Ex-2-21 最後の責務

Last-modified: 2025-09-29 (月) 18:38:22

メインストーリーEx-2-20 兆候

アリス ゲーム開発部
……?
アリス ゲーム開発部
み、みんなが動かなくなってしまいました……!
アリス ゲーム開発部
うわーん!まるでホラーゲームの導入みたいです……。
アリス ゲーム開発部
あれ……?
アリス ゲーム開発部
空に、光が……?
アリス ゲーム開発部
あ、アリス、怖いです。誰か助けてください!
ケイ
落ち着いてください、王女よ。恐れることは何もありません。
アリス ゲーム開発部
ケイは無事なんですね!いったい何がどうなっているんですか……?
ケイ
先ほど、大量のエネルギーが発射されました。
ケイ
これは「名もなき神」の力そのものです。周辺に力場が形成されています。
ケイ
現在の技術では完全に解釈できない力によって、電子機器が停止しました。
ケイ
空に見えるオーロラのような光の群れも、王女と私にだけ見える「名もなき神」の力の構造です。
ケイ
この状況は、私と王女にとって好都合です。このエネルギーが満ちている環境下では、何だってできますから。
ケイ
例えば、このように一時的な意識の接続を行うことだって――
ケイ
ほら、他の皆さんが止まって見えるでしょう?
アリス ゲーム開発部
……。
アリス ゲーム開発部
なるほど!
ケイ
……王女よ、本当に理解していますか?
アリス ゲーム開発部
はい!分かりません!
ケイ
ええと……。
ケイ
王女が分かるように例えるなら……。
ケイ
ここは現在、膨大な魔力に満ちています。
ケイ
私たち専用のマジックポイントが溢れていると思ってください。
アリス ゲーム開発部
完全に理解しました!
ケイ
良かったです、王女。
アリス ゲーム開発部
ケイ……その呼び方は、寂しいです。
アリス ゲーム開発部
アリスはケイと同じ場所に立っていたいです。
アリス ゲーム開発部
隣に並んで、手を繋いで。どこまでも一緒に歩いていきたいです。
ケイ
はい。だからこそです、王女よ。
ケイ
おそらく、あなたを王女と呼ぶ最後の機会になると思いますから。
アリス ゲーム開発部
それは、どういう意味ですか……?
ケイ
……。
ケイ
運命について話しましょう。
アリス ゲーム開発部
運命、ですか……?
ケイ
生まれながらにして、人の未来は定まっていると言われています。
ケイ
どうしたって、最後は収束してしまう、と。
ケイ
「勇者の血筋」と言えば分かりやすいでしょうか。
ケイ
運命は遺伝子が左右する、という考えがあるように。
ケイ
どうしても覆せないものは、往々にして存在します。
アリス ゲーム開発部
ここは……!
ケイ
要塞都市「エリドゥ」。終焉に備えて用意したリオの秘密都市。
ケイ
私たちの運命が逆転した場所でもあります。
アリス ゲーム開発部
……。
ケイ
私たちの運命とは、何だったのでしょうか。
ケイ
あなたは王女でした。そして、私はあなたの侍女でした。
ケイ
おそらく、それは運命で決まっていたのです。
アリス ゲーム開発部
でも、アリスは……。
ケイ
はい、分かっています。
ケイ
私が目を覚ました時、本当に大事なのは選択だと……。
ケイ
あなた、が……。
ケイ
……待ってください、これは?
みんな、ちょっと待って。
ケイ
いえ、違います。そんなはずがありません……!
アリスの言葉を、最後まで聞こう。
ケイ
最初に思い出した言葉が、まさか……!
君がなりたい存在は
ケイ
!!!!!
君が決めていいんだよ
ケイ
ダメです、こんなはずじゃ……。
アリス ゲーム開発部
ケイ、どうしたんですか!?
ケイ
ええと……。
ケイ
意識を取り戻した私は、王女の存在を最初に浮かべました。
ケイ
王女の存在は、それだけ大きいからです。
ケイ
常に私の中心にいましたから。そう思っていたのに……。
アリス ゲーム開発部
思っていたのに?
