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Last-modified: 2021-08-01 (日) 23:58:48

アトス(ハノン達め、ワシをサンドバッグにしおって…じゃが幽体離脱できてここまで来れたわい。ぐふふふ、幽霊となった以上、女子達と写真撮影も夢ではないわ)
『…(怒)』
アトス(な、何を!ぎゃああああああっ!?)
イングリット「きゃああああっ!?」
マリアンヌ「も、もう無理です!!」
変態に天誅と血で書かれた跡
フェリクス(この字…死んだ人間が帰ってくる時期とは言うが…ふん、バカバカしい)
ドロテア「私もこれ以上進むのはちょっと嫌かしらね…」
ペトラ「ドロテア、嫌がる、ダメです。引き上げます」
シルヴァン「イングリットにマリアンヌにドロテアちゃんがギブアップ。無理に行かせるのも気が引けるな」
イングリット「ギブアップはしてないわよ。けど、この筆跡には不思議と安心感を感じるの」
フェリクス「…」
ドロテア「あら、感傷に浸ってどうかしたの?」
ペトラ「フェリクス、怖い、ですか?」
フェリクス「馬鹿を言うな。ただ、嫌がってる人間が複数いるのを無理に進ませるのはこちらとしても気が引ける。出るぞ」
クロード『まだ失格じゃないんだが…1番驚かないメンバーがこんな形で失格になるとはな』
ディミトリ(あの筆跡…まさかな。有り得んことだ)
クロード『どうかしたのか?神妙な顔して』
ディミトリ『…昔を思い出してただけさ。昔の友人の筆跡に似ててな』
エーデルガルト『まさか…また本物の幽霊?』
クロード『オイ、マジかよ…』
ディミトリ『悪霊ではないさ、少なくともな(グレン、お前も一時的に戻って来ているのか…?)』

 

ガンガンガンガン!
ヒルダ「な、何あれぇ!?」
レオニー「ハンマー振りながら模型が追いかけて来てる!!」
リシテア「あのマッドサイエンティストは何を考えてるんですか!?」
フレン「と、止まりましたわ…」
リンハルト「ハァ…ハァ…これ、ハンマーでも中身はピコピコハンマーだよ」
フレン「本当ですわ…。すごく精密に…きゃあっ!?」
レオニー「ハンマーが当たると爆音が鳴るようにしてるんだな」
チョキ…チョキン…
リシテア「ひいっ!?」
フレン「ひ、人が鋏をもって追いかけて来てますわ!?」
ヒルダ「異種族や異世界に友達が多いっぽいけどあんなのまで呼ぶなーっ!!」
リンハルト「待って。精巧だけどこれも人形だよ」
レオニー「え?ということは…」
リンハルト「うん、鋏も本物だけど安全装置はちゃんと付いてるし、鋏を持ってる側の腕もそこまで動かないもん」
クロード『チッ、リンハルトの奴、余計な入れ知恵しやがって!』
ゴロッ
リシテア「い、嫌ああああああっ!!」
レオニー「ガ、ガイコツ!?」
フレン「きゃあああああっ!?緑の液体のかかったところが煙をあげてますわ!!」
リンハルト「…これも酸の類じゃないよ。ガイコツの模型の内部にドライアイスを入れて仕掛けの着色水をかけてるだけ。臭いがしないもん」
ディミトリ『リンハルトの奴、幽霊がダメな割には冷静だな』
クロード(ギリッ)
エーデルガルト『ぷ…この凄く悔しがってる顔は見ものね』

 

『ぽっ…ぽぽっ…』白いワンピースと帽子を被った影
ヒルダ「も、もしかしてあれって八尺様!?」
レオニー「目を合わすな、魅入られるぞ!?」
『ぽっ…ぽ…ぽぽぽっ』
リシテア「こ、こっちを振り向く!?も、もう…」(フラッ)
リンハルト「ほ、本当に大きい…も、もう無理…」
フレン「し、しっかりしてください!わたくし達の望みのためにもここで倒れるわけにはいきません!」
リシテア「そ、そうですね!もう少しでこのエリアも突破のはずです!!」
リンハルト「」(気絶)
クロード『リンハルト、アウトー。残り4人だな』
ヒルダ「まだまだ!4人残ってるもん!」
レオニー「くっ…!八尺エリアにのっぺらぼうのエリアも突破したけど…」
クロード『ギブアップしても良いんだぜ?』
リシテア「くっ…!あんたの思い通りに行くとは思わない事ですね!」
フレン「リンハルトさんが脱落してしまいましたけど…わたくし達はこんな卑劣な罠になんて負けません!」
クロード『俺はお前達の中でどんな極悪人なんだ』
ヒルダ「常に正論で殴ってくる冷酷人間」
レオニー「言葉のナイフの傷も深い嫌なヤツ」
リシテア「男女共に容赦のない冷血人間」
フレン「学園一のトラブルメーカー+狂科学者ですわね」
クロード『よし、絶対泣かすか失神させる』
エーデルガルト『貴方!リシテアをあんなに驚かせるなんて酷いとか思わないの!?』
クロード『うぜえ…』
ディミトリ『あーコホン、身内贔屓や大人げないのもほどほどにな…』
ダグ『ねー、こんな感じでいいのー?』
クロード『おう、わざわざありがとよ。その内小型化装置使って来いよ、今度なんか奢るわ』
ダグ『巨人化装置あるんだしそっちで大きくなってもよくなーい?そっちこそヨトゥンにおいでよー』
クロード『ヨトゥンに行くのはいいんだが、巨人化したら足元がよく見えねえんだよ…』
エーデルガルト『貴方…使える人脈と道具をフルに使ってるわね…』
クロード『全員リタイアさせるつもりでやるって言っただろ』

