リン「…………はぁ」
冬の寒さも和らぎ始め暖かい日差しが照りつける昼下がり、リンは重い溜息を吐いていた。
理由は自分の兄弟の内3人、アイク、エフラム、エイリークから言われたことだ。
『カミラ、ソレイユの2名は強引に関係を迫ることはなくあくまで友人としての交流を望んでいる。
お前の気持ちは解らないでも無いが話をしてみてはどうか?』
突然だが、リンは百合が嫌いだ。
ただ流石に性癖迄否定しないし自分に関わらないなら愛し合うことは否定しない、さもなくば姉であるカムイやエイリークを嫌うことになっていただろう。
だがとある女性から、自身は百合と決めつけられ、強引に追い回され迫られた事から、百合に対して過敏に苦手意識を持っているのだ。
この辺りリンにも問題点はある。
彼女の凛とした佇まいは王子様の様な凛々しさを見せ、夢見がちな少女からはお姉様と呼ばせる雰囲気がある。
更に自身の親友であるスーやフロリーナにやや過剰に関わり、スキンシップも辞さない交流を続けていたのである。
誤解される温床は元々出来ていたのだ。
話を戻そう、これが兄2人だけならまだ断る事に躊躇いはなかった。
2人は真面目で実直だが言い換えると単純な部分がある、失礼ながら口八丁で丸め込まれた可能性もあったからだ。
だがここに姉であるエイリークが加わると話が変わる。
彼女は穏やかで優しいが頭がよく洞察力に優れている、そんな彼女迄が言うのを考えると断りにくい。
ましてや兄達も自分の為に最大限手を尽くしてくれたのだ。
『お前がそう言う性癖に苦手意識を持っているのは解っている。
受ける場合、自分達がその交流の場に同席するしどうしても無理なら断っても構わない』
この言葉から3人がどれだけ自分を思ってくれたのか解ってしまう。
理由は親友の1人、フロリーナが兄弟であるヘクトルに嫁いでしまった事だ。
疎遠になった訳では無いが寂しさを感じてしまい、明らかに気落ちしていた。
彼らはそんな自分の為、新たな友人として交流を図ってくれたのだ。
よりにも寄ってどうして彼女達なのかと思わないでも無いが、彼ら自身が彼女達と交流し思う所があったらしい。
大好きな兄達の心遣いには応えたいが苦手なものは苦手、その日は眠る直前迄悩ませる事になるのだった。