聖霊石と神霊兵器/雪音クリス

Last-modified: 2024-02-11 (日) 22:09:54
  • 会話1
    • ナレーション「雪音クリス。超常災害対策機動部タスクフォース『S.O.N.G.』の隊員で、シンフォギア『イチイバル』の適合者。幼い頃に戦争で両親を失い孤独に生きてきたが、『S.O.N.G.』を新たなる自分の居場所と定め闘う仲間思いの装者。ある日S.O.N.G.本部に保管されている並行世界を渡る力を持つ聖遺物『ギャラルホルン』よりアラートが発令され、並行世界の異変を解決するため、立花響・風鳴翼・雪音クリスの3人の装者が出動した。ギャラルホルンの力により3人の装者がたどり着いたのは、ノイズが存在しない代わりに、『聖霊力』という超常の力が存在する世界だった。」
    • クリス「チッ、ノイズや錬金術師とかがドンパチ暴れてりゃ分かりやすいってのによ・・・仕方ねぇ、調べてみるか。」
  • 会話2
    • クリスは響・翼と一旦別れ、各自異変の手掛かりを探し始めた。
    • クリス「とりあえず、怪しい格好している奴を疑るってのが基本だな・・・ってオイ、さっそく何か怪しいゴスロリ衣装が居やがった。」
    • リーゼロッテ「・・・・・・・・・・・」
    • クリス「な、何だよ。こっちをジッと見やがって・・・何か用か?」
    • リーゼロッテ「・・・・・・眼の色が、違う・・・・・・別に、なんでもない。ほっといて。」
    • クリス「(・・・こいつ、冷てェ嫌な眼してやがる。まるで昔のあたしのようだ・・・・・・)そうかよ。邪魔したな・・・・・・ん?あれは・・・!」
    • クリスは次元の歪みから落ちてきた聖霊石を発見した。
    • クリス「何だこりゃ?ただの石ころにしちゃ、どうも胡散臭い感じがしやがるな・・・・・・・・・オイ、ゴスロリガキ。用はねーんだろ。何しようとしてんだよ。」
    • リーゼロッテ「・・・・・・ふーん。気づかれるとは思ってなかった。あなた、頭のうしろに目があるの?」
    • クリス「あんまりあたし様をナメんなよ?いきなり殺気消して背後から近づかれたら、逆に怪しいって言ってるようなもんなんだよ!」
    • リーゼロッテが持っているカバンから人形が現れる。
    • クリス「ヘッ、お人形さんが凶器たぁ、随分と可愛らしいお子チャマ殺し屋だな!」
    • リーゼロッテ「・・・ガキでもお子様でもない。・・・・・・リーゼロッテ・アッヒェンバッハ。それが貴女を仕留める者の名。」
  • 会話3
    • クリス「あたしの銃弾を凌ぎやがった・・・ただの人形遣いじゃねぇ、何か他にも力を持ってやがる!」
    • リーゼロッテ「歌いながら戦うなんて、面白いね。そんなにお歌が好き?」
    • クリス「あたしは歌が・・・まぁ、今は嫌いじゃあねェけど・・・・・・って、ンな事はどーでもいいだろ!」
    • リーゼロッテ「・・・もういい。帰る。」
    • クリス「はぁ!?テメェから喧嘩売っといて、それはねぇだろ!」
    • リーゼロッテ「・・・どっちかが死ぬまでやりたいの?私は別に良いけど、貴女はやりたがってない。だからもういい。ばいばい。」
    • クリス「何だよアイツ、よく分かんねぇ奴だな・・・・・・とりあえず、この石回収しておくか。」
  • 会話4
    • ゼニア「そこの女。貴様が持つその聖霊石の原石を渡せ。お前の手に余る。」
    • クリス「・・・いきなりのご挨拶だな。どこの組織のモンだよテメェは。」
    • ゼニア「手放す気がないなら・・・やむを得ない。強行手段に出る。そして、この事件から手を引いてもらう。」
    • クリス「悪ィが、その事件とやらを解決しないとこっちも帰れねェんだよ。強行突破させてもらうぜ!」
  • 会話5
    • クリス「随分としぶてぇじゃねぇか!ただの仕事の割には必死過ぎるんじゃねぇか、オイ!」
    • ゼニア「・・・否定はしない。お前を見た時から、私の緋目が疼く・・・・・・いや、違う・・・・・・私の・・・心が・・・失くしたはずの記憶が・・・闘えと・・・あの少女、リーゼロッテ・アッヒェンバッハのために闘えと・・・!」
    • クリス「リーゼロッテって・・・・・・そう言えばお前、その髪と目の色・・・・・!」
    • ゼニア「もう任務では無い!・・・私の意思で、貴様を葬る!!」
