~これまでのあらすじ~
カムイ「リョウマ兄さんとマークス兄さん、それからタクミさんとレオンさんは共に私が白夜、暗夜家に養子に出された時の、血の繋がらなくとも大切なきょうだい達です。
今日は、そんな白夜暗夜兄弟達と私との出会いのお話から始めようかと思います」
ミカヤ「(カムイとタクミくんレオンくんとの馴れ初めktkr)」
リン「(リョウマさんの生い立ちwktk…//)」
ラケシス「(リョウマお兄様とカムイ様との運命の出逢い話ですのねっ!?)」
プリシラ「(黒馬に乗った王子様、マークス兄様とカムイ様との恋物語ですのねっ!?)」
ティニー「(リョウマク…いえ、リョウマーかしら。どちらにせよこの場合、神器の装備効果が力+4のリョウマ兄様が攻めで、守備+4のマークス兄様が受けです!)」
エポニーヌ「レオタク…あぁ、でも兄弟サンドも捨てがたい…」
リーフ「カミラおね…」
シグルド「KINSHIN(ry」
アイク「……状況はどうだ?」
セネリオ「カムイ×タクミ、カムイ×レオン、リョウマ×リンディス、リョウマ×カムイ、マークス×カムイ、リョウマ×マークス、レオン×タクミ、リーフ×カミラのフラグ構築が確認されました。全体的にひどい有り様です」
アイク「そうか、とりあえず話の流れに水を差すような連中だけは片しておいた方がいいな」つラグネル
「……ぬぅぅぅんっ!!」
「「「「「コノヒトデナシーーー!!」」」」
~2~
それはカムイが白夜、暗夜家に養子として出される前の、今から十数年前のお話。
カムイ「リーフ!ちょっとこっちきて!」
リーフ「なに、カムイおねえちゃ…」
ズルッ
カムイ「わーい、リーフのおパンツははっぱのパンツ~!」
リーフ「ひとでなちぃぃぃ!!」
シグルド「こら、カムイ!ズボンを脱がすなんてお下品な事を女の子がやっちゃいけません!それとリーフ、その辺の葉っぱを毟ってきてお股に挟んじゃいけません!」
ミカヤ「……ごめんなさいごめんなさい…パンツも履かせてあげられないくらい貧乏な我が家でごめんなさい…」
シグルド「何言ってるんだ姉上。リーフのパンツなら私達のお古がいくらでもあるだろ」
リーフ「りーふ、おふるいやー!あたらしいおパンツがいい~!!」
シグルド「ワガママ言わない!」
カムイ「シグルドおにいちゃん!あのね、マルスのおパンツはおほしさまのだったよ!」
マルス「ヴぁぁぁぁん!りんねえぢゃぁぁん!!」
シグルド「カムイ!!」
今ではにわかに信じ難い話だが、その昔、カムイは例を見ない程のお転婆な悪戯子であった。
弟達のズボンを剥いではパンツの柄を見てからかったり、ヘクトルの腹に油性マジックで落書きしてみたりと挙げたらキリがない程に。
カムイ「…カムイ、なにもわるいことしてないのに…。なんでよばれなきゃならないの?」
シグルド「…はぁ。カムイ、よく聞きなさい。お前は竜に化身出来る不思議な力を持って生まれた故か、どこか精神的に幼いところがある。そこで、遠く離れた父上と母上のご意志で、今度お前を白夜家に預け入れる事にした」
カムイ「びゃくや、け?」
シグルド「そうだよ。お前のイタズラ好きは度を超えているからな。おもてなし、上品さを何より重んじる白夜家で面倒を見てもらった方がお前の為と、父上達はお考えになられたようだ」
カムイ「おはなしむつかしくてカムイよくわからないよぅ…」
ミカヤ「シグルド、やっぱりカムイはまだ小さいし…せめてあと2、3年は待ってあげた方が…」
父母の提案といえ、ミカヤとエリンシアは何処か気懸りだ。
エリンシア「わたしもそれが賢明だと思います。いくらなんでも今のカムイちゃんにはまだ…」
シグルド「そうはいってもなぁ…」
カムイ「うん、いいよ!」
エリンシア「えっ?」
カムイ「カムイ、びゃくやけのおうちにいってみたい!」
(白夜家)
ミコト「…というわけで新しく白夜家にきてくれたカムイちゃんですよ。皆さん、仲良くしてあげてね」
リョウマ「…ほぅ、カムイというからてっきり男子と思いきや女子か。俺はリョウマ、この白夜家の長男だ。俺の事は気軽に兄と呼んでくれて構わんぞ」