 

『壺を開けてくれ…ワシらを解放してくれ…』
リシテア「…怪しいですね」
フレン「でも壺を開けないと前には進めないでしょうね」
ヒルダ「案の定ロックかかったし…。けどこれで最後!美術室で筆ペンを回収して脱出できたらクリアだよ!」
ズッ…ズッ…
リシテア「待ってください、今一瞬彫刻が動きませんでしたか…!?」
フレン「気のせいではありませんこと?」
レオニー「あたしも何も分から…いや、ポーズが微妙に違わないか?」
ヒルダ「た、確かに…」
『みぃたぁなぁ!?』彫刻の目が光る
ズンッ!ズンッ!
レオニー「うわあああ!?」
リシテア「ひいいいいいっ!?」
フレン「きゃああああああ!?」
レオニー「筆ペンを探して引き上げるぞ!筆ペン!筆ペンは…あった!」
リシテア「壺も開けましょう!これで鍵も開くはずです!!」パカッ、カチャン!
フレン「鍵が開きましたわ!早く行き…!?」
『壺を開けてくれてありがとう…お礼と言ってはなんだがワシらを是非お供に!』
レオニー「なんか…嫌な予感が…!」
ヒルダ「え…この不快感ってまさか…」
(おぞましい立体映像)『ワシらのハートはお主らに捕まった!!どうかご一緒させてください!』
一同「「んぎゃあああああああっ!?!?」」
ダグ『足音鳴らせって言われたから鳴らしたけどここまで驚くなんて。けどやっぱり立体映像がトドメになったねー』
レギン『我ながら出来のいい彫刻なの!みんな失神しちゃったの』つボイスチェンジャー

 

クロード『2人共ありがとよ、助かったぜ。
全員、アウトー。いやー、立体映像とは言えど流石は悪霊っぽくした喪男達の合成体。けどちょいとやり過ぎたか?』
ディミトリ『何人かは白目剥いて倒れてるな…。まさか本当に全員失神に追い込むとは、本当に悪霊みたいだったぞ…』
エーデルガルト『まさかと思うけど合成体のモチーフって…』
クロード『紋章町の嫌われ者達さ。ハンネマン先生とレギンとルーテさん達も立体映像を悪霊みたいにするのに協力してくれたんだぜ?』
エーデルガルト『やりすぎよ!誰でもトラウマになるに決まってるでしょ!?』
クロード『散々煽って来ただけじゃなくてバイオテロの責任転嫁の件もあるし許容範囲だろ。それに仕掛けも比較的優しくはしたし』
エーデルガルト『念の為に聞いておくけど最初はどんな仕掛けを考えていたの?』
クロード『占いのおっさんがいた世界での某極悪非道メカの技である悪霊召喚をモチーフとした仕掛けを作ろうかなーって考えてたがそれは酷すぎるよなーって思って自重した』
エーデルガルト『悪魔の頭脳だわ…。貴方、自分がどれだけ恐ろしい事を考えてたかって自覚はあるの!?』
ディミトリ『悪霊ポジの立体映像は…言うまでもなく合成体の内の葉っぱに大賢者、ベルクローゼン辺りだろうな…仮にその仕掛けを使ったらお前はもう人間じゃない、人の皮を被った悪魔だ』
クロード『だからやめたんだろうが…。これでもある程度の良心は持ち合わせてるつもりだ』
エーデルガルト『もしそれを行ったら、人によっては大真面目に自死を考える案件よ!そもそも強い心の女性でも耐えられるか…。キス顔で迫ってくるあの連中とか立体映像でも恐ろしすぎるわ…』
ディミトリ『ところで声なんだが…まさかと思うが連中に協力を仰いだのか?』
クロード『んなわけねーだろ。何回も潜入して来たのをシバいたり実験台として使ったりの繰り返しだから潜入した時の状況のみじゃなくて奴らのボイスデータも残ってるんだ。それらを違和感ないように合成して作ったってこと』
ディミトリ『タチの悪いものを…』
クロード『さて、次のゲームのモチーフはゴエモンにでもするかね』

 

翌晩、教師達も肝試しに挑んだとの噂もあるが真偽やクリアした者が出たかは不明である…。

 

ジュダ「うちの魔物たちも遊園地でバイトしとるのじゃ」