聖霊石と神霊兵器/風鳴翼

Last-modified: 2024-02-11 (日) 22:09:01
  • 会話1
    • ナレーション「風鳴翼。超常災害対策機動部タスクフォース『S.O.N.G.』の隊員で、シンフォギア『天羽々斬』の適合者。護国の防人として特異災害である『ノイズ』と戦いつつも、表の世界ではトップアーティストとして活躍する戦場の歌姫。ある日S.O.N.G.本部に保管されている並行世界を渡る力を持つ聖遺物『ギャラルホルン』よりアラートが発令され、並行世界の異変を解決するため、立花響・風鳴翼・雪音クリスの3人の装者が出動した。ギャラルホルンの力により3人の装者がたどり着いたのは、ノイズが存在しない代わりに、『聖霊力』という超常の力が存在する世界だった。」
    • 翼「この世界はノイズや対策組織が存在しないようだな。とは言え、防人としての務めを果たすことには変わりはない。」
  • 会話2
    • 翼は響・クリスと一旦別れ、各自異変の手掛かりを探し始めた。
    • 翼「特異的なことと言えば、この空の歪みか。歪みを調べている者に話を聞けば、何か分かるだろうか・・・何だ?あの娘は?何故空の歪みをじっと見つめている?」
    • このは「・・・むっ、そこのお方。このはに何用ですかな?」
    • 翼「いや、貴女が空を眺めていたのが気になってな。確かに不穏な空ではあるが・・・む、あれは・・・!」
    • 翼は次元の歪みから落ちてきた聖霊石を発見した。
    • 翼「何だ?この石は・・・聖遺物に似た不思議な力を感じるぞ。」
    • このは「こらーっ!この曲者ーっ!その大きくてぴかぴかできらきらはこのはが先に見つけたものでするぞ!横取りするつもりならば、成敗いたす!」
  • 会話3
    • 翼「今だ、影縫い!」
    • 翼がギアの短刀をこのはの影に突き刺すことにより、このはの動きが封じられた。
    • このは「な、何でするとー!?このおなごも、忍びの技を使えるでござるーっ!・・・ぐぐぐ、うごけ・・・ぬ・・・!」
    • 翼「やはりその動き、忍か。緒川さんに比べれば、まだ未熟なようだがな。」
    • このは「おのれ曲者め~!きらきらの石を神依さまに届けて、たんまりと褒めていただくはずが・・・わふぅ~!」
    • 翼「体はその術で動けないだろうが、まだ口は動くだろう。話を聞いて欲しい。私もこの異変を解決しに政府から遣わされた者なのだ。原因などが分かっていれば教えてほしいのだが・・・」
    • このは「い~や~で~ござりまする~~!!このはを縛り付ける曲者に話すことなど何もありませぬぞ~!!!」
    • 翼「こう興奮していては話にならんな。・・・忍よ、このはと言ったな。私は風鳴翼。この名と顔をよく覚えて、お前の主の神依とやらに伝えて欲しい。異変解決の鍵となるであろう、この石を私が預かっている・・・とな。」
    • 時間経過により影が動き、影縫いが解除されるとこのはが脱兎のごとく逃げ出してしまった。
    • このは「このは、一生の不覚でする~~~っ!うわああぁぁあぁ~~~ん!か~む~い~さまぁぁぁ~~~~っ!」
    • 翼「あぁも激しく泣き叫ばれると、弱い者いじめをしたようで気が咎めるな・・・さて、これで何かが掴めればよいが。」
  • 会話4
    • なずな「そこの女!ちょっと待ちやがれです!強大な聖霊力を感じるです。このはを・・・小犬丸の輩を破り、聖霊石を奪った風鳴翼とは其の方に相違ないか?私は犬若なずな!」
    • 翼「流石だな。もう情報がそこまで伝わっていたか・・・あぁ、間違いはない。それで?貴女は何の用でここに来た?素直に協力してくれるという雰囲気では無いのは一目で分かるがな。」
    • なずな「・・・い、一応、このはは、なずなにとって、現代語で言うと『らいばる』らしいから・・・仇討ちぐらいしたってバチは当たらないです。」
    • 翼「フッ、切磋琢磨する間柄の友の敵討ちと来たか・・・お熱いな。」
    • なずな「わ、笑うなです!・・・それに!貴女が持つその聖霊石は大変強い力を有してます!神依さまを呼びつける材料などに使うなどもっての外!思わぬ惨事を引き起こす前に、なずなに渡しやがれです!」
  • 会話5
    • 翼「その歳にしては良く出来た術だが・・・幾度となく死線を潜ってきたこの私にとっては、その程度の異能の力への対処など造作も無いことだ。」