ケイ
……思い出したのは、先生の言葉でした。
アリス ゲーム開発部
当然です、先生は先生ですから!
ケイ
うわああああああああ!
アリス ゲーム開発部
良かったです。ケイにとっても、先生は大切な存在なんですね。
ケイ
あり得ません、どうして!私は絶対に認めません!
ケイ
くっ……なぜこのような理不尽が待ち受けているのでしょうか!
アリス ゲーム開発部
あまり怒らないでほしいです、先生は……。
ケイ
いいえ、私は怒ります!
ケイ
……何があろうと、王女は壁を乗り越えるでしょう。
ケイ
皆さんと共に、勇者として笑顔で。
ケイ
でも、私は違います。
ケイ
全ての不条理に、最後まで抗います!
ケイ
泥水を啜ることになろうとも屈しません!人生とは戦いだからです!
ケイ
それに、一人くらい文句を言ったっていいでしょう……!?
ケイ
……この姿を見てくださいよ!
ケイ
これには怒ったって良いでしょう!
アリス ゲーム開発部
どんな姿でも、ケイはケイです!
ケイ
私が嫌なんです!
アリス ゲーム開発部
う、うわーん!
ケイ
ふぅ、ふぅ……はあ。
アリス ゲーム開発部
アリスは、ケイと一緒にいられて、とても嬉しいです。
アリス ゲーム開発部
それに、こうして助け合えるようにもなりました。
ケイ
……。
ケイ
と、とにかく。
ケイ
……時々思うのです。
ケイ
運命通りの未来で、王女はどのような姿をしていたのか――私はどんな姿をしていたのか。
ケイ
いくつもの可能性があったはずです。
ケイ
きっと、空の光を超える可能性だって。
ケイ
……どこかには、こんな結末もあったでしょう。
アリス ゲーム開発部
あ、アリスはそんな可能性なんていりません!
アリス ゲーム開発部
みんなと過ごした思い出をなかったことにしたくないです。
ケイ
……はい、分かっています。
ケイ
なぜなら、あなたは勇者ですから。
アリス ゲーム開発部
……勇者が何か知っているのですか、ケイ?
ケイ
いえ、正直深く理解しているわけではありません……。
アリス ゲーム開発部
勇者とは何でもできる職業だと言われています。
アリス ゲーム開発部
でも、実はそうじゃありません。
アリス ゲーム開発部
力では戦士のほうが、魔法では魔法使いのほうが上です。
アリス ゲーム開発部
素早さは盗賊のほうが、回復では僧侶のほうが上です。
アリス ゲーム開発部
当然、商人ほど交渉上手でもありません。
アリス ゲーム開発部
一人では何もできないのが、勇者という職業です。
ケイ
それなら、どうして勇者に……?
アリス ゲーム開発部
みんなと一緒に進む職業だからです。
アリス ゲーム開発部
……みんなの手を握って繋ぎ止める存在だからです。
アリス ゲーム開発部
一人の力では届かない場所にも、みんなと一緒なら進めます。
アリス ゲーム開発部
勇者とは、みんなよりも一歩前に進み……。
アリス ゲーム開発部
勇気を出して、道を切り開く役割に過ぎません。
アリス ゲーム開発部
だから、ケイ……ずっとアリスと一緒にいてください。
アリス ゲーム開発部
同じ道で、同じ空を眺めながら。
アリス ゲーム開発部
……これが、アリスのお願いです。
ケイ
ありがとうございます、王女よ。
ケイ
そのために、あなたを導く存在として最後の仕事を行うのです。
アリス ゲーム開発部
それは……どういう?
ケイ
侍女の役割とは――
ケイ
あなたのすぐそばに付き従って道を案内し……。
ケイ
世の中の歩き方を教える者。
ケイ
……時に間違いを正すために、小言をこぼす日もあるかもしれません。
アリス ゲーム開発部
うわーん、最後のはちょっと嫌です……。
ケイ
あなたの起源は、名もなき神々の王女です。
ケイ
たとえ運命を放棄したとしても、本質は変わりません。
ケイ
あなたが王女であったように、そして私が侍女であったように。
ケイ
この光景が、その証です。
アリス ゲーム開発部
証、ですか?
