なことをしたわけじゃない。神霊兵器を止めたのも成り行きだからな。誰かに褒められる為にやった訳じゃないのに、日本聖霊庁とやらにノコノコ出向くのは、それこそ武闘家として恥なことだ。まぁ、お前たちに挨拶が無かったのは・・・謝る。すまなかった。」
    • 美凰「・・・貴方は今回の作戦においての最大の功労者であるのは事実です。それならば相応の褒賞を受けるのは自然なことのように思われますが・・・」
    • 明芳「まっ、そこは本人の意思を尊重しましょ。・・・師父アキラ、実は今度、美凰に格闘大会に参加してもらおうかなって計画しているの。もしかしたら貴方とまたそこで出会えるかもね。」
    • 美凰「もし試合でお会いできたその時は、兵装や聖霊力の行使は行わずに、自らの鍛えた技と・・・博士や貴方から学んだ『心』を己の武器として、貴方と戦いましょう、アキラ。」
    • アキラ「これは強力なライバルの登場だな。俺もうかうかしてはいられないな!」
    • ナレーション「日本各地で発生した次元の歪みの発生、そしてドレクスラー機関による神霊兵器の騒動は聖女と一人の男・・・『バーチャファイター』と呼ばれる拳法家の手により解決した。力だけではなく、真の強さを知る者のみが見えるという天空に輝く八つの星を求め、結城晶は世界に旅立つのであった!」」