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Last-modified: 2023-04-02 (日) 23:55:49

ピンポーン

 

ミカヤ「はーい、どちら様?」
ハール「どうも~、ハール宅配便でーす、兄弟家のリュールさんにお届物で~す」
ミカヤ「リュールに? とにかくありがとう、じゃあ、ハンコね」
ハール「毎度どうも、またよろしくお願いします」
リュール「あ、姉さん、宅配届いたんですか?」
ミカヤ「ええ、随分大きいけど何頼んだの?」
リュール「頼んだというより返礼品なんですが」
ミカヤ「返礼品?」
リュール「説明したいので居間に一緒に来てくれませんか?」
ミカヤ「わかったわ」

 
 

ミカヤ「それで、これは何なの?」
リュール「それじゃあ話す前に、早速開けますね」

 

 中から出てきたのはたくさんの食糧品、キャベツやタマネギなどの野菜、リンゴやオレンジなどの果物、ついでに以前見た絆の欠片だ。

 

ミカヤ「え!? これは一体?」
リュール「先程行った通り、これは返礼品なんですけど、その大元がこれなんです」

 リュールが持ってきたノートパソコンを開き、あるサイトにつなぐ、エレオス区のサイトのようだが開いたページにはこう書かれていた。

 

『地区への投資のお願い、まだ開いたばかりのエレオスの各地区活性化のため皆さんのご協力をお願い致します。
 その際心ばかりのお礼として各地区名産を返礼品として、お送りさせていただきます』

 

ミカヤ「へー、こんなものがあるのね」
リュール「今は母さんのいるリトスに力を入れてますけど、できれば他の地区も助けたいんで投資したんです、ちなみにこれはフィレネの5000Gコースなんですよ」
ミカヤ「結構いいお値段ね、でもこれはそれだけの分ありそうだわ、とはいえ、変なサイトや通販の品じゃなくてよかったわ」
リュール「私も友達を助けられたならよかったですから、この食料は家で使って下さい」
ミカヤ「ありがとね」

 

 その後この話は兄弟に広まり、チェックするものが増えた。

 

エフラム「この槍……ヴェノマスというのか、エレオスの伝説の名槍、素晴らしいが、フィレネの50000Gコースか……流石においそれとは手が出んな……少しづつの蓄積もできるのか……」
アイク「これは、肉がこんなにも貰えるのか……ソルムの5000Gコース、投資してみるか」
ベレス「あ……返礼品に各地区の猫の飼い方指南書が入ってる……各地区の5000Gコースか……勉強は大事だよね」
マルス「様々な物品を取り入れて各人の好みを的確に取り入れてますねぇ、そうじゃなくても地区を助ける名目があるから罪悪感も湧きにくい、上手い手ですね。
    それにしてもこれ、投資と言いますか、言うなれば……ふるさと納税ですよね?」