第25話「明かされる真実」

Last-modified: 2011-11-09 (水) 23:10:22

志「ここまで来ちゃったんだね、4人とも…こんな会い方、したくなかったけど…」

悲しみと、諦めの混じった声で、少女は呟いた。

ア「なんで…?なんでお前が、そっちにいるんだ!?」

緋「そうだな。特別に教えてやろう。」

4つのルーンが飛び散った後、エイリフの王室魔術士達は、すぐさま
捜索を開始。そして約3年後、地球へ飛んでしまったルーンを発見した。
だが、すでに赤子の体に取り込まれていた。
赤子を殺し、ルーンを回収するべく魔物を派遣したが、当時、偶然木戸町に
いたぴろしにより、阻まれてしまった。
これを聞いた王室魔術士長、星実は、ルーンを回収するのは難しいと判断、
長期戦に持ち込むことに。
その際、地球側の防衛が1点に集中するのを避けるべく、世界各地のパワースポットを
経由させ、数多の魔物を送りこんだ。
それにより地球側の守備は分散、本命の木戸町に守備が集中するのは阻止できた。
そして、星実はもう1手打つことに。
それは、幼い子どもを木戸町に送り込む、というもの。
子どもはなるべく優秀な者がいいとされ、既に魔術の才能を発揮していた
皇女を送り込むことに。
地球側に正体を悟られぬよう、皇女の記憶を操作し、エリンにまつわることは
すべて消し、木戸町に送り込んだのである。

ア「それが…志菜、なのか?」

緋「そう。我が妹、シェナリーだ。」

何も知らずに地球で育ったシェナリーは、星実の狙い通りアグアドと
接触。そのまま、成長していった。
しかし、例外が発生する。
それは、2人の仲が深まりすぎた事、そして、魔物と遭遇してしまったことであった。
20歳になれば自動的に記憶が戻るようにしてあったが、これを見た星実は急遽予定を変更、
シェナリーの記憶を戻すことにした。
そして、王室魔術師の1人、アインツェを派遣したのであった。

ア「まさか…アイツの魔法で、記憶が戻ったってのか…」

むと「え…ウソ…だよね?ねぇ!ウソって言ってよ!志菜ぁ!」

しかし志菜…シェナリーは首を振った。

シェ「兄様の言っていることは、すべて本当。」

てりやき「そんな・・・そんなことって・・・」

緋鷹「シェナリーも戻った今・・・我々は負けない。本来は生かしてはおけないが、
   貴様らには10年間、妹が世話になったようだからな。特別に生かしておいてやろう。」

4人の足元に、魔方陣が展開した。

シェ「兄様!?何を!」

緋鷹「心配するな、退場してもらうだけだ。もう2度と会うことはないだろう。」

ア「"空間転移"か!?だけどまたここに来れば…」

緋「生憎だが…この王城もパワースポットでね。今から使うのは…"時空転移"だ。
  転送先は…地球でも、エリンでも無い別の世界。」

それを聞いた4人の顔が、青ざめる。

ア「待てェェェェ!志菜ァァァァァァ!」

むー「認めてたまるか!こんなの・・・認めねェぞ!」

むと「志菜ぁぁぁぁ!」

てり「くそ!動けない!」

しかし、4人の叫びは無情にも、届くことは無く、

4人は、光に包まれた。