紋章町バスケットボール大会
リン 「最後の切り札・・・」
マルス 「相手がアルムに集中しているのはこっちが攻撃している時だけだからね。多分ディフェンスの時のアルムはノーマークだ。」
エフラム 「だからこそ、後に残しておきたいという訳か。」
マルス 「そういうこと。勝ったら次の試合もあるしね。」
リン 「そうね・・・」
リーフ 「まあとりあえず、このプレーを成功させてから続きは話し合おうよ。タイムアウトは残ってるよね?」
エフラム 「ああ。三つ、残っている。」
アルム 「じゃあ、このプレーが終わったらタイムアウトをとって細かい作戦をたてるってことでいい?」
マルス 「ああ。・・・残り時間はあと、7分30秒。気合いを入れて、逆転しよう!」
マルス以外全員 「オーッ!」
マルス (このプレーが終わった直後。それが、このゲームの勝敗を左右する!)
先程の反則により、兄弟家チームはコートのほぼ真ん中から、プレーを再開することになった。スローインをするのは、マルスだ。
マルス 「リン姉さん!」
マルスが、リンにパスを繋ぐ。そして、
リン 「アルム!」
リンは、アルムにパスを繋いだ。
アルム (撃てるっ!)
アルム 「いっけぇっ!」
アルムのシュートは、綺麗な放物線を描いた。しかし、
リン (届かない!?)
ガンッ!
鈍い音を立てて、ボールは大きく上に跳ね上がった。
マルス (相手がゴール下に密集している・・・リバウンドは勝てそうにない)
マルス 「みんな!切り替えて!ディフェンスに移るんだ!」
全員 「分かった!」
兄弟家チームが相手ゴールから遠ざかった時、リバウンドを、フロリーナが、取った。
ファリナ (撃ってきた・・・か。)
フィオーラ 「フロリーナ!私に!」
フロリーナ 「うんっ!」
ボールがフロリーナからフィオーラに繋がれる。
マルス (ここだっ!)
マルス 「みんな!作戦通りに!」
全員 「わかった!」
兄弟家チームが一斉に動きだす。「3ポイントシュートを撃たれない」消極的なディフェンスから、「点を取るために奪い取る」積極的なディフェンスに、今までとは正反対のディフェンスに、切り替えたのだ。
フィオーラ 「・・・!これは・・・!?」
シャニー 「ピッタリくっついてくる・・・!!ボールスティール・・・!」
イリアチームも、兄弟家の作戦に気付き、そして、意図を理解した。
ティト (まずい・・・)
そしてティトは、一人、今の状況を冷静に分析していた。
ティト (兄弟家チームが、私達の弱点に気づいたんだ・・・だとすれば・・・)
ティトは、自分達の弱点に気づいていた。他のメンバーは気づいているかどうかはわからなかったが。
ティト (私達は、ドリブルが上手じゃない。スティールを仕掛けられたらっ、・・・!!)
ティトが考えている間に、ボールはセンターラインを越え、3ポイントラインに到達しようとしていた。
ティト (相手の方が、身体能力は上・・・このままだと、取られる!)
ティト 「みんな!ドリブルは極力使わないで!取られるのは目に見えてる!」
マルス 「気づかれた、か。でも・・・少し、遅かったね」
マルスが、ボールを持っている、フィオーラに迫る。
フィオーラ (速い・・・!)
パシッ!
鋭い音が鳴り、ボールはマルスの手の中に、収まった。
アルム 「マルス兄さん!僕にパス出して!次は・・・決める!」
マルス 「分かった!アルム!パス!」
マルスからアルムに、ボールが繋がれる。
アルム (撃つ・・・僕が、決めるんだ!)
アルム 「いっけぇっ!」
アルムの手から、ボールが放たれ、綺麗な放物線を描きながらゴールの中心に向かっていく。そして、
スパァン!
リングに触れることもなく、ボールは中心をくぐり抜けた。
ロイ 「やったぁ!」
エリウッド 「これで点差は9点か。」
ミカヤ 「アイク、用意しときなさい」
アイク 「わかった。」
マルス 「アルム、ナイスシュート!」
アルム 「ありがとうマルス兄さん!」
エフラム 「ここで一旦タイムアウトをとるんだよな?」
リン 「正確には、次に時計が止まった時よ。」
エフラム 「反則を誰かがしたら、ということか?」
リーフ 「そういうこと。」
マルス 「まぁけっこう頻繁に反則は起こるから、あと一分くらいプレーしてればとれると思うよ・・・!?」
ピーーーッ!
マルスが言い終わった直後、笛が鳴り響いた。