カミラ「ふふ、よく来てくれたわね」
アイク「招待に感謝する、だが、正直、何故俺を呼んでくれたのか」
カミラ「あら、あの子達は私達の義妹なのよ、義姉として、そんな彼女達を射止めた貴方と交流したいと思ったの」
カゲロウ「昼時ながらすまない、アイク殿」
エルフィ「カミラ様が、どうしてもお会いしたいとおっしゃいまして……」
アイク「そうだったのか」
カミラ「それじゃあ、こちらにいらして、お昼も、こちらで用意してあるわ」
フローラ「お茶をどうぞ」
アイク「あんたは確か、カムイの……」
フローラ「カムイ様の秘書兼メイドをしております、フローラと申します」
カミラ「あら、知らなかったかしら?
彼女達は元々、此処で奉公していたのよ、此処に預けられたカムイの世話係をしていたの。
その後、カムイが事業を始める際本人達の希望もあったけどお父様からの好意でこの子達をあの子の側近として送ったの」
アイク「そうだったのか、あいつを良くしてくれて、感謝する」
フローラ「いえ、あの方にお仕えできる事は私達からしても喜び、しかし、お気持ちはありがたく頂いておきます」
カミラ「必要な時は此処に来て貰っているのよ。
今日もせっかくだから、お願いしたわ」
アイク「成程」
カミラ「じゃあ、お茶会に入る前に他の子を紹介するわ、確か、レオンは会っているわね」
アイク「ああ、今年の挨拶の時以来か、久しぶりだ」
レオン「どーも、姉さんが呼んでくれたから何かと思ったら……でも、今日はよろしく」
アイク「ああ」
カミラ「そして、この子達が私の部下でベルカとルーナよ」
ベルカ「……………」ケイカイ
ルーナ「………よろしく」メソラシ
アイク「? 何か気に障ったか?」
カミラ「ウフフ、ごめんなさい、この子達、とても人見知りなのよ」
アイク「そうなのか」
レオン(姉さん解っていってるな、そしてアイクも気付いて無いみたいだし)
カミラ「そして貴方のお嫁さんであり私達の義妹でもあるエルフィにカゲロウね」
エルフィ「よ、よろしくお願いします」
カゲロウ「よろしく……と、知るものばかりの中でこう言うのも妙なものだが」
カミラ「それで、貴女達、彼との生活はどう?」
カゲロウ「どう……と言われれば充実しております」
エルフィ「彼や皆様との交流は武に置いても日常に置いてもとても素晴らしいです」
カミラ「そう、女の子を満足させられているのね」
アイク「改めて言われると照れ臭い物があるな……俺とて二人がいてくれて幸せだぞ、無論、他の皆もだが」
カゲロウ、エルフィ「「//////」」
レオン「て、照れると良いながらさらりと言葉が出て来るね」
フローラ「昼食をお持ち致しました」
カミラ「ありがとう、出して貰える?」
フローラ「畏まりました」
アイク「これは、サンドイッチか?」
カミラ「ええ、嫌いかしら?」
アイク「いや、大好きだ、中身は、肉?」
カミラ「ええ、二人から貴方が肉好きと聞いていたから、嫌だったかしら?」
アイク「いや、ありがたく頂こう………
美味いな、肉自体もそうだが、ソースは、醤油ベースの白夜風か、さっぱりしていてとても美味い」
カミラ「そう、良かったわね、二人とも」
カゲロウ、エルフィ「「ほっ……」」
アイク「これは二人が?」
カミラ「ええ、お肉はエルフィが焼いて、ソースはカゲロウが作ったわ」
アイク「そうか、肉は良い焼き加減でソースも良い味わいだった、とても美味かったぞ」
エルフィ「喜んで貰えて良かったです」
カゲロウ「セルジュ殿から、教えて貰った甲斐があった」
アイク「こっちは……さっきと違うな、肉はレア、味付けは塩と胡椒のみか」
カミラ「お気に召さなかったかしら?」
アイク「いや、こちらも美味い……ひょっとして、これはあんたが?」
カミラ「あら、良く解ったわね」
アイク「あんたと、部下二人の前に同じ物があるからな」
カミラ「ええ、私もお肉は大好きだから、それも血の香り漂う、余り焼かない物がね」
アイク「そうか……とても美味かった、感謝する」
カミラ「どういたしまして♪」
アイク「それで、レオン、あんたはそれで良いのか?」
レオン「僕は余り肉は好きじゃないんだ、むしろこっちの方が好物なんだよ」トマトメイン野菜サンド
アイク「そうなのか」
アイク「とても美味かった、改めて感謝する」
カミラ「どういたしまして、また、お話したいわ、できれば、貴方の他のお嫁さん達とも」
アイク「機会があればな」
カミラ「それから、貴方の妹さん、リンちゃんと言ったかしら?