カムイ「うん!よろしくリョウマにいさん!」
リョウマ「兄さん、か。まぁ妹が一人出来たと思えば悪い気もしまい」
ヒノカ「カムイはどんな色の浴衣が好きなんだ?私が幼い頃に着ていた浴衣が何着かあるから、お前の好きなものがあればいくらでもやるぞ」
カムイ「ゆかた?なぁに、それ」
ヒノカ「何?お前の姉妹は浴衣や着物に縁がないのか?」
カムイ「カムイにはねえさんたちがたくさんいるけど、ゆかた…はじめてきいた」
リョウマ「ヒノカ、紋章町にはありとあらゆる風習や文明で溢れているのだ。カムイの住む兄弟家が我等白夜の風習に縁が無くとも仕方あるまい」
ヒノカ「そうか…、少し残念だな」
ミコト「ねえ、ヒノカ。今度の夏祭りに着て貰う意味も込めて、カムイに浴衣を見せてあげてはどうかしら?」
ヒノカ「なるほど、それは名案だ母様。ところで……サクラ。そう恥ずかしがってないでお前も挨拶なさい」
サクラ「はっ、はい!はじめまして、カムイ…ねえさま!」
カムイ「カムイねえさま?」
サクラ「え、えっと…その!」
カムイ「わぁ、カムイいつもおとうとやいもうとたちにおねえちゃんてよばれてるから「ねえさま」なんてよばれたのはじめて!サクラはエリンシアおねえちゃんやエイリークおねえちゃんみたいに「おじょうひん」なのね!」
カムイに褒められて、サクラは頬を赤く染める。
サクラ「そ、そんなっ…//お、おじょうひんだなんて…」
ミコト「ふふ。ほら、カムイちゃんにも褒めて貰えたでしょう。あなたは品のある女性なのですから、もっと自信を持って良いのですよ?」
サクラ「カムイ…ねえさま…//」
ヒノカ「よかったな、サクラ」
タクミ「……」
ミコト「さぁ、タクミ。兄さんや姉さん達に習って、あなたもご挨拶をなさい」
カムイ「タクミ…さん?」
タクミ「ふんっ、ぼくはあんたをねえさんだなんておもわないから!」
カムイ「……」
ミコト「タクミ……。ごめんなさいねカムイちゃん。あの子、人様の前だといつもあんな生意気な事ばかり…。でも、本当は家族想いで頑張り屋で、素直ないい子なのですが…」
カムイ「……」
カムイ「ねえ、タクミ」
タクミ「……」
カムイ「タクミってば」
タクミ「なんだよ。さっきからいってるけど、ぼくとなかよくしようなんておもわないでくれる?」
ヒノカ「タクミ、カムイは私達だけでなくお前とも仲良くなりたいだけだろう?意地悪するのはやめろ」
タクミ「……」
カムイ「よくみたら、タクミってきれいなかみのけしてるね。おろしてみたらどんなかんじになるのかなぁ?」
面白半分に、カムイはタクミの髪留めを弄る。
タクミ「お、おい!かみどめをひっぱるn…!」
カムイ「わぁ!ながくてまっすぐで、きれいなかみ!」
タクミ「わぁぁっ!なによけいなことしてくれてるんだよおっ!!」
カムイ「……いっちゃった。カムイ、わるいことしちゃったかな?」
ヒノカ「気にするな。カムイに褒められたのが照れ臭かっただけなんだよ、きっと」
カムイ「そういえばリョウマにいさんもかみのけながいよね、おとこのこなのになんでなの?」
リョウマ「…うまく説明出来んが、きっと父上譲りなのだろうな、ほら。これが父上、白夜当主スメラギの写真だ」
前白夜当主スメラギ。幼いカムイから見てもその出で立ちや雰囲気はリョウマにそっくりだ。
カムイ「……わぁ、チクチクでながいかみのけ、リョウマにいさんみたい~」
リョウマ「そうか?雷神刀の継承者としてはまだまだ父上に至らない俺だが、そう言われれば励みになるな」
カムイ「リョウマにいさんたちのおとうさま、カムイもあいたいなぁ!」
リョウマ「そ、それは…」
ヒノカ「……」
サクラ「……スン、スン…」
白夜兄弟達の表情が曇る。
カムイ「どうしたの?」
リョウマ「すまん、カムイ。父上なんだが、お前に会わせてやる事は出来ないんだよ…。
俺たちの父上は……遠い国、もう俺たちに会うことも、ここに戻ることも出来ない世界にいってしまった…」
カムイ「……ごめんなさい」
ヒノカ「カムイ、泣くな。お前だって悪気があってそんな事を言ったわけではあるまい」
カムイ「カムイも同じだもん…」
