兄弟家の庭先でクロムは物思いにふけっていた。
先日、自警団の訓練を終えた帰りにルフレの買い物につきあっていた際またしても彼女にいきなり抱きついてしまった。
ルフレのことは心から愛している。そしていつか彼女にプロポーズをしようと
もうずっと前から自室の机の中にはシンプルなデザインながらも美しい光沢の指輪を用意している。
しかし、自分が不甲斐ないばかりにルフレに告白をするどころかラッキースケベで彼女を毎回怒らせてしまう。
サーリャの呪いのせいだと言ってしまうのは簡単だが、それよりも自分が呪いに打ち勝てないほど非力であることが情けなかった。
だがいつまでもルフレを待たせるつもりもない。そして先日、ルフレの兄からリゾートの招待券を送られた。
これを機に自分はルフレに正式にプロポーズをする。精悍な顔つきでクロムは叫んだ。
クロム「運命を変える!」