OUTER HEAVEN蜂起/MG

Last-modified: 2009-10-26 (月) 09:32:39

※ネタバレを含みます
1995年。南アフリカの奥地、ガルツバークの北200キロ。アウターヘブン。80年代後半、世界中あらゆる紛争地域で活躍し、その闘いぶりで敵味方双方から英雄かつ悪魔と恐れられた伝説的傭兵によって建設された武装要塞国家である。
「西側」諸国は、このアウターヘブンで戦史を一変させうる恐るべき殺戮兵器が開発されているという情報をつかみ、ハイテク不正規戦部隊FOX HOUNDに出動を要請した。FOX HOUND総司令官ビッグボスはこれに対し、最優秀の隊員のみに許されるFOXの称号を持つ男、グレイ・フォックスを派遣した。作戦名
「OPERATION INTRUDE N313」…。しかし数日後「メタルギア…」という連絡を最後にグレイ・フォックスは消息を絶ってしまう。事態を重く見た「西側」上層部はFOX HOUNDに再度出動を要請。ビッグボスは、入隊後間もないソリッド・スネークを工作員に指名し、彼にすべてを託した。

アウターヘブンに単独潜入を果たしたスネークは、シュナイダー、ダイアン、ジェニファーら現地のレジスタンスと接触、彼らの協力のもと、とらわれの身となっていたグレイ・フォックスの救出に成功した。
そこでグレイ・フォックスの口から語られた事実は恐るべきものだった。メタルギア。それは核搭載二足歩行戦車の開発名だった。戦車すら運用できない悪路もその二足で走破、バルカン砲・対戦車ミサイルなど、独自の武装によって単独で局地戦を遂行し、地上のあらゆる場所から全世界へ核攻撃を可能とする新型兵器…。アウターヘブンはこのメタルギアをもって、全世界に軍事的優位を確立しようとしていたのだ。
スネークはメタルギアを破壊すべくアウターヘブンにとらわれていたメタルギアの開発者ベトロヴィッチ博士と、彼に開発を続けさせる為の人質として捕らえられていたその娘エレンを救出、博士からメタルギアの破壊方法を聞き出す。
だがアウターヘブンとメタルギアの核心に迫るにつれ、巧妙な罠が、スネークの周囲に仕掛けられていく。
あたかも彼の行動のすべてが敵側にもれているかのように…。
激化する闘いの中、レジスタンスのリーダーだったシュナイダーも敵の手に落ち、スネーク自身もアウターヘブンの誇る傭兵達との死闘に傷ついていく。
しかしスネークの不屈の闘志は彼をメタルギアの開発が行われている秘密基地の地下100階へと導いた。
あらゆる侵入者を排除する強固な自動防衛システムをかいくぐり、スネークはついにメタルギアの破壊に成功する。
任務を完了し、アウターヘブンからの脱出を図るスネーク。だがその前に一人の男が立ちはだかった。
FOX HOUND総司令官ビッグボス。
呆然とするスネークを嘲笑い、彼は全てを語る。
ビッグボスはFOX HOUNDの司令官をつとめる一方、傭兵時代の人脈・金脈を活かして傭兵派遣会社を運営していた。それを母体として更なる軍事集団の設立を目論み、その拠点としてアウターヘブンを建設したのだ。
新入隊員のスネークをアウターヘブンに送り込んだのは、「西側」に対する情報錯乱が目的だった。しかしそのスネークがここまでたどり着くとは誤算だった…。
メタルギアを失ったビッグボスは、地下基地の自爆装置を起動させる。
破滅へのカウントダウンが刻まれていく中、その叫びが虚空に轟く。
「お前はやりすぎだ。やりすぎたのだ!」
地下100階で繰り広げられる、思想も政治も関与しない男と男の闘い…。

武装要塞国家アウターヘブンは崩壊した。軍事技術の粋を結集し、精強な傭兵達が集った鉄壁の要塞が
炎上する。天を焦がす炎を背に、崩れゆくアウターヘブンをソリッド・スネークは一人後にした…。