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『穢れた泉』

Last-modified: 2018-05-16 (水) 21:28:39

D&D5版2Lvの短編シナリオです。
(Ver1.01 作成日20180227/更新日20180228)

 

【0:シナリオの概要】

  • 使用ルール:D&D5版
  • シナリオ名:『穢れた泉』
  • シナリオ紹介:
     君たちが訪れた村では、泉の水が腐って蟲が湧き、人々が苦しんでいる。
     水源を調べていた若者は行方不明になり、夜には怪物が徘徊するようになっているらしい。
     絶望に打ちひしがれた村人を救うことができるのは君たちだけだ。
     
  • プレイ時間:3~4時間
  • レベル:2レベル
  • プレイ人数:3~6人
  • 想定レギュレーション
    • プレイヤーズハンドブックおよびベーシック・ルール日本語版のみ使用、モンスター・マニュアルはプレイヤー使用不可
    • 使用する選択ルール:能力値のカスタマイズ、ヒューマンの特徴、特技、グリッド・マップを使った戦闘
    • 能力値は規定値割り振りか27ポイントバイのどちらか、レベルアップ時のHP上昇は固定値を使用
    • 装備品:背景とクラスからのみ
  • 冒険の舞台はフェイルーン、DR1489年、ディルランズです
     キャラクターの準備にはサンプルキャラクターを用いても良いでしょう「=D&D5版サンプルPC=」
  • 補足:
    • 移動と呪文の範囲は4版同様に斜めも1マス(斜め1.5マスは選択ルールとなり採用してません)
    • 手に持った物を落とすのはフリー・アクション(ちゃんと鞘に納めるのは'周囲の物体と関わる')
  • 用語:
    • プレイヤーズ・ハンドブック(PHB)、モンスターマニュアル(MM)、ダンジョン・マスターズ・ガイド(DMG)
    • プレイヤー・キャラクター(PC)、ノン・プレイヤー・キャラクター(NPC)
    • フィート(ft;約30cm)、ポンド(pd;約453g)
       

シナリオの背景と概要
冒険者が立ち寄った村では大切な泉の水が腐敗して蟲が溢れ、生活が困難になっています。このままでは遠からず村は滅んでしまうでしょう。この危機に村人たちは冒険者たちに事態の解決を依頼します。
 調査をすれば泉の汚染以外にも、4人の木こりと薬草取りの娘リーサが行方不明になっていることが分かります。また、泉の構造や行方不明者の噂から、泉の源泉に原因があることの見当つきます。

 

源泉に向かうと最近に移住してきたカエル人間ブリーワグの部族と出会います。彼らは元々は少し離れた沼地に住んでいたのですが、独立したばかりのブラック・ドラゴンの幼竜スクラクスに支配されるまま、ここに住みつきました。部族の多くはドラゴンに従っていますが、立場を奪われた呪術師クロリスだけは異なります。彼は自然の女神チョーンティアの祭壇をデーモン崇拝の祭壇に作り変え、生贄の儀式で得た助力で立場を奪還しようと人攫いを繰り返しています。
 冒険者たちがブリーワグとブラック・ドラゴンを退治して祭壇を浄化すれば、泉は清浄になって村は再生します。冒険者は新たな旅に向かうでしょう。

 

【1:キャラクターの準備】
レギュレーションに沿ってプレイヤーとキャラクターを準備しましょう。 その際に前衛タイプ、遊撃タイプ、支援タイプ、秘術タイプのキャラクターがそれぞれいれば、メンバーがお互いに協力や活躍しやすくなりますので、クラスを調節しましょう。キャラクター作成の時間をとるのが困難なようでしたら、作成済キャラクターを利用するのも手でしょう。作成の際に改めてシナリオの紹介をしておくと、プレイヤーはそれをきっかけにキャラクターの個性付けになるかもしれません。
 もし、プレイヤーの数が3人ならば、支援系のキャラクターをNPCとして追加するのも良いかもしれません。初めから仲間として同行していても構いませんし、冒険舞台となる村の住人の一人でも構わないでしょう。
 キャラクターを準備できたら、お互いのキャラクターを自己紹介をしてもらってください。名前と種族、クラス、背景、何が得意でどのような弱味を持っているかを共有しましょう。