ヒノカ「ん?」
カムイ「カムイのおとうさまとおかあさま、ずっとカムイがあいたいっておもってるのにあってくれなくて…だからカムイもみんなのきもちがわかるの。ごめんなさい…」
リョウマ「…そうだったか。それはつらい思いをさせてしまったな。俺やヒノカも、父上の事を思い出し泣きたい時もある。
だがタクミやサクラの為に堪えているんだ。俺たちは二人の兄姉だからな。お前も、兄弟家に弟や妹がいるのだろう?ならば、いつまでもめそめそと泣いていてはならん」
カムイ「ないてないもん!…ないてなんか…」
ヒノカ「……よしよし。お前もずっとさみしい思いをしてきたのだな」
そんな泣きじゃくるカムイの頭を優しく撫でるリョウマとヒノカ。
血の繋がりこそないが、兄弟と言っても差し支えない絆が確かに芽生え始めていた。
~3~
カムイが白夜家にお世話になるようになってから数週間後…
エリンシア「カムイちゃん、白夜家に行ってからお行儀が良くなりましたね。ほら、七五三のお写真なんて
こんなに綺麗なお着物を着せていただいて…ちょっと羨ましいわ」
ミカヤ「思い出の1ページがこんなに…ああ、父さん母さん見てる?あんなにあどけなかったカムイが、今やこんなに淑やかな女の子に成長して…」
シグルド「淑やか……淑やかなぁ」
ミカヤ「どうしたのよシグルド。何か言いたげね」
シグルド「これ、なんだか分かる?」
ミカヤ「黄金の刀?……!もしかしてこの形状って夜刀神!?」
シグルド「聞いた話では、カムイは白夜家においての兄さんに刀の研ぎ方を習って実践したそうなんだが…」
カムイ「シグルドにいさんっ!」
シグルド「ん?……あ、ああ…なんだい、カムイ…」
カムイ「これ、にいさんにあげる!」
シグルド「紐…?鉢巻か何かか?」
カムイ「これ、おフンドシっていうんだって!なつはすずしいからリョウマにいさんがおまえのにいさんにどうだってかってくれたの!えっと…これをこうやって…」
シグルド「や、や、やめなさいカムイ!」
両親と長兄、長女の勧めで白夜家に
世話になるようになったカムイ。
白夜兄弟との出会いや白夜家に纏わる風習や文化にも触れ、心身共に少し大人になった彼女でもあったが、
リョウマやヒノカの影響もあってか、刀や薙刀を振り回しては壁に穴を空けしょっちゅうクロム共々怒られたり、感極まって竜に化身して兄弟達に全力で止められたりとまぁ、見事なお転婆娘になりつつあった。
ミカヤ「元気なのは嬉しいけれど、あのお転婆っぷりは困り物ね」
シグルド「はは、いいじゃないか。少しぐらいお転婆が過ぎたって。元気に育ってくれる事以外に望む事があるかい?姉上」
ミカヤ「シグルドには話してなかったかしら?あの子は……」
カムイが初めて我が家にやってきた時の事を彼女は思い出混じりに語り出す。
他兄弟達より遥かに小さな姿で兄弟家に送られてきたカムイ。が、ミカヤが気に留めたのはそれだけではない。
常人と異なる、長く伸びた耳。
それはカムイが竜の濃い血を受け継ぐ者だという確かな証でもあった。
ミカヤ「私が長命な素質を受け継いだように、あの子には竜の素質を…。今はああやって、無邪気に剣を振るっているけど…いつか、敵意を感じて剣を取るようになったらあの子……本当に己が感情のままに竜に化身して取り返しのつかない事になってしまうのではないかと…」
シグルド「……」
ミカヤ「気にし過ぎなのは分かってる。でも、竜の本能をなるだけ刺激しないように見守ってあげるのも保護者としての私達の責任の一つだから…」
カムイ「えっ?あたらしいおうちにおひっこし?やだよぅ。カムイ、せっかくリョウマにいさんたちとなかよくなれたのに~」
シグルド「気持ちは分かるが、我儘を言ってはダメだよカムイ。これは父上と母上と、それから姉上と。みんなで決めた事なんだ。大丈夫、今度のお家も暗夜家といって白夜家のご家族のような優しい人達ばかりなんだよ」
(白夜家とは昔から犬猿の仲らしいのだが…)
多少のもどかしさはあったが、こうしてカムイは暗夜家に預け入れられる事となった。
そして、待望の新しい家族との面会の日……
続く……?