あの子とも、お話したいわね」
アイク「リンと……か、そう言えばあんたは、度々リンに話しかけてたな」
カミラ「ええ、ガードが固くて、中々仲良くなれないのよね。
いっそのこと力ずくで迫っちゃおうかしら」
アイク「もし、そうするなら、俺は黙っていられん、兄として、妹に危機があるなら全力で守る」
カミラ「あらそう……
いっそのこと、貴方を倒せば、リンちゃんが手に入るかしら、そして、その二人を含めた、他の子達も……」
アイク「それならば……皆を守るためなら、俺は容赦はせん」
カミラ「なら、これを使うとしても?」つボルトアクス、魔法書
ルーナ「あんたは化物級の強さを持ってるけど、魔防が低いのは有名な話よ。
それに、私達を忘れんじゃないわ」
ベルカ「私達の身を持ってしても、カミラ様は守って見せる……」
アイク「そうか、だが例え魔法相手だとしても、何人いたとしても、退く理由にならん」
エルフィ「それに、アイク様だけではありません」
カゲロウ「私達とて、彼を守るなら身を賭す覚悟はある」
エルフィ「それが例え、カミラ様、貴女に槍を向ける事になっても……」
ゴゴゴゴゴ
レオン「え? いきなり何、この展開」
カミラ「………ふふ」
アイク「?」
カミラ「ベルカ、ルーナ、下がりなさい
貴方の想い、見せて貰ったわ」
アイク「想い?」
カミラ「始めにリンちゃんだけで話した時より、貴方のお嫁さん達を加えて話したとき、貴方から感じた強さがかなり強くなったわ。
そして、その二人が、私達への忠誠を天秤に掛けても、貴方への愛をとった。
貴方が、どれだけ彼女を愛し、愛されているか、見させて貰ったわ」
アイク「そういうことだったのか、すまなかった」
カミラ「試したのは私よ、謝る必要はないわ」
エルフィ「あの、その……」
カゲロウ「申し訳ありません、カミラ様」
カミラ「いいのよ、言っては何だけど、堅物な貴女達のそんな姿が見れて、良かったわ」
アイク「あんたは……優しいんだな」
カミラ「優しい、私が?」
アイク「さっき相対して解った、あんたはかなり強い、それこそ俺の知るなかではセルジュと並ぶ程か」
カミラ「そうね、戦うのは嫌いじゃないわ、己を鍛えるのもね」
アイク「それだけの力があればリンを手に入れることは容易だろう、一人では邪魔があっても、絶対の忠誠を誓う二人がいる。
だが、あんたはそれをしないのだから」
カミラ「それは当たり前よ、私は可愛い子が大好きですもの、彼女達が泣く方法を進んでとる気はないわ」
アイク「だが自身の欲望のまま身勝手に行動するやつは多い、身近な例としては恥ずかしながら俺の弟とかな」
レオン「本当だよ、どれだけ痛めつけても懲りないんだからあの葉っぱ」
アイク「本当にすまん、そしてリンはそんな身勝手な者のせいでそれに対しての嫌悪感が強い」
カミラ「そういう事ね、貴方は、どう思っているのかしら?」
アイク「既にカムイがいるしな、お互いが納得し愛し合っているのなら、俺は言うことは無い」
カミラ「そう……ふふ、強さだけでなく、懐も深いのね」ギュ
エ、カ、ベ、ル、レ『!!!!!』
他の者が驚愕したのも無理はない、彼女はその豊満な胸で彼の頭を抱き締めたのだ。