    • なずな「そ、そんなぁ~・・・うわああああぁぁぁあぁ~~~ん!おぼえてやがれです~~~~~っ!」
    • 翼「・・・またか。これではまるで私が子供を泣かせて回っているようではないか。」
  • 会話6
    • 神依「青い髪に端麗なる容姿・・・貴様が風鳴翼か。」
    • 翼「ようやく、主が重い腰を上げたということか。・・・部下の仇として私を討つつもりか?神依とやら。」
    • 神依「いや。あの2人が私の下に戻ってきた時、両名ともさほど大した手傷は負っていなかった。貴様が悪人ならそんな手加減をするはずも無かろう。」
    • 翼「分かってくれたか。ならば我々の間に争う理由も無いということだな?」
    • 神依「いや、理由はある。政府から派遣された組織の者と聞くが、聖霊力に関わる異変の解決については各国の聖霊庁に一任されているはず。何処の手の者かは知らぬが、素性の知れぬ者にはこの件から手を引いて貰おう!」
    • 翼「やはり来るか・・・不謹慎なことだが、私は少し安堵している。あの2名を従える程の使い手の剣士・・・防人として、一度は手合わせをしてみたかったのだ!」
  • 会話7
    • 神依「聖遺物に並行世界・・・ふむ、そういう事情でこちらに遣わされたということか。」
    • 翼「疑わないのか?」
    • 神依「元々私たちの世界も『物質界』と『聖霊界』の多重の世界で成り立っている。ならば更なる別の世界が存在していたとしても不思議ではあるまい。」
    • 翼「我々は聖霊を扱うことはできないが、このシンフォギアであればある程度聖霊力を行使する力にも対抗することができる。この異変の解決のため、この風鳴翼・・・貴女がたの剣となりたい。」
    • 神依「・・・・・・今回の件は我が過去の役目の心残りである故、この手で片を付けたい所ではあるが・・・貴様のその眼に宿る不退転の覚悟を受け取った。この朱鷺宮神依に力を貸してくれ。」
    • 翼「ありがとう。不肖風鳴翼、この世界に住む無辜の民の平和を守るため、防人としての務めを果たしてみせよう!」
  • 会話8
    • 翼はヴァイスと出会う。ヴァイスは聖霊石を持っていた。
    • ヴァイス「民間人、警告する。違う‥‥‥そこの貴方、お願いです。作戦行動の阻害は強制排除、いえ、私の邪魔をしないでください‥‥‥?」
    • ヴァイスは翼に警告してきた。
    • ヴァイス「‥‥‥一般的な日常会話は失敗率が高い‥‥‥その聖霊石の原石における所有権を放棄、原石を置いて、撤退。立ち去ってほしい」
    • 翼「朱鷺宮より話は聞いている。ドレクスラー機関の人為聖女、ヴァイスとはお前のことか・・・!」
    • ヴァイス「交渉の余地無しと判断、無力化し、奪取…ではなく‥‥‥こちらの要求に応じないのならば手荒く譲ってもらいたい‥‥‥できた!」
  • 会話9
    • 翼「我が身は剣でもあり、人々を守る盾でもある。ただ攻めに徹するだけの操剣術になど劣るものか!」
    • ヴァイス「‥‥‥よし!殺さないように手加減できた!もう私は機関の戦処女ではない‥‥‥もう敵を殺す必要もない、殺さなくていい」
    • ヴァイスは何か呟いていた。
    • ヴァイス「民間人の所有する・・・貴方の持っていた聖霊石の原石は譲ってもらった。私は次の任務に向かう」
    • ヴァイスは立ち去った。
    • 翼「しまった!最初から目的は聖霊石だったのか・・・追わなければ!」
    • その時、通信機に響からの通信が入る。
    • 響「翼さん、こちら種子島からです!現在クリスちゃんと一緒に女の子と交戦していますが・・・うわぁぁぁっ!!!」
    • 翼「立花!?立花!!!・・・おのれ、通信が途絶えた・・・待っていろ2人とも、今行くぞ!」
  • 会話10
    • 翼は響からの通信の発進位置を辿り、種子島に来た。ヴァイスも種子島に来ており、ある人物と出会っていた。
    • ヴァイス「シャルラッハロート、ここにいたのか。消息を絶ったのは機関の最後の計画を阻止する為だと予測していたが」
    • シャルラッハロート「そう、神霊兵器の起動を阻止する。ソフィー、貴女のいる世界を護るために。私と、貴女の、世界を護るために」
