「血啜りの牙」WEAPON STORY

Last-modified: 2021-06-29 (火) 13:38:33
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WEAPON STORY
鍛冶屋は完全な剣を求めていた。
斬れば、肉を断ち、尽きぬ痛みが襲い、
突けば五臓を貫き、無限の苦悶を被害者に与える剣。
究極の痛みを目指し、鍛冶屋は寝食を忘れ、夢中で槌を振るった。
そして、ついにその剣は完成した。
あらゆる痛みを超えた痛みを与えることができる剣。
鍛冶屋はその成果を試したくて仕方がなかった。
そこで鍛冶屋はある王にその剣を以てすれば、
どのような豪傑もすべてを白状すると売り込んだ。
王が罪人に試してみると、言葉どおり、どんな罪人もすぐに口を割った。
喜んだ王は、その剣の製法を鍛冶屋に尋ねたが、
鍛冶屋は秘密の製法を喋ることを拒んだ。
結果、鍛冶屋は自らの身を以てその成果を知ることとなり、
その素晴らしさに涙したという。