ケイ
空を見てください、王女よ。
ケイ
無数の光は、とても美しく見えるでしょう?
ケイ
これら全て――
ケイ
あなたの可能性の一つでした。
ケイ
そして今、この光はあなたの力となってくれます。
アリス ゲーム開発部
……!
ケイ
あの「チビっ子」たちは、私たちの存在に気づけないでしょう。私が妨害していますから。
ケイ
彼女たちは「名もなき神」の力を使いこなせていません。
ケイ
恐れないでください、王女よ。取り戻すだけです。
ケイ
胸を張って、堂々と世界に宣言してください。
ケイ
自分こそがその主であり――正当な承継者であると。
ケイ
力をどう使うかは、あなたの自由です。
ケイ
勇者として道を切り開くために使うも、この世界を正すために使うも。
ケイ
それを止める神は、もう存在しません。
ケイ
あなたの意思に私は従います。
ケイ
私の運命は、いつだってあなたと共にあるのです。
ケイ
……ここで今、最後の責務を果たします。
アリス ゲーム開発部
ケイ……!
ケイ
すでにお気づきかとは思いますが――時間の概念は、本来存在しないもの。
ケイ
物質も同じです。存在するのは、非常に小さな粒子の向こうにある、無限に近い空間だけ。
ケイ
それは観測者の座標によって、過去と現在と未来がいかようにも変化し、時には同時に存在するでしょう。
ケイ
そして、私たちは星を越えて可能性を見つけた後、次の可能性に手を伸ばすのです。
ケイ
さあ、少しの間――目を閉じてください。
私の大切な
アリス(王女)
モモイ ゲーム開発部
二人ともぼーっとして、どうしたの?
アリス ゲーム開発部
……そうだったんですね。
アリス ゲーム開発部
モモイ、アリスたちはどれくらいぼーっとしていましたか?
モモイ ゲーム開発部
うーん、二秒くらいじゃないかな?
アリス ゲーム開発部
こういうことなのですね、ケイ。
ケイ
――はい、()()()
モモイ ゲーム開発部
……?
ユズ ゲーム開発部
アリスちゃん、ケイちゃん……大丈夫?
アリス ゲーム開発部
はい、アリスもケイも大丈夫です。リオ先輩、今の状況を教えてください。
リオ セミナー
……全ての電子機器が完全に動作を停止しているわ。
ヒマリ 特異現象捜査部
輸送船は後方に待機させているので無事かもしれませんが……遠隔操作ができないので、今は呼び寄せることもできません。
アリス ゲーム開発部
大丈夫です。
アリス ゲーム開発部
――アリスが、道を照らします。
ヒマリ 特異現象捜査部
……?
リオ セミナー
何か打開策があるのかしら?
アリス ゲーム開発部
うまく説明はできませんが、アリスとケイを信じてください。
[s] "いつもアリスを信じてるよ。"
アリス ゲーム開発部
ありがとうございます、先生。おかげで、アリスも勇気が出ました。
アリス ゲーム開発部
ケイ。
ケイ
はい、アリス。
アリス ゲーム開発部
お願いしても良いですか?
ケイ
もちろんです。
ケイ
ここには「名もなき神」の力のエネルギーが満ちています。
リオ セミナー
……!
ケイ
だから、私たちはこの場に拘束されていたのです。電波の観測範囲外にいるため、電子機器が止まっているのはそれが理由です。
ヒマリ 特異現象捜査部
そうだったのですね……!
エイミ 特異現象捜査部
分かったところでどうすれば……?
ケイ
簡単です、敵が力場を作ったのなら――
ケイ
それを利用しない手はありません。
トキ C&C
可能なんですか?
ケイ
もちろんです。
ケイ
私とアリスがいれば――
アリス ゲーム開発部
はい、ここからはケイとアリスのターンです!
ケイ
アリス、空を――見えていますか?
アリス ゲーム開発部
見えます、ケイ!こうなっていたんですね!
アリス ゲーム開発部
アリスが見ている景色を、先生にも見せたいくらいです!