 

【2:導入とウォーミングUp戦】
冒険者は商人と共に旅をしており、冒険の舞台であるクレッセンの村につきます。村の様子を簡単に描写した後、プレイヤーに異変を知らせてください。

君たちはタムレンという行商人と共に街道を旅をしている。彼は君たちを護衛として頼りにしているが、君たち自身はまた別の用事があるのかもしれない。商人見習いの子供コリンは君たちと一緒に荷馬車の横を歩き、しきりに武器の使い方を教えてもらいたがっている。

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 大きな街道から脇道に入ってしばらく歩き、夕方ころになったころタムレンが前を指す「ほら見えてきました!クレッセンの村です。あの村は水と酒がとても良い。それに久々のベッドですな。」

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村に近づくと様子がおかしい。村人たちはぐったりと生気がなく。家の中から君たちを眺めている。すると、建物の向こうから大きな水音と共に悲鳴が上がる。
 

叫び声の方に向かうと泉に到着し、溢れだした毒虫と戦闘になります。この戦闘は参加プレイヤーの勢いをつけるためのウォーミングアップ線です。直後に大休憩があることをプレイヤーに伝え、自分のキャラクターの確認と互いへの紹介のため、遠慮なく能力を使用するように推奨しましょう。プレイ時間が不足している場合などは、この戦闘は省略して村人からの依頼に移っても良いでしょう。

声のする方に向かうと、村の中心にたどり着く。崖の岩肌から腐臭を放つ汚水が溢れだして泉を満たし、大量の蛇とネズミが溢れだす。村人たちがよろめきながら泉から遠ざかる。
 
遭遇Lv2 標準 (300 XP / 難易度480 XP相当)
ジャイアント・ポイゾナス・スネーク(S) cr1/4 x4
ジャイアント・ラット(R) cr1/8 x4
NPC村人(一般人)cr0 x3
 

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害獣を倒した冒険者に村人たちが感謝を述べ、村人の一人が君たちに事態の解決のために話しかけます。真っ先に話しかけるのはプレイヤー・キャラクターの振る舞いによって異なってきます。君たちがいかにも善人や騎士のような振る舞いをしていれば、酒場の女将シャノンが真っ先に話しかけます。ならず者や野心が感じられる言動ならば、交易所の親方モリッツが話しかけるでしょう。

君たちが蛇どもを倒すと、泉から逃げていた人々がふらつく足で君たちに駆け寄り、口々に感謝を述べる。村人の中から一人、進み出てきて君たちに話しかける「ありがとう、若いひと。旅の方かい?」
 

【3:依頼と聞き込み】
前述の[2]のとおり、村の住人のうちのシャノンかモリッツのどちらかが冒険者に話しかけ、事件の解決を依頼します。彼ら二人は直接の探索方針を持っているわけではありません。村の施設を訪ねて話せば住人と会話して情報や協力を得られます。あるいは村での聞き込みを定型的に処理をするのなら、<説得>難易度10の判定に一つ成功する毎に、一つの施設での話を聞くことができます。探索の開始は明朝からするのが良いでしょう。
 ゲームを進める際にすべての情報を出す必要はありません。シナリオ中で必要なところや使いやすい所だけ使えば良いでしょう。この項目をシンプルにすませたいのなら、シャノンから依頼をし、その場に同席させたエイルマー(地下水路[4]を経由)かクアリオン(木陰の沼[5]を経由)のどちらかから情報を話させることが考えられます。

 