    • ヴァイス「何故、単独で動いた?私とふたりで作戦にあたれば、速やかに解決でき」
    • シャルラッハロート「私は貴女のためにひとりで行動した!それなのに貴女は追いかけてくれない!私の為に、動かない!私の為に!」
    • するとシャルラッハロートはヴァイスを拘束し、聖霊石の原石を全て奪った。
    • ヴァイス「シャル‥‥‥ラッハ‥‥‥ロート‥‥‥放せ‥‥‥どうした‥‥‥?聖霊石の原石を‥‥‥どうする気だ‥‥‥?」
    • シャルラッハロート「このまま貴女を殺して私も死ねば、私たち、ずっとずぅっと、一緒でしょ?貴女は私のもの、私は貴女のもの‥‥‥それなのに」
    • シャルラッハロートは翼を見る。
    • シャルラッハロート「邪魔する奴がいる‥‥‥ソフィー、待っててね。先に殺さなきゃいけない奴がいるから」
    • ヴァイス「‥‥‥何を言ってる?私たちは機関から解放された。もう誰も殺す必要もない!」
    • ヴァイスを捕らえているシャルラッハロートの足元では、彼女に敗れた響とクリスが倒れていた。
    • 翼「立花!!雪音!!・・・2人の装者を相手にして破るとは、敵ながら天晴と言ったところか。・・・・・・だが貴様はこの私の怒りに触れた!そこに直れ!!」
  • 会話11
    • シャルラッハロートは翼に敗れた。
    • 翼「大丈夫か、2人とも!」
    • クリス「あァ、何とか・・・ヘマしちまってすまねぇな、先輩・・・!」
    • 響「ありがとうございます、翼さん!・・・あの子、最初から様子がまともじゃなかったんです。全然話も聞いてくれなくて・・・」
    • シャルラッハロート「あはは‥‥‥ふふふ‥‥‥どうして邪魔するの‥‥‥?どうして私とソフィーの邪魔するの?死ねばいいのに。みんな死ねばいいのに。死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ねうふふ‥‥‥あはははははははは!!」
    • 聖霊石の原石は全て何処かに飛んで行く。
    • 翼「何だ!聖霊石が何か強い力に引かれているぞ!まさか、あの先にいるのが、彼女が言っていた・・・神霊兵器!!」
  • 会話12
    • シャルラッハロートによって起動した神霊兵器が翼の目の前に見えていた。
    • 翼「これが神霊兵器・・・この世界における『完全聖遺物』のひとつといったところか・・・!」
    • 「聖霊エネルギー供給源、聖霊核接続。1番、2番、3番、4番、5番、接続完了。聖霊エネルギー補給開始」
    • 神霊兵器の各部が機動し始める。
    • 「特殊聖霊貫通弾「グングニル」起動。推進用聖霊エネルギー充慎開始。弾頭聖霊コーディング起動。8連聖霊クラスターロケット「スレイプニル」起動。推進用聖霊エネルギー充慎開始。」
    • 神霊兵器は富士山火山の方角を見る。
    • 「日本列島沈没作戦攻撃座標指定、FJ35-2139YM138-4339、富士山火口設定完了。」
    • 神霊兵器は起動する。
    • 「神霊兵器「ラグナロク」設定完了。グングニル充慎完了までカウント30。スレイプニル充慎完了までカウント60。ラグナロク射出までカウント70。‥‥‥69‥‥‥68‥‥‥67‥‥‥66‥‥‥65‥‥‥64‥‥‥63‥‥‥62‥‥‥61‥‥‥」
    • 翼「そんな破壊兵器に『グングニル』という名を冠するとは、ドレクスラー機関の連中も無粋な真似をしてくれる。志半ばに散った私の片翼・・・そしてその力を継ぐ私の仲間の力である『ガングニール』を穢した罪・・・紛い物の槍をその全身ごと微塵切りにされても贖えぬものと知れ!!」
  • 戦闘後
    • 「聖霊エネルギー補給源、喪失。聖霊エネルギー補給不能。防衛システム沈黙。」
    • 翼に聖霊石の原石を破壊された神霊兵器は崩れ始める。
    • 「オーディン、スレイプニル、グングニル、聖霊エネルギー充填シークエンス停止。神霊兵器「ラグナロク」射出シークエンス、実行不能、緊急停止」
    • 翼「永久に眠るがいい、戦乱の時代の亡霊よ。この防人の剣にて、介錯仕る・・・!」
  • クリア後
    • 数日後
    • ギャラルホルンのゲートが展開している公園に、翼達装者と神依達聖女が集まっていた。
    • 神依「風鳴翼始め、装者の皆・・・この度の神霊兵器の破壊任務への協力に、千年守として礼を言う。ありがとう。」