    • クリス「くっ、ぶちかます気か!こっちも負けてられるか・・・・・・全部持ってけッ!!」
    • ゼニアのパイルバンカー『イディナローク』とクリスの放つミサイルがぶつかり、大爆発を起こす。
    • クリア「ふぅ・・・・・・よぅアンタ、これで気は済んだかよ。それともまだやる気か?」
    • ゼニア「・・・・・・いや、私の敗北だ。・・・だが、面白いこともあるものだ。先ほどの戦闘の衝撃で、失われたはずの私の記憶が・・・断片的ではあるが蘇った。私は今はゼニア・ヴァロフと名乗っているが・・・・・・かつてはこう呼ばれていた。『エルフリーデ・アッヒェンバッハ』、と・・・」
    • クリス「!!まさか、お前あのゴスロリの・・・!!」
    • ゼニア「・・・私は現時点をもって与えられた任務を放棄する。・・・他に優先すべきことができたからな。」
    • クリス「あのゴスロリ・・・いや、アンタの妹は、今もまだ日本に居る。早く捕まえねぇと、またどっか行っちまうぞ?」
  • 会話6
    • ペトラ「お初にお目にかかります。私は西欧聖霊庁ローゼンベルク支部の長を務める、ペトラ・ヨハンナ・ラーゲルクヴィストと申します。先程は、同志のゼニア・ヴァロフがお世話になりました。」
    • クリス「聖霊庁・・・聞いたことがねぇな。察するにこの世界の災害対策チームみたいなもんか?」
    • ペトラ「単刀直入に申し上げます。その聖霊石をここに置いて、去りなさい。そしてこの事件から手を引きなさい。抵抗の意思を示す場合は、実力行使により貴女の持つ聖霊石を頂きます。」
    • クリス「またそれかよ!アンタらもこの異変を解決するために動いてンだろ?だったらあたし達と目的は一緒じゃねェのかよ!」
    • ペトラ「私が信じるのは法と規律。部外者のお節介を信じて待てる程、楽観主義者ではありません。・・・それでは参ります。お覚悟を!」
    • クリス「チッ、人と人が分かり合うのが難しいのは、どこに行っても同じってコトかよ・・・・・・来やがれッ!そんなモデルガンに撃ち抜かれるような雪音クリス様じゃねェッ!!」
  • 会話7
    • ペトラ「それがシンフォギアの力ですか・・・この私を屈させるとは中々のものですわね。ゼニア・ヴァロフが敗れたというのも頷けます。」
    • クリス「『ゼニア・ヴァロフ』じゃねェ。・・・『エルフリーデ・アッヒェンバッハ』だろ?」
    • ペトラ「・・・・・・・・・ッ!?」
    • クリス「おんやァ?顔色が変わったぜ?まさかテメェ、仲間なのにあいつに秘密を隠してやがったのか?」
    • ペトラ「・・・隠していたわけではありません。今回の騒動が解決し、裏付けが取れたら時期を見て本人には伝えるつもりでした。『ドレクスラー機関』と、その被害者であるアッヒェンバッハ姉妹のことについてを。」
    • クリス「ドレクスラー機関?そいつが今回の件にも絡んでやがるのか?」
    • ペトラ「私たちと闘った貴女も見た、聖霊と契約し行使する力・・・『聖霊力』は本来聖女が天性として持つ力です。ですが、その聖霊力を操るための方法を研究していた秘密結社が、ドレクスラー機関です。彼らは聖霊力を人為的に操作するために、数々の実験を行いました。一般人に改造手術を施し聖霊力を植え付ける『人為聖女計画』・・・その計画の過程で組織に提供され、被検体となったのがアッヒェンバッハ姉妹だったのです。」
    • クリス「こっちの『F.I.S.』みたいな連中か。話を聞いているだけでヘドが出そうだぜ・・・」
    • ペトラ「最近になって、組織の残党が不穏な動きを見せています。次元の歪みを作ることにより聖霊石の原石を発生させ、その聖霊石を用いた何らかの計画を企んでいるようです。」
    • クリス「なるほどな。この聖霊石を持ってりゃ、そのドレクスラー機関って奴の刺客が現れるってことだな。・・・この件、あたしに任せな。その下衆共の計画を完全にブッ潰してやるよ。このイチイバルでな!」
    • ペトラ「・・・貴女を完全に信じたわけではありませんが、聖霊力も行使せず私たち聖女を圧倒するその戦闘力については、認めざるを得ませんね。・・・・・・いいでしょう。どんな結果になっても貴女が責任を負う。それを肝に命じておきなさい。」
  • 会話8
    • クリスはヴァイスと出会う。ヴァイスは聖霊石を持っていた。
    • ヴァイス「民間人、警告する。違う‥‥‥そこの貴方、お願いです。作戦行動の阻害は強制排除、いえ、私の邪魔をしないでください‥‥‥?」