クレッセンの村(人口400人、ディルランズ所属、属性なし)
 この村は街道から少し離れた森のそばにある小さな村です。80年ほど前に魔法帝国ネザリルとその傀儡国家センビアの連合がディルランズに侵攻し、森の町エセンヴラが滅ぼされるなどの戦災が起きました。そのときに戦災から逃れたものの力尽きようとしていた難民を自然の女神チョーンティアの神官が手助けをしました。彼女は力を振り絞って食糧を生み出し、泉をつくることで難民が暮らしていけるようにして命を落としました。村人は泉を大切にしながら暮らしています(マップよりもう少し外側にも農地は点在しています)。

 

 村の施設や人物を説明します。

  • “岩清水の宿”(女将シャノン):朗らかで太った中年女シャノンは夫カルヴィンと共に宿屋と兼ねた酒場を経営しています。夫のカルヴィンはあまり客前に姿を出さず、エール醸造と調理を担当しています。宿に泊まる旅人が酒場で旅の話を語り、これを聞きに村人も酒場を訪れて憩いの時間を過ごします。酒場には旅の女神タイモーラの祭壇があり、旅人は出がけにお供え物をするのが通例です。今はなじみ客の旅人、ノームの吟遊詩人“踊る盃の”リヴルが逗留しています。シャノンは泉の汚染と村人の健康を心配しています。冒険者の訪問を知るとリヴルの勧めで、金貨40枚で事件の解決を依頼してきます。もし冒険者の人数が少なくがあるようでしたら、リヴルは探索に加わるかもしれません。
    • シャノン「おや、見慣れない顔だけど旅の方かい?みんなを助けてくれて、ありがとうね。ところであなたたちにお願いしたいことがあるんだ。酒をおごるから聞いてくれないかい?」
    • シャノン「実は村の自慢の泉の水が悪くなってね。7日前くらいだったかしら?蟲なんかも湧いてくるようになったの。それで、飲んだら身体を壊すようになってしまったの。汲み置きの水や酒でごまかしていたけどもう限界。あなたたち、何とかしてくれないかしら?」、「もしやってくれるなら金貨40枚を払うし、それまでの宿代はただにするわ。」
       
  • 交易所(モーリッツ親方):数年前にこの村に移住してきたこの男は、水車小屋を建ててて村人の脱穀や製粉を請け負い、代わりに手間賃や作物の一部を受け取ります。最近は作物を村人からまとめて買い付けてや行商人に卸しています。彼はクレッセンが今後に交易の拠点になりうると踏んで、今のうちに交易の中心を牛耳ろうとしています。泉の汚染については注意しており、水車小屋の若い職人ヨルグに命じ、村の人間を誘って森にあると聞いた沼に調査に向かわせました。彼らが村に戻らなかったことをこの男は気にしています。冒険者が村に来たことを知ると、金貨50枚を解決を依頼しようとします。上手くいけば、村での発言力が強くなることを期待しています。
    • モーリッツ「旅の人、村の者を助けてくれて感謝する。君たちはずいぶんと腕が立つようだな。あなたたち衣頼みたいことがある。交易所で話をさせてもらえないか?報酬の用意はさせてもらう。」
    • モーリッツ「見ての通り、7日ほど前から泉の水がヒドイ有様で村人がまいっている。飲んだら身体を壊すから、汲み置きや酒でごまかしてるがもう限界だろう。君たちはなかなか腕利きのようだ。これを何とか解決してもらえないか?」、「解決してくれたなら、金貨50枚を支払おう。請け負ってもらえないだろうか?」
       