    • 翼「いえ、こちらとしてはやるべき事を成しただけのことですので・・・ん?」
    • 刺すような視線に気づいた翼を、犬若あかね・なずな姉妹とこのはが睨んでいた。
    • このは「わふぅっ・・・・・・!」
    • なずな「むうぅぅ・・・・・・!」
    • あかね「・・・千年守さま、神霊兵器の件については確かにありがとうだけど・・・その人、うちの妹とこのはちゃんに、何か言う事あるんじゃないですかね~?」
    • 神依「おい、犬若の・・・それは・・・」
    • 翼「・・・いえ、成り行きとは言え、この2人を泣かせてしまったのは事実です。姉君に促されて行うのも不躾な話だが、不義理を謝らせていただきたい。・・・すまなかった、このは。なずな。」
    • なずな「もぅ、お姉ちゃんってば・・・泣かされてなどいないと言っているのに!とりあえず、なずなは大人なので・・・謝罪は受け取っておくです。」
    • あかね「おぉ♪素直でえらいぞ、なずな!なずなが許すなら、あかねさんも許す!・・・それでは私からも改めて・・・皆を助けてくれてありがとね、素敵な歌の装者さん!」
    • このは「・・・・・・」
    • 神依「ほら、このは。犬若の姉妹はきちんと詫びを受け取ったぞ。・・・・・・お前はまだ彼女を許せないか?」
    • このは「神依さま、このはは前の事についてはもう怒ってはおりませぬ・・・ですが、僅かとは言えこのはを縛り付けたほどの術を持つ忍びである、つばさどのに・・・このはの神依さまの一番の御側役の座が奪われてしまうやもしれぬのが悔しいのでござる・・・・・・!」
    • なずな「なっ!何を!!大体、いつお前が神依さまの一番の御側役になったのですか!それはなずなの座ですよ!」
    • 翼「成程、それで妬いて睨んでいたのか。・・・それならば心配するな。私が朱鷺宮の忍びとなることは無い。異変が解決した今、私は元の世界に帰らねばならないからな。」
    • このは「・・・・・・わふっ?」
    • クリス「先輩!準備できたかー!もうそろそろギャラルホルンのゲートが閉じちまうぞ!」
    • 神依「・・・そうか。できればゆっくりと歓待したかったが、そんな猶予も無さそうだな・・・・・・」
    • 翼「もし新たな異変が起これば、またギャラルホルンがこの世界に私たちを導くかもしれない。だが、出来得ることなら、世界の問題はその世界に元より居る者達の力で解決できることを望んでいる。このは、なずな・・・この世界を守る千年守を、御側役としてしっかり支えてあげてくれ。・・・・・・どれほどの鋭き刀でも、独りでは張り詰めていずれ折れてしまうからな。一度は折れかけた、未熟な剣からのアドバイスだ。」
    • このは「つばさどの、有難きお言葉、御礼申し上げまする!このはは神依さまの一番の御側役として、これからも精進するでござるー!!」
    • 翼がCDを取り出し、神依達に渡す。
    • 翼「話す機会が無かったが、私は自分の世界で歌手をしている。別れの手紙代わりと言ってはなんだが・・・受け取ってくれるか?」
    • このは「おぉ・・・これはあの石ほどでは無いとしても、きらきらでぴかぴかでするな・・・・・・光る手裏剣でするか?」
    • なずな「このはの馬鹿!これは『しぃーでぃー』といって、機械にかけると音が流れる円盤です!」
    • 神依「これは嬉しいな。戦う時でしか聴けなかったが、もう一度貴女の歌を聴いてみたいとは思っていた。」
    • あかね「私も貰っていいの?私いい歌は聴くのも自分で歌うのも大好き!練習しておくから、次に来ることがあったら一緒に歌おうね!」
    • 響「翼さ~ん!早く!!」
    • 翼「どうやら時間のようだ。では皆、さらばだ!」
    • ギャラルホルンのゲートが、3人の装者が通った後に閉じ、元の空間に戻った。
    • 神依「私は千年守として、これからもこの世界を守っていくとしよう。風鳴翼、お前も自分の世界を守っていけ・・・・・・防人の剣としてな。」
    • ナレーション「並行世界に起こった次元の歪みの発生、およびドレクスラー機関による神霊兵器の異変はシンフォギア装者たちにより解決した。世界に未知の超常災害が続く限り、『S.O.N.G.』はこれからも歌の力による救済を続けていくだろう・・・!」