    • ヴァイスはクリスに警告してきた。
    • ヴァイス「‥‥‥一般的な日常会話は失敗率が高い‥‥‥その聖霊石の原石における所有権を放棄、原石を置いて、撤退。立ち去ってほしい」
    • クリス「その紅い目、人為聖女か。この石を狙うってことは、ドレクスラー機関側についてる刺客か?テメェ・・・!」
    • ヴァイス「交渉の余地無しと判断、無力化し、奪取…ではなく‥‥‥こちらの要求に応じないのならば手荒く譲ってもらいたい‥‥‥できた!」
  • 会話9
    • クリス「ちょせぇっ!そんなへっぴり腰の剣じゃ、先輩やマリアにも勝てねーぞ!」
    • ヴァイス「‥‥‥よし!殺さないように手加減できた!もう私は機関の戦処女ではない‥‥‥もう敵を殺す必要もない、殺さなくていい」
    • ヴァイスは何か呟いていた。
    • ヴァイス「民間人の所有する・・・貴方の持っていた聖霊石の原石は譲ってもらった。私は次の任務に向かう」
    • ヴァイスは立ち去った。
    • クリス「くそっ!このあたし様に一杯食わせやがった。・・・このまま逃がすかよっ!」
    • その時、通信機に響からの通信が入る。
    • 響「クリスちゃん!私今翼さんと種子島に居るんだけど、紅い目の女の子が襲って来て・・・うわぁぁぁっ!!!」
    • クリス「おい!おいバカ、応答しろ!!・・・・・・石のことは気になるがしゃーねぇ、あいつらがくたばっちまう前に助けに行かなきゃあな!」
  • 会話10
    • クリスは響からの通信の発進位置を辿り、種子島に来た。ヴァイスも種子島に来ており、ある人物と出会っていた。
    • ヴァイス「シャルラッハロート、ここにいたのか。消息を絶ったのは機関の最後の計画を阻止する為だと予測していたが」
    • シャルラッハロート「そう、神霊兵器の起動を阻止する。ソフィー、貴女のいる世界を護るために。私と、貴女の、世界を護るために」
    • ヴァイス「何故、単独で動いた?私とふたりで作戦にあたれば、速やかに解決でき」
    • シャルラッハロート「私は貴女のためにひとりで行動した!それなのに貴女は追いかけてくれない!私の為に、動かない!私の為に!」
    • するとシャルラッハロートはヴァイスを拘束し、聖霊石の原石を全て奪った。
    • ヴァイス「シャル‥‥‥ラッハ‥‥‥ロート‥‥‥放せ‥‥‥どうした‥‥‥?聖霊石の原石を‥‥‥どうする気だ‥‥‥?」
    • シャルラッハロート「このまま貴女を殺して私も死ねば、私たち、ずっとずぅっと、一緒でしょ?貴女は私のもの、私は貴女のもの‥‥‥それなのに」
    • シャルラッハロートはクリスを見る。
    • シャルラッハロート「邪魔する奴がいる‥‥‥ソフィー、待っててね。先に殺さなきゃいけない奴がいるから」
    • ヴァイス「‥‥‥何を言ってる?私たちは機関から解放された。もう誰も殺す必要もない!」
    • ヴァイスを捕らえているシャルラッハロートの足元では、彼女に敗れた響と翼が倒れていた。
    • クリス「・・・てんめぇぇ!!!そこの赤髪!次はあたしが相手だ!!蜂の巣になりやがれッ!!」
  • 会話11
    • シャルラッハロートはクリスに敗れた。
    • クリス「大丈夫か先輩!」
    • 翼「あぁ、私は大事ない。・・・・・・それより雪音、立花を踏んでるぞ。」
    • 響「クリスちゃん酷い・・・・・・ぐぇっ!」
    • クリス「おー、バカもちゃんと生きてるな。まっ、お前がこれぐらいでやられるワケねぇからな。・・・しかしあの2人、仲間じゃなかったのか?何で赤髪は金髪を襲ったんだ?」
    • シャルラッハロート「あはは‥‥‥ふふふ‥‥‥どうして邪魔するの‥‥‥?どうして私とソフィーの邪魔するの?死ねばいいのに。みんな死ねばいいのに。死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ねうふふ‥‥‥あはははははははは!!」
    • 聖霊石の原石は全て何処かに飛んで行く。
    • クリス「しまった!たしか何かを起動するって言ってやがったな・・・まさか、あれが!」
  • 会話12
    • シャルラッハロートによって起動した神霊兵器がクリスの目の前に見えていた。
    • クリス「・・・ヘッ、巨大ボスのお出ましで、ラストステージ開幕・・・ってな感じか?」