  • 村長宅(ウォトキン・ベイツ村長):ウォトキンは村の代表を務めている初老の男です。彼の一族は新しい畑の開墾と貸し出しで財を蓄えました。泉の汚染によって体調を崩し、また村に残っていた末の息子ランデルが行方不明になったことで心労がたたって寝込んでいます。冒険者が訪ねてきたのなら、彼らに何とかしてくれるよう涙を流して懇願します。
  • 太陽神ラサンンダーの神殿(司祭タルコット):この若い司祭は着任して日が浅く、村に馴染み切っていません。それでも神の教えるべく奮闘していますが、熱意が空回りをしがちです。泉の汚染によって体調を壊した村人の治療のため忙しく、かなり疲れています。冒険者が事態の解決のために動いているのなら、彼は役立てるためにポーションofヒーリングを1つ渡します。もし、冒険者の人数が少なく、不安があるようでしたら探索に加わるかもしれません。
  • エイルマー雑貨店(店主ジャレット・エイルマー):ジャレットの店には日曜的に使うこまごまとした道具が陳列台や壁際の棚に整理して並べてあります。冒険用装備のうちの錬金術や秘術・信仰・食糧以外の25gp以下の道具は大抵が揃います。彼は泉が汚れ始めたときにシャベルを手に泉の汚れを清掃しようと入ってから不調気味です。水の吹き出し口の奥に地下水道をチラ見しましたが、もう泉に入りたくないと考えています。
  • “蹄鉄屋”(ギルサール・ブラウンアンヴィル):このドワーフは家族や何人かの徒弟と共に鍛冶仕事をしています。購入した金属の延べ棒を加工し、村人の使う金物や家具や設備、旅人の蹄鉄の修理も行います。この工房には近くに住んでいるドワーフの石工や村に立ち寄った騎士が顔を出し、その際には工房の一角には備え付けられたドワーフの守護神モラディンや正義の神トーム、死の神ケレンヴォーの小さな祭壇に祈ります。かつて兵士としてネザリルとの戦いにも参加していたギルサールは引退した今でも人々を守るために力を貸そうとします。いざというときに村人が使いやすそうな武具を倉庫に備えています。もし、冒険者が泉の探索に向かうとき、水辺での戦いに向いた武器を持っていないようなら、水中戦闘向きの武器(ダガー、スピア、トライデント等)の貸し出しを提案するかもしれません。
  • クアリオン果樹園(クアリオン):この手入れの行き届いた果樹園は落ち着いたハーフエルフ男性のクアリオンが営んでいます。彼の屋敷では季節ごとに良質なワインや果実酒が作られます。クアリオンは見かけからは分かりづらいもののかなりの高齢で、村の歴史を長く見てきました。彼は一人で森を散策するのを楽しみにしており、10日ほど池のそばで怪しい影を見ました。そのことを話したためか、果樹園の働き手コンラッドが数日前から姿を見せていないことを心配しています。
  • 薬草師の家(薬草師のナール):この痩せた蓬髪の薬草師は妻に先立たれてから酒に溺れていることが多くなり、人々の信用を失っています。先日は森でひしゃげた頭の奇妙な人影を見たと騒ぎ、村人は不気味がりはしましたが、真剣に取り合う者はいませんでした。森への薬草取りは娘のリーサが代わりに行くことが多くなっています。池に取りに行くと言っていた気がするリーサが昨晩から戻っていないことを、酔っぱらった頭でぼんやり心配しつつも、友達の家に遊びに行ったのかもしれないと考えています。
  • “ガラクタ屋”(ゾーヤ):老婆が一人で営む小さく薄暗い店で、天井まである棚には旅人から引き取った不思議なモノが所狭し並んでいます。これらのほとんどはガラクタですが、中には錬金術の道具や、魔法のポーション、巻物やアイテムも交じっています。ゾーヤは店の奥で客がガラクタを物色するのを静かに眺めていますが、欲しいものを問われれば棚から取り出して適正な価格を提示します。客が警戒しているのならば、ときおりゾーヤの目に青白い炎がちらつくのに気づくかもしれません。彼女はかつての呪文荒廃の影響を受けた“呪痕者”です。彼女は呪痕者からなる自助組織「青火騎士団(オーダーofブルー・フレイム)」に追われ、身を隠しています。彼女の正体を暴かないことを約束するなら、耐毒剤を1本わたすなどの協力を得ることができるでしょう。ゾーヤは、調合の素材になる薬草を届けるはずのリーサが来ないことを気にかけています。
  • ウェイクリッジ屋敷(アイリス):この大きな邸宅は数年前に崖崩れに巻き込まれ、そのときに発生した火事で多数の住人が亡くなりました。屋敷は破損を修復されることなく放置されており、周辺には青い花が密生して咲いています。屋敷には幼い少女アイリスが一人で暮らしており、友人のリーサ以外には訪ねてくる者もおりません。冒険者が屋敷に調査に来たなら、屋敷は泉の件に関係ないだろうことと、泉の奥にある源泉に繋がる地下水道について聞いたことがあると話をします。彼女は花を受け取るために来る約束をしていたリーサが訪ねてきていないことをとても気にしています。
     

