マリアンヌ「突然呼び出されて、なんなんでしょう?」
ディミトリ「内容も言わない急な呼び出し、勝手すぎる、流石に文句を言わなくては気が済まんな」
マリアンヌ「ディミトリ……ありがとうございます、私の事なのに、一緒に来てくれて」
ディミトリ「気にするな、大切な恋人の事だし……それに、何か嫌な予感がするんだ」
商人「よく来てくださいましたな、マリアンヌ嬢、ですが、このような場に男付きとは、少しふしだらではありませんかな?」
ディミトリ「勝手なことを言わないでもらおう、俺は彼女の恋人だ、彼女を貴様なんぞと一対一で会わせるか」
商人「それを押してでも結んだ婚約であるはずですが、まぁいい、結局同じことですからな……お前ら、出てこい」
男の言葉に周囲より多くのならず者があらわれる。
マリアンヌ「な!?」
ディミトリ「貴様、一体何を」
商人「今回呼んだのはですね、あなたに契約違反の落とし前を付けて頂くことですよ」
ディミトリ「契約だと、俺のことなら貴様の話より前から……」
商人「そんなものではありませんよ、単刀直入に申しますと、私はあらゆる手段で大金を稼ぎここまで成り上がった、そんな私が次に望むもの、それは紋章です」
マリアンヌ「!!!」
商人「紋章は貴族の証でありこれがあれば私もより上に向かえる、故に紋章を持つエドマンドのマリアンヌ嬢、あなたとの婚約に持ち込んだ、そしてそれはなった……だがこれはなんだ!!」
マリアンヌ「………」ガタガタ
ディミトリ「マリアンヌ?」
商人「よりにもよってあなたの……いや、貴様の紋章が呪われた獣の紋章………モーリスの紋章だと!?」
ディミトリ「!!!」
商人「エドマンド伯は紋章持ちとしか喧伝してなかったからすっかり騙されましたよ。
ですがここまで動きながら只破棄では私の面子は丸潰れだ、だから始末することにしたのですよ、呪われた娘等いなかった、そのためにね」
マリアンヌ「………」
商人「解ったなら大人しく……?」
商人は怪訝な顔で前を見る、本来なら唾棄すべき呪われた娘、それを男が庇ったのだ。
商人「あなた、今の話聞いていましたか? そんな薄汚い娘を庇ったところで何も……」
ディミトリ「知ったことか、呪われた、だから何だ、彼女は、俺の大切な恋人で、将来共に歩く相手だ」
商人「まぁいい、目撃者故に始末するのは変わらん、やってしまえ」
襲いかかるならず者達、だがディミトリの卓越した槍技、マリアンヌの魔法のサポートの連携により保っていた。しかし
ディミトリ「ぐぅ!!」
マリアンヌ「ディミトリ!!」
商人「クク……これがスリープの杖か、高かったが随分役に立つ……さあ獣の娘よ、これ以上は無駄だぞ」
マリアンヌ「……解りました、私は行きますから、彼を傷つけないで下さい」
商人「クク…いいだろう、貴様に相応しい死に様をくれてやる、おい、その男を運べ」
ならず者「ヘイ」
エーデルガルト「ふぅ……」
ベレス「随分疲れてるね」
エーデルガルト「色々悩むことがあって、でもこうして出掛けるのに連れてきてくれて、嬉しいわ、師」
ベレス「頑張ってる生徒をたまには労わないとね」
―――!……!!
ベレス「! 何か聞こえた」
エーデルガルト「叫び声のような……こっちだわ!」ダッ
ベレス「!!」ダッ
??「やめろ! 何故こんなことを!!」
ならず者1「悪いな、余計な事を知る奴は消せと命令だ」
ならず者2「大人しくくたばれや」
??「くそ、こんなことなら、あんなことを教えるんじゃなかった……グァ!!」
ならず者1「随分逃げたが、その傷なら無理だろう、止めだ!!」
ベレス「こっちの方だ!」
エーデルガルト「あなた達、何をしているの!!」
ならず者1「チッ、邪魔が入ったか」
ならず者2「ずらかるぞ、あの傷ならどのみち助からん」
エーデルガルト「ちょっとあなた、しっかりしなさい!!」
ベレス「落ち着いて、すぐ治療する」つ リカバー
??「うぅ……」
エーデルガルト「大丈夫? どうしてこんなことに」
??「わ……私が愚かだったのだ……研究資金欲しさに話すべきではない情報を漏らしてしまった……」
エーデルガルト「話すべきではない? あなたは一体……」
??「それは……」
ラディスラヴァ「お話の途中ですが申し訳ありません、緊急事態です」
エーデルガルト「緊急事態? 一体なんなの?」
ラディスラヴァ「ディミトリ様とマリアンヌ様が、商人の手に落ち、魔獣の森に送られました」
エーデルガルト「何ですって!! ディミトリがいながらそんな」
ラディスラヴァ「どうやら眠りの魔法をかけられたようです」
エーデルガルト「成程……助けに行かなきゃ……でもこの人の事も」
ベレス「なら私が行くよ」
エーデルガルト「師?」
ベレス「学級は違えど、彼も生徒だからね、教師として助けたいし何より、エルに協力したいから」
エーデルガルト「師……ありがとう、なかそちらの件、お願いするわ」
ベレス「わかったよ、じゃあ案内してもらえる?」
ラディスラヴァ「解りました、では私のドラゴンに」ベレス「それと少し助っ人を連れて行きたいんだ、彼の為に」
ラディスラヴァ「……成程、彼らですか、承知いたしました」バサッバサッ
エーデルガルト「それで、あなたは一体」
紋章学者「私はフリーの紋章学者なのだが、数日前研究資金がつきて、困っていたところにあるものに言われたんだ」
『お前の研究情報を売れ、高値で買ってやる』
エーデルガルト「それで、どんな情報を売ったの?」
紋章学者「禁忌の紋章……そしてその持ち主だ……」
エーデルガルト「禁忌の……まさか消された英雄とされる、モーリスの紋章!?」
紋章学者「そうだ、紋章を持つものは殆ど俗世から隠れて生きているが一人だけ知っていた。
相手がなんでそんなことを知りたがっているのか考えず、金に目が眩んでとんでもないことをしてしまったんだ……このままでは彼女は……」
エーデルガルト「彼女……(突然の騒動、そして話の時期から……まさか持ち主と言うのは)」
エーデルガルト「聞かせて、あなたが情報を売ったのは誰?」
紋章学者「それは…………………」
エーデルガルト「そう……あの男……か、解ったわ、あなたは病院へおくる、あなたは法では裁けないけど、あなたの自責で、しっかり反省なさい」
紋章学者「…………(コク)」
エーデルガルト「………ランドルフ」
ランドルフ「ハッ!」
エーデルガルト「直ぐに…………とその周囲を調べて、その行動に答えがある」
ランドルフ「承知致しました、エーデルガルト様は?」
エーデルガルト「師なら、そろそろ片をつけられる、みんなを迎えに行くわ」
ランドルフ「解りました、すぐ調査します」
三章に続く
エフラム「…そうか…ディミトリがな………」
アイク「俺もあいつも魔坊は低い。克服すべき課題だ…」
マルス「メタい事言いますと完全無欠にはできませんから、強キャラでも穴や弱点は設定するものですけど」
クロム「何にせよベレス姉さんが向かったのなら心配はいらない。ああでも姉さんに万一の事があったら!」
マルス「姉を高く評価する部分と姉を心配する部分とで相反する二重のシスコンが発動してますよ」