兄弟家の休日
前回までのあらすじ
「んんっ・・・・・・・・
優秀さん乙・・・・・・・あとミカヤ姉さん自重・・・・・・
むにゃむにゃ・・・・・」
「ロイ、お前いつまで寝てんだよ!!
とっととそのマカロフ像ん所にいくぞっ!!」
「ふぁ・・・・・・
分かったから大声ださないでよピザトル兄さん」
ガサガサ・・・・・・
―――某無人島・森の中にて
太陽も差さないのではないかと思うくらい鬱蒼と茂っている木々
そして大の大人の身の丈程もある草むら
まさに侵入者を拒むという意味で、ここは天然の要塞といってもよかった
しかし、その堅固な自然の壁を、乗り越えて進む男たちがいた・・・・・!
,.、 ,r 、 ちゃんと ついてきて くださ~い ,! ヽ ,:' ゙; . ! ゙, | } ゙; i_i ,/ // ̄ ` ~ ´⌒/ ,r' `ヽ、.// 樹 海 / , -- 、_ ,i" ゙//─~ , __ ,─´ , -- 、_ i・,、・ / ! ・ ・ .// , -- 、._ i・,、・ / ゝ____ノ ゝ_ x _// , -- 、._ i・,、・ / ゝ____ノ ::::'::::':::: /~,(`''''''''''イ(⌒ヽ, i・,、・ / ゝ____ノ ::::'::::':::: /⌒))/ (____ノ_) ゝ____ノ ::::'::::':::: `-´/ i ::::'::::':::: `ヽ________ イ iノ::::::::::: :::::::::::,/_、イヽ_ノ:::::::: :::::::(`⌒´ノ::::::::::::
「はぁ・・・・・・はぁ・・・・・・」
「な、何が楽な小道だ・・・・・
聞いてた道と全然違うじゃねえか・・・・・・!!
おいロイ、どうなってんだ!?」
「わ、分からないよ!!
でも、さっきアイク兄さんと来た時はこんな険しい道じゃなかったよ!!
草もなかったし、もっと日が指してたし!!」
現在彼らが進んでいる道は、1メートル以上もある雑草で覆い尽くされているという状況だった
これではヘクトルが文句を言うのも仕方がないというものだ
「最早道というよりただの草むらだよね。
野生のポケ○ンでも出てきそうだよ」
「他作品に関する発言は自重しろ。
・・・・・ともかく、俺達は進むしかない」
アイクがそういって他の兄弟達を励ますが、
無人島に上陸してからの疲れのせいか、皆の士気は上がらない
これ以上無理に先に進んでもだめだと判断したアイクがいったん皆に休憩をとらせる
その間に、なんとかして進みやすくできないかと考えを巡らせる
(これは困った・・・・・。
俺1人なら先に進めるが、あの像は力押しではだめだ・・・・。
なんとか全員で楽に進めないものか・・・・・・・・・・はっ!!そうか!!!!)
「これだ!・・・・・・・ぬぅん!!」
ズバババッ!!
彼の出した結論とは・・・・・・・すなわち、草刈りだった
最も、剣の衝撃波で2m近い叢を切り飛ばす行為を草刈りというならばの話だが
「な、なるほど!!草を刈って進めばよかったのか!!
流石アイク兄貴だぜ!!」
「それ位誰でも分k(ry」
「リーフ兄さん、そこは分かっててもツッコんじゃだめだ!!」
リーフが余計なことを言う前に、ロイとアルムが洗練されたコンビネーションでリーフの口を封じる
伊達に今まで兄の暴挙の尻拭いをしているわけではない
「と、とにかく・・・・・多少時間がかかっても草を刈りながら進むしかないね」
「ちっ、面倒だが仕方がねえか・・・・・・」
「でも、アイク兄さんは衝撃波で一気に刈ってくれるから楽勝だよ、きっと」
「でも、頼りっぱなしじゃあ駄目だよ。
それに、全員で一気に刈ったほうが早く進めると思うよ」
「よし、じゃあ一斉にいこうか!!」
つ トルネード
つ 封印の剣
つ ファルシオン
つ ヴォルフバイル
そして締めはアイクの・・・・・
「ぬぅん!!」
「アーーーッ!!コノヒトデナシー!!!」
「「「・・・・・・・・・・・・・・・」」」
・・・・・・・・・
・・・・・・・
・・・・
・・
「よ、よし、森を抜けたぞ!!」
「長かった・・・・・・」
とまぁ、そんなわけで・・・・・・
途中リーフがアイクの攻撃に巻き込まれたり、
ロイがわざとヘクトルに攻撃したり、
アルムだけ草むらに取り残されたりと色々あったが・・・・・・・・
一同は、なんとかマカロフ像の前までたどり着くことに成功した
「しかし・・・・・・
この間は気がつかなかったが、確かに体が重い感じがするな」
「ああ。
なんか地面に寝そべってだらだらしたい気分になってくるぜ」
「やっぱりマカロフさん・・・・じゃなくてマカロフ像が原因っぽいね」
「よし、とりあえず遠距離攻撃できる奴ら全員で攻撃してみよう」
ロイッ封印の剣ッ!