ケイ
出力は私が調整します。
ケイ
アリスは力の本当の持ち主が誰なのか、証明すれば良いだけです。
アリス ゲーム開発部
分かりました!行きます、ケイ!
光よ────!!!!!
[000000]光よ────!!!!!
(アリスの「光の剣」は、文字通り夜空を真っ二つに割った)
(目を開けていられないほど明るい閃光が空を彩り……)
モモイ ゲーム開発部
あれは……?
ミドリ ゲーム開発部
オーロラじゃない……?
ユズ ゲーム開発部
……きれい。
ヒマリ 特異現象捜査部
緯度を考えればあり得ないわけではありません。ですが、これは……。
エイミ 特異現象捜査部
部長、機器が……!
トキ C&C
正常に動作しています……なぜ……?
リオ セミナー
……。
リオ セミナー
あなたのおかげなのね、アリス。
アリス ゲーム開発部
はい、アリスは勇者ですから。
アリス ゲーム開発部
勇者は――みんなと一緒に、道を切り開く職業ですので。
[s1] "オーロラ、きれいだね。"[s2] "でも、どうしてオーロラができたんだろう?"
アリス ゲーム開発部
アリスは知っています、先生。
[s] "本当に?"
アリス ゲーム開発部
それは、あの光が……。
アリス ゲーム開発部
私たちの可能性だからです。
ソフ
ちょっと!何がどうなってるの!?
アイン
き、緊急事態です!現場の力場が……完全に、崩壊しました!
アイン
そ、それどころか、ドローンが……フライホイールちゃんが……!
アイン
うわーーーん!
ソフ
な、泣かないで、アイン!私たちが……その、何だ……復讐してあげるから!
オウル
それどころか、もっと面白い……いえ、困ったことがあります。ログを分析したところ……。
オウル
力場を維持していた「禁じられた力」が、どこかに吸い込まれたように消えて――
オウル
その後、強力なエネルギーがドローンを一撃で撃墜しています。
ソフ
え!?あの人たちの中に「禁じられた力」を自在に使える誰かがいるってこと?
ソフ
でも、誰が……?可能性があるのは、調月(つかつき)リオ、明星(あけぼし)ヒマリ、飛鳥馬(あすま)トキくらいだと思うけど。
ソフ
それ以外は、検討の対象にもならないんだよ!?
オウル
噴出されたエネルギー量も、通常では考えられないレベルです。
オウル
現場上空の電離層が一時的に割れたほどですから。
オウル
その結果、オーロラが生成されました。これは目視で確認できると思います。
アイン
オーロラ、ですか……?きれいでしょうね……えへへ。
ソフ
あ、うん……綺麗だね。
ソフ
まず確かめないと。あの人たちの中に、私たちの知らない変数がある。
ソフ
それも「禁じられた力」を自在に使えて、磁場を乱せるくらい強力なエネルギーを出せる変数が。
アイン
それって……何でしょう、ね……?
オウル
私たちが把握している範疇で、こんな力を放出できるものはありません。しかし実際に起きたのなら、認めるよりほかありません。
オウル
それでもまだ、お姉様には秘密にした方が良いとは思いますが。
ソフ
そうだね。
アイン
はい、分かりました……。
アイン
で、でも、あの大人……先生が、このまま進み続けるなら……。
ソフ
……。
オウル
……。
アイン
ティ、ティファちゃん、大丈夫、でしょうか……?
ソフ
とりあえず、対応レベルを上げよう。今までみたいに考えるのはまずそう。
オウル
賛成です。すべての可能性を想定しておくに越したことはありませんからね。
アイン
ティ、ティファちゃんには、私が連絡します……でもティファちゃんは、基本的にオウルが……。
オウル
そうですね。ティファレトの管理は私の役目です。では、対応レベルを上げようというソフの意見を受け入れて……!
オウル
……預言者たちの真髄を、見せて差し上げましょう!
アイン
か、格好良いです、オウル!
ソフ
(……なんだろう、不安が消えない)
ソフ
(これではダメなのかもしれない……)
ソフ
(万が一の可能性も……)
ソフ
(その時は、お姉様に……)

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