【4:地下水道】
泉の中に地下水道に通じる格子戸があります。この格子戸を開ければ、地下水道を辿っていくことが可能になります。ただし、この格子戸には罠が仕掛けてあり、また汚染された泉の中にあるために、その毒の影響を受ける可能性があります。

吐き気をこらえて泉の中に潜ると、格子戸の奥から地下水道が続いているのが見える。この先を辿れば汚染の原因が分かるかもしれない。
 
罠:水圧式の回転ノコギリ:脅威度1/2(100XP)
機械式;格子を開けようとすると作動。水圧で自動再準備
水中に潜った時点で耐久力[毒]せーヴ目標値10、失敗すると水中にいる間は不調状態
罠は格子の前の者に対して動作。対象者は敏捷セーヴ12を行い、失敗すると回転する刃に切りつけられて1d8[斬撃]
<知覚>難易度12;<盗賊道具(敏捷)>難易度15
 

罠を対処した先は地下水道になっています。幅10ftほどで、片側半分が水路になっています。この洞窟の水路の共通ルールとしては中型生物の胸ほどの深さ。歩くなら移動困難地形ですが、泳ぐなら水中移動のルールに基づきます。ここにいるときは水中戦闘のツールが適応されます。地下水道を遡ると[6]に到着します。

水中の格子戸を抜けると洞穴が伸び、暗がりが広がる。洞穴の片側は胸近い深さの水が流れているが、歩けそうだ。このままさかのぼれば水源にたどり着けるかもしれない。
 

【5:木陰の沼】
村で聞いた話を元に山に向かうと、木陰の沼を発見することができます。辺りを調べれば簡単に泉に続く洞穴を見つけることができます。またその際に、<知覚>12以上ならば、リーサが落とした薬草袋(治療用具)を見つけることができます。洞穴の入り口は[6]に続いています。

森の中を歩くと木陰が切れ、目の前に沼が広がる。荒れ果てた沼地の水は濁り、かすかに異臭を放っている。

物品:治療用具

 

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【6:見張り部屋】(天井の高さ:10ft)
このエリアにはブリーワグとペットのジャイアント・フロッグが獲物を食べながら見張りをしています。部屋の一部に毒キノコが生えており、酩酊したくなったブリーワグは時々これをつまみ食いします。この毒キノコの中に突っ込んだ者は舞い散る胞子でひどい目に合うでしょう。

洞窟の中は生臭いに匂いが強まる。奥から低いうなり声が響き、仔牛ほどの大きさのカエルが水から顔を出す。洞窟のかげに奇妙なカエル男が様子をうかがっている。
 

このエリアから伸びる洞窟は途中で二つに分かれています。分岐点から様子を伺うのなら、上の方からはブリーワグ語の詠唱と詠唱と、それを止めて叫ぶ叱責の声が聞こえます。下の方からは特に生臭い悪臭と湿気が漂います。