普通の男なら間違いなくテンパる状態だが……
アイク「………突然どうした?」
カミラ「全然、動揺しないのね、私に魅力が無いのかしら?」
アイク「いや、あんたは女としては間違いなく魅力的だしこれの心地も悪くない
だがすまないが、してもらうならカゲロウ達、あるいはミカヤ姉さんにしてもらえた方が俺は好みか」
カミラ「こうして私の身体を感じながら、他の女の子の話をする人は初めてだわ。
これが、愛なのかしら?」
レオン「違うと思うよ、姉さん、しかし……」
ルーナ「カミラ様に抱き締めて貰っただけで大罪なのに何よあの反応………」
ベルカ「ゴリラ殺すゴリラ殺すゴリラ殺す………」
レオン「君ら中々面倒臭いね」
エルフィ「カミラ様!いい加減アイク様を解放して下さい!」
カミラ「あら、ごめんなさいね」
カゲロウ「アイク殿、大丈夫か?」
アイク「大丈夫だ、別に苦しいとかはなかったしな」
カゲロウ「そ、それなら、今度は私に抱き締めさせてくれないか……///」
エルフィ「わ、私もします」
レオン「こっちはこっちでなんかラブコメしてるし……」
カミラ「今日はありがとう、とても楽しめたわ」
アイク「俺も楽しい時間が過ごせた、礼を言う」
カミラ「またいらしてね、今度は他の子達も交えて」
アイク「ああ……今回の件であんたの人となりも知ることができた。
礼と言うわけでも無いが今度リンと話ができるように考えよう」
カミラ「あら、私としてはとても嬉しいけど、いいの?」
アイク「あいつも仲のいい友人が嫁いで気落ちしている部分があるからな、落ち着いて話せる友人が必要だ。
だが始めのうちはあいつの嫌悪感があるから、俺や男兄弟が同席することになるが」
カミラ「構わないわ、せっかくの機会だもの、例え友人でも、あの子とは仲良くしたいわね。
そして、貴方とも………」
アイク「俺とも……か?」
カミラ「ええ、今日貴方をみて、あの子達が惚れた魅力を見せて貰ったもの
友人としてながら、今後貴方とも仲良くしていきたいわ」
アイク「俺としては構わない、今後もよろしくな、カミラ」
カミラ「ええ、よろしく、アイク、今度、手合わせしましょう」
アイク「それはありがたいな」
エルフィ「今日はありがとうございました、一緒にいられて、良かったです」
アイク「俺も、二人と過ごせて良かったぞ」
カゲロウ「そう言って貰えると嬉しい、また後でそちらに伺うとしよう」
アイク「ああ、待っている、またな」
カミラ「ありがとう、またね。
あらあら、二人とも、しがみついてどうしたのかしら?」
ルーナ「だって……」
ベルカ「カミラ様が……あんな男と……」
カミラ「あらあら、安心感なさい、彼とはさっきも言ったように友人よ。
私は貴女達を、決して捨てることはないわ」
ベルカ「でも……」
カミラ「あらあら、じゃあこの後、お部屋で一杯可愛がってあげる、それならどうかしら?」
ベルカ、ルーナ「「//////」」
カミラ「良いみたいね、それでは、行くわよ
(……でも、楽しい時間だったわ、また会いましょうね、アイク……)」
リン「……何かしら、更に追い詰められたような感じが……」