Under the Moon (乙女)

魔王の娘であるアーシェは、今まで殆ど魔王の城から出たことのない、魔界では珍しい純粋培養の女の子。
男の人と接点もなかったため、まだ恋もしたことがない。

歴代の魔王は、今までずっとその子孫が受け継いできたのに、一人娘のアーシェは魔力が不十分でその資格がない。
現魔王の魔力が弱まってきて、そろそろ交代をしなければ魔界の秩序が乱れてしまう。

そんな時、魔王候補が選出されたという知らせを受ける。
その直後、城が時期魔王の座を狙う徒党に襲撃され、使い魔のケット・シーであるカイルと共に城を脱出するアーシェ。
逃げ込んだ森で、人間界に通じる穴に落ちてしまう。

人間界に来た途端、アーシェは魔力を失ってしまう。
カイルが魔力の匂いを辿っていった先には、偶然にも、人間界で生活するレニとセイジュ、魔王候補の双子の兄弟が住んでいた。

魔界のため、父親のため、一日でも早く魔王の交代を願うアーシェ。
二人に魔界に帰るように頼むが、二人は魔王の座には興味がないという。
がっかりするアーシェ。

さらには、人間界で悪魔狩りがはじまったことにより魔界への門が閉まってしまい、帰れなくなってしまう。

魔界に帰れる日まで、カイルと２人、双子の家に身を寄せることになったアーシェ。
だがこの双子、何か秘密を持っていそうで……？

最後に待っているのは、優しい愛の物語か、それとも悦楽をむさぼるだけの関係か――。
愛情と欲情は、いつだって隣り合わせだから――。

• アーシェ(Ashe)　cv：風音　※名前変更可能・ボイスON/OFF機能あり
  とびきりの美少女。自分に魔王になるほどの魔力がないことをコンプレックスに思っている。魔王の城で純粋培養されたため、男性経験はナシで、男に免疫がない。はっきり言いたいことは言える性格のはずだったのに、今まで魔王の娘として大切に育てられてきたので、レニやセイジュのような接し方をされてしまうと怖くてつい逆らえなくなってしまう。純粋で無垢な性格は、魔界ではとても貴重な存在。
  　　「辛くなんてないよ、ただちょっと……淋しいだけ」
• レニ(Leni)　cv：杉崎和哉
  魔王候補の双子のうちの兄。漆黒の髪に、氷のような青い瞳をした青年。魔力を失い家に居着くことになったアーシェを疎んじ、冷たく当たる。いつもつんとしていて、とっつきにくい。その容姿ゆえにかなりもてるが、同じ女を2度抱くことはないと言い切る程、女性に対しては冷たく、使い捨てくらいにしか思っていない。次期魔王候補の最有力者にも関わらず、魔王の座には全く興味を示さず、魔界に帰る気もないようだ。しかし、時折見せる優しさに、アーシェも戸惑ってしまう。
  　　「魔力のないおまえなんてただの小娘だ。俺達の言うことを大人しくきけ」
• セイジュ(Seizh)　cv：浅野要二
  魔王候補の双子のうちの弟。青みがかった黒の髪を持つ、どこか淋しい、緑色の目をした青年。魔力をなくしたアーシェを気に入ったようで、可愛がりつつからかって遊んでいる。顔立ちはレニと似ているが、こちらはもう少し柔らかい雰囲気を持つ。女性にはもてるが、レニ同様、1人の女性に執着しない。ただ、一度に複数とじっくり遊んで、簡単に捨てるタイプのようだ。レニと同じく魔王の座には興味がないようで、魔界に帰る気もない。レニとは違い、優しさの中で見せるちょっとした冷たさに、アーシェは怖くなってしまうことがあるようだ。
  　　「君、魔力なくしちゃったの？　ふふ、じゃあ、虐めても反抗できないんだね」
• カイル(Kyle)　cv：萩道彦・吉田愛理(猫カイル)
  アーシェお付きの使い魔。使い魔を持つことを許されてる悪魔は少なく、実は本来ならカイルもアーシェではなく魔王の使い魔。魔王が特別にアーシェの護衛としてカイルを付けている。憧れのアーシェの傍にいられるように、自ら魔王に頼み込み使い魔にさせてもらった。少しドジで慌て者だが、不慣れな世界で困惑するアーシェを支え、いつも温かく見守ってくれている。趣味は料理。人間界のレシピにも興味深々のようだ。
  　　「もしもあなたの周りに味方が誰もいなくなっても、最後まで私だけはお傍にいますからね」
• 天宮瀬名(Sena)　cv：空野太陽
  金色に近い茶色の髪に、琥珀色の瞳を持った、アーシェのクラスメート。初めて会った日から軽い調子で主人公に声をかけてくる。女の子が大好きなようで、誰に対しても優しいけど、その分性格も軽い。アーシェの周りをちょろちょろしてはレニ達に睨まれるが、本人は全く気にしてないようだ。
  　　「うわあ、可愛いね。友だちになろうよ」
• ゼロ(Zero)　cv：安芸怜須ケン
  アーシェが人間界に来て初めて会った人。なぜか主人公がピンチの時に助けてくれる。神出鬼没で、謎の多い人物。その容姿から、魔に属するものだということは推測されるが、正体は謎。学園内で見かけることもあるが、制服を着ていてもどうやら生徒とは違いそうだ。豪快に笑ういいお兄さんといった感じで、いつでもアーシェを励ましてくれる。決して名前を明かすことはなく、自分には名前はないと言い切る。
  　　「なぜお前を助けるかって……？　さあな、自分でもわからない」