 
遭遇Lv2 標準 (325 XP / 難易度500 XP相当)
ブリーワグ(B) cr1/4 x4
ジャイアント・フロッグ(F) cr1/4 x2
物品銀貨56枚、銅貨102枚
 
罠:密生した毒キノコ:脅威度1/8(25XP)
天然式;時間をかけて伐採するまで常時発動状態
キノコのある5ft四方の区域に侵入するかキノコに手を出すと、胞子が舞い散ります
対象者は耐久[毒]セーヴ12を行い、失敗すると2d4[毒]ダメージを受け、次のラウンド末まで[毒]状態になります
<知覚>難易度12;<生存>難易度12
 

【7:汚された祭壇】(天井の高さ:15ft)
部屋の入り口には布が垂らされており、めくらないと中の様子を見ることができません。このエリアではブリーワグの呪術師クロリスが儀式を行おうとしています。彼はブラック・ドラゴン・ワームリングのスクラクスの支配に不満を抱いています。彼はデーモン・プリンスのデモゴルゴンに生贄を捧げることで力を得て、ワームリングを支配しようと考えています。まず沼のそばを調査していた若者たちを捕えさせて儀式で殺しました。しかし犠牲者はゾンビとして黄泉返りましたが、彼にとって不満足な結果でした。更なる儀式のためにリーサを捕えさせ、今度は慎重に儀式を行っています。リーサは縄から抜け出すとゾンビの手を逃れて洞窟の壁をよじ登って儀式を妨害しています。
 この部屋にいるゾンビは元々沼の調査に訪れた村の若者です。村長の末の息子ランデル、水車小屋の職人ヨルグ、果樹園の働き手コンラッドと、村の狩人が2人です。

目の前の布を振り払うと血と腐った匂いが鼻をつく。大きな石室の中を血まみれで村人が生気の姿でよろめき歩き。部屋の奥には壁を少女が必死で壁によじ登ってしがみついている。血まみれの大岩の上に立つ着飾ったカエル男が少女から君たちにギョロリと目を移し、たどたどしく話す「生贄が足りぬと思っていたがちょうど良い。」「どうだ、一人を置いていけば残りは見逃してやるぞ?」
 
遭遇Lv3 困難 (400 XP / 難易度640 XP相当)
ゾンビ(Z) cr1/4 x5
ブリーワグ呪術師のクロルス(C) cr1
NPC薬草取りの娘リーサ(L) cr1/8
物品金貨11枚、銀貨72枚、宝石縞瑪瑙[10gp;半透明の茶色や青白赤の縞])x4個、芸術品(デモゴルゴン像;10gp)x1個、スピア[+1](後述)
 
ブリーワグ呪術師のクロルス (脅威度1、200XP)
中型の人型生物、悪属性
AC:15、 hp:22(5d8+5)
移動速度:20ft
能力筋力14(+2)、敏捷12(+1)、耐久13(+1)、知力10(+0)、判断14(+2)、魅力12(+1)
感覚受動知覚 13
言語
技能自然12、生存13、知覚13
特徴呪文行使能力:クロルスは3Lvのクレリックとして呪文を使用できます。呪文セーブ難易度は12、呪文命中値は+4です。
  初級呪文:ポイゾン・スプレー、ソーマタージ、ライト
  1Lv呪文(4回):ヒーリング・ワード、インフリクト・ウーンズ、ブレス
  2Lv呪文(2回):スピリチュアル・ウェポン、ホールド・パーソン
行動複数回攻撃:2回の近接攻撃(噛みつき1回、スピア1回)を行う。
噛みつき:近接武器攻撃:攻撃+4、間合い5ft 単体 →命中時:4(1d4+2)[ 殴打]
スピア:近接武器攻撃:攻撃+4、間合い5ft 単体 →命中時:5(1d6+2) [刺突]
スピア(投擲):遠隔武器攻撃:攻撃+4、射程20/60ft 単体 →命中時:5(1d6+2) [刺突]
所持スピア、ダガー、松明スピア[+1](後述)
説明  ブリーワグの呪術師です。彼が部族内の主導権を握るために試みる儀式は周囲への被害を大きくするばかり。彼の望みに近づく気配はありません。
 
