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Last-modified: 2023-05-22 (月) 23:28:31

【ソラネル エントランス】

 

アリヤ「これで決めます! 行きますよ、ヴェイル!」
ヴェイル「うん、お兄ちゃん!!」

 

 二人は両手を組み、その手を敵に向ける。
二人『エンゲージ・ビーム!!』
グリ「ぐぁぁああ!!」

 

 放たれた光線がグリに直撃すると彼は悶え倒れるがそこまでダメージはないようですぐに立ち上がる。

 

グリ「チィ……今回はここまでのようだな、だが俺たちグラドロンはまだ諦めないぜ……またな、エレオスレンジャー、そしてヴェイル様」
???「おぼえてろよー!」

 

 そしてグリと弓を持った怪人らしい少女は撤退していく。

 

ヴェイル「お兄ちゃん、ありがとう」
アリヤ「私の力だけではありません、ヴェイルのため、呼びかけてくれたみんなのおかげです」
ヴェイル「そうだね……みんな、ありがとう!! 私、グラドロンブラックは、エレオスレンジャーと一緒に、これからも戦って行くよ!!」

 

 そして周辺からは大きな拍手、歓声と子供達からは声が上がる。

 

ユナカ「それでは、これで本日のエレオスレンジャー&仮面ライダー覇王のショーを終わりにいたします。
    そしてこのあとは、エレオスレンジャーと覇王との握手、写真撮影となっております、本日の記念にみなさん是非どうぞ!!」

 

控室

 

アリヤ「みなさん、今日はお疲れ様でした」
アルフレッド「お疲れ様、神竜様」
ミスティラ「舞台は初めてだったけど、楽しかったよ!!」
ヴェイル「私も、お兄ちゃんと一緒の舞台に出られてよかった!」
ディアマンド「中々好評だったな」
アイビー「私は少し、緊張したわ」
アリヤ「それでも無事に終わってよかったです、エフラムもお疲れ様です、流石大人気の覇王でしたね」
エフラム「ありがとうございます、今回兄上と一緒に舞台に出れたのは光栄です」
ディアマンド「まさかあの有名な覇王が神竜様の弟君だったとはな」
ミスティラ「カッコいいよねぇ、私もフォガートも見てるんだー」
アイビー「握手や写真を求める人数も段違いだったわね、勿論神竜様もだけど」
エフラム「ありがとうございます」
アリヤ「正直ここまでみなさんが好いてくれたのは、嬉しいですね」

 

アリヤ「そちらもお疲れ様でした、そういえば痛みはありませんか? 格闘シーンでは少し夢中で力が入ってしまって」
グリ「気にしなくていいぜぇ、芝居を頑張った証拠なんだから、それに俺は痛みには強いほうだからなぁ」
  (寧ろイテェほうが気持ちがいいからな)
ヴェイル(……と、そんな風に考えてるんだろうなぁ)ニガワライ
エフラム「そういえばタニア、グリ殿の副官とはいえ初の名あり役だが、大丈夫だったが、どうだった?」
タニア「あはは……流石に緊張したかな、戦闘員と違って台詞あるから覚えないとだったし」
   (うわぁ、テレビで見てたけど本当にエレオスレンジャーの人達ってキレイだなぁ。
    それにホワイトの人ってエフラムさんやベレトさんの兄弟って……本当にイケメン兄弟なのに何で葉っぱのやつはああなんだか)
アルフレッド「だが初めてながらいい演技だったよ」
アイビー「ええ、グリの副官アーチガール、名のりや弓を振るう姿、舞台上でなければ見とれてしまいそうよ」
グリ「自信持てや、よくやれてるって」
タニア「あ、ありがとうございます……」

 

サラ「それで、あなたの演技を見込んで、今後同役としてテレビの本編出演の案があるのだけど、どうかしら、やってみない?」
タニア「え?! あ、あたしが……テレビに?」
ソフィーヤ「……無理にとは……言いません、あなたも中学生ですから、自分の希望を言って、下さい」
タニア「あたしが……」
エフラム「自分のやりたいようにやってみるといい、無理強いはしないが……やるなら協力する」
タニア「……なら、やらせて下さい、頭も悪いし体力馬鹿なあたしだけど、せっかくのチャンス、試したい」
サラ「ありがとう、なら、シナリオ調整、頼んでおくわね」
ソフィーヤ(イリオスさん……頑張って下さい、後で労いのお菓子でも、お渡ししますね)

