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Last-modified: 2014-01-19 (日) 20:18:16

明日に向かって走れ!中篇

 

セーラ「さ~やってまいりました!FEカートのお時間ですっ!」
ドロシー「セーラさん…それ別ゲー」
セーラ「細かいことは気にしちゃ駄目よっ!このレースに優勝した者には、なななぁ~んと1億ゴールドが進呈されます!
    ちくしょー私も出りゃよかった…」
ドロシー「それじゃあ早速出場者の方々にカメラを向けてみましょうっ」

スタート地点には多くの参加者が待機している。
セーラ達が彼らに駆け寄り適当な相手を見繕って抱負や賞金の使い道を聞いて回る。

マカロフ「1億ゴールドかぁ~~まずパチンコやって雀荘行って競馬やってカジノ行って…」
ドロシー「先に借金返しましょうね」
マーシャ「そうよ馬鹿兄っ!」

イレース「………1億あれば…3ヶ月は奢ってもらわなくても大丈夫です…」
セーラ「…あ…あんた…どんだけ奢ってもらってるのよっ!」

アイク「肉を買う」
ドロシー「肉屋が完売御礼になりますね」

カシム「母の薬を買います…うっうっ…このTVを見てるみなさん…薬代の募金は以下の口座に振り込んで…」
セーラ「詐欺師乙」
ドロシー「わーっカットカット!」

エフラム「保育園をつくる。最近保育園不足で入園枠に開きが出来るのを待つ待機児童が問題になっている。
     それらの家庭では不況で夫の収入が減り、やむをえず夫婦共働きが多いという。
     祖父母と同居していれば幼女の世話を頼めるが、そうでない家では年端もいかぬ幼女が
     留守番して心細い想いをしているだろう。彼女達を守るためにも俺は保育園をつくる!」
セーラ「ロリコンも色々考えてるのね…」
ドロシー「保育士の資格持ってるんですか?」
エフラム「俺はロリコンでは…まぁいい、資格はこれからとる。勉強は苦手だが貫く意志があればなんとかなるに違いない。
     それと保育士の資格を持ってる者を他にも雇うつもりだ。
     このTVをご覧の保育士で幼女を守る志高き者は兄弟家のエフラムに連絡をくれ」

やがて5分前となり、参加者達がスタートラインにならぶ。
馬に乗っている者、徒歩の者、なぜか鎧を脱がず鈍足の者、大勢の者がいまかいまかと待ち構える。

セリス「兄さん…ほんとに大丈夫?」
セリスは未だエイリークの馬(ヘクトル騎乗)の手綱を持っていた。
ギリギリまで馬を落ち着かせねばならない。
ヘクトル「お…おうっもちろんだ!」
エイリークの馬「ぜぇぜぇ…だ…大丈夫じゃありませんわっ!おデブ!ダイエットなさい!」
鎧を脱いで軽量化しているのだが、それでもフル装備のエイリークよりずっと重い。
エイリークの馬は今にも潰れそうだ。

ドロシー「それではお時間ですっスタートっ!」

ぬおりゃぁあああああああああああああ!!!!!!!!!!!

一斉に参加者達が走り出す!
乗りなれない馬に乗った騎兵たちが早速数人落馬して、後続のアーマーナイトたちに踏み潰されていく。
ヘクトル「や…なんとか落ちずにすんだ…」
しかし先頭とは早速差がついている。セリスも駆け出し、ヘクトルのずっと前を走っている。
エイリークの馬「ぜへへ~ぜへへ~」
ヘクトル「前だ!前に走れっ!」
エイリークの馬「もー嫌ですわー失格で構いませんわ~」

その時ヘクトルの後ろから一騎のソシアルナイトが駆けてきた。
その男はようやく馬を乗りこなしたようだ。

ビラク「うほっ」
その視線は前にいるヘクトルの尻に注がれている。
ヘクトル「ぎゃああああああああああああ! 走れっ走るんだぁあああああああああ!!!!!!!」
エイリークの馬「はひぃ…無茶言うんじゃありませんわ…」