薬草取りの娘リーサ (脅威度1/8、25XP)
小型の人型生物、善属性
AC:12、 7(1d6+1)
移動速度:25ft
能力筋力8(-1)、敏捷14(+2)、耐久12(+1)、知力10(+0)、判断12(+1)、魅力12(+1)
感覚受動知覚 13
言語
技能自然12、生存13、知覚13
行動ダガー:近接武器攻撃:攻撃+4、間合い5ft 単体 →命中時:4(1d4+2) 刺突ダメージ
応急手当:隣接した生きたクリーチャーに治療キット1回分を使用して手当てを行います。これによって目標はhpを1d6回復します。同じクリーチャーは小休憩するまで、再びこの効果を受けることはできません
所持ダガー、背負い袋、ほくち箱、ろうそく
説明  早くに母親を亡くした女の子です。父親が酒びたりで役に立たないので、教わった薬草知識を元に森での採取などで生活の助けにしています
 

リーサが助け出されたのなら彼女は冒険者たちに礼を言います。治療用具の在り処を気にし、怪我をしているなら冒険者の手当てをしようとします。

 

クロルスの懐を漁ると、彼の持っている武器や記したメモが見つかります。

マジック・ウェポン+1(スピア)
魔法の武器+1、アンコモン
この武器を用いた攻撃ロールとダメージ・ロールに+1
この槍の周りに緑色の補強と装飾が為され、戦いで敵の血に染まったときは一輪の花の蕾のように見えます。チョーンティーアの神殿で作られ、これまで信徒やあるいは神殿から信頼される人物に託されました
この武器は見慣れない木のような不思議な素材で作製されており、壊れることはありません。
持ち主はときおり森の中に焼け落ちる町を幻視し、襲撃者の将官と目があいます
(冒険者のメンバーによっては武器の種類を変えても良いかもしれません)
 
クロルスの手記
自分たちの部族にブラックドラゴンの子供が来て族長を殺して乗っ取られた。威張っていて腹立たしい。
この洞窟には引っ越しを命じられたが、自然の女神の力が強く自分たちには暮らしにくい。
そうだ、デモゴルゴンにお願いして、ドラゴンを僕にしてしまおう!
ここにあった女神の祭壇はデーモンに祈りを捧げる祭壇に改造してしまえ。
儀式を円滑に進めるためのブリーワグ伝統の呪文を組み込もう「カエル ピョコピョコ ミピョコピョコ」
 

部屋の真ん中にある岩と壁面を確認すると、元々はチョーンティーアとそのシンボルが刻まれていた上に血でこねられた泥でデモゴルゴンのシンボルが描かれていることが分かります。

女性らしき人物像の浮き彫りの上から、泥と血で鱗の生えた奇怪な怪物が描かれている。大きく描かれた二股のシンボルが、幽かに緑色の光を放っている。
 

この呪いを解くには<魔法学>か<盗賊道具(敏捷)>難易度15に成功しなければいけません。失敗するとデモゴルゴンの印から呪いを受け、1d8[毒]ダメージを受けます。成功すると下の女神像が露わになります。この判定に挑戦する前に、クロリスのメモ帳にあったブリーワグの儀式パスワードを間違わずに唱えると、判定に有利を得ることができます。

盛りつけられた怪物像は剥がれ落ちて邪悪な気配は薄れ、女神像が現れる。かつての像がもっていたであろう神々しさは感じられない
 

誰かが女神に祈るならば<宗教>で判定を行って難易度15に成功すると清浄な水が溢れ出ます。この水に触れたもの全員のhpが1d6回復します。

突然、岩の下からきれいな水が激しく吹き出して下に流れていく。水に触れた身体の痛みが弱まり、部屋の空気は清々しいものとなる。
 
 