    • 「聖霊エネルギー供給源、聖霊核接続。1番、2番、3番、4番、5番、接続完了。聖霊エネルギー補給開始」
    • 神霊兵器の各部が機動し始める。
    • 「特殊聖霊貫通弾「グングニル」起動。推進用聖霊エネルギー充慎開始。弾頭聖霊コーディング起動。8連聖霊クラスターロケット「スレイプニル」起動。推進用聖霊エネルギー充慎開始。」
    • 神霊兵器は富士山火山の方角を見る。
    • 「日本列島沈没作戦攻撃座標指定、FJ35-2139YM138-4339、富士山火口設定完了。」
    • 神霊兵器は起動する。
    • 「神霊兵器「ラグナロク」設定完了。グングニル充慎完了までカウント30。スレイプニル充慎完了までカウント60。ラグナロク射出までカウント70。‥‥‥69‥‥‥68‥‥‥67‥‥‥66‥‥‥65‥‥‥64‥‥‥63‥‥‥62‥‥‥61‥‥‥」
    • クリス「・・・地上全部を焼き払って、テメェらの理想郷を創るってか。冗談じゃねェぞ、ドレクスラー機関・・・!!そんなバカをやるのは、昔のあたしだけで沢山だッ!!」
  • 戦闘後
    • 「聖霊エネルギー補給源、喪失。聖霊エネルギー補給不能。防衛システム沈黙。」
    • クリスに聖霊石の原石を破壊された神霊兵器は崩れ始める。
    • 「オーディン、スレイプニル、グングニル、聖霊エネルギー充填シークエンス停止。神霊兵器「ラグナロク」射出シークエンス、実行不能、緊急停止」
    • クリス「力による支配じゃ、本当の平和は得られねェ。あたしは歌で、世界を平和にするんだ・・・・・・!」
  • クリア後
    • 数日後
    • ギャラルホルンのゲートが展開している公園に、クリス達装者が集まっていた。
    • 響「異変も解決して、空もすっきり青空!空気が気持ちいいなぁ~!!」
    • 翼「我々の任務も無事終わったということだ。ギャラルホルンを通じて、元の世界に帰らねばな。」
    • クリス「そうだな。お、あいつらは・・・・・・。」
    • クリスは公園の離れた所にいるリーゼロッテとゼニアを見かける。
    • リーゼロッテ「ゼニア・ヴァロフ・・・どうしたの、めずらしいね。あなたから訪ねてくるなんて・・・・・・・・・え・・・・・・・・・?」
    • ゼニアは静かにリーゼロッテを抱きしめた。
    • ゼニア「リーゼロッテ・アッヒェンバッハ。少しの間でいい、このままでいさせてくれ。」
    • リーゼロッテ「・・・・・・・・何か、わかったの・・・・・・?」
    • ゼニア「・・・分からない。ただ、こうしたいと思った・・・・・・それだけは、確かだ・・・。」
    • リーゼロッテ「・・・いいよ、ずっとこうしていよう。・・・・・・・・・・・・おかえり、お姉ちゃん。」
    • クリス「(・・・あの2人、ちゃんと出会えたようだな。良かったな。)」
    • 翼「・・・雪音?どうした?」
    • クリス「いや、別に。・・・ただ、家族とか姉妹とか、そういうのってなんかイイよな、って思ってさ・・・・・・」
    • 響「なになにクリスちゃん、もしかして私にお姉ちゃんになって欲しいのかな~?・・・・・・あ痛ぁ!クリスちゃん今本気で殴ったッ!!」
    • クリス「テメェ・・・あたしが年上で先輩だってこと完全に忘れてんだろバカ!!」
    • 翼「そうだぞ立花、雪音の姉というなら、年上の私のほうが相応しい。」
    • クリス「先輩まで乗ってんじゃねぇよ!ほらっ、もういいからさっさとあたし達の世界に帰るぞ!!」
    • ギャラルホルンのゲートが、3人の装者が通った後に閉じ、元の空間に戻った。
    • ゼニア「・・・・・・随分と騒がしいと思って来てみたら、私と闘った奴か。・・・突然消えてしまったが、まさか聖霊界の住人だったのか?聖霊力らしいものは全く感じなかったが・・・」
    • リーゼロッテ「・・・どうでもいいじゃない。・・・でも、あの人のおかげでお姉ちゃんが帰ってきた。・・・・・・だから、それでいい。・・・・・・・・・ありがとう。」
    • ナレーション「並行世界に起こった次元の歪みの発生、およびドレクスラー機関による神霊兵器の異変はシンフォギア装者たちにより解決した。世界に未知の超常災害が続く限り、『S.O.N.G.』はこれからも歌の力による救済を続けていくだろう・・・!」