 

アリヤ「おめでとうございます、タニアさん、共演のとき、楽しみにしてますね」
タニア「あ、はい……よろしくお願います」
ミスティラ「私も楽しみだよ!! せっかくだから共演者の交流を深めるため、みんなで食事でもどう?」
アイビー「いきなり全員は緊張するだろうから、まずは女だけでね、ヴェイル様もどうかしら?」
ヴェイル「う、うん、私は……良いよ」
アリヤ「なら私達は、男同士で親睦を深めましょうか、お昼時ですし、カフェテラスで料理が出来てるはずです」
アルフレッド「ああ、それは楽しみだね、色々話をしたいところだよ」
ディアマンド「私もだな」
グリ「俺も良いのかい? まぁ、有り難くご相伴に預からせて貰うかねぇ」

 

エフラム「さて、俺達も行くか、サラ、ソフィーヤ」
ソフィーヤ「はい」
サラ「ふふ、今後も楽しみね」

 

 その日はメンバーは食事やソラネル散策と交流を深めつつ楽しく過ごした。
 その後テレビ本編でタニア演じるアーチガールが登場すると可愛らしさと闊達としたキャラから瞬く間に人気になり当初3話の登場予定が10話に引き伸ばされ、敵ゆえの退場のときは紋章町BBSに追悼スレが立つほどの人気となった

 

リーフ「僕のアーチガールちゃんがぁぁぁぁぁぁぁぁぁうわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ……次の話からあの革ベルトおっぱいが拝めないだなんて…」(号泣)
オーシン「誰がてめぇのだ!…しばくぞ!けど…よう………はぁ……ふぅ……ぐすっ……」

 

マリータ「なんじゃいアイツら。デカい声で泣き散らかしおって。うっとおしくてかなわんわ」
ミランダ「ほら、その、タニアのやってるテレビの敵キャラクターよ。あいつらファンだったから」
タニア「…これ、アタシ……喜んでいいのか?」
マリータ「ええんでないのん?人気出とんねんて」

 

リーフ「足りない…」
オーシン「あん?」
リーフ「僕らの悲しみ、追悼の心を示すには…追悼スレじゃ足りない」
オーシン「あれ立てたのお前だったのか?」
リーフ「うん、けど、足りない!お葬式だ!リアルお葬式をあげよう!」
オーシン「…そうかもしれねぇ。そうだ!アーチガールに祈りを届けるんだ!」
タニア「待て待て待て何言ってんだお前ら!アタシは生きてるぞ!」
リーフ「知ってるよ。当たり前じゃん」
オーシン「俺らが追悼するのはお前が演じてた架空のキャラだぜ?当然だろ」
タニア「そ、そりゃそーだけど……アタシがやってた役だし、なんか葬式って複雑っつーか…その前に!架空のキャラ死んで葬式やるヤツがいるか!バカ!」
リーフ「いるよ?明日のジョーの力石さん。北斗の拳のラオウさん。銀英伝のヤン提督。みんな亡くなったあと、ファンが実際にお葬式をあげました」
タニア「……マジ?」
オーシン「とにかくやるっつったらやるんだ!口出しすんな!引っ込んでろ!」
タニア「なんだとバカ!もう知らねー!勝手にしろい!」
リーフ「よっし!さっそく行くよ!リフ和尚様の元に!」
オーシン「おうよ!俺らのアーチガールのために!」

 

ドドドドドドド

 

マリータ「どこまでバカなんや…あいつら…」
ミランダ「頭痛いわ……」
タニア「フンだ!」

 

利不薬寺

 

リフ「はんにゃーはーらーみーたーつー」
リーフ(ガチ泣きしながら熱心に合掌中)
オーシン(男泣きしながら熱心に合掌中)
アッシュ(巻き込まれながらも人がいいので付き合って合掌中。もちろんファンだった)

 

物陰から
タニア「ま、マジでやりやがったあのバカ連中…アッシュまで付き合わせて…和尚さんもほんとにやってくれるとか…つーか…アタシ…つかアーチガールの遺影まで用意されてっと…なんて言ったらいいんだろ…
    でもあいつら…そこまでアタシの役に入れ込んでくれたのかな…葉っぱはちょっとヤだけど」