【8:瘴気の水たまり】(天井の高さ:10ft)
この部屋にはブラックドラゴン・ワームリングのスクラクスと手下のブリーワグがいます。クロマティック・ドラゴンは総じて邪悪ですが、中でもブラック・ドラゴンの周囲全てに向けられる陰湿さは特筆すべきものです。彼らの子供への虐待は有史以前から連綿と続く伝統であり、このため幼竜は早々に親から離れて自立しようとします。スクラクスは目についたブリーワグ部族を襲撃し、族長を殺して宝を奪い、部族を支配すると彼らを急き立てて、この新しい住処に引っ越しをさせました。
 彼は親の恐怖から逃れた解放感と、初めて得た自分だけの財宝でご機嫌になりました。しかし、その財宝も彼の親の財宝と比べてあまりにみすぼらしいものに思えてきだしました。どうやったら次の財宝を集められるのか、宝石を眺めながら考えています。

 

この部屋の環境は[7]で祭壇を浄化したかによって大きく変わります。祭壇浄化前ならば部屋は瘴気に満ち、室内に入った時点で耐久[毒]セーヴ12が要求されます。判定に失敗した者は[毒]状態になります。この[毒]状態は最初になった次の自のターン末からターン末毎にセーヴを行うことができ、成功したら影響を脱することができます。
 この部屋の住人はデモゴルゴンの祝福と環境への適応ですでにこの瘴気の影響を受けていません。冒険者の接近に気付いた時点でブリーワグは装備を整え、スクラクスは水中に隠密して隠れます。戦闘が始まるとスクラクスは肉弾戦と足止めをブリーワグに任せ、隠密と機動力で距離を取りながらドラゴンブレスを中心に攻撃しようとします。隠し通路や橋の下、場合によっては[7]まで活用しますが、一度接近戦になると戦いの経験不足がたたって、そこから逃れることに頭が向きません。

目の前の布を振り払うと湿気と刺激臭が鼻をつく。吐き気をこらえた君たちの前にカエル人間が槍を手にして近づいてくる。
戦いのさなか、水面から現れた黒い影が飛び立つ! ブラック・ドラゴン! 口を君たちに向けて開き、酸の噴流をまき散らす!
 

祭壇浄化後ならば部屋は空気は清浄化され、ブリーワグは環境の変化に戸惑いながら警戒しています。スクラクスの戦術は浄化前のときと変わりません。

目の前の布を湿気を帯びた空気が流れる。複雑な水路の走る部屋の中をカエル男が戸惑った様子で槍を構えている。
戦いのさなか、水面から現れた黒い影が飛び立つ! ブラック・ドラゴン! 口を君たちに向けて開き、酸の噴流をまき散らす!
 
遭遇Lv4 死地 (600 XP / 難易度960 XP相当)
ブリーワグ(B) cr1/4 x3
ブラック・ドラゴン・ワームリングのスクラクス(D) cr2
物品金貨70枚、銀貨1050枚、銅貨2100枚、宝石(紅玉髄;不透明な橙から赤茶;50gp)x5個、芸術品(3本足の金色のカエル像;25gp)x2個
 

この部屋の敵を倒すと、部屋の奥にあるドラゴンの財宝を手に入れることができます。

 

【9:エピローグ】
[7]と[8]の敵を倒し、[7]の祭壇を浄化すれば泉は浄化され、冒険は成功に終わります。
依頼人からは報酬を受け取り、村人から酒を振る舞われて冒険譚を語るよう何度も頼まれます。
酒場の常連バードのリヴルは君たちの冒険を歌います。
冒険の疲れを癒した後、冒険者たちは再びタムレン達と旅に出るでしょう。

 

参加者で今日のゲームの感想や面白い活躍などについて話しながらゲームを終えましょう。
お疲れさまでした。

 

付属データ: