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Last-modified: 2023-03-05 (日) 23:19:29

ミカヤ「だんだん暖かくなってきたわねぇ」
エリンシア「そうですわねぇ、そろそろ行楽シーズンですわ」
ミカヤ「気候も良さそうだし、楽しく遊べるところないかしら?」

 

アリヤ「姉さん、それでしたら」
リュール「私達にお任せください」
ミカヤ「リュール、アリヤ、突然どうしたの?」
エリンシア「それにカムイまで」
リュール「前々から言っていた、エレオス区での仕事がようやく目途がついたんです」
アリヤ「その場所にご招待したくて」
ミカヤ「そうなの? それはよかったわ~」
リュール「今回はカムイや、母さんにも、色々助けて貰いました」
アリヤ「本当に何から何までお世話になりました」
カムイ「いいんだよ、大切な家族を応援できたのはアタシも嬉しいから、お姉ちゃん達もできること頑張ってたし、家の為区の為にと色々やれたのは立派だよ」
リュール「ありがとうございます」
ミカヤ「本当に立派になったわね二人共、お姉ちゃん嬉しい、それでどうするの? 招待って言ってたからここじゃないのよね」
アリヤ「はい、先ずはここに、できる限り手が開いている家族を集めて下さい」

 

 そして家族に声をかけたものの多くが出かけており、集まったのはシグルド、ベレス、アイク、エフラム、エイリーク、リン、マルスであった。

 

シグルド「兄上達が呼ぶとは珍しいな、何かあったか?」
カムイ「それはこれからわかるよ、今回いなかったメンバーも、後で分けて案内しようか」
リュール「そうですね、それじゃあ皆さん、これから移動しますので、私達の近くに来てください」
セリカ「近づけばいいの?」
アリヤ「ええ、それでは……彼の地へ我らを導け、転移!」

 

光に包まれたメンバー達はあまりの眩しさに目を閉じるも、次に目を開けた時は今までいた部屋とは一変、晴れ渡る空のした白と青を基調とした厳かな建物を前にした石畳の広場にいた。

 

ミカヤ「こ……ここは?」
ヴァンドレ「いらっしゃいませ神竜様、そして兄弟家の皆様」
クラン「ようこそエレオスが誇るアミューズメントパーク『ソラネル』へ!」
フラン「本日はプレオープン故他のお客さんはいませんが、ゆっくり過ごして下さいね!」
シグルド「アミューズメントパーク?」
アリヤ「ええ、まだ新しいこのエレオス、色んな人に来てもらうためと思って観光事業を展開することにしたんです」
マルス「いきなり話が大きくなってません?」
リュール「私達自身も今も驚いてます。こんな順調に進んだのも、母さんとカムイのお陰なんですよ」
ミカヤ「ルミエルさんとカムイの?」
アリヤ「はい、まずこの場所、ソラネルは母さんが持つ離宮を私達にくれた物なんです」
シグルド「いきなり話が大きくなっていないか?離宮ってそんなポンと貰えるものか?」
リュール「えーと、このソラネル、ここは元々このエレオスに来た当初に母さんにもらったものなんです」
エイリーク「そんないきなりくれたんですか?」
アリヤ「母さん、ルミエル様には本当の子供のように可愛がって頂いて、母さんからするとちょっとした子供部屋をくれたような感覚みたいなんです」
エリンシア「スケールの大きい話ですわ」
リュール「それで、そのまま母さんがこのソラネルをくれたので、ここを使ってアミューズメントパークにしたんです、そして協力してくれたのが」
カムイ「それがアタシだね」
エフラム「カムイが?」
アリヤ「いくら表面はできてもずっと寝ていて経営のことなんて全くわからない私達では運営なんか出来ません。
    そこで現役経営者のカムイにアドバイザーになってもらったんです」
マルス「そういうことですか」
カムイ「開いた時間にはお兄ちゃんたちも運営できるように勉強してるけどここはカムイコーポレーションの協賛で運営されてるってわけ」
リュール「ヴァンドレ達は、私達の専属になってもらって、ここで働きながら、私達の身の回りのお世話をしてもらってるんです」
ミカヤ「凄いわね、そういえばここってエレオス区にあるのよね、どのあたりなの?」
リュール「そうですね、では案内する前にそれをお教えします、皆さん、そこの階段を上ってテラスに来てください」

 

テラス上

 

リン「わぁ! 眺めが良いわね、風が気持ちいいわ」
エイリーク「きれいなところですね、この先には様々な自然があるみたいです……ってあら?」
ミカヤ「ねぇリュール、見間違いじゃないのなら向こうの先端から地面が見えないんだけど」
リュール「その通り、この離宮、ソラネルは、リトス上空に位置する、浮遊島なんです」
兄弟『ええ!?』
エイリーク「こ、ここって、空の上なんですか!?」
アリヤ「ええ、この地の独特の力場なのかこの地にはいくつかこんな島が浮いてるんです」
エリンシア「そういえばよく見るとまわりに浮かんだ島がありますわ」
リュール「その力場の影響なのか離宮を作った母さんの力なのかこの上空でも寒くないんです」
カムイ「多分龍脈みたいな力かな? この島の上でも綺麗な水が湧いて、動植物も安全に生育してるんだよね」
ベレス「成程ね」

 

アリヤ「それでは、早速案内させていただきます、この眼下の広場、はじめに到着した広場はソラネルの中央広場になります。
    この広場の周りに様々な商店が並でいてとても賑やかな場所なんですよ」
シグルド「お店も色々あるな」
リン「武器屋に道具屋……あ、服屋迄ある!」
リュール「ええ、あそこの服屋さんはカジュアルなものからおしゃれな物まで色々あるんですよ」
エイリーク「落ち着いたときにゆっくりみたいですね」
リュール「それでは、次に向かいましょう」

 

アルフレッド「やぁ神竜様、来てくれて嬉しいよ」
リュール「こんにちは、アルフレッド、セリーヌ」
セリーヌ「ごきげんよう、神竜様、ご家族の皆さん」
ミカヤ「こちらの方々は?」
アリヤ「私達の友人のアルフレッドとセリーヌです」
アルフレッド「始めまして、僕はフィレネ地区長イヴの長男、アルフレッド、恐れ多くも神竜様に友と呼んで頂けておりますが、よろしくお願いします」
セリーヌ「同じくフィレネ家の長女、お兄様の妹のセリーヌです、よろしくお願いいたします」
ミカヤ「よろしくね、あの子と仲良くしてくれると、嬉しいわ」
リン「彼、中々イケメンね」
カムイ「リンは相変わらずだね~」
セリーヌ「確かにお兄様は外見はイケメンですがお気を付け下さい、お兄様は『外見は王子様中身は蛮族』なので」
リン「ば、蛮族?」
リュール「た、確かにアルフレッドは鍛えることについては本当にストイックですね」
セリーヌ「はい、日課も朝は鍛錬暇があれば鍛錬、鍛えるためなら仲間が喉が乾いたからと井戸を掘ろうとするし食事やお茶でさえ食器や茶器に鉛を仕込んで鍛えようとしているんですわ」
エイリーク「す、凄いんですね」
アルフレッド「ハッハッハ! そんなに褒めないでくれたまえ!」
リン「そして気にしない豪胆さ、確かにそう言われるわね」
エリンシア「でもその鍛えの割にあまりKINNIKUがついていないような……」
ミカヤ「エリンシア」
エリンシア「ご、ごめんなさい」
アルフレッド「そうなんだ、僕は生まれつきKINNIKUが付きにくい体質でね、本当ならもっとガチムチになって外見も蛮族に慣れればよかったのに、ブシュロンとエーティエが羨ましい」
リン「ならなくて良かったわ」

 

セリーヌ「話が脱線していまいましたわ」
アルフレッド「ああそうだ、ここはソラネルのアクティビティの一つ、筋肉体操を行えるよ」
エリンシア「き…、KINNIKU体操ですか!?」
ベレス「エリンシア、ステイ」
エリンシア「はい……」
アルフレッド「ああ、ここで腕立て、腹筋、スクワットを制限時間内に行ってもらう、規定回数以上行えたら景品を出そう、その為、フォームもちゃんと確認するよ」
アイク「ほぉ、中々面白そうだな、参加していいか?」
エフラム「俺もしたいです」
アルフレッド「構わないよ、二人の熱いトレーニングを見せてくれ、よーい……スタート!」

 

そして二人の筋ト……基体操は進んでいく、お互い元々鍛えているだけありどれも早く、フォームも綺麗でアルフレッドの応援も熱が籠もっていた。

 

アルフレッド「流石だね、フォームも完璧だし、数も規定を大幅に超えている、それではこれが景品だ」つ絆のかけら200づつ
エフラム「これは?」
アルフレッド「後で必要になる、詳しくは神竜様から聞いてくれたまえ、二人が規定数を大幅に超えていたから、サービスで倍渡させてもらったよ」
アリヤ「ありがとうございます、アルフレッド、ふたりとも、それについては後で説明しますから、今は先にいきましょう」

 

アイビー「あ……神竜様、来てくれたのね」
リュール「こんにちは、アイビー、オルテンシア」
オルテンシア「ええ、神竜様、みなさん、ごきげんよう」
ミカヤ「彼女たちもお友達?」
アリヤ「はい、彼女達も仲良くさせて貰っています」
アイビー「(本当なら……もっと……)始めまして、イルシオン地区長ハイアシンスの長女、アイビーと申します」
オルテンシア「妹のオルテンシアよ、可愛いあたしに見惚れないでね」
ベレス「元気な娘だね」
ミカヤ(いま、なんとなくリュールたちを見てたような……)
アイク「あんた、確か焼肉屋の……」
オルテンシア「そういうあなたは良く来て沢山食べていく名物客!」
マルス「知り合いなのですか?」
アイク「良く行く焼肉屋の店員だ、兄さんたちから進められたが中々美味い店だぞ」
オルテンシア「良く何人もの女の人と来て、彼だけでなく一緒に来る人が沢山食べるからもう名物なのよ」
アイビー「何人も?」
リュール「アイビー」
アイビー「何かしら神竜様……成程、彼が街で有名な神将なのね、お店の売り上げに貢献してもらって、感謝するわ」
アイク「こちらも美味い肉を食わせてもらって感謝する」
アイビー「さて、ここではドラゴンシューターに挑戦できるわ、こちらで用意したドラゴンに乗ってもらって、規定のコースを回るの、回る間に的があるから、渡した魔法銃を使って、撃って頂戴。 点数に応じて景品が出るわ」
リン「面白そうね、やってみたいわ」
エイリーク「私も、せっかくなので」
アイビー「解ったわ、じゃあ的の説明は……
     こんな感じね、それではスタート!!」

 

 ドラゴンの上で射的、普段ないシチュエーションだが感覚に優れたリンと優秀なエイリークは直ぐに感覚を掴み、正確な射撃を繰り返していく。

 

アイビー「おめでとう、二人共神竜様に勝るとも劣らない素晴らしい飛び方だったわ、これ、景品よ」つ絆のかけら100ずつ
エイリーク「ありがとうございます」
リン「きれいなかけらよね、どうするのかしら?」
リュール「ありがとうございます、アイビー、妹達を体験させてくれて」
アイビー「神竜様の頼みだもの、いくらだって応えるわ、また来てね」
オルテンシア「私達の焼肉屋にもきなさいよ!」

 

ベレス「ここは?」
リン「わぁ、沢山動物がいるわ!!」
リュール「ここは牧場です、エレオス各地の動物を保護して、ここで飼育しているんですよ」
シグルド「犬や猫、羊に兎、色々いるなぁ、鳥もいる……あれは鷲?」
アリヤ「アオライーグルンですね、ブロディアで見られる鳥で時々肉を持ってきてくれるんです」
アイク「それはいいな」
マルス「他にはいないんですか?」
リュール「いますよ、放牧する動物を変えると」

 

 次に放牧されたのはメイルロバ、ルチルマーモット、リザーズトナカイ、ババロフラミンゴ、パンナコブラクダ

 

ミカヤ「え、え?!」
マルス「なんだか、すごい動物達がいません?」
リュール「ええ、なんせこの子たちは一部の地区しかおらずそれでも珍しい子たちですから」
リン「そんな動物たちと簡単に触れ合えるって、楽しそうね」
ベレス「……姉さん、聞いていい?」
リュール「なんですか?」
ベレス「さっき猫がいたけど、他にもいないかな?」
リュール「ベレスならそう言うと思いました、そう、こんなこともできますよ」

 

 次に出したのは、キタニャッコ、ニシニャッコ、ミナミニャッコ、ヒガシニャッコ、フィレネニャーコ

 

リン「うわぁ……猫だらけ」
ミカヤ「ベレスは、幸せそうね」
ベレス「もふもふ……可愛い……」
アリヤ「本当に色々な動物がここにはいますからね、それでは次に向かいましょう」

 

つづく