よれよれと走り出すエイリークの馬だが追いつかれるのは時間の問題だろう…

その頃先頭集団ではリーフが雄たけびを上げていた。
さすがに小器用でシグルドの馬をもう乗りこなしている。
リーフ「ふぁははあはっはっははははああああああ!!!!!!!
    貧乏は嫌だっ0ゴールドは嫌だっトラキアは物価が高すぎるっ鉄の剣2200ゴールドってどんなインフレだよっ!
    だぁがもうこれで貧乏リーフとは言わさんっ!一億取って金持ちになったら美人秘書はべらしてエロ社長になるんだっ!」
シグルドの馬「…走るのやめようかなぁ…」

しかしながら乗馬の腕は大したもので、たちまちトップに躍り出る。
エフラム「ぬうっやるなっ リーフの馬、もっと気合を入れんか!」
リーフの馬「大丈夫だよ、どうせ…」

リーフの馬が言葉を終えない内に先頭のリーフが大爆発した。フレイボムを踏んだのだ。
リーフ「アッー!コノヒトデナシー!」
シグルドの馬「アッー!コノウマデナシー!」

リーフの馬「やっぱり…」
エフラム「一発で吹っ飛んだか…あいつの後ろを走ればいい地雷避けになったんだがな…」

ドロシー「さっそく障害物の犠牲者第1号が出ましたっ!
     なおフレイボムは優秀さんの改造で100ダメージに威力を増しておりますっ!」
セーラ「ぶひゃひゃひゃひゃ!間抜け面して吹っ飛んでいったわ!」

そこに一人の男が躍り出た。
アイク「ぬうんっ爆発にはこうだっ!対爆姿勢!」
アイクはフレイボムを踏むたび蹲って対爆姿勢を取る。
リン「に…兄さんそれ違うっ」
だががっちりと大地をホールドしたアイクは、腹の下の地面が大爆発しても見事こらえきった。
アイク「きかぬ…きかぬのだ…」

リン「……」

その後も次々とフレイボムで脱落者が出る。
やがて馬を乗りこなせていない者やアーマーが来る頃には地雷は殆ど無くなっていた。
ミカヤ「ぜぇぜぇ…なにかしら?…地面が穴だらけになってる…」
息を切らしながら走るミカヤ。運動は苦手だ。その時よろけてつんのめった。
ミカヤ「あたっ!」
こけるミカヤに後方から来た男たちが躓く。
アーダン「うわっ!」
トムス「ちょっ」
漆黒の騎士「ぬおっ!?」
ミカヤ「のげっ!?」
次々とアーマー達が将棋倒しになって倒れる。あんな重装備の上、折り重なって動けない。
ミカヤ「お…重いっむぎゅ~~~っ!」
アーマー達の下で潰されたミカヤはこうして脱落したのだった。

動けずもがくアーマー達のワキをヘクトルが通り過ぎる。ほとんどドンケツに近い。
ビラク「うほっ追いついたぜソウルブラザー!」
ヒクトル「ぎぇえええええええええ!!!!!!!」

ドロシー「いけないっ放送禁止になるっ!カメラさん他映してっ!」
セーラ「え、なんで? 笑えそうじゃん」
ユアン「あんなキモいもん腐女子だって喜ばないよ…」
ティニー「その通りです、分類するならビラク×ヘクトルはBLではなくサブ系になりますね」

ビラクは馬からジャンプしてエイリークの馬(ヘクトル騎乗)に飛び移ろうとする。
エイリークの馬「冗談じゃありませんわっそりゃああっ!」
渾身の力でエイリークの馬は後ろ足を振り上げる!
ビラク「アッー!や ら な い か ?」
直撃を食らったビラクは吹っ飛んでいった…

ヘクトル「よしっよくやった!このまま前に追いつくんだっ!」
エイリークの馬「ぜへっ…ぜへっ…後でこのピザ絶対蹴っ飛ばしてやりますわ…」

ヘクトル達は鈍牛のようなノロさでよたよたと進んでいった。

エリウッド達は細い橋の上を慎重に進んでいた。
3本の橋が対岸まで掛けられており、下は毒の沼地だ。両脇は崖になっており落ちたら這い上がれない。
エリウッド「慎重に…慎重に…」
セリスの馬「はぁ…ツマンネ…」

セリス「ふぅ~やっと前の方に出てきたっ」
その隣の橋をセリスが軽快に走っていく。
セリスの馬「むほっセリスたんキタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━!! 」
エリウッド「ちょっ…そっちは違うっ!前に行くんだっ…アッー蝶サイコーーーーーー!」
橋を踏み外したエリウッドとセリスの馬は毒の沼地へ落ちていった…

ドロシー「どうしたんでしょう? エリウッドさんの乗ってた馬が急にいうこと聞かなくなったようですけど」
セーラ「さあね~毒の沼地にマミーでもいると思ったんじゃない?」

やがて沼地を駆け抜けたセリスは雪原へとたどり着いた。
セリス「なんだろ…ここ…」
周囲には先行していた者たちが倒れている。

ドロシー「きましたっ雪原ステージっニイメさんのご協力で局地的に天候を操作しておりますっ」
セーラ「へぇ~あのバアさんそんなこともできるんだ」
ニイメ「フン大したことじゃないよ」

セリス「困ったなぁ吹雪で視界が狭い…」
寒さに凍えながら走る。吐く息は白い。

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ…………

セリス「…? なんの音だろ?」
なんとっ吹雪で見えなかったが両脇が山になっており、マレハウトのごとき落石が落ちてきたっ!?
セリス「うわあっ!?」
ラナオウ「ぬうんっ!」
ユリア「ナーガッ!」

グシャアッ!

落石は木っ端微塵に砕け散る。

セリス「あ…ありがとうっ助かったよ!」
ラナ「いえセリス様のためですものっ」
ユリア「ご無事で何よりですっ!」
セリスに駆け寄る2人だが後ろではお互いの背中をつねっている。

ゴニョゴニョ…
ラナ(ええいっなんでアンタが参加してるのよっ竜王家は金持ちなんでしょ、棄権しなさいよ)
ユリア(賞金なんてどうでもいいのよ、セリス様の好感度を上げにきたのよ!)
セリス「?…とりあえず先に行くねー」

背後で戦いが始まる中セリスは駆け出す。

その後方から足音がした。

トテトテトテ…アウッ…
振り返るとマナが倒れている。
頭にたんこぶが出来ている。セリスは気付かなかったがユリアとラナオウの戦いで砕けた岩の破片に当たったようだ。
セリス「大丈夫マナっ?…どうしよう…傷薬もないし…」
セリスの選択は一つだった。
小柄なセリスでも抱きかかえられるマナを抱き上げると、セリスはコースを離れて医務室へ向かう。
これでギブアップだ。賞金は兄弟の誰かが取ってくれるだろうし、セリスに迷いはなかった。
マナ「はぅぅ~~~~…目がぐるぐるですぅ…でもなんだか温かいです…」

ドロシー「………こういうの漁夫の利っていうんでしょうか…結果的になんでしょうけど…とりあえずお大事に!」
セーラ「フン! カマトトよカマトト! 絶対心の中じゃよっしゃーザマミロ、ラナオウユリアっとか思ってるに違いないわ!」
ドロシー「どうしてそうセーラさんは悪いほうにとるんでしょうかね…」

ドロシー「それじゃこの辺で中間発表いきまーす!」
スクリーンに順位表が映し出される。

セーラ「今現在の時点で全参加者893名中、361名が脱落したわ!根性ないわね~」
ドロシー「無茶言わない、それでは上位と下位を3名づつ発表します」
セーラ「どんなかしらね?」

ドロシー「それでは下位から…下から3番っマカロフっ」
セーラ「あんなんでも騎兵でしょ?」
ドロシー「気だるくなって昼寝初めました。ちなみに妹さんは兄を打ち捨てて突っ走っています。
     個人的には応援してます。頑張って借金返してください」
セーラ「私だったらあんなバカ見捨てるけどね」

ドロシー「下から2番目はヘクトルさんです…馬が死にかけてますね…」
セーラ「あ~あ、だからダイエットしろって言っといたのに…」

ドロシー「そんでもってドンケツはこの人っイドゥンさんっ」
セーラ「おそっ!? 移動力が2しかないわっアーマー以下じゃんっ!」
ドロシー「スローペースな人ですからねぇ…すでに逆転は絶望でしょうが完走をお祈りしてますっ!」

ドロシー「それでは上位を発表します、今現在3位はこの人達、同着でエイリークさんとファリナさんです!」
セーラ「同着?」
ドロシー「はい、エイリークさんは巧みな馬術で上位をキープ、それに対しファリナさんはエイリークさんの
     馬の腹にしがみついてます。コバンザメみたいな人ですね」
セーラ「卑怯もへったくれもないわね…さすが守銭奴…」

ドロシー「2位はこちらっ鉄人アイク!」
セーラ「まぁ鉄板だもんね、もっと意外性が欲しいところだわ」
ドロシー「数々のトラップを鋼の肉体で打ち砕き、力ずくで突っ走ってます」

セーラ「しっかしアイクが1位じゃないってなると1位はだれよ?」
ドロシー「意外や意外サザさんです」
セーラ「…ちょっとADなにやってんの!1位間違ってるわよ!」
ドロシー「私も驚きましけど本当です…サザさんがトップに出たときのVTRをどうぞ!」

サザはトラップ郡で傷つきヨレヨレになっていた。
サザ「はひぃはひぃ…ミカヤにかっこいいとこ見せるんよ…」
周囲にはワープトラップが施され、参加者たちが次々と引っかかって消えていく。
ワープアウト先は半径500キロ以内にランダム、引っかかった時点でコースアウト失格だ。
さっそくヒーニアスが引っかかる。
ヒーニアス「はっ…ここはどこだ?」
レナの祖父「ここはワシの家の左隣の空間じゃ…ここに来た以上残念だがリセットするしかないのじゃよ」
ヒーニアス「アッー!タスケテエイリーク!」

サザ「ちょ…これはえらいところなんよ!」
すぐにサザも引っかかったのだが…

サザ「こ…ここは?…コース上、( ゚д゚ )しかも先頭なんよっ!?」

ドロシー「という天文学的幸運でトップに立ちました」
セーラ「一生分の幸運使い切ったんじゃないの?…どっちにしろすぐ逆転されそうね…」

俺はセーラ達の舞台の裏で機材の操作をしていたがそのそばにバカ社長がきやがった。
何の用だよ…こっちゃ忙しいってのに。
シャナム「スターバイザーMを見てないか? 午後の打ち合わせをしたいんだが」
イリオス「シラネ、こっちにゃ来てないぜ」
シャナム「まったく…仕方ない、私は昼飯にしてるから見かけたら呼んでくれ」
イリオス「わーったわーった! つかスタッフにも弁当くらい出せこのケチクソが」
ヘボ社長のヤツ脱兎のごとく逃げやがった…くそ…まぁいい。

しっかしあの胡散臭い野郎なに考えてんだろうな…。

イリオスが思う胡散臭い野郎は見張り台の上に陣取り、阿鼻叫喚のレースの行方を眺めていた。
スターバイザーM「リーフが真っ先に脱落したね…まぁある意味お約束か」

彼はマントを翻し、見張り台を降りていった。

続く