ヘクトルッ手斧ッ!
リーフッ光の剣ッ!
アイクッ神剣ラグネルッ!
アルムットクニナシ・・・ジャナクテハガネノユミ!
カキーン!×5
NO DAMAGE!
お約束とでも言うべきなのだろうか
皆の一斉攻撃にもかかわらず、マカロフ像には傷一つ付かなかった
「予想はしていたが・・・・・・やはり効かないか」
「効いてないっていうより・・・・・何かに弾かれている気がする」
「近づかないとこれ以上強力な攻撃はできそうにないね」
「でも、これ以上近づいたらさっきのぼくの二の舞だし・・・・・・・」
「・・・・・ぉぃ・・・・・・・・」
「よし、こうなったらひさびさのリーフ兄さんのブラザーアーチで・・・」
「おお、それならいけそうだな」
「ちょ、当人の意見は無視ですか!?コノヒトデナシー」
「おい・・・・・・・」
「まぁ、冗談はおいといて・・・・・・」
「こんな時にリアルな冗談やめてよ!!コノヒトデナシー!」
「おい!!」
「「「「「うるさいよ(ぞ)!!!」」」」」
「あ・・・・・すいません・・・・・・
って、なんでやねん!!いい加減こっち向けや!!!」
「さっきからうるさいよ、ヘクトル兄さん」
「俺じゃねーよ!!アイクの兄貴だろ!?」
「いや、俺ではない」
「え?じゃあ誰?
このメンバーで今みたいな口調でしゃべるのはヘクトル兄さんだけじゃ・・・・・」
ようやく自分達の他に誰かがいることに気がついた5人
しかし辺りを見回しても、それらしい人物は見当たらない
先ほどから話の中に入ろうとしている人物
それは、アイクでもヘクトルでもロイでもリーフでもアルムでもなかった
「おーい、さっきから話かけてくるお前!
一体どこにいるんだ!」
「さっきから、あんたらの前にいるよ・・・・・・」
「・・・・・・?」
と言われても、目の前にはマカロフ像しかない
頭上に?マークを浮かべる5人
そんな中、末っ子のロイは、ただ1人この声の正体に気がついた
しかし、その答えは彼がその答えを口に出す事を躊躇うほどに、あまりに非現実的だった
「あ、あのさ・・・・・」
「どうした、ロイ」
「も、もしかして・・・・・・さっきから喋ってるのって・・・・・・」
「このマカロフ像なんじゃ・・・・・・」
「「「「な、なんだってーーーーーー!?」」」」
「そ、そんな馬鹿な!!!
もしそんなことがあったら、僕は問答無用でアイク兄さんの奥義に我が身をささげるよ!!!」
「その通りだ」
天↑空↓!
「アーッ!コノヒトデナシー!!」
そして、リーフが復活した所で・・・・・・
「正直まだ信じられんが・・・・・・
お前が意思を持って喋っている事実には変わりないようだ」
「やっと分かったかよ・・・・・・この屑どもがぁ!!!」
「性格はマカロフさんと似ても似つかないね・・・・・・」
「マカロフ?誰だそりゃ?
俺はこの島の番人の1人!ここを通りたければ俺を倒して行きな!!」
「番人だと・・・・・!
ならば、やはりお前がこの脱力オーラを出しているのか!?」
「その通りだ。
この島は我が主人のもの、何人たりとも通すなと命令を受けている」
口調はしっかりとした意思が感じられるが、
外見は寝っ転がってるマカロフそのものなので周囲の雰囲気から異様に浮いていた
製作者の意図が非常に気になる所だ
「俺達はこの島を荒らすつもりはない。
ただ、脱出のために使えそうなものがないか調べたいだけなんだ」
「それは不運だったな。
だがあいにく、俺はだれも通す気はない。
客なら通せと言われているが、面倒だから誰も通さないことにしているんでな」
「それって門番失格じゃん・・・・・・」
「だって見分けるの面倒くさいし」
*1)
そして・・・・・・
「どうしよう・・・・・・」
「弱点とかあればいいんだけど・・・・・・」
その後の十分間の説得にもマカロフ像は応じなかった
強行突破しようにも、無効に間接攻撃は効かず、近づくだけで力が抜ける・・・・・
一度作戦会議を(マカロン(仮称)の前で)行うことにしたようだ
「弱点ねぇ・・・・・・」
「うーん・・・・・・・弱点かぁ・・・・・・」
「ふんっ、ふんっ」
「・・・あえてつっこまないけどさ、なんでアイク兄さんだけ話に加わらないで素振りしてるの?」
「こういう頭を使うのは性に合わん」
(うーん・・・・・・弱点・・・・・・弱点かぁ。
マカロフさんにこの像はよく似ている・・・・・。
なら、ひょっとして弱点も・・・・・・!?)
