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Last-modified: 2014-01-28 (火) 13:50:26

いつも通りのある日の事
エフラム「なぁ、エイリーク、今、時間空いているか?」
エイリーク「はい、勉強が一区切りして、少し休憩しようと思っていたので」
エフラム「そうか、それなら、これから星を観に行かないか?」
エイリーク「それは短時間じゃ済まないのでは?」
エフラム「いや、時間はかからんぞ、屋上に上ってちょっと話をしたいだけだ」
エイリーク「わかりました」
二人で、飲み物と梯子を準備して、屋上へと到着する。

~エイリーク視点~
とても静かな夜で、つんと冷たい空気が二人の頬を刺す
エフラム「少し寒いな・・・、よし、もうちょっとこっちに来い」
言われた時には、私の肩は兄上に抱かれていた、一つのマントに二人でくるまる
無意識でこんな事をする兄は、ある意味で凄い人だと思う
兄上は、無言で空を見上げている
エフラム「なぁ、覚えているか?」
エイリーク「何をでしょうか?兄上」
エフラム「俺達二人共まだ小さくてさ、何も考えないで遊んでいて
面白半分でここに登ったはいいが、降りられなくなった事があったよな?」
そう言われて、私は苦笑する
エイリーク「ありましたね、そんな事、あの時は、兄上が私を片腕で抱えてくれて
一歩ずつ梯子を降りていったんでしたっけ?」
・・・他愛の無い会話が続いていく、それら全て私にとって貴重な時間だった
そして、それは兄上にとっても同じだと、私は確信している。

ふと、兄上の方を向いた
目が合う
離す事が出来ない
月の光が、少し暗く兄上の顔を照らす
鋭さと優しさを兼ね備えた目、引き締まった口元、すっきりと通った目鼻
彫りの深い顔立ち、その全てに目を奪われると同時に、兄の裸を思い出してしまう
アイク兄さんは筋肉が付きすぎで、他の兄弟は、男にしては細すぎる
背と筋肉のバランスは、兄上が一番取れている、と私は思う
エフラム「エイリーク?」
エイリーク「ご、ごめんなさい、ボーっとしてしまって・・・」
エフラム「顔が赤いぞ、家の中に戻るか?」
エイリーク「大丈夫です、それより、私、もう少しここにいたいです」
エフラム「そうか、俺もそう思っていた」
・・・上手くごまかせた
あの日、デューテという女の子が来てから、やたらと意識する様になってしまった
兄上は元々、私に優しくしてくれている
性格だって悪くないというか、笑って許せる範囲だ。
一番困るのは、顔
はっきり言って、兄弟の中で一番好みだ
一緒に生活している以上、顔を見ずに暮らす事など、不可能に近い
どうしたらいいのだろう?
・・・考えるのは止して、今はただこの時間を楽しむ事にする
なんでもないこの瞬間が、一生記憶に残る様な気がした
願い事をひとつ叶うなら、この時よ続けと
同じ空を見上げながら、大切な事ほどすぐそばにあるのかも
そんな事を思いながら、兄上との会話は続く

~エフラム視点~
エフラム「エイリーク」
エイリーク「はい、何でしょうか?」
エフラム「その、変わりないか?」
エイリーク「・・・どういう意味でしょうか?」
エフラム「いや、深い意味は無い・・・、最近、苦手だが色々考える様になってな
今更こんな事を言うのもおかしいが、俺達は双子だな?」
エイリーク「はい」
エフラム「そのせいなのか、俺は、他の兄弟より、お前が一番身近に感じる」
エイリーク「そ、そうなのですか?」
エフラム「ああ、勉強で悪い点を取る、アイク兄貴に負ける
色々と困難だらけのこの世界で、お前がいる、それだけの事で今日も生きていける」
エイリーク「あ、兄上!それは妹に言う台詞では無いです!」
真っ赤になって叫ぶエイリーク
俺はそんなに変な事を言ったのだろうか?

~エイリーク視点~
エフラム「・・・困難だらけのこの世界で、お前がいる、それだけの事で今日も生きていける」
その台詞を聞いた瞬間、身体中が痺れる様な感覚を覚えた
エイリーク「あ、兄上!それは妹に言う台詞では無いです!」
心臓が飛び出しそうな程早く脈打ち、呼吸が経験した事無い程激しくなる
か、からかっているのだろうか?
取り合えず深呼吸をする、私の肩を抱いていた兄上の右手が背中をさすってくれた
落ち着いた所で、抗議の声を上げようとするが
手を握られながらあの目で見つめられると、何も言えなくなってしまう
エフラム「大丈夫か!!」
エイリーク「あ、はい・・・」
エフラム「お前、さっきから変だぞ、本当に大丈夫なんだろうな?」
原因は兄上です!!
そう言ってやりたいが、言ったらどうなるのか、自分でもわからない・・・
暫くの間、沈黙だけが私達を包む
何か言わなきゃって、だけど何を言えばいいんだろう
話題転換する事にした
立ち上がって、空を見ながら兄上に伝える
エイリーク「ねぇ、兄上、流れ星が見たいです」
冗談でふりかざした指先
綺麗な尾を引いた
それはまるで魔法のようで

二人で空を見上げる
忘れてた事をひとつ
いいかけてどくんと跳ねる鼓動
闇の中一瞬触れた手
お前は
兄上は
気が付いたか?
気付いたでしょうか?
これってきっとそういう事なのかな

ラケシス「兄と、静かな夜に屋上で二人きりで話し合い・・・」
プリシラ「言いたいけど言えない、はっきり言って欲しい乙女心や
無自覚な兄の言動に振り回されてしまう妹・・・」
ティニー「そして最後に、少しだけ、でも確実に触れ合う二人の心」
ルーテ「いささか急でしたが、気に入っていただけましたか?」
ラケシス「素晴らしい!!妹の夢が全て詰まっています
これを我がAKJの教典にいたします」
プリシラ「賛成です、早く続きが読みたくてしょうがないです」
ティニー「今回は負けを認めます」
ルーテ「優秀な私なら、これ位朝飯前です
それではティニーさん、絵の方は任せてしまって宜しいですか?」
ティニー「はい、私の最高傑作に仕上げてみせます!」
ルーテ「ノールさんには、文章の構成の方をお任せします
あ、因みに、18禁バージョンも考えてありますので、そちらは後日という事で
では、私は休憩させていただきます、少し疲れてしまいました」
そう言って、リワープを唱え、アスレイの側へ

アスレイ「いつもながら、貴女の登場の仕方は驚いてしまいます」
少しも驚く事無く、アスレイが言う
ルーテ「眠いので、膝枕をしていただけますか?」
アスレイ「はいはい、どうぞ」
横になりながら、ルーテが言う
ルーテ「一つ忘れている事がありますよ」
アスレイ「何でしょうか?」
ルーテ「・・・あの、言わなくてもわかりますよね?」
アスレイ「さあ、私は人の心を読める訳ではないので・・・」
ルーテ「おやすみなさいのキス、ですよ」
アスレイ「随分とはっきり言いますね」
ルーテ「それをしてもらわないと、安心して寝る事が出来ないので、早急にお願いします」
アスレイ「わかりました、では目を閉じ・・・」
言い終わるより先に、両手で顔を引っ張られキスされてしまう
目を開けた時、既にルーテは深い眠りの中へ落ちていた
アスレイ「今日も平和、ですねぇ・・・」

2日後、ティニーの獅子奮迅の活躍により
AKJの教典同人誌「君の知らないこんな夜に」が完成する
その比類ない完成度に、信者がみな涙したという。