総督府
アルカルド「まさかロアーツ様直々にお越しいただけるとは、光栄の至りでございます」
ロアーツ「お前はよくやってくれているからな、抵抗勢力の頭を捕らえたのだろう、奴等を潰せればこの西方三島はすべてわしらの者になる」
アルカルド「はっ、男達は屈強な者達です、鉱山に送れば死ぬまで良く働いてくれましょう、女達は……フフフ……」
ロアーツ「鉱山も含めこの地からすべて搾り取りその資産を使い軍備を整える、そして……」
アルカルド「エトルリアでのクーデターですな、平和ボケした地区長や貴族等赤子の手を捻るようでございましょう」
ロアーツ「そうすればエトルリアのすべてはわしの物になる……ふふ、笑いが止まらぬわ」
『その野望、果たされることは無いわ』
ロアーツ「だ、誰だ!!」
アルカルド「この声は……」
庭に静かに現れる三人の人物、二人はアルカルドも知るものだが後ろの一人は薄暗く分かりにくい。
エーデルガルト「あなた達の行く先は裁きの場よ」
アルカルド「貴様! よくもこの総督府にぬけぬけと来たものだな」
ロアーツ「無礼者め、わしをエトルリア家宰ロアーツと知っての狼藉か!」
エーデルガルト「あら、家宰の地位の者が私を知らないのかしら?」
ロアーツ「なにぃ?」
そして良く顔を見た瞬間思い出した、主君の地区間交流の際に見掛けた顔。
ロアーツ「え、エーデルガルト様!?」
アルカルド「な! フォドラのフレスベルグ家令嬢!?」
エーデルガルト「……エトルリア家家宰ロアーツ、並びに西方三島総督アルカルド、あなた達の罪は既に把握しているわ。
重税を持って暴利を貪り賊と手を組んで好き放題、さらに賊に人を浚わせ隠し鉱山で酷使する非道ぶり、言語道断よ!」
ロアーツ「黙れ! 例え地区長令嬢だろうが他地区の小娘が我らに口出しする権利など無いわ!!」
エルフィン「なら私ならどうです?」
ロアーツ「何?」
後ろにいた男が前に出ることで月明かりに姿が照らされる。それにより二人は血の気がひいた。
ロアーツ「み、ミルディン殿下!?」
エルフィン「あなた方の非道、この目で見、耳で聞きました、誇り高きエトルリア貴族であるあなた方がなんと情けない……
何れ父より沙汰が下りましょう、貴族として受け入れて……」
ロアーツ「こ、こんな所で……こんな所で終わってたまるかぁ!!」
アルカルド「皆の者、であえであえ!!」
アルカルドの叫びに屋敷内の兵やならず者が現れる。
アルカルド「この者達を切り捨てよ!!」
エーデルガルト「見苦しいわね」
アルム「そうですね、後ろは任せて、エルフィンさんは僕が守ります」
エーデルガルト「頼むわね」
素早く位置を決めると静かに前に出たエーデルガルトが斧を構える、後ろでもアルムがファルシオンを構えていた。
その瞬間一人が斬りかかり戦闘が始まる、始めに斬りかかってきた傭兵を一蹴しアーマーの鎧を叩き割る、剣士の剣を軽く受け流し返す刃で倒すと射かけてきたアーチャーを返しのショートアクスで吹き飛ばした。
アルムもエルフィンを守りながら山賊達を撃退すると直後上空よりドラゴンナイトの奇襲を受ける。咄嗟に回避し一瞬驚くも瞬時に切り替え直後拾った弓で撃ち抜いた。
オロ「ちっ!好き勝手してくれて……」
ノード「これで消し飛ばしてくれる!!」
少し離れた位置に構える者達がいた、魔法が使える一員である、放たれれば流石の二人も大ダメージだったろう、しかし……
ペトラ「ハッ!」
ノード「グゥ!」
カスパル「ドォラァ!」
オロ「アー!!」
現れたペトラの剣とカスパルの拳が彼らを瞬時に無力化した。
態勢の不利を見たロアーツ達は逃げ出すがエーデルガルトが追いかける、何とか必死で逃げるも前には既に先回りしていたペトラ達が現れていた。
エーデルガルト「成敗!!」
ペトラ「覚悟!」
アルカルド「ぐぁ!!」
カスパル「ぶっ倒れろ悪党が!!」
ロアーツ「あが!!」
ロアーツ達一団は殲滅され悪徳役人達は残らず逮捕された。
少し時間が遡る
ジェミー「あいつらじゃ今夜にでも来るだろうし、このままずらかって……」
???「ほぉ、どこに行こうと言うのです?」
ジェミー「げっ、陰険腰巾着!!」
ヒューベルト「随分なお言葉ですが、今は良いでしょう、アルバイトを始めたと言っていましたがそれがまさか悪徳役人の用心棒とは」
ジェミー「う、うるせえよ、割りの良いバイトだったんだ、あたしが何をしようと勝手だろうが!!」
ヒューベルト「本来ならエーデルガルト様に反する輩等消し去りたい所ですが、……悲しまれるでしょうな」
ジェミー「べ、別にキューチョーなんかに悲しまれたって……」
ヒューベルト「何を勘違いされているのです?」
ジェミー「へ?」
ヒューベルト「私がいっているのはあなたの兄君、そして恋人の方々ですよ」
ジェミー「あ……」
ヒューベルト「ここの連中は間もなく逮捕されます、その中にあなたが含まれれば、あの方々はどう思うか」
ジェミー「………」
ヒューベルト「本来なら自業自得と切り捨てるところでしたが、級友が逮捕されるのはエーデルガルト様も望まないでしょう、そこで案がありますが……」
ジェミー「へ?」
エピローグに続く