「そうか!!分かったぞ!!」
「ど、どうしたのロイ!急に大声出して・・・・・」
「アイク兄さん、ちょっと耳を貸して。ここで・・・こうして・・・ゴニョゴニュ・・・・・」
「なるほど・・・・・試してみる価値はあるな」
「じゃ、早速だけど頼んだよアイク兄さん!」
アイクは1人、マカロン(仮称)に近づけるだけ近づく
ちなみに肝心のマカロフ像はというと、長い作戦タイムに飽きたのか
ぐっすりと眠っていた・・・・・
それでいいのか、番人!!!
「おい、起きろ」
「んあ?まだいたのかあんたら・・・・・・。
何回言われたってここは通さねぇって」
「賭けを、しないか?」
「・・・・・何だと?」
(よし・・・・!!声の調子が変わった・・・・・・!!!)
ロイの考えた作戦とは単純明快
マカロニにギャンブルをしかけ、勝ったら通してもらうというものだ
もし中身がマカロフならば、ギャンブルと聞いて断るはずがない
そしてロイの思惑通り・・・・・・
「・・・・・話だけでも聞こうか」
「こっちが勝ったらそこを通してもらう。
お前が勝ったら俺達を好きにすればいい」
「それじゃ俺にメリットがないな。
俺はお前ら全員、今すぐ気絶させることだってできるんだ」
「・・・・・・逃げるのか?」
「何だと?」
「勝負から、難癖をつけてやりもせずに逃げるのかと言っている」
「ふん・・・・・・そこまで言われて引き下がるわけにはいかねえな。
いいぜ。種目はなんだ?」
「互いにハンデがあるし、道具もない。
とりあえずじゃんけんでどうだ?」
「賭け対象の割にしょぼい気がするが・・・・・・まあいいだろう」
「それじゃあ、少し脱力を弱めてくれ。
多少近づかないと相手の手が見えん」
「構わないが・・・・・妙なことは考えるなよ?」
そういってマカロン(仮称)は、近づける程度にまで怠けオーラを弱めた
アイクもそれを待って、像へと近づく
「ではいくぞ・・・・・」
「来い!!」
そう言って、二人は相手に向き合う
空気が殺気を含んでピリピリし出す・・・・・・
「「じゃんけん・・・・・・・」」
「「ぽん!!」」
アイク つ パー
マカロン つ グー
「か、勝ったー!!」
「よっしゃ!!流石アイク兄貴だぜ!!!」
「・・・・?でもマカロフ像の様子がおかしくない?」
「言われて見れば、手をおさえて痛みを堪えているように見えるね」
リーフの言うとおり、マカロフ像は出した方の手をまるで庇うかのように押さえていた
その表情は苦痛を堪えているかのように歪んでおり、アイクのほうを睨みつけている
「貴様っ・・・!
イカサマをしたな!!」
「・・・・・・・・・・」
マカロン(仮称)の告発にも、アイクは微動だにしない
それにしても一体アイクは何をしたのか?
時は、両者が互いの手の内を見せあうコンマ数秒前までさかのぼる・・・・・・
アイクの日頃から鍛えられた鋭い反射神経は、
マカロンが出す手をほんの少し早く彼に教えていた
(むっ!チョキか・・・・・このままでは負ける!)
しかし今からグーに変えるのは間に合いそうもない
そこでアイクは、出したパーでそのまま相手の指2本を掴み・・・・・
バキッ!!
・・・・・・へし折ったのだった
「・・・・・あれはイカサマではない」
「よくもそんなことが言えるな!
あれだけのことを堂々としておいて・・・・・!!」
「俺がお前の手を変えたのは、お互いが手を出しきる前の出来事だ。
お前は、とっさに逆の手でチョキを出すこともできた・・・・・。
しかし、お前はそれを怠った。・・・・・・お前の負けだ」
「く・・・・・くっそぉおおおおおおお!!!」
ガラガラガラ・・・・・・
悔しげな叫び声を上げながら、マカロフ像は音を立てて砕け散った
「なんで!?別に何もしてないよ!?」
「細かいことは気にするな。お約束ってやつだ」
「・・・・・・やはりこのような勝ち方は好かんな」
「ごめん、アイク兄さん。
これくらいしか思いつかなくて・・・・・・」
そう、先ほどの策を思いついたのは、アイク本人ではなくロイであった
マカロフと同じく、運が悪いのならば負けることはない
しかしアイクの反射神経ならば、あわよくば運で負けていても勝つことができるとふんだのだ
「いや、気にするな。
今は俺のプライドよりも、家族全員の脱出を優先すべきだ。
それに実際、お前の策がなければ負けていたしな」
(・・・・・・ううん。アイク兄さんが最初から実力で勝負していたら、きっと勝ってたよ。
普段から、兄さんはいつも最初は必ずグーを出してた。
・・・・・・兄さんは僕の作戦のために、相手の指を握りやすいパーを出してくれたんだね)
難関のマカロフ像を無事突破したアイク、ヘクトル、リーフ、アルム、ロイの5人
果たして、この先に待つのは希望か絶望か・・・・・
そして、島から脱出することはできるのか
兄弟家の受難は続く・・・・・・