黒書に記されている魔術の一種。破壊と威圧の魔法。
暗黒の魔力は暴力の象徴であり、容赦なく敵を襲う凶悪な魔術が揃う。
それ故に非常に制御が難しいとされ、初歩とされるものでも高位の魔術師が学ばないと身を滅ぼすと言われる。
代表的なものに「爆裂」「魔法の矢」「腐食」がある。
暗黒の魔力はシンプルに破壊に作用するため、攻撃的な魔術を作る上で重要な意味合いを持つ。
そのため、暗黒+他の魔力という組み合わせで生まれた合成魔術が多数存在する。
暗黒の魔力が加わった魔術は「禍々しく」変質する傾向があり、他の魔術をより恐ろしく発展させるため
戦意を喪失させることにも有用である。
意外にも一部は「純粋な魔術」とも言えるほどシンプル、洗練された姿のものも存在しており
力を引き出す「元」が様々であることを示唆している。安易に「邪悪なもの」と分類すべき魔術ではない。
真に恐ろしいのはおぞましい魔術が「悪意」によってかつて創り出されたという事実に囚われることに他ならない。
性質上、下位術は純粋な暗黒の魔力で構成されていることも多いが
上位になるほど純粋な暗黒魔術と言える物は少なくなる珍しい魔術である。
しかしそれは、様々な魔力の性質に通じた賢者が創りあげた大魔法の数々であり
根幹に暗黒魔術の知識があってこそ誕生したものであるため、現在でも「暗黒魔術」と明確に分類されている。
【魔術書に記載されている魔法】
『魔法の矢』
通称「マジックミサイル」と呼ばれる、飛び道具の命題である「命中」に特化した魔術。
威力は低いが「術者の狙ったものに命中させる」ことに関しては他に類を見ないほど有用。
習ってすぐなら文字通り矢の代用程度だが、修練を重ねると「誘導性」すらも発揮し始めるため
この魔術を極めた者の『魔法の矢』は、一発で敵の急所を確実に射抜いて安々と葬り去って見せる。