ヘクトルは悩んでいた。
なぜならまたやらかしてしまったからだ。
昨日の夜、不良気味の仲間たちと飲み会をした。
学生が飲み会すなと突っ込みも入るだろうが正義の主人公でもそこは不良。
多少はそういう羽目も外す。
そして何をしでかしたのかというとつい興が乗ってチーズピザ十枚、ビールを中ジョッキで20杯。
さらにチーズパウダーまいたポテトをたくさん、からあげ10人前ほど食ってしまった。
これも勢いである。
それだけではない。デザートにアイスクリームも平らげた。
ヘクトルは結構甘党である。
高カロリーのオンパレードをドカ食いしてしまったわけである。
そして大量のビール。
将来はビール腹確定であろう。
いや…すでにそうなっているか。
この種の事は翌日になってから後悔するものだ。
まさに後悔先に立たず。
彼はやわらかいお腹を撫でながら遠い目をして空を仰いだ。
この世には美味いものが多すぎるのだ。
また彼の原作娘の妹分が腹を撫でさせてと甘えてくるに違いない。
なんだかんだいって兄様と呼んで慕ってくるのは可愛くてつい甘くしてしまうのだがあの性癖だけはいただけない。
一つ言っておくが目上の兄貴分として可愛がってるだけである。エフラムとは一緒にしないでほしいとは彼の心の声である。
そしてそれを見てまた彼の末の弟が妬いて腹黒くなるのだろう。
妬くくらいならさっさと告れやと思うのだがまだそこまで踏み出せないのかもしれない。
まったく…腹を撫でていたらなんだか暖かい気持ちになった。
……だがいい話でまとめようとしても容赦なく彼の体重は増え腹はたるむのだった。
ロイ 「ピザトル兄さんは更にデブトル兄さんになるのだったと、まる」
ヘクトル「ロイ、てめぇ表出ろ」